「ちょいさー!」
パトリシアが指示を出すとショットガンが火を吹く。
私達は相変わらずゾンビ相手に弾を撃ち込んでいた。
「ねえ、アンタのソレ近接戦闘には使えないの?」
後方から援護しているパトリシアに聞いてみた。
「無理なのじゃ、ショットガンに格闘戦を持ち込むな、なのじゃ。」
元々ショットガンは元々近距離から中距離でしか有効に使えない、もしかしたらショットガンで狙撃出来るリーダーが色々超越してるのかもしれない。
私の持っている鋏はどちらかというと槍に近いためこういう1対多の状況ではそれなりに強い。
問題は銃が単発という事だが、パトリシアの援護があるためさほど気にはならない。
「そういえばあの狼の姿が見当たらんの?」
パトリシアが周りを見回した、どうやらヘルムートを探しているらしい。
「ああ、あの子は今別の所にいるから。」
「使い魔が主人と離れてよいのか?」
「大丈夫よ、問題ないわ、特にヘルムートの場合はね。」
「ふむ、色々あるもんじゃの。」
そういえばパトリシアの契約者は今一体何をしているのだろうか。
確か・・・。
私はある事を思い立つと、すぐさまテントに戻ることにしたのだった。
最終更新:2011年05月08日 11:04