ハルヒと親父 @ wiki

親父抜きの大晦日その後^4

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haruhioyaji

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 初詣については、毎年の事であるし、難事件も新年早々遠慮したい訳であって、申し訳ないが、本篇を読み返すなり、SSを書いて妄想を膨らますなりして、各自で補完してくれ。

 長門が幸先良く「大吉」をひきあてたとか、朝比奈さんがかわいらしく「小吉」であったとか、古泉が絡みづらい「中吉」であったとか、妹もまた「中吉」で「古泉君といっしょだー」と無邪気に喜ぶ姿に、おれのなかに黒いものが芽生えたとか、鶴屋さんが「天晴」なるものを引き、みんなで納得したとか、おれが周囲の期待を上回りも下回りもせず「末吉」だったとか、触れずにすませばすませられることばかりだ。

「正月早々、華がないわね、くじまで」
 そんなもの、あったら傘の上で一升ますでも回してる。
「平凡で詰まらないって言ってんの」
 それについては異論はないぞ。で、ハルヒ、おまえはどうだったんだ?
「あたしは、これよ」

極太?


 ここ、笑うとこ?

「あたしも最初は、極大(吉)なのかと思ったわよ。でも、何度見ても点が打ってあるし」

 なるほど。奇術じゃない方のマジックでしか見た事ないが、しかし運勢としては悪いものではないだろう。勉強運とか恋愛運とかはどうなってるんだ?
「な、なんで、そんなこと、ここで発表しなきゃいけないのよ!?」
 は? いや、別に構わんが、言いなおそう。健康運とか失せ物がどうのこうの、と書いてあるだろ、おみくじなら普通。
「……見ての通りよ」

 おれたちは、ハルヒがぷいと横を向いて、突き出して来たおみくじを見た。
「なるほど。興味深い」
「ふかいですぅ」
「……ディープ」
「ねえ、鶴にゃん、どういう意味?」
「つまり、あれだよっ! 願いは既に完璧に叶ってるってことさ! これ以上は、お天道様でも手が出せないにょろ」
 ……あー、それより、みんな腹減らないか?
「そ、そうね。みんなの日頃の献身と忍耐がついに報われる日がきたわよ! 団長自らが手料理した特製おせちをふるまうから、あたしんちに来なさい! といっても、2/3は母さん作だけどね。あ、キョンも少しだけ結構手伝ったかも知れないからって、それを隠すような真似はしないから安心しなさい!」
 安心って、な、なにをだ?
「とにかく、みんな行くわよ!」

運勢 極太

和歌 誰しかも止めておられぬ春霞 生死を共に怒涛と進まん

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