3-5 彼方の星 - 崩壊学園wiki

イザーリン
はぁ、ふぅ……。
少し疲れちゃったわ。食べ物を持って、バルコニーの方で少し休みましょう。
……スマホの電源をずっと切っていたから、いろいろな問題が山積みになっているかもしれないわね。
（電源を入れる）
あれ、何も緊急の用事がないなんて。彼らが自分たちで対処したのかしら？それとも、司徒が私に気を遣ってくれたのかしら……。

フェミリス
博士はそんなに仕事が好きなのですか？

イザーリン
好きとまでは言えないけど、忙しさに慣れてしまったのかもしれないわね。一度この責任を引き受けてしまうと、いつも気になってしまうし、自分が重要な存在に思えてくるの。実は私が居なくても、大した違いはないんでしょうけどね。

フェミリス
そんなこと言わないでください。少なくともフェミリスにとって、博士は唯一無二の存在ですよ！
ですが、今日はせっかくの休暇です。仕事をしないで、フェミリスの相手をしてください。

イザーリン
いいわよ。ちょうどこの機会だしね。——今まで気付いてなかったけど……。
今夜の星空は本当にきれいね。

フェミリス
博士と一緒に星を見るなんて、本当に久しぶりですね。

イザーリン
そうね。以前は何をするにしても一分一秒を争っていたから。次の瞬間には空の星が落ちてきて、私たち全員を粉々にするんじゃないかと怯えることもあった。
でも今では、この星空はもう怖くなくなったわ。それどころか、こうして腰を下ろして静かに眺められるくらいよ。

フェミリス
では博士はどうしてそんなに忙しく働くのですか？ゆっくり休むこともできますよね？

イザーリン
どうしてかしらね？私にもうまく言えないわ。
ただ、あまりにも多くの人が犠牲になったからこそ、こうして一緒に星を見られる日が訪れたんだと思うの。
だから、ほんの少しであっても、その犠牲を価値ある物に変えたいの。
ほら、あの2つの一番輝いてる星。キアナと芽衣が私たちに手招きしているみたいじゃない？

フェミリス
博士は彼女たちを自ら迎えに行きたいのですね？

イザーリン
彼女たちがいつ帰って来られるのか、無事に帰って来られるのかも分からない。ずっと心の中で黙って彼女たちの幸せを祈っているわ。
でも、ただ祈っているだけでは意味がないの。私は科学者だから。自分の力を使って、宇宙の無限の可能性を模索しないとね。
彼女たちが未知の彼方でトラブルに巻き込まれたら、私たちは彼女たちを助けに行かないといけない。それを実現するためには、技術の飛躍を成し遂げないといけないの。
意志の統括者が消滅した今、崩壊エネルギーはもう危険な怪物ではなくなり、私たちはそれを理解し、利用し、改造し、人類の時代を作り出すのよ。
フェミリス、私と一緒に見届けてくれるかしら？人類の最高の時代を。

フェミリス
はい。博士が望む未来はきっと実現するはずです！
フェミリスは、博士のことが大好きです！