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序章-導入部-






惑星アース。そこはかつて『地球』などと呼ばれ、
唯一の水と、緑と、命の惑星などと呼ばれた生命の楽園である。
だが、そこに住み着いた最初の者は、いわゆる
生命体とは言い難い霊的な存在である
『神族』と『魔族』と呼ばれる者達。
だが、生命の神秘はそれとは無関係に、
草木を、鳥を、獣を、魚を、虫を、
そして最大の住民たる『人間』を産み出したのであった。

しかし最大の住民たる『人間』は争いを生み、
大地を荒らし、海を汚す。
先住民たる『神族』『魔族』は
互いの争いさえやめてしまう程に、
地球の荒廃は目に余るものがあり、そして悲劇は起こった。
『西暦最終戦争』と呼ばれる戦いである。

その中に『魔神王』と呼ばれる地球管理用特殊生命体と、
異なる星からやって来た初の人間型生物
『アルファ=ストレンジャー』による
戦いがあった事を知る者はそう多くはないのであろう。
その後『竜族』『亜人族』『怪物族』
『精霊族』『妖精族』と呼ばれる
新たなる生命の萌芽が『魔神王』によって撒かれ、
新たなる世界『惑星アース』が再構築されていくのであった。
地球人口の9割以上の死滅という悲劇の裏で……

そうして時代が移り『宇宙暦』には
『アルファ=ストレンジャー』の子孫、
『ザイン=ストレンジャー』による
史上最強の私設軍『勇者軍』が発足、
数々の難事件を解決すると共に、
人類は遂に宿敵『魔神王』と和解、
それに伴い、勇者軍もその体質を変え、自衛組織へと変貌した。

それから更に数千年の時が過ぎ『銀河暦』となってからも
『勇者軍』の激務は留まる事を知らず、様々な難題を
ほぼ独力で打破していく実績と歴史は
一般人の敬意と畏怖の対象となり続けていた。

時はC・C3537。相も変わらず人類は戦争したり、
同盟したり、時には平和を享受してみたりと
生態系の一部としての行いを止める事はなく、
他のナインサークルと呼ばれる種族達も同様だった。
かの『ノア戦役』から2000年以上も未来の話である。

また、その長い歴史の中では人類の知識の範疇を超えるような
戦乱もしばしば起こってきたが、究極の知的生命体であり、
勇者軍という存在を抱える人類は、異変のたびに、それらを
強引にねじ伏せて、今日まで歩んできたのであった。

そんなC・C3537のある日、勇者軍リーダーが
勇者軍そのものに対し、反逆行為を行ったとの報告。
その『彼』にしてみれば反逆は日常茶飯事であったが、
人類史上最強の私設軍筆頭にして、
勇気と、技と、機知との象徴であり、絶対勝利の勇者が
反逆者そのものであるとあっては、
勇者軍人事部も慌てざるを得なかった。

彼の名はロバート=ストレンジャー。
彼は自身を『絶対反逆者』と称する男である。

勇者軍には極めて稀な凶暴性と、残忍さ、狡猾さ
そして同時に誰よりも強い人間臭さを持つ彼をしても、
その後起こる自身、そして惑星アースへの異変は予測出来なかった。
そんな彼自身の事情そのものを無視して、彼の戦いは始まる――

だが、またもこう言わねばならない。
この物語さえも、伝説の一端に過ぎない――
その定型句を彼自身が認めるかどうかは別にして、だが……


最終更新:2011年12月10日 20:30