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───わかったよ、これがロックってやつなんだね!

「はは…どうかなあ、私にはわからないや」

返ってきた言葉は、友人の苦笑と短い言葉。
いつものやり取りのはずなのに、何処か物足りないような。
まるで、何が間違っているのかさえ分からないような―――全体像が掴めない違和感にを感じながら。

『まったく、だりーはわかってねえな』

私は、あるはずのない幻聴を聞いた。











―――お疲れ様でーす!

「ああ、お疲れ。明日はお休みだからゆっくり休むといいよ」

返ってきた言葉は、プロデューサーの優しい笑みと労いの言葉。
アイドルを支え包み込むような笑みを浮かべるその男は、しっかりした大人の男性でとても眼鏡がよく似合っていて。
でも、何処か頼りなさそうで―――その顔を見ていたら。

『多田さん、お疲れ様です』

強面だが何処か困ったような顔をしている男を思い出したのは、何故だろうか。











多田李衣菜
彼女が、現実を思い出すまであと少し。

△  △  △


「はっ――はっ――」

息が切れる。胸が激しく上下する。
何もかもが、理解の外だった。
見たことがない街。聖杯戦争。サーヴァント。マスター。令呪。願望器。
殺し合い。魔術師。魔力。ゴッサム。
聞いたことのない言葉の羅列。それの意味を理解できてしまっている自分。
その全てが、彼女にとって恐ろしかった。
どう考えても、現実ではありえない。
だというのに―――左手に刻まれた赤い痣が、痛みとともにこれは現実だと訴えかけてくる。

「もう、なんなの」

願望器、聖杯。
魂を釜に入れ完成する、全ての欲望を叶える器。
多田李衣菜にも願いはあった。
『ロックなアイドルになる』。
彼女の目標・所謂夢はそんなもので、それは己の努力と練習で叶えられるものだと思っていた。
断じて。
決して、こんな血生臭い催しで叶えるような願いではなかった。
しかし。
現に彼女は、この場所にいる。
夢を叶える努力の道を奪われ、眼前には修羅の道しか用意されていない。
恐らく、彼女はこのままでは殺される。
戦う意義も覚悟もない少女は蹂躙され、無残な死を迎える。
それは彼女自体も薄々理解していて―――だからこそ、絶え間ない恐怖が身体を支配していた。

「―――え?」

だからこそ、彼女は反応が遅れた。
陶器で作られた人形(一般的にはそれはシャブティと呼ばれる、古代エジプト人の埋葬の際に使われた人形なのだが、彼女がそれを知るはずもない)が、淡く輝いているのだ。
淡く輝く光は粒子へ。
粒子は確かな力へ。
そしてその力は人の形へ。
ゆっくりと、姿を変えていく。

「だ、誰…?」

そう問いかけた瞬間。
まるで鏡が割れるような甲高い音と共に、それは現れた。
現れた『それ』は。
高らかに、名乗りを上げる。

「地球帝国宇宙軍太陽系直掩部隊直属!!!」

長い手足にオレンジのゴーグル。

「第六世代型恒星間航行決戦兵器!!!」

ぴょこっと揺れる、赤い癖毛。
傍で感じられる、圧倒的な力の奔流。
白いマフラーを靡かせ、彼女は、言った。

「バスターマシン―――7号ッ!!!」





「こと、『ノノ』です!!」

仁王立ちで現れた、そのサーヴァントは。
とても強そうには見えないのに―――何処か安心感を覚えさせる、サーヴァントだった。











△  △  △


「ふむ。ふむふむふむふむ」

そして。
その後どうなったかと言うと、とりあえず食事の時間となった。
困惑し戸惑う李衣菜に対し、『腹が減っては戦は出来ぬ、です!!』と半ば勢いに押される形でこうなったのだ。
食事中に色々なことを話した。
他の人の前ではクラス、つまりノノではなく『バスター』と呼んで欲しいこと。
お姉さまなる尊敬している人がいること。ノノリリという目指している人がいること。
ロックなアイドルを目指していることを告げると、親近感を覚えたようでさらにはしゃがれて困ったが。
バスターと共にいると―――何か、少し恐怖が和らいだ。
彼女の持ち前の明るさのおかげかもしれない。
そこで、訪ねられたのだ。
『りーなさんの願いは何ですか』、と。
願い。そんなものはない。
ただ、帰りたい―――それだけ、なのに。

「じゃあ、帰るために戦いましょう!」
「………へ?」
「諦めちゃだめです。諦めない人にこそ、本当の強さが宿るんですから」
「でも、それって、人を」

殺さなければいけないということ。
そう続けようとしていた言葉を、バスターがとめる。

「じゃあ、殺さないで済む方法も探しましょう!」
「………あるの?」
「わかりません」
「なかったら脱出できないじゃん!」

思わず、頭を抱える。
どうやら共に戦うこのサーヴァントは―――とてつもなく、能天気で真っ直ぐのようだった。
荒唐無稽で、具体性も計画性もない理論。
本来なら信じることすらしないだろうそんな話。
だが。
バスターは、真っ直ぐな瞳で此方を見つめていた。

「でも、あるかもしれません。
だいじょーぶです、例え誰が襲ってきてもノノが、このバスターが守ります!!
なぜならば!」



「本物のノノリリも、きっとノノと同じことをするだろうから、です」

「何、それ」

思わず笑いが漏れた。
少し、思ってしまったのだ。
目の前に屈せず、前を向き続けるその姿は。
ああ、とてもロックじゃない、と。
多分、ここで何もせずに諦めたらなつきちはとても怒る。
ファンのみんなにも、顔向けできないじゃないか。
じゃあ―――こんなところで、諦められない。

「…うん、じゃあお願い。
一緒にここから抜け出しちゃおうか」

「はい!こう、ロックにいきましょう!!」







夢見る少女は、心を決めた。
果て無き闘争の中に身を投じ、それでも手を汚すことなく生き残ると。
あの、みんなが待つステージに帰ってみせると。
前途多難。
一寸先は闇。
何が起こるかわからない。
次の瞬間には死んでいるかもしれない。
でも、彼女達は。
―――戦うと決めた。
己の理想とするもののために、生き残ると。


―――さあ、聖杯戦争を始めよう。











△  △  △



















あれ?
そう言えば。
あの陶器人形は誰から渡されたものだったか―――?と。
何故か思い出せないその違和感を感じながら、多田李衣菜は歩き出した。


















【マスター】
多田李衣菜@アイドルマスター シンデレラガールズ(アニメ版)

【マスターとしての願い】
帰りたい。

【weapon】
ギター

【能力・技能】
歌って踊れるアイドル。
ギターは練習中。

【人物背景】
趣味は音楽鑑賞。
ロックが好きで、本人もロックなアイドルを目指したいと話している(が、そんなにロックについて詳しい訳ではないようだ)。
性格は明るく、仕事に対しても前向きだが、ロックとは正反対(と本人は思っている)カワイイ衣装を着ることに対しては消極的。
しかし仕事となるとしっかり着ているが。
ユニットデビュー後より参戦。

【方針】
帰る。
誰も殺さず、殺されず、帰る。


【クラス】
バスター

【真名】
ノノ@トップをねらえ2!

【属性】
秩序・善

【パラメータ】
筋力A+ 耐久A 敏捷B+ 魔力E 幸運C 宝具B

【クラス別スキル】
砲撃:B
標的を定め、砲撃する能力。
砲撃に関する攻撃に、少し有利な判定がつく。

単独行動:D
マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。
Dランクならばマスターを失っても半日程度現界可能。

【固有スキル】
バスターマシン:EX
バスターマシンを持つサーヴァントに与えられるスキル。
バスターは最古のバスターマシンであり、そしてバスターマシンそのものである。
宇宙怪獣の侵攻から全てを守るため、宙を駆ける。
バスターは戦士として己を奮い立たせ、人類の味方として地球を護り続ける。

怪力:A
魔物や魔獣等が持つスキル。
バスターはアンドロイド、所謂人外の存在であるため、取得している。
筋力が上昇する。

フィジカルリアクター:A
バスターに搭載された、物理法則書き換え機能。
これにより周囲の物体を己の思うままに武装や望みの物体に変換することができ、相手の攻撃エネルギーを己の魔力として変換することも可能。
しかしバスター自体が小柄なため、広範囲の攻撃や敵自体を変換するような事は不可能。

【宝具】
『 第六世代型恒星間航行決戦兵器 (バスターマシン7号)』
ランク:B 種別:対宇宙怪獣宝具 レンジ:- 最大捕捉:-
太陽系を侵攻する宇宙怪獣を阻止し、人類の存続のために戦う対宇宙怪獣戦闘用決戦兵器。
バスターの身体はナノマシンで構成されているアンドロイドであり、その機械の肉体そのものが宝具。
バスターはその最古のバスターマシンである。
見かけは少女だが、長い年月を生きており常人を遥かに越えた能力を持つ。
バスターはスキル・フィジカルリアクターによりはミサイルや障壁などの武装を備えることができる。

『星を護りし少女の極光(バスタービーム)』
ランク:C 種別:対宇宙怪獣宝具 レンジ:1~99 最大捕捉:1000
フィジカルリアクターで周囲の物体をエネルギーに変換し、両手から放つ超火力の巨大光線。
本来ならば星すら貫き破壊する光線兵器だが、サーヴァントとして召喚された現在はそれほどの威力はないが、それでも規格外の一撃である。
しかし発動には膨大な量の魔力を必要とする。
照射後、そのまま両腕を開くことにより、敵を両断することも可能。

【Weapon】
脚部三重六連装ミサイルサイロ八基から射出される、ほぼレーザーに近いホーミングミサイルなどなど。
自分より巨大な敵を打ち砕くイナズマキックなどの身体をつかった一撃も強力

【人物背景】
見た目は人間そのものだが、実はナノマシンによって構成されたアンドロイドであり、その正体はバスターマシン7号。
人類と地球を守る平気。
「ノノリリ」なる人物に憧れて「ノノ」と名乗っている。自称火星のマリネリス峡谷育ち。
ピンク色の髪と一際大きなアホ毛が特徴。
多少ドジで能天気だが、その努力と根性で周りを幾度となく救った。

【サーヴァントとしての願い】
ノノは、マスターを助けます。
何故ならば!
ノノがサーヴァントだからです!!!

【方針】
マスターが帰りたいらしいので、手伝う。

【クラス特性】
バスター、砲撃手のサーヴァント。
高威力かつ未来的な飛び道具武装を使うクラス。
しかし未来的であるが故の代償か、一撃一撃が重いものの、宝具の神秘と魔力のランクが低いのが特徴。
このクラスにはサイボーグやアンドロイドなど、機械的なサーヴァントが多い。



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最終更新:2015年04月13日 03:14