ペルソナ3 フェス


総評 76点

【★★★★☆】
時間 シナリオ 調整 操作 独自 価値 キャラ やり込み グラフィック その他
評価 3 5 4 5 5 4 4 3 4 4
ペルソナ3の改修/後日談追加版ディスク。
本編は長く多大な時間を吸い取られるが、魅力の強いキャラと2転3転する展開で飽きはこない。
ただし後日談の出来は各所で散々言われている通り、決してほめられたものではなく評価を下げている。
本編のみであれば85点星五つは固かっただろう。あとは時間の長さが足を引っ張ったか。
無論本編にも追加ペルソナや改修点もある為、値段を気にしないならばやはりこちらがオススメ。
PRGというよりもシミュレーションゲーム色が強い。高校生活をエンジョイしよう。


 1:プレイ時間 【★★★☆☆】
プレイ時間は本編一週80時間強。加えて後日談一周30時間弱で合計100時間をゆうに超える。
後述するが、行動の選択肢が多すぎてどうしようか考えているうちに時間が過ぎるタイプのゲーム。
何も考えずに日々(ゲーム内の時間)を消費してゆけば、もっと時間は縮まるだろう。
学園生活を主人公に完全に同化して楽しむゲームシステムをRPGに取り入れたのは斬新で、一見馴染みにくいようにも思えるが行動による数値的変化が明示される為に、行動方針に迷うことはあまり無くストレスは感じない。
評価が低いのはやはり時間がかかりすぎること。
たとえどんなに面白くとも80時間以上はあまりに長い。
MAP転換(=暗転回数)が多く個々のロード時間は短いが、それでも次第に時間の辛さに加わってくる。

加えて後日談ではプレイ時間の大部分が延々とダンジョンを上る作業となっている。×。


 2:ストーリー(シナリオ) 【★★★★★】
あらすじ:
(本編)
家庭の事情により「私立月光館学園」の高等部に編入することとなった主人公。しかし、学生寮に入寮して間もなく、彼は異形の怪物・シャドウに襲われ、秘められていたペルソナ能力を覚醒させてしまう。普通の人々には知覚できない影なる時間の中で、彼は人に害をなすシャドウと戦い、そして己の運命を知ることとなる――
(後日談)
戦いで失ったもの。戦いが終わったことにより失ったもの。本篇を終えて見失ったものを各々がもう一度見つめ直すことで未来へと一歩を踏み出し、それと共に本編で語られなかった部分を明かしてゆく。

キャラクター一人一人の確かに過去に由来した性格付けとトラウマ、そして各々が足掻きながらそれを克服してゆく物語は非常に管理人好みで面白い。一部泣ける話も有。
システム面の難からストーリーが非常に緩慢にしか進まない為に中盤ダレる時間もあるものの、大筋となる話もひと月に一体計算のボスの登場頻度が次第に狭まり、これはもう一イベントあるなと思わせておきながらもそんな予想さえ良い方向に裏切る展開の連続は素晴らしいの一言。
クライマックス付近にて「非常に大きな/重い決断」を迫られるシーンを作りながら、選ぶべき道がはっきりと示される作り方も本編ラスト同様に製作者の意図がダイレクトに示される作りで一貫していて好印象。

ラストシーンで主人公がどうなったのか、は恐らくプレイヤーの感性に任せたのだろう。

……と、思っていたら後日談でしっかりと補完している辺り、何か方向転換でもあったのだろうか。
後日談も内容自体は良いし、本編で残る謎に対する謎解き、そしてその結末も十分に楽しめた。

この後日談の評価が低いのはやはりその魅せ方の下手さと、ニーズとの食い違いだろうか。
そもそもプレイヤーが「後日談」と呼ばれるものに求めるのは本編を終えて成長したキャラクター達の活躍や、その後の経過にこそあろう。 であるのに、確かにその点こそが今回の話の根幹となるものであるとはいえ、キャラクターが皆揃って後ろを向いてしまっている上にキャラの言動や行動からも成長を全く感じられないのでは、求めるものが得られないのは当然である。
冒険自体も皆「仕方がなく」行うばかりで活躍とは到底呼べるものではない。

又魅せ方の問題として、各々が自分の求める答えを信じ仲間と対峙する流れ自体は格好良いのに、本作の魅せ方ではどうしてもプレイヤーの目にはキャラ達が自分勝手にだけ映ってしまう。
キャラの魅力で打ち消すことも不可能ではなかった筈だ、と思えるだけのキャラ達なのがまた残念。

本編であれだけ上手かった部分が後日談では完全になりを潜めているのが不思議である。
それでも、総合したとき星5つをつけるだけの内容で、管理人としては大満足。
死に立ち向かい、向かい合おうとする時大切なのもの、それは、友との絆!
……ん、なんだか流星のロックマンで散々書いたようなワードだ(笑


 3:難易度設定・調整 【★★★★☆】
ダンジョン攻略に関してはコツはあるものの、決まったレベル上げも必要無くボスも攻略できる。○。
とはいえ毎度のATLUSさん、初見殺しのボスはちょくちょく置かれている為一度様子見で殺されて、対策を立てて本番に挑むといったスタンスが必要になることはある。勿論、本作でもボス戦前のセーブポイントの設置はなされており一戦が長いゲームでも無い為、ストレスにはならない。

日常生活の好感度制覇が攻略情報無しにはなかなかできない設定はもう少し緩くとも良かったか。
サブイベントに属する好感度イベント一般も、なかなかに展開を楽しみにさせられる為にやり残したまま終わるのが悔しい思いをすることになる。
隠しボスは比較的倒しやすく、準備さえ済ませられれば確実に勝利を収められるだろう。

さて、問題の後日談。
明らかに本篇よりも高く設定された難易度は、本篇プレイ済のプレイヤーのみがプレイするものとした前提に沿っており悪くはないのだが……如何せんひたすらにダンジョンを昇らされては数分のイベントを見せられ、直後にまた次のダンジョン頑張ってきなさい~を続けられては高い難易度が完全に邪魔になってしまうのも仕方のない話。バランスの取り方を間違えている。×。


 4:操作感(プレイ感覚) 【★★★★★】
ロード時間も3Dゲーの中では比較的短く、適度な難度でもあり快適にプレイできる。
何より、ゲーム全体に渡る一体感・一貫性が素晴らしく、ゲームをプレイしているとグングンと世界観に引き込まれていってしまう。ゲームメイクに関して口述の噛み合いまくったシステム群も含めて、この作品ほどセンスを強く感じる作品は他に類を見ない。OPEDは勿論、BGM全般の音楽のチョイスも良い。
ゲーム中の音楽に対して管理人がこうした感慨を抱くこと自体が既に一つの特異であり素晴らしいのだ。

この点に関しては後日談も同様。


 5:独自システム 【★★★★★】
独自システムのどれもが繋がりを持っており一体感の塊。素晴らしいシステム構成。
日々を費やしてのレベル上げも必要不可欠だが、友との交友関係を深めることでも戦闘が楽になってゆく。
バトルばかりしていてもいけないし、私生活にとらわれ過ぎていてもいけない。
私生活と戦闘パートとの歯車が見事にかみ合っていた。◎。
→コミュニティシステム
そもそもこのゲームは自由度が非常に高く、どんな生活を送るかがプレイヤーに委ねられている。
放課後や夜、休日といった自由に過ごせる時間には勉強してよし、彼女作ってよし、家で寝てよし、カラオケに行って良し、映画観てよし、友情を育んでよし、ネトゲしてよし、etc...と何でもやれる。
しかし、ただ自由に過ごせるだけではなく、この作品の本分がRPGにあることを忘れていないことを示しているのがこのコミュニティシステムである。
友人と交流を深めることでコミュニティレベルが上昇し、よりその人との関係が親密になる。
そして同時に、レベルが上がることでペルソナ合体時に入る初期経験知量が上昇してゆくのだ。
親密度がMAXになれば初期レベルが5以上違うことになり、スキルの数に差が生まれるのが大きくなる。
コミュニティで進むイベント自体にもなかなかの魅力があり、全て見たくなる。○。
ちなみに、フェスのみアイギスのコミュニティが追加されているので必見である。

→タルタロス
どこまで続いているかわからない深淵のダンジョン。
学生生活を満喫する中で、適度にこの迷宮に潜ることで装備やレベル・ペルソナを強化する必要がある。
ひと月に一度の満月の日に待ちかまえるボス戦に向けての準備だ。
だが仲間たちにも体調があり毎日連れ出していると疲れて戦力にならない為、仲間を気遣う必要もあるという設定もまた、生活と戦闘のバランスを取ることが重要だという全体の方向性に合致している。

……ただし、このタルタロス自体は延々同じ形状の自動生成ダンジョンを昇りつづけるだけであり、
正直マンネリの塊である。元々管理人が自動生成系ダンジョンが嫌いなのもあるが。
しかし、ペルソナシリーズの定例として進むほど有名な神や悪魔の名を持つペルソナが出てくる為、神話好きのプレイヤーであればこのダンジョンを進むことをつまらないとは感じないだろう。
管理人のように、早く主神級のペルソナが使いたくてレベル上げさえ楽しくなるかもしれない。

→ペルソナシステム
今回は交渉システムは廃止され、戦闘後に一定の種類の中からペルソナを入手する。
交渉システムあってこそのメガテン・ペルソナだという意見も分からないでもない。ペルソナの個性を出す意味合いでも重要なシステムだというのも分かる。だが毎回結果が変わる交渉が少し面倒に感じる面もある管理人個人としては、今回のようなシステムでも大きな不満は無い。
というよりも、ゲーム自体が非常に時間のかかるゲームである為、ペルソナの取得に関してスピーディーに進む今回の仕様は間違っているとは言い切れないだろう。

→戦闘システム
今回もATLUSらしい、「弱点を突く」ことが非常に大きなアドバンテージとなる戦闘システム。
弱点を突くことで相手は行動不能になり、自分の行動回数まで増えるのだから相当なもの。(連続は不可能)
毎度ではあるが、やはりこういったシステムが「どの仲間を連れていくか」「どのペルソナを付けるか」に対する戦術要素を含み戦闘に深みと面白味が出ていると言える。
勿論、相性が大きく勝敗に影響するタイプの戦闘は、ケア面が弱いとすぐ面白くなくなる諸刃の剣である。
やり慣れているのもあるだろう、本作はそういった面でも落ち度は無い。

→後日談のシステム
何度も書いているように、このゲームは「私生活」と「戦闘」との協調が心地よい作品である。
その私生活部分を排除して、戦闘パート、それもタルタロスのマンネリダンジョンが続くのは苦行。
ペルソナ図鑑が無いのも、時間ばかりを使わせるゲームになってしまったことの一端を担っている。
追加要素にボリュームを持たせたいのは分かるが、ただ引きのばすことではボリュームは出ない。
寧ろ、もっとサクッとクリアできる難易度と量であればもう少し評価は良くなったことだろう。


 6:価値 【★★★★☆】
管理人の購入価格:5980円
人気があったのか数が少なかったのか、購入当時はなかなか値段の下がらない作品だった。
が、ゲーム自体は非常にボリュームがあり内容も充実している為、それだけの価値はあるだろう。
ATLUSの持つ独特な雰囲気が嫌いでなければプレイして欲しい作品。
こんなのペルソナじゃない、と思う人も一度手に取ってみては如何だろうか。
1:「安くて、つまらない」2:「安くて、面白い」3:「高くて、つまらない」4:「高くて、面白い」
1は納得、2は感動、3は苛立、4はニンマリ。本作は4番である。


 7:キャラクター 【★★★★☆】
登場人物が一部を除きフィクションでは余計に感じられる程に人間臭い。流石のATLUS色。
少し残念だったのはペルソナデザインにパワーアップがあまり感じられないものがあったことか。
声優のチョイスもなかなか良。


 8:やりこみ要素 【★★★☆☆】
ゲーム自体が行動する度に時間が過ぎてゆくシステムである為、落ち着いて行えるやりこみ要素は少ない。
一応隠しボスも存在しており一週目では厳しい難易度になっているが、2週目であれば確実に倒せる。
システム上やりこみ要素を挟むにも難しいものだったのかもしれない。
……まぁ、本篇を100時間以上やってさらに隠し要素をやろうという気にはならないだろうが。


 9:グラフィック・アニメ 【★★★★☆】
時折差し込まれるアニメーションのクオリティは高い。数が少ないのが残念なところ。
使い回しもあるもののペルソナの3Dデザインも良いし、キャラクターも滑らかに動きよくできている。
ただし、良くできている分ロードにはそれなりに時間もかかったか。
雑魚敵及び中ボスが完全に使い回しであったのは減点要素。


10:その他 【★★★★☆】
基本的にシステム面で充実しているゲームは泣ける場面が無かったりするのだが、ちゃんとそういった場面も用意されている辺り抜け目がない。
アイギスかわゆすなー

「主人公が死んだ瞬間GAMEOVER」システムは嫌いである。
仲間は蘇生しているのに何故に?と思ってしまうから。





最終更新:2009年01月25日 20:59
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