Todarodes pacificus
ル 下校会話
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下校会話
教会の伝説1
●●「ねぇ、
学校の教会に
伝説があるって、
知ってる?
琉夏「伝説?
あぁ……
●●「……?
琉夏「知ってる……ような?
どんなの?
●●「ステンドグラスがあるでしょ?
あそこに描かれてる絵が、
伝説のヒントなんだって。
琉夏「そっちか。
●●「???
琉夏「王子様が
迎えに来るってヤツだろ?
●●「そう!
それで、
本当に結ばれたカップルが
いるんだって。
琉夏「らしいね。
●●「でも、
あそこのドア、
ずっと閉まったままだよね?
琉夏「鍵が必要なんだ。
●●「それはそうだけど、
鍵なんてどこにも——
琉夏「あるよ。
誰でも一生に一度だけ
使えるカギ。
●●「琉夏くん、
もしかして入ったころあるの?
琉夏「どうだっけな……
忘れた。
●●(琉夏くん、
なんか知ってるのかな……)
学校の教会に
伝説があるって、
知ってる?
琉夏「伝説?
あぁ……
●●「……?
琉夏「知ってる……ような?
どんなの?
●●「ステンドグラスがあるでしょ?
あそこに描かれてる絵が、
伝説のヒントなんだって。
琉夏「そっちか。
●●「???
琉夏「王子様が
迎えに来るってヤツだろ?
●●「そう!
それで、
本当に結ばれたカップルが
いるんだって。
琉夏「らしいね。
●●「でも、
あそこのドア、
ずっと閉まったままだよね?
琉夏「鍵が必要なんだ。
●●「それはそうだけど、
鍵なんてどこにも——
琉夏「あるよ。
誰でも一生に一度だけ
使えるカギ。
●●「琉夏くん、
もしかして入ったころあるの?
琉夏「どうだっけな……
忘れた。
●●(琉夏くん、
なんか知ってるのかな……)
教会の伝説2
●●「ねぇ、
学校の教会の伝説、
聞いた?
琉夏「王子様とお姫様のヤツ?
●●「そうなんだけど、
色いろ伝説があって、
もう何が何やら……
琉夏「あっ、閃いた……
●●「なに?
琉夏「葉月珪っているじゃん、
モデルでさ、
ウチの卒業生の人。
●●「うん、有名だよね。
琉夏「王子って呼ばれてたらしい。
●●「あ、じゃあ、
葉月珪が王子様ってこと?
お姫さまは、その恋人?
琉夏「それだ。
案外、最近の話だな。
●●「でも、あの教会、
ずいぶん古いよね?
そんなに最近の話、
伝説になるかな……
琉夏「そんな伝説忘れて、
自分の伝説を作りゃいい……
そうだろ?
●●「う〜ん……
カッコよく言われてもなぁ……
琉夏「あれ?
●●(……と、いうようなことを
話しながら下校した)
学校の教会の伝説、
聞いた?
琉夏「王子様とお姫様のヤツ?
●●「そうなんだけど、
色いろ伝説があって、
もう何が何やら……
琉夏「あっ、閃いた……
●●「なに?
琉夏「葉月珪っているじゃん、
モデルでさ、
ウチの卒業生の人。
●●「うん、有名だよね。
琉夏「王子って呼ばれてたらしい。
●●「あ、じゃあ、
葉月珪が王子様ってこと?
お姫さまは、その恋人?
琉夏「それだ。
案外、最近の話だな。
●●「でも、あの教会、
ずいぶん古いよね?
そんなに最近の話、
伝説になるかな……
琉夏「そんな伝説忘れて、
自分の伝説を作りゃいい……
そうだろ?
●●「う〜ん……
カッコよく言われてもなぁ……
琉夏「あれ?
●●(……と、いうようなことを
話しながら下校した)
教会の伝説3
琉夏「そうだ、
教会の新伝説、聞いてきた。
●●「新伝説!?
……どんなの?
琉夏「秘密結社編。
●●「……編?
琉夏「ステンドグラスがあるだろ?
あれが実は秘密のコードに
なってる。
●●「コードって、暗号とか?
琉夏「そういうこと。
それを秘密結社が
守ってる。
●●「ずいぶん、
秘密が多いんだね……
琉夏「そりゃそうだ。
バレたら全米が
震撼するからね。
●●「映画の宣伝みたいな
話になってきた……
琉夏「映画?
……ありだな。
●●「ないと思う。
琉夏「夢がないなぁ……
せっかく考えたのに。
●●(琉夏くんが
考えたんだ……)
教会の新伝説、聞いてきた。
●●「新伝説!?
……どんなの?
琉夏「秘密結社編。
●●「……編?
琉夏「ステンドグラスがあるだろ?
あれが実は秘密のコードに
なってる。
●●「コードって、暗号とか?
琉夏「そういうこと。
それを秘密結社が
守ってる。
●●「ずいぶん、
秘密が多いんだね……
琉夏「そりゃそうだ。
バレたら全米が
震撼するからね。
●●「映画の宣伝みたいな
話になってきた……
琉夏「映画?
……ありだな。
●●「ないと思う。
琉夏「夢がないなぁ……
せっかく考えたのに。
●●(琉夏くんが
考えたんだ……)
体育祭
●●「もうすぐ体育祭だね?
琉夏「そうそう。
●●「…………
琉夏「うん?
●●「ホントにわかってる?
琉夏「わかってる。
体育祭だろ?
●●「うん……
じゃあ、琉夏くん、
どんな競技に出るの?
琉夏「え、俺?
●●「うん。
琉夏「俺は……あれ。
ほら、棒の……
●●「”棒倒し”なんて無いよ?
琉夏「じゃない方の……
ほら、飛ぶ感じの。
●●「”棒高跳び”も無いよ?
琉夏「じゃあ、突いちゃえ。
エイ、とか言って。
●●「もう!
ちゃんと
参加しなきゃダメだよ!?
琉夏「はぁい。
●●(大丈夫かな……)
琉夏「そうそう。
●●「…………
琉夏「うん?
●●「ホントにわかってる?
琉夏「わかってる。
体育祭だろ?
●●「うん……
じゃあ、琉夏くん、
どんな競技に出るの?
琉夏「え、俺?
●●「うん。
琉夏「俺は……あれ。
ほら、棒の……
●●「”棒倒し”なんて無いよ?
琉夏「じゃない方の……
ほら、飛ぶ感じの。
●●「”棒高跳び”も無いよ?
琉夏「じゃあ、突いちゃえ。
エイ、とか言って。
●●「もう!
ちゃんと
参加しなきゃダメだよ!?
琉夏「はぁい。
●●(大丈夫かな……)
琉夏くんの誕生日
●●「そういえば
琉夏くんの誕生日、
もうすぐだっけ?
琉夏「あれ?
そうか……
もう夏だもんな。
●●「あ、琉夏くん、
忘れてたでしょ?
琉夏「まあね。
●●「もう……
琉夏「誕生日、覚えてると
いいことある?
●●「いいこと?
そうだな……
琉夏「誕生日、覚えてても、
いいことないよ。
●●「そうかな?
どうして?
琉夏「例えば……
まあ、いいや。
●●「あ、ずるい!
教えて?
琉夏「誕生日って、
一緒に居てくれた人のこと、
思い出すだろ?
●●「うん、そうかも。
琉夏「普通の日は何でもないのに、
その人が側にいないことが、
急に悲しくなる。
琉夏「だから、いつの間にか
終わってた方がいい。
●●(琉夏くん……)
琉夏くんの誕生日、
もうすぐだっけ?
琉夏「あれ?
そうか……
もう夏だもんな。
●●「あ、琉夏くん、
忘れてたでしょ?
琉夏「まあね。
●●「もう……
琉夏「誕生日、覚えてると
いいことある?
●●「いいこと?
そうだな……
琉夏「誕生日、覚えてても、
いいことないよ。
●●「そうかな?
どうして?
琉夏「例えば……
まあ、いいや。
●●「あ、ずるい!
教えて?
琉夏「誕生日って、
一緒に居てくれた人のこと、
思い出すだろ?
●●「うん、そうかも。
琉夏「普通の日は何でもないのに、
その人が側にいないことが、
急に悲しくなる。
琉夏「だから、いつの間にか
終わってた方がいい。
●●(琉夏くん……)
テスト
●●「もうすぐ期末テストだね?
琉夏「そうだね。
●●「なんか余裕っぽい……
すごいなぁ!
琉夏「まあね。
●●「琉夏くんて、普段、
ぜんぜん勉強しないでしょ?
どうしてそんなに頭がいいの?
琉夏「アタマいい?
イカレてるって言われるけど。
……まぁ、勉強は得意か。
●●「得意っていうのは、
やっぱり秘訣がある……
とか?
琉夏「そんなとこ。
●●「教えて!
琉夏「ぜんぜんダメ。
もっとカワユク。
こう、首をかしげて。
●●「…………
琉夏「どうぞ。
●●「……教えて
琉夏「いい……
もう一回。
●●「もう!
琉夏「しょうがない。
授業中って大抵ひまだろ?
その時に教科書を全部
読んじゃうんだ。
●●「全部?
琉夏「そう。
先に全部覚えちゃう。
そうすると、
大体いい点取れるよ?
●●「まあ、それが出来る人は、
そうだろうね……
じゃあ、数学は?
琉夏「数学?
あぁ、あれは……
なんとなく出来ちゃう。
●●「今のところ、
ぜんぜん秘訣じゃないよ……
じゃあ、現国は?
暗記してもダメでしょ?
琉夏「そう。
だから、いつも赤点。
●●(ちゃんと勉強しよう……)
琉夏「そうだね。
●●「なんか余裕っぽい……
すごいなぁ!
琉夏「まあね。
●●「琉夏くんて、普段、
ぜんぜん勉強しないでしょ?
どうしてそんなに頭がいいの?
琉夏「アタマいい?
イカレてるって言われるけど。
……まぁ、勉強は得意か。
●●「得意っていうのは、
やっぱり秘訣がある……
とか?
琉夏「そんなとこ。
●●「教えて!
琉夏「ぜんぜんダメ。
もっとカワユク。
こう、首をかしげて。
●●「…………
琉夏「どうぞ。
●●「……教えて
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琉夏「いい……
もう一回。
●●「もう!
琉夏「しょうがない。
授業中って大抵ひまだろ?
その時に教科書を全部
読んじゃうんだ。
●●「全部?
琉夏「そう。
先に全部覚えちゃう。
そうすると、
大体いい点取れるよ?
●●「まあ、それが出来る人は、
そうだろうね……
じゃあ、数学は?
琉夏「数学?
あぁ、あれは……
なんとなく出来ちゃう。
●●「今のところ、
ぜんぜん秘訣じゃないよ……
じゃあ、現国は?
暗記してもダメでしょ?
琉夏「そう。
だから、いつも赤点。
●●(ちゃんと勉強しよう……)
夏休み
●●「もうすぐ夏休みだね……
琉夏くんは
どうするの?
琉夏「花屋のバイト。
●●「そっか。
じゃあ、バイト以外の日は?
琉夏「バイト入れた。
生活に夏休みは無いからね。
●●「なんだか世知辛いね……
もっとこう、
楽しいことは?
せっかくの夏休みなのに。
●●「楽しいか……
あ、そうだ、あれ。
●●「なに?
琉夏「雨どいの掃除。
●●「……楽しい?
琉夏「それがさ、超楽しい。
嘘だと思ったら、
手伝ってみる?
●●(絶対ウソだと思う……)
琉夏くんは
どうするの?
琉夏「花屋のバイト。
●●「そっか。
じゃあ、バイト以外の日は?
琉夏「バイト入れた。
生活に夏休みは無いからね。
●●「なんだか世知辛いね……
もっとこう、
楽しいことは?
せっかくの夏休みなのに。
●●「楽しいか……
あ、そうだ、あれ。
●●「なに?
琉夏「雨どいの掃除。
●●「……楽しい?
琉夏「それがさ、超楽しい。
嘘だと思ったら、
手伝ってみる?
●●(絶対ウソだと思う……)
修学旅行
●●「ねぇ
もうすぐ修学旅行だね?
琉夏「俺、
修学旅行はサボんないよ?
●●「当たり前でしょ……
でも、北海道か!
どこか行きたいところある?
琉夏「行きたいところ……
●●「?
琉夏「うん……
やっぱ、行かなきゃな。
●●「……琉夏くん、
行かなきゃって?
琉夏「え?
あぁ、カニのこと。
●●「カニ?
琉夏「カニ食いに行かなきゃ。
なにしろ北海道だから。
●●「ふふっ、ヘンなの!
もうすぐ修学旅行だね?
琉夏「俺、
修学旅行はサボんないよ?
●●「当たり前でしょ……
でも、北海道か!
どこか行きたいところある?
琉夏「行きたいところ……
●●「?
琉夏「うん……
やっぱ、行かなきゃな。
●●「……琉夏くん、
行かなきゃって?
琉夏「え?
あぁ、カニのこと。
●●「カニ?
琉夏「カニ食いに行かなきゃ。
なにしろ北海道だから。
●●「ふふっ、ヘンなの!
文化祭(演劇以外)
●●「文化祭まであとちょっとだね?
琉夏「まあね。
●●「琉夏くん達のクラス、
なんかやるの?
琉夏「うち?
うちはスゴイよ?
●●「なになに?
琉夏「評論家。
●●「???
琉夏「いろんなクラスを回って、
出展に点数をつける。
●●「それが出展なの?
琉夏「そう。
それで、星三つとか、
シールを貼ってく。
●●「あ、じゃあ
星が多いと何かもらえるとか?
琉夏「名誉がもらえる。
星三つ、偉い!
そんな感じ。
●●「なんか納得いかないけど……
じゃあ、琉夏くんも
評論家なんだ?
琉夏「俺はやんないよ?
ただの発案者。
●●(みんなまんまと琉夏くん
に騙されたんだ……)
琉夏「まあね。
●●「琉夏くん達のクラス、
なんかやるの?
琉夏「うち?
うちはスゴイよ?
●●「なになに?
琉夏「評論家。
●●「???
琉夏「いろんなクラスを回って、
出展に点数をつける。
●●「それが出展なの?
琉夏「そう。
それで、星三つとか、
シールを貼ってく。
●●「あ、じゃあ
星が多いと何かもらえるとか?
琉夏「名誉がもらえる。
星三つ、偉い!
そんな感じ。
●●「なんか納得いかないけど……
じゃあ、琉夏くんも
評論家なんだ?
琉夏「俺はやんないよ?
ただの発案者。
●●(みんなまんまと琉夏くん
に騙されたんだ……)
文化祭(演劇)
●●「もうすぐ文化祭か……
今年も学園演劇、
あるみたいだね?
主役の投票が始まったって。
琉夏「あぁ、それか……
●●「なに?
琉夏「クラスの子に、
一票入れたって言われた。
●●「琉夏くん、
モテモテだもんね?
琉夏「外側はカッコいいからね。
●●「ふふっ、
主役に選ばれるといいね?
琉夏「ヤダ。
●●「えぇっ!?
なんで?
琉夏「チューとかさせられるだろ?
きっと。
●●「ふりだけだと思うよ?
でも、琉夏くん、
そういうの平気かと思った。
琉夏「あれ、
俺ってそんな?
●●「だって、
よく平気で、ほら……
琉夏「平気じゃないよ?
●●「……本当かなぁ?
琉夏「××ちゃん。
オマエは、主役やりたい?
●●「まさか、選ばれないよ!
でも……
もし選ばれたら、やっぱり、
いい思い出になるし……
琉夏「そっか……
じゃあ、俺も考え直さなきゃ。
●●(……?)
今年も学園演劇、
あるみたいだね?
主役の投票が始まったって。
琉夏「あぁ、それか……
●●「なに?
琉夏「クラスの子に、
一票入れたって言われた。
●●「琉夏くん、
モテモテだもんね?
琉夏「外側はカッコいいからね。
●●「ふふっ、
主役に選ばれるといいね?
琉夏「ヤダ。
●●「えぇっ!?
なんで?
琉夏「チューとかさせられるだろ?
きっと。
●●「ふりだけだと思うよ?
でも、琉夏くん、
そういうの平気かと思った。
琉夏「あれ、
俺ってそんな?
●●「だって、
よく平気で、ほら……
琉夏「平気じゃないよ?
●●「……本当かなぁ?
琉夏「××ちゃん。
オマエは、主役やりたい?
●●「まさか、選ばれないよ!
でも……
もし選ばれたら、やっぱり、
いい思い出になるし……
琉夏「そっか……
じゃあ、俺も考え直さなきゃ。
●●(……?)
冬休み
●●「琉夏くんって、
冬休みはどうしてるの?
琉夏「花屋のバイト。
●●「そっかそっか。
年末年始は忙しいもんね。
……えぇと、ところで——
琥一「実家に帰るか?
●●「……うん。
お正月くらいは、
帰った方がいいよ。
琉夏「大丈夫、帰るよ。
ていうか、
コウに連行される。
●●「琉夏くん、
やっぱりまだ家に戻らないの?
琉夏「戻らない。
……べつに、仲が悪いとか、
そういうんじゃない。
●●「でも、戻らないんだ。
どうして?
琉夏「どうしてだろう。
よく、わかんない。
ただ……
●●「?
琉夏「その方がいい、きっとね。
コウ達にとっても、
俺にとっても。
●●「”コウ達”って……
家族なのにそんな言い方、
おかしいよ。
琉夏「……××ちゃん。
●●「なに?
琉夏「……いや。
なんでも?
●●「でも、今——
琉夏「呼んでみただけ!
なんちて。
●●(琉夏くん、本当は
何か悩んでるんだよね……)
冬休みはどうしてるの?
琉夏「花屋のバイト。
●●「そっかそっか。
年末年始は忙しいもんね。
……えぇと、ところで——
琥一「実家に帰るか?
●●「……うん。
お正月くらいは、
帰った方がいいよ。
琉夏「大丈夫、帰るよ。
ていうか、
コウに連行される。
●●「琉夏くん、
やっぱりまだ家に戻らないの?
琉夏「戻らない。
……べつに、仲が悪いとか、
そういうんじゃない。
●●「でも、戻らないんだ。
どうして?
琉夏「どうしてだろう。
よく、わかんない。
ただ……
●●「?
琉夏「その方がいい、きっとね。
コウ達にとっても、
俺にとっても。
●●「”コウ達”って……
家族なのにそんな言い方、
おかしいよ。
琉夏「……××ちゃん。
●●「なに?
琉夏「……いや。
なんでも?
●●「でも、今——
琉夏「呼んでみただけ!
なんちて。
●●(琉夏くん、本当は
何か悩んでるんだよね……)
春休み
●●「琉夏くん、
春休みはどうする予定?
あ、バイト以外で、
っていう意味だけど。
琉夏「バイト以外?
●●「そう。
琉夏「…………
●●(まさか、
何もない、とか……)
琉夏「ちょっと、野暮用。
●●「野暮用って?
琉夏「野暮用は野暮用。
●●「教えてくれないの?
琉夏「まあね。
●●「ふぅん……
そっか。
琉夏「あれ?
●●「…………
琉夏「ねぇってば。
●●「…………
琉夏「いや、テラスのペンキ塗りと、
キッチンの配線工事を……
言わない方が
ミステリアスだったのに。
●●(ゴメン……)
春休みはどうする予定?
あ、バイト以外で、
っていう意味だけど。
琉夏「バイト以外?
●●「そう。
琉夏「…………
●●(まさか、
何もない、とか……)
琉夏「ちょっと、野暮用。
●●「野暮用って?
琉夏「野暮用は野暮用。
●●「教えてくれないの?
琉夏「まあね。
●●「ふぅん……
そっか。
琉夏「あれ?
●●「…………
琉夏「ねぇってば。
●●「…………
琉夏「いや、テラスのペンキ塗りと、
キッチンの配線工事を……
言わない方が
ミステリアスだったのに。
●●(ゴメン……)
卒業
琉夏「あれ?
なんか、浮かない顔してる?
●●「もうすぐ卒業なんだなって。
ハァ……
寂しいな。
琉夏「どうして?
●●「だって、それは……
琉夏くんは寂しくないの?
琉夏「寂しい。
だから、
なんでだろうって考えてた。
●●「?
琉夏「俺、中学を卒業する時はさ、
何も感じなかったんだ。
高校も、メンドクセーとしか
思わなかった。
●●「そうだったんだ……
琉夏「でも、入学式の前の日、
オマエを見つけて……
あの日から色んなことが
変わり始めた。
●●「そう。
どんなふうに?
琉夏「少しずつ、いい方に……
ちょうど今、毎日少しずつ
春になってくみたいに。
琉夏「俺さ、
高校生、楽しかったよ。
●●「琉夏くん……
琉夏「きっと、寂しいってことは、
確かに自分が幸せだった
証拠だ。
●●「……そうだね、きっと。
琉夏「だから、笑おう。
●●「うん!
●●(わたしの三年間、
あともう少し。
大切にしなきゃ……)
なんか、浮かない顔してる?
●●「もうすぐ卒業なんだなって。
ハァ……
寂しいな。
琉夏「どうして?
●●「だって、それは……
琉夏くんは寂しくないの?
琉夏「寂しい。
だから、
なんでだろうって考えてた。
●●「?
琉夏「俺、中学を卒業する時はさ、
何も感じなかったんだ。
高校も、メンドクセーとしか
思わなかった。
●●「そうだったんだ……
琉夏「でも、入学式の前の日、
オマエを見つけて……
あの日から色んなことが
変わり始めた。
●●「そう。
どんなふうに?
琉夏「少しずつ、いい方に……
ちょうど今、毎日少しずつ
春になってくみたいに。
琉夏「俺さ、
高校生、楽しかったよ。
●●「琉夏くん……
琉夏「きっと、寂しいってことは、
確かに自分が幸せだった
証拠だ。
●●「……そうだね、きっと。
琉夏「だから、笑おう。
●●「うん!
●●(わたしの三年間、
あともう少し。
大切にしなきゃ……)