第3部序章-導入部-
C・C1246。
マキナ戦役は終結し、ひと時の安らぎを
一様に楽しむ
勇者軍であった。
惑星アース国際平和機構も元の穏やかさを取り戻し、
世界はまた日常の世界へと戻った。
傷みが激しい
アーム城の改修作業も着々と進行。
かなりの人員を投入し、技術を結集して完成の目処が立ってきた。
また、
ネイチャー・ファンダメンタルの研究施設から発見された
謎の小型生命体を
ギース=リバーズが回収し、
研究部主任の
シルヴィア=スターリィフィールドが
受理するというちょっとしたニュースもあった。
過去に発見例の無かった生物をネイチャー・ファンダメンタルが発見し、
保護目的とはいえ、それを公表する事無く
不法所持していたのかもしれない。
とりあえず、シルヴィア及びその補佐官であるリゼルは
その生物を仮に『ベビー』と名付け、自らの傍らで飼育を試みて、
その正体を確かめることとしたのである。
また『ベビー』について分かってきた情報が少しだけ存在する。
昆虫のような生物で、虫にしてはやや大きいながらも自立飛行する。
それでいて自らより(親である存在など)上位の生物に対して
刷り込みに近い現象が確認され、
当座はシルヴィアに懐いているという。
そうやって各員は日常に戻り始めていたのである。
だが、更なる困難が惑星アースに到来するのであった。
マキナ戦役と年を同じくするC・C1246。
あの戦いより、更に数ヶ月の時が経過していた。
突如宇宙空間に謎の円盤型浮遊都市の存在を、
惑星ネプチューンコロニーの警戒網が感知し、その浮遊都市は
瞬く間にそれより離れた
惑星ウラヌス管理宙域をも通過。
一直線に惑星アースの公転ルートへと向かっていったというのである。
無論、勇者軍や各国軍、それにギルドや市町村単位に至るまで
例外は何一つ無かった。推測される浮遊都市の全長は
十キロメートル級で重量は推測不可能という代物である。
こんな巨大構造物が銀河規模で移動してくること自体が
一般人には意味不明と言って過言ではない。
今回の戦いの火蓋が切られるまで、そう時間はかからない。
何故なら、謎の円盤浮遊都市はすぐそこに迫っているのだから。
勇者軍に許された余暇は、残り半日も無かった――
だが、敢えて言おう。
この物語さえも、伝説の一端に過ぎない――
最終更新:2011年07月02日 20:40