崩壊学園wiki
永遠の子供2-1
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あなたはもう忘れてしまったかしら。
あの日、あなたが見た景色を......。
……。
あの日、あなたが見た景色を......。
……。
「夜ご飯の材料に買わないといけないのは.....豚骨、ニンジン、クワイ、キャベツで…....あと卵と塩も買い足さないといけないわね。」
「妹たちはニンジンが苦手だから、少な目にしよう......。」
「妹たちはニンジンが苦手だから、少な目にしよう......。」
少女
お〜い——こっちこっち!
お〜い——こっちこっち!
青髪の少女
ごめん、やっとの思いで抜け出してきたのよ!
ごめん、やっとの思いで抜け出してきたのよ!
少女
怒られちゃうかも......。
怒られちゃうかも......。
青髪の少女
大丈夫よ。初めてじゃないから。
大丈夫よ。初めてじゃないから。
小さな公園から子供たちの声が聞こえてくる。
午後、みんなで集まって遊んでいるようだ。だが子供たちの中のひとりはこっそり抜け出してきたようだ。
午後、みんなで集まって遊んでいるようだ。だが子供たちの中のひとりはこっそり抜け出してきたようだ。
青髪の少女
今日は何をして遊ぼうかしら?
今日は何をして遊ぼうかしら?
少女
う〜ん......私はいつもの砂のお城づくりがしたい!
う〜ん......私はいつもの砂のお城づくりがしたい!
青髪の少女
この前のお城は?まだ上に登れてなかったじゃない!
この前のお城は?まだ上に登れてなかったじゃない!
そう言うと彼女は公衆トイレの屋根を指さした。
子供たちにとって3メートル以上の高さは山のように大きく見えるはずだが、彼女は少しも怖がっていないようだった。
子供たちにとって3メートル以上の高さは山のように大きく見えるはずだが、彼女は少しも怖がっていないようだった。
少女
前回やろうとして怒られちゃったよね、やめようよ。
前回やろうとして怒られちゃったよね、やめようよ。
青髪の少女
えぇ〜、つまんないの。
ああ、早く大人になりたいわ。そうしたら怒られたらどうしようって考えることもなくなるのに。
えぇ〜、つまんないの。
ああ、早く大人になりたいわ。そうしたら怒られたらどうしようって考えることもなくなるのに。
青い髪の女の子は口をとがらせながらそう言うと、トイレの横に生えている木の所へとやってきた。
青髪の少女
怒られてもいいわ。やっぱり登りましょう!
怒られてもいいわ。やっぱり登りましょう!
少女
無理だよ......登れないよ.......。
無理だよ......登れないよ.......。
彼女は私よりも年上に見えたが、私よりも気ままで幼稚なことを言うところがあった。
「パパとママは、いう事を聞かない子が一番嫌いだって。」
「それにこんなに高い所に..…。」
どう考えても登れるわけがない、私がそう考えていると彼女はもう上へと登り始めていた。
しかし少し上に登れてもすぐに滑って降りてきてしまった。それでも何度も登ろうとするものの.....滑って降りてしまうことの繰り返しだった。
意思が強い人っているものだけど、それでもそのほとんどはほどなくして諦めてしまうもの。
でも彼女は.......。
「パパとママは、いう事を聞かない子が一番嫌いだって。」
「それにこんなに高い所に..…。」
どう考えても登れるわけがない、私がそう考えていると彼女はもう上へと登り始めていた。
しかし少し上に登れてもすぐに滑って降りてきてしまった。それでも何度も登ろうとするものの.....滑って降りてしまうことの繰り返しだった。
意思が強い人っているものだけど、それでもそのほとんどはほどなくして諦めてしまうもの。
でも彼女は.......。
青髪の少女
よいしょ!
よいしょ!
友だちに止められ木にも遮られ、彼女は何度も滑り落ちた。
きれいなスカートもぐちゃぐちゃになり、土だらけになっていた。家に帰ったらきっとすごく怒られるに違いない。
でも、それでも......。
彼女はずっと上を見ていた。
その目は夜空に輝く星よりも輝いていた。
きれいなスカートもぐちゃぐちゃになり、土だらけになっていた。家に帰ったらきっとすごく怒られるに違いない。
でも、それでも......。
彼女はずっと上を見ていた。
その目は夜空に輝く星よりも輝いていた。
それからどれくらい経っただろうか.......。
「買い物も終わったし、そろそろお家に帰ろう。」
「今日は夜ご飯の担当だし.....。」
「買い物も終わったし、そろそろお家に帰ろう。」
「今日は夜ご飯の担当だし.....。」
青髪の少女
もう一度!
もう一度!
「えっ?」
青髪の少女
はぁ......はぁ......ふふっ!
はぁ......はぁ......ふふっ!
あの子、まだ諦めないでやってる——
そして彼女はついに太めの枝の上にたどり着き、そこからトイレの方へと飛び移った。
空には月が浮かんでいる。
そして彼女はついに太めの枝の上にたどり着き、そこからトイレの方へと飛び移った。
空には月が浮かんでいる。
青髪の少女
ははは、ブイッ!
ははは、ブイッ!
彼女は勝利のポーズをし、街灯がともり始めた公園の方を見た。
青髪の少女
やっぱり登ってよかったわ。だって.....見えるものが全然違うんだもの!
あなたもおいでよ!
やっぱり登ってよかったわ。だって.....見えるものが全然違うんだもの!
あなたもおいでよ!
少女
私には......無理よ!
私には......無理よ!
青髪の少女
そんなことないわ。
信じる心さえあれば絶対に変えられるから。
ずっとずっと、諦めないでずっと続けていれば、実現できる日が必ずくるから!
そうだわ!あなたも登れるようになったら、一緒に一番高い所に立って大声で叫びましょう!
こういう風に——
わたし!早く大人になる!
それでもいうことを聞きなさいって言われるなら、もっともっと優秀な大人になるわ!
そんなことないわ。
信じる心さえあれば絶対に変えられるから。
ずっとずっと、諦めないでずっと続けていれば、実現できる日が必ずくるから!
そうだわ!あなたも登れるようになったら、一緒に一番高い所に立って大声で叫びましょう!
こういう風に——
わたし!早く大人になる!
それでもいうことを聞きなさいって言われるなら、もっともっと優秀な大人になるわ!
「信じる心さえあれば絶対に変えられるから.....。」
気ままでわんぱくで、周りの人を心配させる。そばで見ててもこっちが冷や汗をかかされる。
だけど人々に心の底から湧いてくるような力を与えてくれる。そんな彼女を応援したかった。
……。
彼女はどこに行ってしまったんだろう。
私は彼女を遠くから見ていて、その時は名前すら知らなかった。
この時に至るまで——
気ままでわんぱくで、周りの人を心配させる。そばで見ててもこっちが冷や汗をかかされる。
だけど人々に心の底から湧いてくるような力を与えてくれる。そんな彼女を応援したかった。
……。
彼女はどこに行ってしまったんだろう。
私は彼女を遠くから見ていて、その時は名前すら知らなかった。
この時に至るまで——
アルテミス
ちょっと、起きてるの?
ちょっと、起きてるの?
紋章
ずっと起きてるわよ。
ずっと起きてるわよ。
アルテミス
なんだかボーっとしてたじゃない。
なんだかボーっとしてたじゃない。
紋章ったら何を考えているのかしら。何か目をずっと見つめられてたような気がしたけど。
アルテミス
早く行きましょう。商店街でよかったかしら?
早く行きましょう。商店街でよかったかしら?
紋章
そんなに慌てなくてもいいじゃない。映画が始まるのは夜の9時よ。
そ・れ・と・も.....私と商店街でデートするのが楽しみで仕方ないとか〜。
そんなに慌てなくてもいいじゃない。映画が始まるのは夜の9時よ。
そ・れ・と・も.....私と商店街でデートするのが楽しみで仕方ないとか〜。
アルテミス
演じる人物をより深く理解できるようにするためよ。
演じる人物をより深く理解できるようにするためよ。
舞台の本番までもう少し時間があるけど。
二日前のあのドレスリハーサルのレベルじゃまだ足りないわ。
あれから二日経った今も、審査に合格したという実感がどうしても湧かなくて。
だから紋章が言い出した特訓——彼女の言ういわゆる「デート」に行くことにした。
二日前のあのドレスリハーサルのレベルじゃまだ足りないわ。
あれから二日経った今も、審査に合格したという実感がどうしても湧かなくて。
だから紋章が言い出した特訓——彼女の言ういわゆる「デート」に行くことにした。
アルテミス
ちゃんとした目的があるのを忘れないでちょうだい。
ちゃんとした目的があるのを忘れないでちょうだい。
紋章
まったく素直じゃないんだから〜。
……。
さて、気持ちの準備もできたし、行きましょう。先輩。
まったく素直じゃないんだから〜。
……。
さて、気持ちの準備もできたし、行きましょう。先輩。
紋章が手を差し伸べた。
アルテミス
手は繋がないから。
手は繋がないから。
紋章
えぇ〜。
えぇ〜。