漢字の大海
2011-12-13
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更新
「貽」は形声文字なのですが、直感的には「イ」とは読めないですよね。
それはもちろん「台」といえば「タイ/ダイ」のイメージが強いわけでして、
「怠惰」「危殆」などはそれで読めるのです。
それはもちろん「台」といえば「タイ/ダイ」のイメージが強いわけでして、
「怠惰」「危殆」などはそれで読めるのです。
ところが1級配当漢字になると、「貽謀(イボウ)」「怡楽(イラク)」「笞撻(チタツ)」など、
「イ/チ」の読みが多いのです。
「イ/チ」の読みが多いのです。
この読みに馴染むために、常用漢字から同様の例を探してみると、
「始(シ)」や「治(チ)」がありますね。
これらの漢字もれっきとした形声文字。
つまり「台」には「タイ/ダイ」系の読みと「イ/シ/チ」系の読みがあるわけです。
「始(シ)」や「治(チ)」がありますね。
これらの漢字もれっきとした形声文字。
つまり「台」には「タイ/ダイ」系の読みと「イ/シ/チ」系の読みがあるわけです。
このように、構成要素となるパーツの読みのパターンをきちんと把握しておけば、
本試験で、見たことがない漢字でも推測で解答できる可能性が高まりそうですね(^^
本試験で、見たことがない漢字でも推測で解答できる可能性が高まりそうですね(^^
もっとも「冶(ヤ)」などの形声文字ではない漢字には通用しないのですがね(--;
今年の漢字
今年は「絆」が選ばれましたね。
ツイッターで眺めている限りでは、この字が選ばれたことに対して
否定的な意見を多く目にしましたが、私はどちらかというと賛成です。
ツイッターで眺めている限りでは、この字が選ばれたことに対して
否定的な意見を多く目にしましたが、私はどちらかというと賛成です。
もっとも「世相を表しているかどうか」という本質を捉えず、
常用漢字ではない漢字が世間の注目を集めている、ということを喜んでいるだけなのですが(^^;
常用漢字ではない漢字が世間の注目を集めている、ということを喜んでいるだけなのですが(^^;
2003年には「虎」が選ばれましたが、これも当時は常用漢字ではありませんでした。
しかし、今では世間の認知度も非常に高まったため、ついに2010年に常用漢字入りを果たしました。
しかし、今では世間の認知度も非常に高まったため、ついに2010年に常用漢字入りを果たしました。
2010年度の改訂では、一挙に196文字もの漢字が常用漢字に追加されましたし、
今後、ますます多くの漢字が一般的なものになればいいなぁ、と願ってしまいます。
今後、ますます多くの漢字が一般的なものになればいいなぁ、と願ってしまいます。
例えば、一昔前では日常的ではない「萌」や「呟」なども、インターネットの世界ではもはや頻出漢字。
今は陰に潜んでいる漢字も、いつか大きく取り上げられる日がくるかもしれませんね(^^
今は陰に潜んでいる漢字も、いつか大きく取り上げられる日がくるかもしれませんね(^^
クイズ解答
Q.次の内、表すものが異なる仲間はずれの単位どれでしょう?(難易度:1級)
(咫,仞,畝,珊)
A.畝
(咫,仞,畝,珊)
A.畝
解答された皆様、残念でした!(><
ちょっと難しかったかもしれません。というわけで早速、解説をば。
ちょっと難しかったかもしれません。というわけで早速、解説をば。
解答の「畝」は面積の単位。他の3つは長さの単位でした。
【畝】は日本と中国で面積の大きさが異なります。
日本では「1畝」(「畝」は「せ」と読む)が30坪。
中国では「1畝」(「畝」は「ホ」と読む)が古くは100坪、後に240坪を表すようです。
日本では「1畝」(「畝」は「せ」と読む)が30坪。
中国では「1畝」(「畝」は「ホ」と読む)が古くは100坪、後に240坪を表すようです。
【咫】は「あた」と読み、手のひらの下端から中指の先端までの長さ(約18cm)を指します。
「八咫烏(やたがらす)」や「八咫之鏡(やたのかがみ)」などの名前はここに由来し、
「八咫(やあた)ほどの大きさ」、すなわち「大きい」ということを表しています。
「八咫烏(やたがらす)」や「八咫之鏡(やたのかがみ)」などの名前はここに由来し、
「八咫(やあた)ほどの大きさ」、すなわち「大きい」ということを表しています。
【仞】は「ジン」と読み、中国古代の高さ・深さの単位です。
8尺・7尺・4尺・5尺6寸など諸説あるそうですが、今のところ7尺説が有力だそうです。
「獅子は我が子を千尋の谷に落とす」と言いますが、「千尋」は「千仞」とも書きます。
ちなみに、1級配当の四字熟語で「千仞之谿」という言葉もあります。
8尺・7尺・4尺・5尺6寸など諸説あるそうですが、今のところ7尺説が有力だそうです。
「獅子は我が子を千尋の谷に落とす」と言いますが、「千尋」は「千仞」とも書きます。
ちなみに、1級配当の四字熟語で「千仞之谿」という言葉もあります。
【珊】は「サンチ」と読み、フランス語の「サンチメートル」のこと。
その昔、大砲の口径などをあらわすときに用いられた漢字のようです。
ちなみに長さは、英語のセンチメートル(=「糎」)とまったく同じです。
その昔、大砲の口径などをあらわすときに用いられた漢字のようです。
ちなみに長さは、英語のセンチメートル(=「糎」)とまったく同じです。
他にも単位となる漢字はたくさんありそう。また、いずれ探してみたいと思います(^^
クイズ
Q.「又」を四つ重ねると「叕」になります。
次の内、四つ重ねて別の漢字にすることができない漢字はどれでしょう?(難易度:漢検配当外)
次の内、四つ重ねて別の漢字にすることができない漢字はどれでしょう?(難易度:漢検配当外)
大漢和辞典って、ほんと普段目にしない奇異な漢字の宝庫ですよね。。。
手元にぜひおいておきたいなぁ。保管するスペースが問題になりますが(^^;
手元にぜひおいておきたいなぁ。保管するスペースが問題になりますが(^^;
というわけで、今日はここまで。
解答はまた明日ー。
解答はまた明日ー。