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  • 涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki(避難所)
  • 長門有希の報告Report.19

涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki(避難所)

長門有希の報告Report.19

最終更新:2020年03月18日 08:59

haruhi_vip2

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だれでも歓迎! 編集

Report.19 長門有希の憂鬱 その8 ~涼宮ハルヒの告白~


 部室の扉がノックされる音が響いた。わたし、涼宮ハルヒ、朝倉涼子の三人は、互いに顔を見合わせた。
「どうぞー。」
 結局、ハルヒが返答した。扉が開き、四人の人物が入ってきた。
「ちょっと失礼しますよ。」
 喜緑江美里、古泉一樹、朝比奈みくる、『彼』……通称キョン。
「あんたは、生徒会の……何でここに?」
「実は我々は、長門さんが北高に向かっていたという話を聞いて、戻ってきたところなのですが、そこでたまたま彼女に会いまして。彼女……生徒会の方でも、何やら長門さんに用があるとかで、御一緒した、というわけなんですよ。」
 古泉一樹が答えた。……話し方が変わっている。
「そんなに睨まないでくださいな。活動状況を簡単に確認するだけですから。」
 ハルヒが江美里を睨み付けているのは、先の文芸部会誌を作成した時のことを踏まえてのものだろう。
「文芸部の活動は 極 め て 順 調 やから、どうぞご心配なく!!」
【文芸部の活動は 極 め て 順 調 だから、どうぞご心配なく!!】
 彼女は目を三角に怒らせて、江美里を威嚇している。江美里は全く意に介していないが。
「長門さん……お久しぶりです……」
 みくるが声を掛けてきた。そういえば、既に会ってはいるものの、まだ彼らには言っていない。わたしは彼らに視線を向けて、言った。
「ただいま。」
「……おかえり、長門。」
 『彼』が答えてくれた。わたしは、帰ってきたことの『実感』が湧いた、ような気がした。皆は一様に、わたしの帰還を喜んでいるようだった。
 その中で、ハルヒからすれば部外者である江美里が、わたしに向けて口を開いた。
「今年度の文芸部の活動状況についてですが。」
『御承知のように、敵対勢力の排除は完了しました。』
「…………」
『協力に感謝する。』
 かぎ括弧は声に出した会話。二重かぎは通信の内容。
「昨年度は会誌の発行が、例年に比べてかなり遅延していました。まあ、内容は充実していたようなので、その点は心配していませんが。」
『《全員で突入する》という要請でしたけど、期待には応えられたでしょうか。』
「…………」
『十分。予想以上。』
「ここだけの話ですけど、うちの会長も、口ではああ言ってますけど、次の刊行を心待ちにしてるんですよ。文芸部の会誌をこっそり読んで、お腹抱えて笑ってましたから。特に鶴屋さんが書いた小説には、腹筋を破壊されたみたいでしたね。」
『皆さん、とんでもない戦闘能力を持ってますね。さすがは涼宮さんに選ばれし兵(つわもの)達、といったところですか。』
「……善処する。」
『……同意する。』
 江美里は、絵に描かれた貴婦人のような微笑を浮かべて、
『彼女の感情がそろそろ限界のようなので、会話相手は譲りましょうかね。ほら、あなたもボーっとしてないで。』
『んあ!? ちょっと! 急に話を振らないでくれる!?』
 涼子が不意を突かれて慌てている。このような反応は、我々インターフェイスのものとは思えないほど人間的だった。
『どうしたのでしょうね。あなたらしくもない。』
『いや、ちょっと……涼宮さんと長門さんの表情に見とれちゃって……』
 わたしの表情? わたしは何か表情を浮かべていたとでも言うのだろうか。
 涼子はわたしをまじまじと見つめた。
『……本気で言ってるの?』
 嘘をつく理由も利益もない。
『……無自覚、か。なるほどね……』
 話が見えない。
『長門さん。あなたは、さっき涼宮さんに「ただいま」って言った後、目を細めて微笑したのよ。』
 ……身に覚えがない。
『じゃあ、無意識のうちに、微笑してたのね。』
 わたしに表情を作る機能がないわけではなく、また、誰にでも分かるほどはっきりと表情を変えることも、できなくはないことは知っている。実際に、『微笑』という表情をハルヒには見せたことがある。しかし、先ほどの会話では、特に表情を作った記憶はない。
『だからさ……それは「自然な表情」って言うのよ。「自然と笑みがこぼれる」っていうやつ。』
 それは、本にも頻繁に登場する表現。しかし、実際にどのような状態なのかは、分からなかったもの。そのような理解不能だった状態に、わたしがなっていたと言うのか。信じられない。
『……変わったわね。』
『……変わりましたね。』
 二人は、嬉しそうに顔を見合わせた。
 わたしは、そこまで自由に、任意の表情を浮かべることはできないはず。それに、なぜ二人が『嬉しそう』なのかの理由も分からなかった。
「有希……有希……!」
 ハルヒの声。見ると、人間の言葉で言う『感極まった』様子だった。
「有希ぃ――――!」
 彼女は、わたしのそばに駆け寄るとわたしを強く抱き締めた。そして一気にまくし立てた。
「有希! ごめん! ごめんなさい! あんな、あんなことして……! あんたを突き飛ばして怪我さして! それで、怪我したあんたをほったらかしにして!」
【有希! ごめん! ごめんなさい! あんな、あんなことして……! あんたを突き飛ばして怪我させて! それで、怪我したあんたをほったらかしにして!】
 彼女は、泣きながら詫びている。先日の、わたしが消失した日の出来事。わたしがうっかり、彼女の心にある、侵してはならない領域を侵してしまった、あの日の出来事。
「いい。気にしてない。」
「ほんま?」
【ほんと?】
 彼女は潤んだ瞳でわたしを見つめる。わたしは、誰にでも分かるほど大きく、はっきりと頷いた。彼女はまたわたしを抱き締めた。そして、人間の言葉で言うと『堰を切ったように』、語り始めた。わたしがいなくなったことで、どれだけ自分が寂しかったかを。


「……他にも数え上げたらキリないけど、とにかく! それぐらい寂しかったんやから!」
【……他にも数え上げたらキリがないけど、とにかく! それぐらい寂しかったんだから!】
「事情はよく分かった。」
 わたしは、素っ気なく答えた。本当は、とても嬉しい。彼女にここまで強く気に掛けてもらえて。
「でも、これだけは言わして?」
【でも、これだけは言わせて?】
 と、彼女は涙目で言った。
「なに。」
 彼女は、大きく深呼吸した。そして、意を決して言った。
「有希――――!! 愛してる――――!!」
 ざわ……ざわ……
 そんな擬音語を背景につけるのがふさわしいと思った。わたしと彼女以外のその場にいた者は皆、目を丸くして驚愕している。彼女は、わたしを強く抱き締めてきた。
「もう、絶対に、あんたを、失いたくない! 離したくない!!」
 そして彼女は……わたしの唇を奪った。
『んっ、んっ、んっ……んむ……んむ……』
 濃厚な接吻。それも、他人の目の前で。
『んっ……はっぁ……あむ……んっ……』
 彼女の口付けは終わらない。彼女の、暖かい気持ちが伝わってくるような気がする。
 ようやく彼女の濃厚な接吻が終わった。口を離すと、お互いの唇から唾液が糸を引いて繋がっていた。
 彼女は滔々と語り始めた。それは紛れもなく、わたしへの『愛の告白』だった。


「最初は単なる好奇心やった。無口で無表情な娘やなーって。泣いたり笑ったりせえへんのかなーって。まるで部室の付属物みたいに、存在感のない娘、っていうのが最初の頃の印象やったわ。」
【最初は単なる好奇心だった。無口で無表情な娘だなーって。泣いたり笑ったりしないのかなーって。まるで部室の付属物みたいに、存在感のない娘、っていうのが最初の頃の印象だったわ。】
 それが、共に過ごすうちに、だんだん見る目が変わっていった。
「毎日なんとなく眺めてるうちに、だんだん気になりだしてん。あんたは無口で無表情やったけど、万能やった。何でもそつなくこなせた。その時に思ってたんは、どうやったら有希と仲良くなれるかってことやった。」
【毎日なんとなく眺めてるうちに、だんだん気になりだしたの。あんたは無口で無表情だったけど、万能だった。何でもそつなくこなせた。その時に思ってたのは、どうやったら有希と仲良くなれるかってことだった。】
 彼女は遠い目をして言った。
「決定的やったんは、一年の時の文化祭。気ぃ付いてた? あんたの情熱的なギターは、一緒に舞台に立ったあたし達も含めて、その場にいた誰もを魅了したんやで。あの時あたしは、最高に気持ち良く歌ってたけど、それはきっと、あんたがギターで支えてくれたからなんやと、今になって思うわ。急遽代役で立った舞台で、どうなるか分からへん一発勝負。いくらあたしでも、緊張せえへんかった、って言(ゆ)うたら嘘になるわ。それでも何とか乗り切れた。今なら理由が分かるわ。それは有希が、いつもあたし達の期待に応えてくれる有希が、そばにおってくれたから。一緒に舞台に立ってくれたから。体育祭では、文武両道さを存分に見せ付けてくれたし、バレンタインデーの時は料理も振舞ってくれた。あの時作ってくれたうどん、めっちゃ美味しかったで。今でも忘れられへんもん。阪中の家の犬を治した時は、正直感動したわ。いつもいっぱい本読んどぉけど、ただ読むんやなくて、ちゃんとその知識を役立たせてるんやから、改めてすごいと思ったわ。それで、ますます有希から目が離されへんようになった。」
【決定的だったのは、一年の時の文化祭。気付いてた? あんたの情熱的なギターは、一緒に舞台に立ったあたし達も含めて、その場にいた誰もを魅了したのよ。あの時あたしは、最高に気持ち良く歌ってたけど、それはきっと、あんたがギターで支えてくれたからなんだと、今になって思うわ。急遽代役で立った舞台で、どうなるか分からない一発勝負。いくらあたしでも、緊張しなかった、って言ったら嘘になるわ。それでも何とか乗り切れた。今なら理由が分かるわ。それは有希が、いつもあたし達の期待に応えてくれる有希が、そばにいてくれたから。一緒に舞台に立ってくれたから。体育祭では、文武両道さを存分に見せ付けてくれたし、バレンタインデーの時は料理も振舞ってくれた。あの時作ってくれたうどん、すっごく美味しかったわ。今でも忘れられないもん。阪中の家の犬を治した時は、正直感動したわ。いつもいっぱい本を読んでるけど、ただ読むんじゃなくて、ちゃんとその知識を役立たせてるんだから、改めてすごいと思ったわ。それで、ますます有希から目が離せないようになった。】
 それに、と彼女は続けた。
「あれは夢やったみたいやけど、未だに忘れられへんことがあんねん。覚えとぉ? 一年の冬休み、鶴屋さん家の別荘に合宿に行った時の事。」
【あれは夢だったみたいだけど、未だに忘れられないことがあるの。覚えてる? 一年の冬休み、鶴屋さん家の別荘に合宿に行った時の事。】
 周囲に緊張が走った。
「あの時、あたしはやけにあんたのことを心配しとったやろ? あれな、あたしの夢の中で、あんたが熱出して倒れてんけど、それはもう、心配したで。夢から覚めても、全然気が付かずにあんたのことを心配するくらい。それで、気ぃ付いてん。あたしは、夢にまで見るくらい、あんたのことを意識してるんやな、って。」
【あの時、あたしはやけにあんたのことを心配してたでしょ? あれはね、あたしの夢の中で、あんたが熱出して倒れたんだけど、それはもう、心配したわよ。夢から覚めても、全然気が付かずにあんたのことを心配するくらい。それで、気が付いたの。あたしは、夢にまで見るくらい、あんたのことを意識してるんだな、って。】
 その時は『無口で頼れる万能選手』として。
「その時はそう思(おも)てたけど、今にして思うと、既に違(ちご)てたんかもしれへん。でも、自覚はしてへんかったな。思いが変わった、あるいは自覚したんは、この間のこと。あたしが変質者を捕まえて新聞に載って、それから、変な奴らに付きまとわれてた時のことやわ。」
【その時はそう思ってたけど、今にして思うと、既に違ってたのかもしれない。でも、自覚はしてなかったな。思いが変わった、あるいは自覚したのは、この間のこと。あたしが変質者を捕まえて新聞に載って、それから、変な奴らに付きまとわれてた時のことだわ。】
 彼女はその時のことを思い出すように、
「あの時あたしは……ほんまはめっちゃ辛かった。団員達に……特に有希、あんたに会われへんことに。それから、変な奴らへの対応も。どうってことないつもりやったけど……やっぱりきつかった。あたしは、もう、一杯一杯やった。そんなあたしを救ってくれたんが、あんた。」
【あの時あたしは……ほんとはすっごく辛かった。団員達に……特に有希、あんたに会えないことに。それから、変な奴らへの対応も。どうってことないつもりだったけど……やっぱりきつかった。あたしは、もう、一杯一杯だった。そんなあたしを救ってくれたのが、あんた。】
 ここで彼女は周囲を見渡した。
「みんなの前でこんなこと言(ゆ)うてるなんて、我ながら大胆やと思うけど、どういうわけか、有希の前やと素直になれるわ。こんな……恥ずかしいことを告白できるくらいに。」
【みんなの前でこんなこと言ってるなんて、我ながら大胆だと思うけど、どういうわけか、有希の前だと素直になれるわ。こんな……恥ずかしいことを告白できるくらいに。】
 彼女は再びわたしに視線を戻した。
「あの時、あたしがあんたを呼び出した時、あんたは来てくれた。あたしの恥ずかしい話を黙って聞いてくれた。泣き出したあたしのそばにずっとおってくれた。色々とあたしに良くしてくれた。それから……あんたの意外な一面も見せてくれた。あの時のあんたの仕草、反則的なまでに可愛かったわ。」
【あの時、あたしがあんたを呼び出した時、あんたは来てくれた。あたしの恥ずかしい話を黙って聞いてくれた。泣き出したあたしのそばにずっといてくれた。色々とあたしに良くしてくれた。それから……あんたの意外な一面も見せてくれた。あの時のあんたの仕草、反則的なまでに可愛かったわ。】
 そして気が付けば、ただの気になる人から、愛しい人に変わっていた。
「あたしは必死でその気持ちを否定した。だって、おかしいやん? 女同士でこんなこと思うなんて。相手が、宇宙人とかっていうならまだしも、有希は物静かな……可愛い人間の女の子やんか。でも、今日のことで実感したわ。あたしの中で、あんたの存在がどれだけ大きくなってたか。それで、あんたの顔を見て思った。もう、この気持ちは抑えられへんって。」
【あたしは必死でその気持ちを否定した。だって、おかしいじゃない? 女同士でこんなこと思うなんて。相手が、宇宙人とかっていうならまだしも、有希は物静かな……可愛い人間の女の子じゃないの。でも、今日のことで実感したわ。あたしの中で、あんたの存在がどれだけ大きくなってたか。それで、あんたの顔を見て思った。もう、この気持ちは抑えられないって。】
 いつの間にか、恋に落ちていた……気が付いたときには、既に。
「さっきあったことを話すわ。また夢を見てたらしいんやけど。」
【さっきあったことを話すわ。また夢を見てたらしいんだけど。】
 先ほどの情報統合思念体過激派による襲撃のことだろう。
「夢の中で、あたしと朝倉は、変態に襲われた。ストッキングで覆面した変態。朝倉がそいつと戦ってたんやけど、ピンチになってん。もう絶体絶命。そこに颯爽と現れたんが、有希、あんたや。朝倉にも言われてんけど、その時のあんたは、マジでヒーローやった。かっこよかった。そのあとそのまま今の場面に続いとぉから、正直、どこまでが夢で、どこからが現実か分からへん。もしかしたら、今この瞬間も夢かもしれへんし。でも、それでもあたしは確信した。」
【夢の中で、あたしと朝倉は、変態に襲われた。ストッキングで覆面した変態。朝倉がそいつと戦ってたんだけど、ピンチになったの。もう絶体絶命。そこに颯爽と現れたのが、有希、あんたよ。朝倉にも言われたんだけど、その時のあんたは、マジでヒーローだった。かっこよかった。そのあとそのまま今の場面に続いてるから、正直、どこまでが夢で、どこからが現実か分からない。もしかしたら、今この瞬間も夢かもしれないし。でも、それでもあたしは確信した。】
 彼女はわたしの瞳を真っ直ぐに見据えて言った。
「やっぱりあたしは、あんたが好き。大好き。」


 彼女の気持ちは伝わった。今度はわたしが答える番。わたしは彼女に言った。禁じられた言葉を。
「わたしは……わたしも、あなたを、愛している。」
 観測とか、処分とか、そんなものはどうでも良いと思えた。
 彼女は、わたしを愛している。
 わたしも、彼女を愛している。
 それで十分だと思えた。それでわたしは――幸せだと思った。
「有希、有希っ!」
 また彼女が抱き締めてくる。わたしも彼女を抱き締め返す。とても幸せで、そして、だからこそ……『悲しい』。
 これから、わたしが行うことを思うと、悲しくなった。
 わたしがこれから行うこと。それは涼宮ハルヒへの情報操作。今まで決して許されることがなかった行為。
 今回の過激派による襲撃の記憶を消すことだけではない。わたしは、彼女の『長門有希への思い』を操作する。
 彼女のわたしへの感情には、明らかに『性愛』が含まれている。それは本来、『異性』に対して向けられるもの。一部に例外はあるものの、大多数の雌雄の別がある有機生命体はそのようにしている。それが、有機生命体の繁殖に必要不可欠だから。だから、今の彼女は……『異常動作』。そしてわたしも異常動作。
 わたしの口から明確に、わたしの想いを彼女に伝えられた。それだけで十分。彼女の行動を修正しなければならない。
 提案したのは、わたし。情報統合思念体の許可は下りている。いよいよ、これまで最大の禁則事項だった行為を行う。
 わたしは操作を開始した。
「あれ……? なんか急に眠く……」
 彼女の身体が崩れ落ちる。わたしは彼女の身体を抱きかかえるようにして支えた。彼女が完全に眠ったことを確認すると、彼女の精神に干渉する。そして、彼女のわたしへの想いから、性愛に関する部分を削除する。今後彼女は、わたしをこれまで通り『無口で頼れるSOS団随一の万能選手』として見るだろう。ただし、わたしへの想いは大きく発達していたため、元通りとはいかないかもしれない。それでも、『仲の良い女友達』程度には抑えられたはず。わたしに、あのような行為に及ぶことは、もうないだろう。
 操作終了。
「…………」
 わたしは無言で、彼女の身体を抱きかかえながら、静かに眠る彼女の寝顔を見ていた。
 事態の推移を見守っていた『彼』が、やっとの思いで口を開いた。
「……長門。お前はハルヒに一体何をしたんや?」
【……長門。お前はハルヒに一体何をしたんだ?】
「行動の修正。」
 わたしは平坦な声で答える。
「最近の涼宮ハルヒの行動は、明らかに異常動作。先ほどのわたしへの行為もそう。」
 わたしは、ぼんやりと彼女の顔を眺めていた。名残惜しいのだろうか? わたしは彼女の顔から視線を外すことができないでいる。
「修正は完了した。問題ない。」
 そう、これで問題ない。何も。


 その時、何かがわたしの頬を伝った。


 涙が一粒、頬を伝った。

 



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