西暦2477年―
勉強、スポーツ、芸術。どれをとっても成績優秀のアイザー・シィは
両親の期待に反発し、家を飛び出す。やっと自立したと思いきや、
彼にはやりたい事が何も無かった。手当たり次第に就職活動し、
内定した会社はMS製造企業"リアル・ストロベリー"。彼はそこで
MSの設計を担当していた。
両親の期待に反発し、家を飛び出す。やっと自立したと思いきや、
彼にはやりたい事が何も無かった。手当たり次第に就職活動し、
内定した会社はMS製造企業"リアル・ストロベリー"。彼はそこで
MSの設計を担当していた。
宙翔(ちゅうしょう)37年(西暦2482年に相当)―
増えすぎた人口をスペースコロニーに移民させて200年余りが過ぎようとしていた。
地球と宇宙はそれなりに安定を保ってはいたが、大きな問題が発生した。
急速な人口増加にスペースコロニー増設が間に合わなくなってしまったのだ。
それにより、各地の治安は乱れていった。本来、それを取り締まるはずの
地球連邦政府ですら、不穏な空気で充満していた。そんな中、日本地区を拠点に
とある宗教団体が"非性交の美学"、"武力による性交の阻止"を提唱。
「すべての原因は増えすぎた人口だ」「これ以上の繁殖に何の意味も無い」
「よって子作るべからず、逆らうものは女神"ソフィア"の裁きを下す」
最初はただの絵空事として捉えていた連邦政府だったが、彼らはカリスマだった。
この時代に、彼らに入信する事はむしろ自然な成り行きだった。
地球と宇宙はそれなりに安定を保ってはいたが、大きな問題が発生した。
急速な人口増加にスペースコロニー増設が間に合わなくなってしまったのだ。
それにより、各地の治安は乱れていった。本来、それを取り締まるはずの
地球連邦政府ですら、不穏な空気で充満していた。そんな中、日本地区を拠点に
とある宗教団体が"非性交の美学"、"武力による性交の阻止"を提唱。
「すべての原因は増えすぎた人口だ」「これ以上の繁殖に何の意味も無い」
「よって子作るべからず、逆らうものは女神"ソフィア"の裁きを下す」
最初はただの絵空事として捉えていた連邦政府だったが、彼らはカリスマだった。
この時代に、彼らに入信する事はむしろ自然な成り行きだった。
月軌道暦212年(宙翔40年に相当)―
主張だけで止まらず、過激な手段で繁殖を阻止する彼らは"アンセックス"と呼ばれた。
だが地球連邦も黙って見ているはずは無く、それ相応の武力を以ってアンセックスと
向き合う事にした。それが大きな対立構造となり、戦争が勃発。
スペースコロニー"ランニング・アイ"で暮らすアイザー・シィは26歳になっていた。
両親との関係は改善しており、親子三人で暮らしていた。ある日、アイザーは少年時代
の頃のアルバムをめくってみた。そこには幼馴染の女の子と親友が二人、アイザーを
含めて、4人の少年少女が元気な笑顔で映っていた。写真の下にはペンを持ちなれて
いない子供の字でこう書かれていた。
「わたし、おおきくなったらアイザーとけっこんしたいな」
「おれは おやじのあと をついで りっぱな エースパイロットに なるんだ」
「ぼくはりっぱながくしゃになる、そしたらもっとせかいがへいわになるよ」
少女の書いた文字が現代との矛盾に痛みを感じた。もう、戻れないあの頃。
子供たちの夢は無垢だ。無垢では生きていけないが、無垢だからこそ人は成長できる。
しかし、今を見ろ。結婚は出来ないし、子供も生まれてこない。そうでなくとも、戦争により
職を奪われ、資産を奪われ、資源を奪われているではないか。今の時代は
未来を閉ざすことで、夢を見ることすら出来ない。そんな時代が許せなかった。
かつて、目標がなかったアイザーはやりたい事を見つけた。
かつての友と再会すること、そして、この戦争を終わらせること。
半年後、アイザーはリアル・ストロベリーを退社して、地球連邦軍に志願した。
だが地球連邦も黙って見ているはずは無く、それ相応の武力を以ってアンセックスと
向き合う事にした。それが大きな対立構造となり、戦争が勃発。
スペースコロニー"ランニング・アイ"で暮らすアイザー・シィは26歳になっていた。
両親との関係は改善しており、親子三人で暮らしていた。ある日、アイザーは少年時代
の頃のアルバムをめくってみた。そこには幼馴染の女の子と親友が二人、アイザーを
含めて、4人の少年少女が元気な笑顔で映っていた。写真の下にはペンを持ちなれて
いない子供の字でこう書かれていた。
「わたし、おおきくなったらアイザーとけっこんしたいな」
「おれは おやじのあと をついで りっぱな エースパイロットに なるんだ」
「ぼくはりっぱながくしゃになる、そしたらもっとせかいがへいわになるよ」
少女の書いた文字が現代との矛盾に痛みを感じた。もう、戻れないあの頃。
子供たちの夢は無垢だ。無垢では生きていけないが、無垢だからこそ人は成長できる。
しかし、今を見ろ。結婚は出来ないし、子供も生まれてこない。そうでなくとも、戦争により
職を奪われ、資産を奪われ、資源を奪われているではないか。今の時代は
未来を閉ざすことで、夢を見ることすら出来ない。そんな時代が許せなかった。
かつて、目標がなかったアイザーはやりたい事を見つけた。
かつての友と再会すること、そして、この戦争を終わらせること。
半年後、アイザーはリアル・ストロベリーを退社して、地球連邦軍に志願した。
西暦2487年、物語はここから始まる。