総評 85点
【★★★★★】
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時間 |
シナリオ |
調整 |
操作 |
独自 |
価値 |
キャラ |
やり込み |
グラフィック |
その他 |
評価 |
4 |
5 |
5 |
5 |
4 |
5 |
4 |
3 |
5 |
4 |
イメージカラーを青から黄に変えての
ペルソナ新作。
3とは同じ世界の2年後と言う設定であり、ごく僅かながらクロスオーバーもある。
シナリオの雰囲気はイメージカラー通り一新されておりながらも、システム面は確かに進化している。
……というよりも、便利に、プレイしやすくなっている、と言った方がしっくりくるか。
3で生まれた今回の学生生活を送りながら謎と敵に挑むシステムが、本作で完成を見たといった印象を受けた。
1:プレイ時間 【★★★★☆】
真ENDまでクリアで一周60時間強。
「ボリュームは前作の1.5倍」と公式が謳っており、プレイ時間は前作よりも短くなっているものの物語の内容は確かに前作よりも濃くなっている。これはひとえに、移動のショートカットが用意されていることなどの配慮によるプレイ時間の圧縮が起きたからであろう。
それでも長い、のは確かなのだが本システムでは出来得る限りのところだろう。
時間を気にせずにプレイできる人ほど没頭できる作品。
2:ストーリー(シナリオ) 【★★★★★】
あらすじ:
両親の都合によって叔父の住む田舎町「稲羽市」に引っ越してきた主人公。しかし町に到着し高校に通い始めてほどなく、奇怪な殺人事件が起こり始めた。町が霧に閉ざされる朝に見つかる変死体。主人公の見た不思議な夢。そして、雨の夜にだけ映し出される『マヨナカテレビ』。様々な謎に彩られた様々な事象に触れゆく中で、主人公たちは異世界の扉を開くのだった。そこに待つは、もう一人の自分――
行方不明になった人々を霧が出る日までに救いながら連続失踪事件の謎を追うのが本篇の流れ。
本作も一人一人が自分の本音本心と向き合うことで成長してゆく様を、鮮やかに描いている。
前作の物語が進むほど話がシリアスに重くなっていく展開とは対照的に、本作では話が進むほど事件の真相に近づくと共に仲間も増え賑やかになり、明るい雰囲気になってゆく。マスコットキャラクターのような存在であるクマにも、プレイヤーの想像通りとはいえ他の仲間に負けない濃い話が用意されていたのも良い。
それと同時に、本編最大の目的である、事件の真犯人を追うという事件へのアプローチという面でも退屈させない展開が続くのも面白い。複数の謎が互いに絡み合った真相にも唸れる。
本作はとことん「人」にこだわった一本に思える。ペルソナという作品に非常にマッチした方向性。
3など従来の作品では設定を超えて、物語にもいわゆる超常的な存在が深く関わっていた。無論本作も根底にはそういった存在が絡んではいるのだが、物語という面においては人間臭い動機と行動が非常に強く出ていた。それゆえキャラへの感情移入も一層深くなり、プレイヤーへのメッセージがより強く訴えかけられる。◎。
ただ、何の前触れもなくBADENDへ入る選択肢に入るのは非常によろしくない。
生活していたらある日突然話が進み、正しい答えが一つの4択×6を強いられ、一つ踏み外しただけでBADに直行させられる。その場合それまで追ってきた謎の真相に何一つ辿りつけないまま終わり、非常に後味が悪い。何かもう少しフォローをつくるべきところ。
管理人としては、そもそもその場の選択肢をやり直すだけで別ルートにいけるものをマルチエンドとは呼びたくないところでもあるが。3通りのEDが楽しめるのも一つの魅力か。
少し残念なのは、メインキャラのペルソナ成長(進化)がコミュニティマスターによって成る仕様。コミュマスターの恩恵を大きくしたかったのかもしれないが、前作同様に本編での成長がもう一つあるものと期待していただけに、逆に肩透かしを受けた。
それでも十分星5つの内容ではあるのだが。
3:難易度設定・調整 【★★★★★】
相変わらず少し気を抜くと雑魚相手でもあっという間にゲームオーバーになるのも含めて、戦闘関連についてはバランス調整まで基本的に前作と同じ。だが、今回は仲間全員を操作可能である為戦闘はしやすくなっている。そういう意味で難易度は多少下がっているものの、その分ボスはどれも強めに設定されておりSPすべて使いきって勝てるくらいの上手い調整がなされている。
そもそも、前作では「一定年月毎にボスが現れる」システムであった為に、決まった時間までにどこまで自分を鍛えればよいかが具体的に分からなかった。同時にボスの強さを知ってから鍛えることができず、それゆえ用意したボスもある程度以上強くすることができないという欠点があった。
それに対し、本作では「一定年月内にダンジョンをクリアする」システムに切りえることでそれを克服し、プレイヤーのストレスを抑え非常にプレイしやすくなっている。やはり具体的な目標がはっきりと示されている方が攻略する側としてはやりやすい。
しかし、相変わらずオールコミュマスターは非常に難しい。
基本的に殆どが期間限定イベントとなる本ゲームシステム。もう少し緩めてもよかった。
4:操作感(プレイ感覚) 【★★★★★】
PS2の稼働音を聞く限り、けっこうな読み込みを強いているようだがプログラムが上手いのかなんなのか、ロード時間は長くない。本作では移動に関するショートカットもしっかりと用意されており、何をするにも快適に行えるようになっている。○。煩わしかった体調システムもとっぱらってあり、ダンジョン探索も心おきなく行えるようになっている。
加えて、作品全体の統一感は本作も顕在。
音楽も前作に勝るとも劣らないチョイスでプレイしていて心地良い。
会話送りボタンは用意されているがイベント飛ばしはできないのが惜しいところ。
5:独自システム 【★★★★☆】
まず前作の良さを全て受け継いだ上でプレイ感覚を整えた、というのが本作の姿勢。
それだけに新しさ、つまり具体的な進化や変化には乏しい一作になってしまっている。ゆえの星-1。
同じような内容になるので作品全体に渡る絶妙なシステムの歯車の噛み合い、私生活と戦闘との深いつながりについては省略するが、決して悪くなったわけではないことだけは確か。(参考→
ペルソナ3 フェス)
→天気システム
ゲームのはじめに「数日間続く雨が明けるとき」がダンジョン攻略のタイムリミットとして提示され、プレイヤーは一週間先まで確認できる天気予報を常に気にしながら日々を生活する。もしこのタイムリミットを過ぎてしまったとしても、一週間前に戻して再スタートできるようフォローが用意されているのは良い。
他にも、天気によって選択可能なコミュニティが変化する。
→ダンジョン
一応ダンジョン別に自動生成ではあるのだが、ひたすら一つのダンジョンを上りながら自軍を鍛えるという、前作における作業的なシステムは捨てている。○。音楽や雰囲気の変化って大事。
以下基本的には前作レビューを参照。相違点のみ記載。
→コミュニティシステム
本作では仲間全員に関してコミュニティを持つことができるようになった。加えて、仲間のコミュレベルをあげてゆくことで、仲間たちの戦闘能力に関しても向上をみることができる。それは良いのだが、如何せん仲間優先のレベル上げをしがちになってしまい、プレイヤーを縛る要素にもなってしまったか。
→戦闘システム
弱点を突かれ体制を崩したところからの復帰にターンを消費しなくなった。
この辺りの調整は相変わらず見事。
→ペルソナシステム
合体予報という、「ペルソナ合体時に特定の条件を満たすと特殊な効果が発生する」ものが追加されている。一週目プレイ中は殆ど気にしなかったが。
6:価値 【★★★★★】
管理人の購入価格:4980円
相変わらず値段は下がらないが、3フェスよりは購入者に優しいお値段。
作品の完成度としてはこちらの方が高いのだが、内容と値段が必ずしも合致しないのが中古値段の面白いところか。快適なプレイで、かつ長く遊ぶことができる。3と似たようなシステムでどちらも時間はかかるため、連続でのプレイは正直やる気が起きないが。
7:キャラクター 【★★★★☆】
本作ではATLUS臭さは少々なりを潜めているものの、キャラの面々は十分魅力的に描かれている。
ペルソナデザインも進化に確かなパワーアップを感じることができる。○。
声優陣も前作に負けず劣らずとても豪華。
8:やりこみ要素 【★★★☆☆】
ゲームシステムの都合上、クリアまでプレイしてから様々な要素を充足させてゆく、通常のRPGにおける「やりこみ」を用意できない本シリーズ。一応2週目への引き継ぎや2週目から行えるようになることはあるものの、やはり別ベクトルになっているか。
ただし、引き継ぎ内容は3よりも少しさみしくなっている。
2週目以降に戦うことのできる隠しボスも存在しているが、本作は使用ペルソナの縛りも無く4人がかりで戦闘を行える為、ある程度高レベルのペルソナを所持できていれば特別な準備も無く撃破できてしまう強さ。ATLUSの隠しボスが年々弱くなっているように感じるのは管理人だけであろうか。
9:グラフィック・アニメ 【★★★★★】
CGデザインに関しては3からの変化はあまり感じられないものの、長回しのアニメは前作以上に多く挿入されており、作品を盛り上げる大きな要因となっている。
相変わらず中ボスは使い回しだが、前作のタルタロスようにそれ「だけ」のダンジョンがあるわけではない為、さほど気にならない。
10:その他 【★★★★☆】
オサレペルソナもこの辺りが引き際、と感じたか4FESが出なかったのはよいことか。
前述したがこのシステムは猛烈にハマるが故に、プレイ開始前にダルく感じるという不思議な感覚を受ける。
生活期間は前作よりも短いものの、コミュニティ関係はより易しく調整されており簡単にMAXになってゆく。
最終更新:2009年03月02日 15:08