<概要>
退廃と淫蕩を愛する大魔王イシュタルゆかりの魔界である。
イシュタルはかつて、リリスの後に就いた大魔王だ。当時、魔界を席巻していた淫蕩に染まった存在であり、自らの地位を飽きるまで味わってから引退した。引退後も魔界の一地方に勢力を築き、数多の快楽を求め続けたことで知られる。
天界との衝突が始める頃、怠惰な彼女は戦いにはほとんど参加せず防衛のみに専念していた。しかし、淫らなイシュタルの都に天使の攻撃が絶えることはなく、ついにイシュタルその人が討ち取られてしまう。やがてほどなく魔界は分断され、イシュタルの力を受けた退廃界が生まれた。もっとも、イシュタルは実際には滅んでおらず、一介の魔人として今も隷属の悦びに耽っているのだが。
ともあれ公的にはイシュタルを失い、退廃界という小魔界となった後。多くの魔王たちは権力を求めるでもなく、自らの快楽に耽り続けた。気まぐれに騒ぎを起こす魔王もいたが、多くは行過ぎた快楽探求の結果であった。怠惰と言ってもいいほどゆるやかな統治が、退廃界には長く続く。
ここに暮らす魔族は野心もなく、ただ自らの領域で快楽を貪り続けている。それは他の魔界から見ても特異なほどだ。退廃界は淫魔界に次ぐ淫蕩の地であり、色事のみならず美食や睡眠、賭事など多くの快楽がもたらされる。快楽を重視する魔族の中には、より深い快楽を求めて退廃界を訪ねる者も少なくない。
また、積極的に人間界へと赴き、人間奴隷や美食を収集することでも有名だ。退廃界の魔族らが求める多大な快楽のためには、常に多数の奉仕者が必要である。このため、美しい奴隷はいくらでも必要となり、人間界で見つけた天使を拉致することもしばしばだ。当然、天界からも敵視されがちであり、しばしば部隊単位の天使が退廃界へと降臨している。
退廃と淫蕩を愛する大魔王イシュタルゆかりの魔界である。
イシュタルはかつて、リリスの後に就いた大魔王だ。当時、魔界を席巻していた淫蕩に染まった存在であり、自らの地位を飽きるまで味わってから引退した。引退後も魔界の一地方に勢力を築き、数多の快楽を求め続けたことで知られる。
天界との衝突が始める頃、怠惰な彼女は戦いにはほとんど参加せず防衛のみに専念していた。しかし、淫らなイシュタルの都に天使の攻撃が絶えることはなく、ついにイシュタルその人が討ち取られてしまう。やがてほどなく魔界は分断され、イシュタルの力を受けた退廃界が生まれた。もっとも、イシュタルは実際には滅んでおらず、一介の魔人として今も隷属の悦びに耽っているのだが。
ともあれ公的にはイシュタルを失い、退廃界という小魔界となった後。多くの魔王たちは権力を求めるでもなく、自らの快楽に耽り続けた。気まぐれに騒ぎを起こす魔王もいたが、多くは行過ぎた快楽探求の結果であった。怠惰と言ってもいいほどゆるやかな統治が、退廃界には長く続く。
ここに暮らす魔族は野心もなく、ただ自らの領域で快楽を貪り続けている。それは他の魔界から見ても特異なほどだ。退廃界は淫魔界に次ぐ淫蕩の地であり、色事のみならず美食や睡眠、賭事など多くの快楽がもたらされる。快楽を重視する魔族の中には、より深い快楽を求めて退廃界を訪ねる者も少なくない。
また、積極的に人間界へと赴き、人間奴隷や美食を収集することでも有名だ。退廃界の魔族らが求める多大な快楽のためには、常に多数の奉仕者が必要である。このため、美しい奴隷はいくらでも必要となり、人間界で見つけた天使を拉致することもしばしばだ。当然、天界からも敵視されがちであり、しばしば部隊単位の天使が退廃界へと降臨している。
<地理形態>
退廃界は起伏が少なく、地形の多くが都市部や森林、湿地、荒野などからなる。都市と荒野の地下には必ずと言っていいほど、複雑な地下道が張り巡らされており、多数の魔族やモンスターが住みついている。荒野には(時には都市にも)落とし穴があちこちに作られ、そうした淫靡な地下へと落ちてくる犠牲者を常に待ち構えているのだ。
古くから快楽を求められてきたこの土地は、戦乱や破壊の行われることがない。ほぼ全土が快楽のための土地に作り変えられている。淫らなモンスターの巣、淫気を噴出させる土地、稀少な食材を得るための農園など、意図的な土地ばかりだ。不用意な訪問者はもちろんのこと、住人たちもまた常に快楽の罠にさらされており、退廃界の者たちはそうしたハプニングを楽しんでいる。
退廃界は起伏が少なく、地形の多くが都市部や森林、湿地、荒野などからなる。都市と荒野の地下には必ずと言っていいほど、複雑な地下道が張り巡らされており、多数の魔族やモンスターが住みついている。荒野には(時には都市にも)落とし穴があちこちに作られ、そうした淫靡な地下へと落ちてくる犠牲者を常に待ち構えているのだ。
古くから快楽を求められてきたこの土地は、戦乱や破壊の行われることがない。ほぼ全土が快楽のための土地に作り変えられている。淫らなモンスターの巣、淫気を噴出させる土地、稀少な食材を得るための農園など、意図的な土地ばかりだ。不用意な訪問者はもちろんのこと、住人たちもまた常に快楽の罠にさらされており、退廃界の者たちはそうしたハプニングを楽しんでいる。
<文化形態>
退廃界の文明はローマや古代中東を思わせるものだ。実用的かつ洗練された構造の巨大な都市がいくつもあり、住人たちは簡素だが華美な(そして多くは露出度の高い)衣服をまとっている。
快楽につながる行為はほとんどが正当化されている。公共に対して極端な迷惑(生理的嫌悪や悪臭、騒音など)をもたらさない限り、街路や広場で白昼淫楽に耽る者も数多い。たとえさらに異端の快楽であっても、個人の娯楽としては何ら蔑視を受けることはない。高位の魔族らの宮殿や屋敷でも、そこかしこで使用人たちが愛し合い、また嬲られている様子を見ることができるだろう。とはいえ、彼らの求める快楽は淫楽だけにとどまらない。退廃界では美食、睡眠、賭博、薬物……ありとあらゆる快楽が追い求められている。
このことは同時に、モンスターや魔族の高い出生率を示してもいる。子を孕むこと、産むことに何よりの充実を得る魔族もいる。モンスターや人間に子を産ませることも多く、退廃界の人口密度はかなりのものだ。子供の多いことから、簡単な私塾や家庭教師などの仕事も多い(もちろん淫らな指導をするのだが)。
芸術よりも芸能が好まれ、娼婦を兼ねた歌手や舞妓、大道芸人らの技が発展している。技術は快楽追求を中心に進められており、軍事や建設などについてのそれらはまるで発展する様子がない。退廃界の一般魔族はあくまで快楽を享受し続けるのだ。
こうした中で、退廃界が特別に発達させたものが『魔薬』である。本来、薬物に侵されることのない魔族の魂を蕩かす薬。侵食する概念の塊。別名を「概念毒」とも呼ばれる魔薬は、退廃界において初めて作られた。今では各魔界に広まっている、魔族にとってありふれたアイテム「催淫ガス」を作ったのも退廃界の魔族たちなのだ。退廃界において魔薬は無数のバリエーションがある。退廃界で魔薬は簡単に手に入る快楽の一つにすぎない。しかし、魔族の肉体を侵食できるこうした毒は、暴力的な目的のため他魔界から買い付けに来る者もいるという。
退廃界の文明はローマや古代中東を思わせるものだ。実用的かつ洗練された構造の巨大な都市がいくつもあり、住人たちは簡素だが華美な(そして多くは露出度の高い)衣服をまとっている。
快楽につながる行為はほとんどが正当化されている。公共に対して極端な迷惑(生理的嫌悪や悪臭、騒音など)をもたらさない限り、街路や広場で白昼淫楽に耽る者も数多い。たとえさらに異端の快楽であっても、個人の娯楽としては何ら蔑視を受けることはない。高位の魔族らの宮殿や屋敷でも、そこかしこで使用人たちが愛し合い、また嬲られている様子を見ることができるだろう。とはいえ、彼らの求める快楽は淫楽だけにとどまらない。退廃界では美食、睡眠、賭博、薬物……ありとあらゆる快楽が追い求められている。
このことは同時に、モンスターや魔族の高い出生率を示してもいる。子を孕むこと、産むことに何よりの充実を得る魔族もいる。モンスターや人間に子を産ませることも多く、退廃界の人口密度はかなりのものだ。子供の多いことから、簡単な私塾や家庭教師などの仕事も多い(もちろん淫らな指導をするのだが)。
芸術よりも芸能が好まれ、娼婦を兼ねた歌手や舞妓、大道芸人らの技が発展している。技術は快楽追求を中心に進められており、軍事や建設などについてのそれらはまるで発展する様子がない。退廃界の一般魔族はあくまで快楽を享受し続けるのだ。
こうした中で、退廃界が特別に発達させたものが『魔薬』である。本来、薬物に侵されることのない魔族の魂を蕩かす薬。侵食する概念の塊。別名を「概念毒」とも呼ばれる魔薬は、退廃界において初めて作られた。今では各魔界に広まっている、魔族にとってありふれたアイテム「催淫ガス」を作ったのも退廃界の魔族たちなのだ。退廃界において魔薬は無数のバリエーションがある。退廃界で魔薬は簡単に手に入る快楽の一つにすぎない。しかし、魔族の肉体を侵食できるこうした毒は、暴力的な目的のため他魔界から買い付けに来る者もいるという。
<社会形態>
社会について語るには、退廃界はあまりに混沌とした世界である。魔族人口は魔界の中でもケタ外れに多いが、社会システムはなきに等しい。魔都ごとに規律は異なる上、支配者の入れ替わりも日常茶飯事だ。
領主が奴隷となること、領主の資格のない者が領主に祭り上げられることなど数多く、権力はあってなきが如し。ただ、快楽を与え合うためのシステムとして設備だけは常に増え続ける。愛情の有無に関係なく、退廃界の魔都ではそこかしこで淫楽と美食の宴が繰り広げられている。わずかに作られた沈黙の空間も、睡眠を貪る魔族のための場所にすぎない。
ただし、各魔族が自らの流儀による快楽を追求するため、グループ化の傾向はある。中でも“美食公”グレズアールは食欲に、“安眠公”ルフェアは睡眠欲に特化した環境を作っており、魔界でも特異なコミュニティを形成している。他にも性的嗜好ごとに特化された多くの魔都があり、それぞれが淫らな催しごとを行っている。
社会について語るには、退廃界はあまりに混沌とした世界である。魔族人口は魔界の中でもケタ外れに多いが、社会システムはなきに等しい。魔都ごとに規律は異なる上、支配者の入れ替わりも日常茶飯事だ。
領主が奴隷となること、領主の資格のない者が領主に祭り上げられることなど数多く、権力はあってなきが如し。ただ、快楽を与え合うためのシステムとして設備だけは常に増え続ける。愛情の有無に関係なく、退廃界の魔都ではそこかしこで淫楽と美食の宴が繰り広げられている。わずかに作られた沈黙の空間も、睡眠を貪る魔族のための場所にすぎない。
ただし、各魔族が自らの流儀による快楽を追求するため、グループ化の傾向はある。中でも“美食公”グレズアールは食欲に、“安眠公”ルフェアは睡眠欲に特化した環境を作っており、魔界でも特異なコミュニティを形成している。他にも性的嗜好ごとに特化された多くの魔都があり、それぞれが淫らな催しごとを行っている。
<気質>
快楽のためだけに動く。退廃界の魔族は根本的に怠惰であり、ほとんどが野心を持たない。たとえ持つ者がいても、世界そのものに積み重ねられた膨大な誘惑がその野心を蕩かせてしまうのだ。 他の小魔界から、退廃界を侵略せんと現れる魔族もいるが、未だこの世界そのものからの誘惑を全て跳ね除けた者はいない。当然その住人たちは、快楽を味わい続けることだけを求める。
暴力や愛情といったものは、それらを彩る調味料としか考えられていない。ただし、逆に言えば個人の嗜好としている限り、どんな変態的な性的嗜好も許容される。倫理はなきに等しく、それを実行する力があるのなら他の嗜好を歪めることも自由。そう言った意味で、退廃界は非常に魔界らしい魔界なのだ。
快楽のためだけに動く。退廃界の魔族は根本的に怠惰であり、ほとんどが野心を持たない。たとえ持つ者がいても、世界そのものに積み重ねられた膨大な誘惑がその野心を蕩かせてしまうのだ。 他の小魔界から、退廃界を侵略せんと現れる魔族もいるが、未だこの世界そのものからの誘惑を全て跳ね除けた者はいない。当然その住人たちは、快楽を味わい続けることだけを求める。
暴力や愛情といったものは、それらを彩る調味料としか考えられていない。ただし、逆に言えば個人の嗜好としている限り、どんな変態的な性的嗜好も許容される。倫理はなきに等しく、それを実行する力があるのなら他の嗜好を歪めることも自由。そう言った意味で、退廃界は非常に魔界らしい魔界なのだ。
<モンスターの立場>
快楽が価値となっているため、一部のモンスターはたいへんに高い立場を得ることができる。オークやヘルハウンドは野放しとなっていることも多く、魔都そのものがハーピーの巣ということもある。高い知能と実力、そして快楽を与える力を持つモンスターなら、領主同様の立場で魔族から奉仕されていることさえある。暴力による戦闘がほとんどない退廃界では、モンスターと言えども立場は魔族となんら変わらないのだ。
退廃界では積極的に淫らな目的のモンスターが生み出され、増やされている。モンスターの子を孕む魔族や人間も多い。意志を持たないモンスターも道具として多数製造・養殖されている。ベインゴーレムやパラサイトは他の魔界にないほど多数が生息し、主すら持たずに放されているという。退廃界を旅するなら、モンスターたちによる淫らなハプニングには常に悩まされることだろう。
逆に、快楽につながらないモンスターはほとんど駆逐され、存在を許されない。特にソウルイーター、フェンリル、リッチが退廃界で目撃されることはまずない。あるとしても外部の魔界から魔薬を買い付けに来た者や、退廃界を侵略せんとする他の魔界から連れて来られたものだろう。
快楽が価値となっているため、一部のモンスターはたいへんに高い立場を得ることができる。オークやヘルハウンドは野放しとなっていることも多く、魔都そのものがハーピーの巣ということもある。高い知能と実力、そして快楽を与える力を持つモンスターなら、領主同様の立場で魔族から奉仕されていることさえある。暴力による戦闘がほとんどない退廃界では、モンスターと言えども立場は魔族となんら変わらないのだ。
退廃界では積極的に淫らな目的のモンスターが生み出され、増やされている。モンスターの子を孕む魔族や人間も多い。意志を持たないモンスターも道具として多数製造・養殖されている。ベインゴーレムやパラサイトは他の魔界にないほど多数が生息し、主すら持たずに放されているという。退廃界を旅するなら、モンスターたちによる淫らなハプニングには常に悩まされることだろう。
逆に、快楽につながらないモンスターはほとんど駆逐され、存在を許されない。特にソウルイーター、フェンリル、リッチが退廃界で目撃されることはまずない。あるとしても外部の魔界から魔薬を買い付けに来た者や、退廃界を侵略せんとする他の魔界から連れて来られたものだろう。
<人間の立場>
退廃界には無数の人間界から連れてこられた、大量の人間奴隷がいる。また、あまりの淫蕩さゆえに自ら魔界へと堕ちてきた人間もいる。いずれ高位魔族たちの目にとまった美しい男女ばかり。彼らは魔族個人に気に入られた者を残し、全員が自動的にイシュタル神殿へと収容される。
神殿に収容された人間を迎えるのは神殿娼婦としての運命だ。
退廃界の各所にあるイシュタル神殿には、常に溢れんばかりの神殿娼婦がいる。彼女(および彼)らは、魔族とモンスターにひたすら奉仕する存在だ。魔族やモンスターたちは、ふとした欲望を感じればイシュタル神殿へと赴く。そこで彼らは幾日でも、いくらでも神殿娼婦を抱くことができる。神殿娼婦には客を選ぶ権利はなく、与えられる快楽と精をひたすら受け止め続けるしかない。何と言って、退廃界において彼女たちが得ることのできる食事はほとんどなく、魔族やモンスターの精によって生かされているのだ。
しかも一定期間を経て(期間は神殿によって異なる)、魔族としての才を発揮できなければ、神殿娼婦は神殿から追放される。ダムンドに変えられ、魔族たちに永遠の快楽を与え続けなくてはならないのだ。魔族となるだけの才を発揮すれば、以後は魔族として自ら快楽を追い求めることが許される。もちろん、それまで自らの立場であった神殿娼婦を抱いてもいい。
神殿娼婦たちが飢えないよう、イシュタル神殿にはたいてい、何らかの罪を犯した魔族やモンスターが監禁されている。娼婦たちは、客がいない間も、こうして監禁された者の体を使い、奉仕を続けなくてはならないのだ。また、神殿によっては多数のオークたちを多数徘徊させ、常に娼婦たちを犯させているところもある。そうすることで美しい女オークや両性具有オークを人間に孕ませようとしているのである。
イシュタル神殿はそれぞれが趣向を凝らされており、人間界の学校や病院の体裁を取っているものもあるという。そういった特殊化された神殿では、なおさら悪趣味とも言える擬似人間界的な淫宴が繰り広げられている。
退廃界には無数の人間界から連れてこられた、大量の人間奴隷がいる。また、あまりの淫蕩さゆえに自ら魔界へと堕ちてきた人間もいる。いずれ高位魔族たちの目にとまった美しい男女ばかり。彼らは魔族個人に気に入られた者を残し、全員が自動的にイシュタル神殿へと収容される。
神殿に収容された人間を迎えるのは神殿娼婦としての運命だ。
退廃界の各所にあるイシュタル神殿には、常に溢れんばかりの神殿娼婦がいる。彼女(および彼)らは、魔族とモンスターにひたすら奉仕する存在だ。魔族やモンスターたちは、ふとした欲望を感じればイシュタル神殿へと赴く。そこで彼らは幾日でも、いくらでも神殿娼婦を抱くことができる。神殿娼婦には客を選ぶ権利はなく、与えられる快楽と精をひたすら受け止め続けるしかない。何と言って、退廃界において彼女たちが得ることのできる食事はほとんどなく、魔族やモンスターの精によって生かされているのだ。
しかも一定期間を経て(期間は神殿によって異なる)、魔族としての才を発揮できなければ、神殿娼婦は神殿から追放される。ダムンドに変えられ、魔族たちに永遠の快楽を与え続けなくてはならないのだ。魔族となるだけの才を発揮すれば、以後は魔族として自ら快楽を追い求めることが許される。もちろん、それまで自らの立場であった神殿娼婦を抱いてもいい。
神殿娼婦たちが飢えないよう、イシュタル神殿にはたいてい、何らかの罪を犯した魔族やモンスターが監禁されている。娼婦たちは、客がいない間も、こうして監禁された者の体を使い、奉仕を続けなくてはならないのだ。また、神殿によっては多数のオークたちを多数徘徊させ、常に娼婦たちを犯させているところもある。そうすることで美しい女オークや両性具有オークを人間に孕ませようとしているのである。
イシュタル神殿はそれぞれが趣向を凝らされており、人間界の学校や病院の体裁を取っているものもあるという。そういった特殊化された神殿では、なおさら悪趣味とも言える擬似人間界的な淫宴が繰り広げられている。
<天使の立場>
退廃界はその性質上、天使たちに狙われやすい。
また、退廃界の魔族たちも人間界へと奴隷狩りに赴いた際、見つけた天使は必ず誘惑し攫ってくる。
個人的に救出にくる天使や、大規模な軍団まで含め、退廃界へと天使が現れることは少なくない。天使に消滅させられる魔族の数も多く、実のところ天使の駐屯する疫病界とも変わらぬ危険さだ。もっとも出生率が高く、戦いのない魔界であることが、こうした事態に歯止めをかけている。
そして、やってきた天使は、ほとんどが堕天使となってしまう。
戦いを好まぬ退廃界では、天使を消滅させてしまうことはまずない。無数の魔族やモンスターによって念入りに堕とされ、淫らな存在に変えられてしまうのが常だ。こうして、退廃界には多くの堕天使も暮らしている。堕天使となった天使たちは、退廃界そのものから与えられる誘惑の数々を受け続け、やがて他の魔族と変わらぬ存在になってしまうのだ。
退廃界はその性質上、天使たちに狙われやすい。
また、退廃界の魔族たちも人間界へと奴隷狩りに赴いた際、見つけた天使は必ず誘惑し攫ってくる。
個人的に救出にくる天使や、大規模な軍団まで含め、退廃界へと天使が現れることは少なくない。天使に消滅させられる魔族の数も多く、実のところ天使の駐屯する疫病界とも変わらぬ危険さだ。もっとも出生率が高く、戦いのない魔界であることが、こうした事態に歯止めをかけている。
そして、やってきた天使は、ほとんどが堕天使となってしまう。
戦いを好まぬ退廃界では、天使を消滅させてしまうことはまずない。無数の魔族やモンスターによって念入りに堕とされ、淫らな存在に変えられてしまうのが常だ。こうして、退廃界には多くの堕天使も暮らしている。堕天使となった天使たちは、退廃界そのものから与えられる誘惑の数々を受け続け、やがて他の魔族と変わらぬ存在になってしまうのだ。