獲物を屠る狩人
「久々に運動すると疲れますね~」
「今頑張らずにいつ頑張るのですか!早くここから離れましょう!」
キュアドリームと
呉キリカが仮面ライダー王熊を食い止めている間に
全力で三人から離れていくリラックマと日本語ぺらぺ~ら。
その様子を見ている王熊、浅倉はイライラを募らせる。
「情けない奴らだな……あれでもヒグマかぁ?」
「こらー!あんな可愛いクマさん達をイジめて何が楽しいのよ!絶対許さない!」
「ハァ~……これだから餓鬼は嫌いだ……見た目が可愛かったらすぐ騙される。
奴らはヒグマだ。人間を餌にする畜生共を狩るのは普通のことだろう?」
「言ってることはわかるけど、だから何?少なくとも今はアンタの方がよっぽど危険人物だぜ。」
魔法少女に変身したキリカは両腕からカギ爪を出して構えを取る。
プリキュア&魔法少女と仮面ライダーの戦いが始まろうとしたその時、
遠目で逃げる二匹の熊を眺めていた浅倉が不敵な笑みを浮かべた。
「――――なるほど、臆病者には死を、てか?」
「え?」
「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!」
「「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!????」」
突然の来訪者に驚いたぺらぺーらとリラックマは腰を抜かして倒れ込む。
「なんだありゃ!?ヒグマじゃねぇ!!」
「くっくっく、お前も混ざりたいのかぁ?」
「クマさん!?」
「おっと、よそ見してる場合じゃないぜ?」
二匹の危機に動揺するキュアドリームの隙を逃さず、王熊はベアサーベルを叩き込む。
それを慌てて間に入ったキリカが爪で防ぐが、勢いを殺しきれず二人とも吹き飛ばされた。
「きゃあ!?」
「がはぁ!」
地面に倒れ込む二人と二匹。別に共闘してる訳じゃないが挟み撃ちの形になって
徐々に距離を詰めていくタイラントと王熊。戦闘開始早々、一瞬の隙が両者を
狩るものと狩られるものの立場にはっきりと分けてしまった。
「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!」
「うぅ……」
(くそぉっ!どうする!もうのぞみを見捨てて逃げるか?いや、まだ何かやれる筈……ん?)
うずくまるキュアドリームを見て覚悟を決めようとしたキリカが顔を上げると、不意に眩しい光が視界を照らす。
時刻が黎明を迎え、太陽が昇り始めたのだ。そして、その日の出を一本の樹のてっぺんから人影が遮っている。
適度に開いた股ぐらから太陽の光をのぞかせる、肌にぴったりとフィットしたホットパンツを履いたその黒髪の少女は
キリカが知っているある人物によく似ていた。
弓を構えているその少女は、無言で光の矢を放つ。
その赤く光る矢は腰を抜かしているぺらぺーらの頭部に直撃した。
「―――ぬぉお!?」
「ちょっ!ぺらぺーらさん!」
「あいつ!なんてことを!……え?」
ほむら似の少女の突然の奇襲にキリカが驚くと、突然、日本語ぺらぺーらの体が紅い光に包まれ始めた。
「ぬおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」
「どうなされましたか!?ぺらぺーらさん!?」
「うおおぉぉぉぉ!!!こ、これはぁぁぁぁ!!!!!なんかすごいパワーが漲ってきましたぞぉぉぉぉ!!!!」
「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!」
構わず右手の鉄球でぺらぺーらに襲い掛かるタイラント。
だが、光に包まれたぺらぺーらが俊敏な動作でそれを避け、その拳がカウンター気味にタイラントの頬に叩き込まれる。
思わず吹き飛ばされるタイラント。その拳はヒグマのそれではなく、重金属に包まれた人型のものだった。
「うぅん……え?」
「な、なんだぁぁぁ!?」
「おぉ、カッコいいじゃないですかー」
「……ふ、ふしゅる……」
背中のウィングと滑らかな曲線で構成されたスマートな外観。
日本アニメに出てくるロボットのような美しい造形。
日本語ぺらぺーら改め、怪獣に対抗するために建造された人型巨大兵器である
世界最強のイェーガー、ストライカーエウレカに進化したヒグマは暴君怪獣タイラントと対峙する。
「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!?」
「ふっふっふ。なんだか分かりませんが、さあかかって来なさい。
今の私はもはや誰にも負ける気がしませんよぉ。」
「―――OH!?親父!なんだいここは!?」
「落ち着けハーク!俺にもさっぱりわからん!分かっているのは目の前にKAIJUがいるってことだ!」
「OK親父!とりあえずあのKAIJUを倒せってことだな!」
「ああ!それが俺達イェーガー乗りの仕事だからな!」
「ヒャッホー!これで討伐数12体目達成だぜ!」
なんか頭の内部で叫んでいる二人を無視してぺらぺーらは両腕からスティングブレードを取り出し、
立ち上がってくるタイラントに向けて構えを取った。
「あーーーん!熊さーーーん!せっかく可愛かったのにぃーーー!」
「……もはやヒグマ関係ねぇ……」
その様子を見て悲しむのぞみとあきれるキリカをよそに、浅倉のテンションは最高潮に上がっていた。
「はぁ~~~。ふっふっふっ面白くなってきたじゃねぇかぁ。本当に最高だな、ヒグマってヤツは。」
「……まぁいいや、どうやら心配事は無くなったみてぇだし、いいかげんおっぱじめようか!」
かくして、日の出と共に魔法少女とプリキュアと仮面ライダーと怪獣と巨大ロボの混戦が幕を開けた。
◆ ◆ ◆
「やれやれ、あのヒグマの理性を無くして野生に還してしまえば全員容易く蹴散らせたでしょうに。
本当に甘い娘ですね、れい。」
「私には私にやり方があるの。いいから黙ってて。」
「矢の本数には限りがあります。それを忘れてはいけませんよ。」
「ええ、分かってるわ。」
樹から飛び降りたピチピチのホットパンツを履いた黒髪の少女、
黒騎れいは喋るカラスを
ディバッグに押し込んでその場を立ち去る。次のヒグマの強化の為に。
「――――私は、やらなくちゃいけないことがあるの」
次元エンジンの暴走で自分の世界を失った彼女は有富に誘われて条件付きでこの実験に参加した。
ちらと横を見ると、混戦から離れた場所でリラックマが布団にくるまって眠りこけている。
少し可愛いと思って頬を緩ませたが、すぐに元の無表情に戻す。もはや迷いはない。
【F-3/市街地/黎明】
【
夢原のぞみ@Yes! プリキュア5 GoGo!】
状態:ダメージ(小)、キュアドリームに変身中
装備:キュアモ@Yes! プリキュア5 GoGo!
道具:基本
支給品
基本思考:殺し合いを止めて元の世界に帰る。
1:今はキリカちゃんと一緒に仮面ライダー王熊(名前を知らない)を倒す。
2:それを終わらせたらリラックマ達を迎えに行く。
3:熊さんがロボットに…
[備考]
※プリキュアオールスターズDX3 終了後からの参戦です。(New Stageシリーズの出来事も経験しているかもしれません)
【呉キリカ@魔法少女おりこ☆マギカ】
状態:健康、魔法少女に変身中
装備:ソウルジェム@魔法少女おりこ☆マギカ
道具:基本支給品、ランダム支給品0~2、キリカのぬいぐるみ@魔法少女おりこ☆マギカ
基本思考:今は恩人である夢原のぞみに恩返しをする。
1:恩返しをする為にものぞみと一緒に戦い、仮面ライダー王熊(名前を知らない)を倒す。
2:ただし、もしも織莉子がこの殺し合いの場にいたら織莉子の為だけに戦う。
[備考]
※参戦時期は不明です。
【
浅倉威@仮面ライダー龍騎】
状態:仮面ライダー王熊に変身中、ダメージ(中)
装備:カードデッキ@仮面ライダー龍騎
道具:ランダム支給品0~2、基本支給品
基本思考:本能を満たす
0:今は目の前にいるガキ達(キュアドリーム、呉キリカ)を殺す。
1:腹が減ってイライラするんだよ
2:北岡ぁ……
3:喋る羆は率先して殺す
[備考]
※ヒグマはミラーモンスターになりました。
※ヒグマは過酷な生存競争の中を生きてきたため、常にサバイブ体です。
【暴君怪獣タイラント@ウルトラマンタロウ】
状態:疲労(小)、ダメージ(小)
装備:なし
道具:なし
基本思考:己の本能のまま暴れて、ウルトラ兄弟を倒す。
1:暴れる
[備考]
※タイラントの持っていた支給品はF-2エリアの何処かに放置されています。
※制限の影響なのかはわかりませんが、身長が縮んでいます。
【黒騎れい@ビビッドレッド・オペレーション】
状態:健康
装備:光の矢(7/8)
道具:基本支給品、ランダム支給品1~2
基本思考:ゲームを成立させて元の世界を取り戻す
0:ヒグマを陰でサポートする
※アローンを強化する光の矢をヒグマに当てると野生化させたり魔改造したり出来るようです
※ジョーカーですが、有富が死んだことは知りません
【ストライカー・エウレカ@パシフィック・リム】
状態:進化、翻訳できる、調子に乗ってる、ダメージ(中)
装備:
ハーク・ハンセン@パシフィック・リム、
チャック・ハンセン@パシフィック・リム
道具:なし
基本:こえーーー……
1:タイラントと戦う
2:リラックマと一緒に浅倉から逃げる
3:今の私なら浅倉にも勝てる!多分
※翻訳こんにゃく~
※黒騎れいの放った光の矢が刺さった日本語ぺらぺーらが進化しました
※浅倉から与えられた恐怖のせいで闘争心が著しく低下していましたが蘇ったようです
※頭部で操縦しているパイロットのハンセン親子は制限で数センチに縮小化しています
【リラックマ@リラックマ】
状態:爆睡、健康、ヒグマ
装備:
道具:毛布
思考:??????????
0:今はぺらぺーらと一緒にここから離れる
1:ついていけないからとりあえず寝る
[備考]
※ヒグマの一匹です。リラックマが実際にヒグマかどうかはわかりませんが、ヒグマです。
最終更新:2015年02月06日 18:53