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崩壊学園wiki

山の玉座

最終更新:2024年01月28日 13:09

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朝のホテル。鉄師一夏は所定の時間までにチェックアウトを済ませようと荷物を整理していた。

母親
一夏、最近仕事はどう?

いつもの問いかけだ。

鉄師一夏
……うん、まあまあ。

母親
それならよかった。お母さん、あなたが外で一人暮らししてちゃんとできてるかなってずっと心配で。いつ片づけに行ってあげようかなって考えてる所なのよ……。

通話が終わると、十数分も経過していた。
すべて意味のない内容だった。なぜならもうすぐこの町を離れなければならないのだから。
私が人契連本部から僻地に派遣されると両親が知ったら……一体どんな顔をするだろうか。

鉄師一夏
フフッ……。

誰のことを笑えばいいのか。一番笑うべきは自分なのかもしれない。

鉄師一夏
行こう。

敗者として荷物をまとめ、「配属書」を手に意気消沈して去るだけ。
そう思いながら鉄師一夏はドアを開けた。

九霄
ハロー。
足のケガ、まだ治ってないでしょ?我が運転してやろう。

—————
一緒に車に乗っているのは今回も良く知る少女だ。窓の外では風が相変わらず叫び声をあげている。前回と違うのは、後部座席にいるのが自分で、彼女が運転している事くらいだ。
九霄は最近観光した際にあった面白い出来事について話している。
鉄師一夏は窓の外の遠くにある飛行場で飛行機が離着するのを見ながら、上の空で受け答え
していた。
会議が終わった翌日の今日は、それぞれの国に帰る理事達が乗る飛行機が沢山離しているに違いなかった。

九霄
一夏………聞いてもいいか?
どうしてそんな表情をしているのだ?
———人を寄せ付けないような表情でありながら、すべてを黙って受け入れるような表情だ。

鉄師一夏
そうですか……それはもしかしたら……私が敗者だからかもしれませんね。

九霄
敗者?

鉄師一夏
責任を担う大人になることもできず……人々を救う英雑にもなれなかった。
…… スタート地点にずっと留まっていて、何をするにしても何かが欠けている。
でも普通の人の人生ってこういうものですよね。なんらかの不満があって何かするけど、結局また新たな不満に突き当たって、道に迷って彷徨い歩き、自らを疑う事を繰り返す。

鉄師一夏は大したことでもないかのように言った。
あの日、トンネルで彼女の心の一番奥にある言葉を聞いた少女は、彼女のことを見据えた。

九霄
そうか?
我はそうは思わない。
一夏、最後に自分のことをよく振り返ったのはいつだ?お主が言うような人なんて、我の知り合いの中にはいないな。お主の事が気に食わない人がでっち上げた妄言に決まってる。

鉄師一夏
…… では、あなただったらどう言いますか?

九霄
私が一夏と初めて会った日に思ったのは、負けん気の強さがあるという事。
その目を私はよく知ってる。何かを受け入れず、立ち向かっていく人の目だ。私の知り合いにもひとりいる。「世界はこうあるべきじゃない」、「私がすべてを変えてみせる」っていう目つきをしてる人がね。
その人は最後の最後に成し遂げてみせた。

鉄師一夏
……。

車のバックミラーに映った自分とふと目が合った。
車が揺れるためはっきりと見ることはできない。だが、14歳の時の自分を見ているような気がした。
「納得した」と言いながらも納得していない。諦めたいと思いながらも、結局はずっと諦めきれていない。
この目はあの大雨の日、窓の鍵を壊してこっそり抜け出して、理想の中の自分の舞台へと向かう時の少女の目だ。

鉄師一夏
どうして……。

鉄師一夏は一瞬、わけがわからなかった。
……。
車が駐車場に止まった。
空港の出発ホールはこの先だ。
別れの時が来た。

九霄
一夏、また会おう。いつでも長室市にこの救世主を訪ねて来い。我がどこでも案内してやろう!

鉄師一夏
お疲れ様でした。

目の前に少女がいる。間もなく振り向いて去っていくだろう。

鉄師一夏
……九霄さん。

少女を呼び止めた。

九霄
どうした?

鉄師一夏
…… これまでの事、ごめんなさい。
当初、あなたにすごく失礼なことをしてしまって。

少女は不思議そうな表情をした。

九霄
そうだったか?
それに一夏……我らはもう友達だろう?

九霄は微笑んで彼女に向かって手を振った。
そして心の中にわだかまりを感じながら、鉄師一夏は少女の姿が消えていくのを見届けた。

鉄師一夏
……ふぅ。

スーツケースを引きながら鉄師一夏は搭乗口へと向かっていった。
……。
搭乗エリアは混雑していて騒がしかった。
しかし、出発時刻までまだ二時間あるから慌てる必要はない。
そこで人混みを避けるためにお手洗いへと向かった。
鏡に映った自分を見た。
じっと見てみた。

鉄師一夏
……。

この目つきだ。「屈しない」目つきと九霄に感じさせた目だ。
まさか私、まだ諦めてなかったの?
この目を、あの出世のためならなんでもする恥知らずの意地汚い人間が見て嫌がったという事?
心のどこかで、不思議とそれを確信している事に気が付いた。

鉄師一夏
……もうあれからどれくらい経ったのだろう。
…… あの時の気持ちを、もう整理できてもいいんじゃないかな?

その疑問を鏡の中の自分に投げかけてみた。
鏡の中の自分は、そう問いかけた私を軽蔑しているように感じた。
その軽蔑を鉄師一夏は恐れた。その恐怖心は心の奥底から、ある種の本質の部分から溢れ出してくるかのように感じた。長年にわたって両親と自分、そして社会生活が作り上げた堤防が決壊したかのようだった。
鉄師一夏は蛇口を止め、お手洗いの外へと出た。
あたりは変わらず混み合っており、とても煩わしかった。
スマホが鳴った。母からの電話だ。
今は何もしゃべりたくなかったため、スマホをマナーモードへと切り替えた。
振り返ると、出発エリアの大きな窓ガラスの外から強烈な日差しが照りつけていた。かなり離れた所にしか影はない状況だ。
空港が混雑しているためか、屋内なのに蒸し暑かった。

「ねえ、あれ見て——」

スーツケースを引きながら歩いている人が窓の外を指さしてそう言った。だが鉄師一夏には関係のない話だった。

鉄師一夏
空いている椅子を探そう……。

人混みの中を進んでようやく座ることができた。その椅子の隣の人も、窓の外を見ているようだった。

鉄師一夏
…… ?窓の外にそんなに珍しいものでもあるということ?

不思議に思い、鉄師一夏も窓の外を見た。
……。
いつもと変わらない景色だった。何か変な所があるとすれば、あの雲がちょっと……大きすぎるように感じるだけ?
それとも、まさかね?でもひょっとして——
その後に続く言葉は無言の驚きに取って代わられた。
後ろの離れた所から慌てたような声が聞こえた。聞き慣れた声だ。

九霄
一夏——伏せて!

鉄師一夏
何?

その時、鉄師一夏はすべてを理解した。
あれは雲なんかじゃない。
戦艦だ。
「ドドドドドン!」

掃射してきた。
ついさっきまで人々の騒がしい声で一杯だった搭乗エリアが、一瞬で血みどろの叫び声に包まれた。
どこかで見たことのある制服で身を固めた兵士らが次々と突入してきた。彼らは手に持った武器で、無慈悲に人々の命を奪っていった。
鉄師一夏は人の流れに身を任せて、人々とぶつかりながら前へと進んでいくしかなかった。困惑と驚きが心の中を埋め尽くしていた。

鉄師一夏
一体…何が起きたの?
…… なんで突然こんな事に?

兵士達は空港の警備員を次々と撃ち殺していった。そして出発エリアから逃げようとする旅客を処刑していった。兵士を率いる上官らしき人が階段の最上部に登り、拡声器を使って何やらしゃべっている。
さっき伏せるよう言ってくれた九電は、人混みに押されて視界から消えていってしまった。離陸準備をしていた飛行機は炎を上げて燃えている。
炎……。
炎のほかに、外には巨大な戦艦が国に浮かんでいた。その姿はまるで生命を丸のみするモンスターのようにも、虫を絶えず生み出す巣のようにも見えた。その中から無数の兵士が次々と出てきていた。

鉄師一夏
あの姿は……どう見ても……。

そうよ。この戦艦、行方がわからなくなっていた戦艦「山の座」じゃない?
これって現実なの……。
私、悪い夢でも見てるんじゃ?
一番高い所に立っている指揮官らが、宙に浮かぶ数十機ものドローンのカメラに向かって宣言を読み上げていて、その言葉が鉄師一夏にも聞こえてきた。

「…… 我々は人類革新解放戦線だ。うそ偽りばかりの理事や、国への真の裏切者に対し制裁を課す。また釈放を求める。拘留されている……」

あの制服……人契連のデザインと一緒だけど、だけ違う……。

「…… 同胞達よ、目を覚ますのだ。人類契約連盟などとうたってはいるが、全人類が平等に対話する場などでは決してない。人類契約連盟など弱い地域の人々の自由に干渉するためのただの道具……」

まさに恐怖政治ね……あそこで泣いている女の子を指しているのかしら……母親に抱っこされてるけど……それともそばに倒れている若い男性のこと……あの子の父親のようだけど?

反乱軍の兵士
おとなしくしていろ。

兵士が銃で地面を叩いたが、女の子は泣き止むどころか更に激しく泣いた。
鉄師一夏はぼんやりした様子でその様子を見ていた。心の中は空っぽだった。まるで何も考えていないかのように。
目の前で起きているすべてに現実感が湧かなかった。
光と影が織りなす虚像か何かのように感じた。
なぜ……こんなことに……。

「…… 崩壊の災害に対し、人契連の事務所が出した一万部以上の報告書がなんの役に立つと言うのだ。議長、議員の方々よ、あんたらの中に戦艦、月光王座に搭乗し、武器の引き金を一度でも引いたことがある者がいるのか?」

「世界的に食糧危機と自然災害が頻繁に起きているのに、高貴な理事どもは一体何をしてくれたと言うのだ?山のような資料を前に机上の空論をかわしているだけではないか。この世界にはリーダーが必要だ。崩壊の英姫が必要なのだ——」

少女が泣き続けている。抱きかかえる母親の手から逃れ、地面に横たわっている男性の方に行こうとしている。
少女を抱く女性の手には青筋が浮き出ていた。真っ赤な目からは涙が流れ落ちている。しかしそれでも彼女は娘をきっく抱きしめ続けていた。

娘
「パ……パパ……。」

女性
「……動かないで!ここにいないと!」

反乱軍の兵士
「お前ら静かにしろ!待て——」

兵士が何かに気づいたようだ。目つきが更に厳しさを増した。

反乱軍の兵士
「お前、人契連の第三理事の秘書だろう。第三理事はどこに行った!?」

女性
「……知りません!」

私は沈黙してすべてのやり取りを見ていた。そして彼らのセリフを聞いていた。
悪人と、罪なき人のセリフを。
それらのセリフはまるで舞台劇の台本のようだった。
悪人は悪事をはたらき、善人は大変な思いをする。そしてそこに英雄が登場し人々を救う。
今日のこのステージにいる悪人は不幸としか言いようがない。
なぜならこの世界で最強の英雑が、ちょっとした偶然によってここに居合わせているのだから……。
—— 英姫は様々な要因によって丁度然、現場に居合わせるもの。
指揮官の話は今も続いていた。

「…… どうか信じて欲しい。我々の今日の行動はテロなどではない。人類の未来のために必要な事なのだ。世界各地でこれを見ている人々よ、どうか信じて欲しい……」

兵士が女性を捕まえた。

反乱軍の兵士
「言うんだ、第三理事はどこだ!?」

女性
「知りません。本当に知らないんです……理事はとっくにどこかに行ってしまいました!」

娘
「うう……ママ……ママ……ママを離して……。」

沈黙しその様子を見ながら幕が開けるのを待った。英雄がワイヤーを使って空から現れるのを。

反乱軍の兵士
「ウソ言うんじゃない。お前秘書だろうが。理事の行き先を知らないわけないだろう!?」

「カチャッ」という銃弾が装填される音が聞こえた。音楽の指揮が始まったようなものよ。英雄、早く登場して。演奏が始まってからじゃ遅いわよ!?

反乱軍の兵士
「……もういい。いずれにしてもお前も秘書として、長年甘い汁を吸ってきたんだろう。ならお前達も大罪を犯したということだ。生まれながらにしてな。」
「……お前、それに娘もだ……後ろを向け。」

黙ってその様子を見ていた。

女性
「……やめて!」

娘
「うぅ……ママ……。」

黙ってその様子を見ていた。

元々、英雄なんかじゃなかった。

元々ずっと。

幻想の世界はとっくに粉々に、メチャクチャになってしまった。

なぜなら私には聖痕もない、崩壊エネルギーもない、ステージに登る可能性もない一般人だから。

ステージの下から、輝かしい演技を見上げる観衆のひとりでしかないから。

「そういう人生だって良いじゃない。平凡な生活にはそれなりの魅力があるもの。」なんて言う人がいるかもしれない。

しかし、飛び立てる可能性をひとたび目の当りにしてしまったら、地面に留まり続けられなくなってしまう。

誰も知らない事だが、14歳の時、自分の代わりに舞台に立った人が演じた英雄の物語を見に行った。

……あの時、彼女の演技が終わると、会場にいた数干人もの人々が皆、自分から拍手をして称えていた。ライトアップされたステージ上で人々の目に映っていたのは彼女の姿だけだった。彼女には人々の心を突き動かす美しさがあった。

……とても悔しかった。

……あれは時間にしたら非常に短い一瞬の出来事だったかもしれないが、それは私が追い求めてやまなかった瞬間だった。

掲示板の目立つ場所に貼りだされたのは良くなった自分の成績についてだったが、私がずっと見つめていたのは右下にあったあの劇の写真だった。

……あれからいつどんな時でもあの夜の照明と、輝かしい舞台の様子が頭から離れることはなかった。

だから舞台上の少女と再会してからも、彼女のことを横取りした業突く張りだなどと思うことは決してなかった。受付の前を通る時に彼女達のことをまったく気にかけない人は多いけれど、私はいつも彼女と話をしたいと思っている。なぜなら彼女には自分にはないものがあると常に感じているから。

彼女は私のことを羨ましいと言うけれど、私も彼女のことがとても羨ましい……主役として舞台で輝くことのできることを私が羨ましいと思っていることを、彼女は知らないかもしれない。

それは自分ではどうやっても永遠に届かないものなのだ。

…… 主役になる資格がない。

……英雄になる資格がない。

偽りの舞台の上だったとしても。

その可能性はないのだ。

だからずっと、そういうつまらない幻想は捨てなきゃ、捨てなきゃと自分に言い聞かせてきた。

…… 英雄になる努力なんてやめなきゃと。

でも……。

どうして……。

こんな時に……。

体が勝手に動いちゃうんだろう?

銃が構えられた瞬間、体が勝手に動いていた。
背後から兵士に思いっきり体当たりすると、兵士が倒れた。

鉄師一夏
……。

なぜ、かすれるような声をあげているの?
なぜ顔中、涙だらけなの?
自分にはやはり英雄の気概はないの?
でも…… そんな事どうでもいいの。
流れる鮮血を前にして鉄師一夏は悟った。あの英雄は確かに世界を救ってくれるかもしれない。だがあらゆるすべての人々をひとりひとり救うことはできないのだ。だからステージ上には二人目の英雄が必要なのだと。
彼女は剣を抜いた。
剣なんてどこから?
ああ、これはただの傘だった。慕さんがくれた傘。
折り畳みではなく長傘だ。だが握る部分は刀の柄のように見え、柄には慕さんが中学校の時につけた剣の名前がゆがんだ字で彫られていた。
傘は畳んであると、まるで刀のように見えた……いや、これは刀だ。
基準に満たない刀だ。だが基準に満たない英雄には……
丁度いい。

反乱軍の兵士
うぅっ——お前は——!?

尖った傘の先を喉に突き付けた。

鉄師一夏
ふふ、そういう事だったのね。なんでこれまでずっと壊れなかったのか。
それは今日のためだったから。

女性が娘を抱きかかえた。その顔には恐怖と感謝の表情が入り混じっていた。

女性
「ありがとうございます。あなたは.....。」

鉄師一夏
そんな事はいいから、早く逃げて——

早く気づいて。真の英雄——早く気づいて——!
期待とは裏腹に、状況を察知したのか兵士が数人駆け寄ってきて銃を構えようとした——

鉄師一夏
——!

歯を食いしばり、親子をかばうようにした。
そして二人の体をしっかりと抱き寄せた。
そんな事をしても意味がないということを知りながらも。
その行動と反応は.....頭でまったく考えずにしたものだった。

鉄師一夏
(……ここで死ぬのかしら?)

しかし予想していた銃声は聞こえてこなかった。
代わりに感じたのは、激しい地面の揺れだった。
驚いて二人を庇いながら見上げると、一生忘れないであろう状況が目の前に広がっていた——
外では戦艦「山の座」がまるで見えない巨大な手に押しつぶされるかのようにひしゃげ、戦艦の骨組みが次第に変形していった。巨大な鋼のモンスターは金属のスクラップと化していった。
平らだった地面にもたくさんの亀裂が入り、変形していった。ドーム状の搭乗エリアの屋根が
ゆっくりと割け、高い所に立っていた指揮官が割けていく天井の方を茫然と見上げると、そこに人影が見えた。
——それは九霄だった。

九霄
「貴様らが招いた混乱は——」
「この蓬菜寺九霄様が幕引きしよう!」

……。
兵士らは壊滅し搭乗エリアに秩序が取り戻された。しかし空港の正常な機能が失われてしまったため、搭乗を予定していた人々は次々に空港を離れ、町の各所へと散っていった。
空港の外。

九霄
一夏、大丈夫だったか?.....あの混乱で一夏がケガをしなくてよかった。
事前に敵の位置を正確に把握しておかないといけなくて、すぐには手を出さなかったのだ....そうしておかないと破壊が広範囲に及んでしまうから。

九霄は申し訳なさそうに言った。

鉄師一夏
……わかってるわ。

ふと後ろから声が聞こえた。

娘
「お姉ちゃん……お姉ちゃん……。」

さっきの女性と娘さんだった。

女性
「先ほどはありがとうございました。もしあなたがいなかったらどうなっていたことか。早くお姉さんにお礼を言いなさい……。」 

娘
「あ、あの......お姉ちゃんありがとう......」

鉄師一夏
…………。
—— 英雄は様々な要因によって偶然現場に居合わせるもの。

女性と娘さんは目を赤くしながら鉄師一夏にお礼を言い、彼女達の家に来てはどうかと言ってくれた。それについては丁重に断ると、女性と娘さんは名残惜しそうに別れを告げ、去っていった。
そばにいた九霄はその様子を興味深そうに見ていた。そして二人が去ると、次のように言った。

九霄
一夏があの二人の事を助けたの?

鉄師一夏
.....まあそう言えなくもないかもしれないわね。

九霄
そうか、フフフ。

鉄師一夏
何かおかしい?

九霄
いや、なんでもない。さっきあんな事があったっていうのに、なんだか以前よりも元気になったように見えたからさ。
空港がずいぶんと破壊されてしまったし、一夏のフライトもしばらく延期だろう。

鉄師一夏
それについては心配いらないわ。
もう飛行機に乗る理由はなくなったから。

九霄はよくわからなそうな顔をした。
だが鉄師一夏の目を見て、九霄の顔から疑問の色は次第に消えていった。

九霄
……心が解き放たれたのだな?


鉄師一夏
いいえ.....本来の自分と仲直りしたと言うべきかな。

鉄師一夏はスーツケースから書類を取り出して、それを筒状に丸めた。

鉄師一夏
私、今から行かなければならない所があるの。
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