「まさか生きているとは思わなかったが随分と派手な事をしてくれるじゃないか。」
所長らしき男に銃を突きつけられた。
「僕がやったとでも思っているのかい?」
「あんな芸当ができるのは君くらいだ、ハルジオン・アマリリス。」
「残念だけど僕じゃないね、用心棒にご休憩頂くまで時間がかかったから不可能だ。」
振り返れば即刻撃たれるかもしれないので僕は相手に背を向けたまま会話を続けた。
「じゃあ誰がやった?」
「僕に聞かないでくれ、僕はデータが取れれば十分だしこんな破壊活動は好みじゃない。」
「・・・まあいい、とりあえず貴様を始末させてもらう。」
「・・・何故だい?」
「この研究は皇帝陛下のためだ、「反逆者」に知られたとなれば私の面子が・・・。」
「隙あり、だね」
僕は振り向きざまにデフテラを呼びだし相手の銃を払う。
そして首元に槍を突きつけた。
「僕は君と違って室内に篭るしか脳の無い科学者じゃないんだ。」
「データは僕の知り合いが取っているだろうし、君の場馬鹿げた実験はすぐに世間に知れ渡るだろうね。」
「そ、それがどうした、私は皇帝のために・・・。」
「こんな阿呆みたいな事、皇帝が許すわけないだろ?」
「分かったような口を・・・」
「何なら聞いてみなよ、「本人」は直ぐソコにいるからさ。」
「だろう?皇帝陛下。」
最終更新:2011年08月21日 10:24