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女王とカリスマ ◆SzK81rHutw




山深い森の中に響き渡る、獅子の咆哮がごとき唸り。
唸りを上げるのは、豊満な肉体を持つうら若き女性だった。
その肉体の内側は約50%まで機械化されたサイボーグ。
フランスの対特殊犯罪組織機関「シャッセール」に所属する“豪腕”捜査官、ルネ・カーディフ・獅子王。

自らの異常排熱を意に介する余裕も無く、ルネは唸りを上げ拳を振るう。
シャッセールで身に付けた格闘技術を、Gストーンサイボーグの身体能力で振るう拳。
赤い瞳でこちらを見据えてくる強大な敵に、命を奪う覚悟で打ち込んだ。
しかし効かない。
小揺るぎもしない。

「……熱い!」

徒労感と無力感から思わず愚痴が零れる。
先刻から同じことの繰り返しだ。
殺し合いが開始してすぐ、
まだルネの気持ちが殺し合いに追いついていない時、
この怪物は襲って来た。
シルエットは人間のそれ。
しかし全身を甲虫のごとき外骨格で覆い、
それでいながら羽虫を凌ぐほどの身のこなし、
何より余りに無機質でかつ獣性的な殺気と、歴戦を潜り抜けてきた武人を思わせる覇気を両の赤眼から放っている。
矛盾するような物を幾つも兼ね備えた怪物に、ルネは急襲を受けた。

ルネが構える間も無く受けた、怪物の拳。
その威力は重火器どころではない。砲撃にすら匹敵した。
全身を守る金属装甲が火花を上げ、衝撃が生身の内臓まで伝わって来る。
サイボーグの重量を持つルネの身体が木っ端のごとくに拭き飛んだ。
その上野獣すら及びもつかないほどしなやかな動きで、生い茂る木々を瞬く間にすり抜けて、
容赦なく追撃を加えてくる。
怪物が森林での戦いに慣れていることは明白だった。
そして殺し合いが始まって間もないと言うのに、明確な怪物の殺気。
シャッセールにおいて、幾多の凶悪犯と戦って来たルネですら、
これほど苛烈にして冷徹な殺意に晒されたことは無かった。
否も応も無い、圧倒的暴力の奔流。
巻き込まれた以上、戦う他に術が無かった。

「イークイーップ!!」

掛け声と共にルネのGストーンのエネルギーがエネルギーアキュメーターへ集束される。
インタークーラーコートが翼のごとくに展開し、右目を覆うサイバースコープが出現。
ルネが変身を果たした姿こそGストーンサイボーグの戦闘形態。

通常形態から30%もの向上を果たした身体能力を使って、格闘戦による反撃を開始。
しかしまるで通用しない。
ルネが全力で繰り出す拳も、蹴りも、怪物の堅牢な外骨格に掠り傷一つ付けることは叶わなかった。

「身体の各部を機械に改造されたリントか。動きも訓練された戦士のそれ。面白い」

怪物が言葉を話す。
その言葉からは確かな知性を感じる。
それ以上にルネが感じ取ったのは、人間との断絶。
眼前の怪物は人間を言葉を理解できる。
人間の論理も理解できるだろう。
しかし人間のそれとは根本的に相容れぬ存在。
かつて人類を滅ぼそうとしたゾンダーや機界原種とはまた別種の、決して共存できない存在と思えるほどの危険性を感じ取った。

「しかし扱う者が怖気付いているようでは、話にならん」
「っ!! 誰が怖気付いてるって!!!」

こちらの真情を見透かしたような怪物の言葉に、ルネの激情を駆り立てられる。
私は<獅子の女王(リオン・レーヌ)>だ。二度と怖気づくような真似はしない。
そんな矜持を込めて、再び拳を繰り出す。
しかし拳は、余りにも容易く怪物に片手で受け止められた。
そのまま怪物はルネの拳を握り込んできた。
金属製の拳が悲鳴を上げ、ルネの口からも苦悶の声が漏れる。
更にルネを掴んだ手を振り回した。
再び木っ端のごとくに吹き飛ぶルネ。
木に叩きつけられ、地面を転がった。

このままでは確実に殺される。
そう判断したルネは止む無く、怪物を背に逃げ出した。


    *


存外、面白い物になりそうだ。
突然招聘された殺し合いに、ゴ・ガドル・バが持った感想はそれだった。

遥か太古より蘇った殺戮種族・グロンギ。
その中でもゴとはンに次いで高位の集団の名前であり、ガドルは中でも抜きん出た強さを誇る“破壊のカリスマ”である。
実際ゲリザギバスゲゲルでもその異常な戦闘能力を如何なく発揮して、百名以上の男性警察官を約十分で殺戮していた。
しかしバグンダダを破壊されたことでゲリザギバスゲゲルが中止になり、
その責めを負わせるため、ガドルはドルドとの戦いを始めていたはずだった。
それが気付いた時には、全く覚えの無い殺し合いに参加させられている。

グロンギの行うゲゲルとはまるで勝手の違う殺し合い。

しかしこれはゲゲル全体の進行を統括するラ・バルバ・デが司会をしており、
そして何よりグロンギの頂点たるン・ダグバ・ゼバが主催する側に居たのだ。
これがゲリザギバスゲゲルの代わりとなる物かどうかは判断が付かないが、グロンギの手の中にある事はほぼ間違いないだろう。

ならば躊躇する理由は何処にも無かった。
グロンギの本能と欲望に従い、殺戮を開始する。
闘争と殺戮こそがグロンギの存在理由にして、最大の喜びなのだから。

しかも最初に遭遇した獲物は、リントでありながら機械的に改造された戦士。
その戦闘能力はメ集団のグロンギに匹敵するやも知れない物だった。
無論ゴ最強のガドルには到底及ばない物だが、準備運動と様子見にはちょうどいい相手。
しかし当のルネは投げ飛ばした先から姿を消していた。

この俺から逃げ切れるとでも思ったのか?
ガドルは掛け値なくそう思う
西多摩警察署の男性警察官百名以上を、一人たりとも逃がさずに仕留めたほど戦闘と殺戮に長けたこのゴ・ガドル・バが、
たった一人を取り逃すほど詰めが甘いと思ったのかと。

ガドルの赤い瞳が翠色に変わる。
ガドルは、かのリントを守りグロンギを封印した古代戦士・クウガと同じく複数のフォームを併せ持つ。
先程までのガドルはクウガで言えばマイティフォームに相当する最も標準的な状態、格闘体。
そして今のガドルはクウガで言えばペガサスフォームに相当する射撃体。
格闘体がクウガのライジングマイティフォームを遥かに凌ぐ能力を持つように、
射撃体の能力もまたクウガのライジングペガサスフォーム以上。
強化された五感は普通の人間の数万倍以上に達する。
そしてガドルはクウガと違い、その脳まで神経網に侵されたグロンギ。
某医師に言わせれば、正に戦うためだけの生物兵器その物となった存在なのだ。
従って射撃体の感覚情報にどれだけ晒されても、脳の許容範囲を超えることは無い。
ペガサスフォームのような時間制限も無いのだ。

その命ある限り闘争と殺戮を続ける生物兵器であるガドルは、獲物を殺し尽くすまで決して止まることは無い。

射撃体と化したガドルは、周囲の空間を雑草の一本一本から気流まで把握できる。
そこからルネが逃げた先を追う手掛かりを探す。
ガドルが生まれ育ったのは文明も社会も未発達な古代世界。当然食料も自分たちで狩猟して得なければならない。
ガドルもまた未開の森林などで、数え切れない野生動物を狩猟している。
その豊富な狩猟経験ゆえ森林の中で獲物を追い、そして狩るためのコツや勘と言った物が身に付いていた。
折れた枝葉、金属の残臭、そして足跡。
ルネを追う手掛かりなど即座に幾らでも見付けることができた。

獲物を追い詰め、仕留める。
グロンギの最大の使命を果たすため、ガドルの眼が再び色を変えた。
翠から蒼へと。


    *


ガドルから充分に逃げたと判断したルネは、通常形態に戻り、
戦闘の影響で異常廃熱を起こした身体を冷やす。
しかしその心地よさに浸っている暇は無い。あの怪物が追ってこない保証は無いのだ。

回収しておいたデイパックの中を改め、支給品を確認する。
地図にも、名簿にも、目をくれない。
ルネが求めている物は武器。
そしてそれは見付かった。
小振りなサバイバルナイフ。
無論、エヴォリュダー凱のウィルナイフのような、規格外の代物ではない。
何の変哲も無いサバイバルナイフだ。
しかしそれがルネの支給品である以上、それで戦う他無い。

そう、ルネが逃げたのはあくまで戦略的な判断に拠る物。
一旦、態勢を立て直して再び怪物と戦うため。
決して怖気付いたわけではない。
自分はもうバイオネットに屈伏した改造人間ではない。
誇り高き<獅子の女王(リオン・レーヌ)>なのだから。
そう自分に言い聞かせる。

「……もう来たの!?」

サイボーグであるルネの聴覚も、普通の人間より鋭敏な物となっている。
木々が生い茂った未開の森を、凄まじい速さで接近して来る足音。
サイボーグの動体視力でその姿、も叶わず影を捉えた。
ルネはすぐさまイークイップを取る。
ことすら間に合わず、影に殴り飛ばされる。
先刻より威力は軽い。
それでもルネを遥かに凌ぐ威力であることに変わりなかった。

問題は怪物の異常な瞬発力と速度。
木と木の間を、視認も追いつかないと言う速さで飛び回る。

怪物――ガドルの今の状態はクウガのドラゴンフォームに相当する俊敏体。
膂力は格闘体に劣るが、それ以上の割合であらゆるスピードが飛躍的に上昇。
そして俊敏体のスピードもまた、ライジングドラゴンフォームのそれを遥かに上回る。

ルネは何とか体勢を立て直しイークイップを取る。
しかしサイバースコープの認識ですら、ガドルの運動速度には追い付けない。
ガドルはその速度を維持したまま、ルネの周囲を飛び回る。
生物のそれとは思えぬほど常軌を逸した持久力。
ルネはガドルたった一体に包囲された形になった。
逃走も反撃も不可能な完全包囲。

ルネの背後から不測の衝撃が走る。
ガドルに殴られたのか蹴られたのかも判らない。

ルネはデイパックの中にあった、切り札となる支給品を使う決意をする。
ナイフと、他にもう一つ入っていた武器を。



格闘体と射撃体、そして俊敏体と試して見たが、ガドルの能力に特に不調は見られない。
どうやら能力に制限などが掛けられているようなことは無いようだ。
そうなるとガドルにとって益々気にかかるのは首輪のことだが、今はルネとの戦いの最中。
止めを刺すべく、ガドルはルネへ向けて襲い掛かる。
その眼前に円筒形の物体が現れた。
次に現れたのは強烈な光。そして爆音。
やがてガドルの視界全てが光に包まれていく。

(閃光弾!?)

グロンギは古代種族でありながら一年足らずで現代日本の言語や文化を習得できるほどの高い知能を持っている。
中でもゴ集団最高格のガドルは、僅かな情報からクウガの金の力が電気に由来する物であることを見抜き、
リントのインフラにある発電所の電力を利用して自らを強化したことからも、特に優れた知性を有しているのが判る。
それ故リントの扱う武器、特に警察が扱う物の知識はある程度有していた。
従ってそれが何かが判った。
そして判った所で、スタングレネードは容易く対処できる物ではない。
脳神経系まで強化されているグロンギの五感には、スタングレネードでもダメージを与えられないが、
しかし視界と聴覚を奪われている状況に変わりは無かった。
ガドルは即座に射撃体へと変身。
更に強化された五感で周囲を探る。
その目に飛び込んで来た物は――――強烈な痛みだった。
痛みは眼球を貫き更に奥へと進み、脳に到達した。



「フン。どんなに頑丈でも、目玉までそうはいかなかったみたいね」

余裕のある口ぶりのルネだが、実際はかなり危うい状況だった。
当初の予定では、スタングレネードを使ってガドルを怯ませた隙に首輪を狙うはずだった。
しかしガドルはスタングレネードの光と音でも平然としていた。
そして大振りな頭部が邪魔で、ガドルの首輪は極めて狙いを付けにくい。
幸い動き自体は止めたので、狙いをガドルの眼に変更。
ナイフでガドルの眼を刺し、そのまま頭部の奥まで押し込んだ。
ナイフで刺すタイミングが僅かに早過ぎても遅過ぎても、失敗していただろう。

ガドルの外骨格は傷を付ける方法すら見当も付かないほどに強靭な物だが、
感覚器官である眼球は、同様の強度を持つことは不可能のはず。

その目論見は当たった。
ナイフは眼球から更に奥、おそらく小脳か脳幹にあたる部分まで達しただろう。
ガドルがどれほど強靭であろうと、生物である限りは間違いなく死ぬ。

さすがのルネも強大な敵を打ち倒した達成感に浸る。
ルネは人命保護を優先させるGGGの隊員ではなく、凶悪犯罪者の処理を使命とするシャッセールの捜査官。
相手が誰であれ必要とあれば殺すことに躊躇は無い。

「害虫駆除、完了ってとこね」
「虫けらがどうかしたか?」

まるで何事も起こっていないかのような返答だった。
喋らないはずのガドルが、無機質かつ獣性的な殺気と武人の覇気を込めた声で。
驚愕するルネがガドルの手によって軽々と吹っ飛ばされる。
ガドルは自分の眼から無造作にナイフを引き抜く。
次の瞬間にはガドルの眼は傷一つ無い状態に戻っていた。
回復すら生物の常識を完全に逸脱した早さ。
ガドル何事も起こっていないかのように平然と屹立している。

「眼を狙ったまでは良かったが……」

ルネの認識は当たっていた。ナイフは確かに脳幹まで届いていた。
しかしルネは知らない。
遥か太古より地の底を生き延び、闘争と殺戮のために蘇った戦闘種族を。
手首だけの肉片になっても全身を再生して殺戮を続ける超生物を。
恐れも知らず、苦痛も超え、戦い続ける生物兵器を。
殺戮種族・グロンギを。
その中でも“破壊のカリスマ”ゴ・ガドル・バは、
クウガのタイタンソードに胴体を貫かれても、ライジングマイティキックを受けても、神経断裂弾にも耐え切って戦いを続けている。
グロンギの中でも頭抜けた回復力と生命力を有していた。

ルネはグロンギもガドルも何も知らない。
ただ思い知らされたのは、最早ガドルを倒す方法は無いだろうということ。
何だこの怪物は?
何でこんな理不尽な存在と殺し合いをさせられているんだ?
どうしようもない憤りに襲われるルネ。

「……こんな小さな刃が俺に通用するとでも思ったのか?」

ガドルの瞳が紫色に変わる。
それと共に、手に持っていたナイフが強大かつ禍々しさに満ちた剣へと変貌した。
ガドルが変身したのはクウガのタイタンフォームに相当する剛力体。
そして手で触れた物質を原子構造から変化させるモーフィングパワーによって、ナイフを大剣に変化させたのだ。
ルネはそんな理屈など知らない。
ただ、自分の武器であったはずのナイフがガドルの手によって禍々しい大剣に変えられたことは、
ルネの理不尽な敵への絶望感を増幅させた。

ルネが再び咆哮を上げる。
そこに獅子のごとき勇壮さは存在しない。むしろ狂乱と言う形容が似合う。
そして手に持っていたデイパックを乱暴に投げつける。
口の開いたデイパックがガドルの顔に当たり、中身を撒き散らす。
そしてルネはガドルを背に脱兎のごとく逃げ出した。

そこに戦略も戦術も無い。
ルネは今度こそ本当に怖気付いて逃げ出したのだ。

ガドルはすぐにルネを追わず、投げ出されたデイパックと散乱した中身を拾う。
その中にはスタングレネードも幾つか残っていた。
殺し合いの場では何が役に立つか判らない。
回収できる物なら回収して、デイパックに纏める。

ルネへの追撃は今からでも遅くは無い。
ガドルは射撃体に変身して、手に有った剣をガドルボウガンに変える。
ガドルのモーフィングパワーは、元となる物質の形状に依存しない。
クウガのように射撃武器でなければボウガンを作れないと言うわけではないのだ。

ガドルボウガンから高密度のエネルギーを込めた空気弾を発射。
クウガのドラゴンフォームを的確に狙撃できる精度と速度で、
空気弾は森の中を走るルネの背中に着弾。
空気弾に込められたエネルギーが周囲の木をなぎ倒すほどの爆発を起こす。

爆発で視界は防がれたため、ガドルは射撃体のままルネを追う。
爆煙を抜けると、ルネの姿を見つける。
ルネは断崖となっている所から落下しており、その下に流れている川に浮かんでいた。
ガドルは再びガドルボウガンの照準をルネに合わせる。空気弾であるため無尽蔵に撃つことができる。
川に流されていくルネは岩陰に隠れるが、ガドルは構わず空気弾を発射。
岩に空気弾が着弾して爆発。

再び宙を飛んだルネの身体は、原形を留めたまま更に流されていった。
生死は不明。

普段のゲゲルなら、川へ降りてルネを追い止めを刺している場面。
しかしガドルは既に、ルネへの関心を無くしていた。
手間を掛けて川に降りた所で、残った用は半死人への止めくらいの物。ガドルの興が乗る殺しではない。
そうまでして一人を殺した所で、バグンダダでカウントされる訳でもないのだ。
この殺し合いの勝利条件は殺害数ではなく、最後の一人に勝ち残ること。
そして最後の一人が決まるまで誰も逃げられない。
ならばこれ以上、ルネの生死に拘る必要も無い。
次なる獲物を捜すまで。

ガドルは軍服の男の姿に戻り、川岸から踵を返す。
その首には、変わらず首輪が存在した。
本来、グロンギが変身すればモーフィングパワーで着衣ごと姿を変える。
しかし首輪だけはそのままの状態で嵌っていた。
尋常の物体でないことは確かだ。
そしてバルバの説明にあった、棘で装着者を殺す仕掛け。
普通に考えればグロンギにそんな物が通用するはずが無いが、仕掛けたのは同じグロンギなのだ。
先の現象と合わせて考えても、この首輪を甘く見ない方が良い。
おそらく棘の仕掛けはガドルをも殺し得る。
即ち、この場において首輪は、封印エネルギーを除けばガドルを殺す唯一の武器となり得る。
ガドルはそう推測した。

ガドルの推測には誤りがある。
確かにガドルの生命力はグロンギの中でも更に飛び抜けている。
封印エネルギーを受けない限り、内臓を破壊されようが死ぬことは無い。
しかしこの場では、首輪の他にもう一つの弱点が存在する。
それは下腹部にあるゲドルード。
そこを破壊されれば、封印エネルギーを用いられていなくても死亡する。
しかしガドルは未だにその事実に気付いていない。

未知の殺し合いがガドルに齎す物は新たなる喜びか、死か。
全ては始まったばかりだ。

【1日目・深夜/C-5 山間部】

【ゴ・ガドル・バ@仮面ライダークウガ】
【状態】人間態、健康
【装備】なし
【道具】支給品一式×2、ランダム支給品1~4、サバイバルナイフ@現実、スタングレネード@現実×3、
【思考】
基本:このゲームの優勝者になる
1:次の獲物を捜す
【備考】
※EPISODE45「強敵」終了直後からの参戦です
※制限により首輪かゲドルードを破壊されれば死亡します

意識を取り戻し川から上がったルネは、未だにダメージの抜けない身体を引きずるように歩いていた。
身体に受けたダメージ。それ以上に精神に受けたダメージが深刻だった。
一方的に奇襲を受け、
手も足も出ずに蹂躙され、
支給品も失い。逃げ出した。

完全な敗北。
そして<獅子の女王(リオン・レーヌ)>の誇りも捨てて、恐怖に駆られて逃げ出してしまった。

かつてバイオネットに改造されたことを思い出す。
人間としての身体も、尊厳も奪われた記憶。
そして耐え難い苦痛の中で、遂にバイオネットに屈伏してしまった。
思い出したくも無い苦い記憶。

自分は戦士として生まれ変わったはずだった。
しかし戦士としての誇りを、再びあの怪物に奪われたのだ。

「あいつ……必ず殺してやる!」

ガドルには絶対に自分の手で報復をしなければならない。
しかし今のルネではガドルに敵わない。
そして武器は全て無くした。
頼りになる仲間、暗竜と光竜も居ない。
武器か、信頼できる仲間が必要だった。

「……フン、この状況で誰が信用できるって言うんだ」

信頼できる仲間、という想定がまず成立しないことに気付く。
殺し合いに生き残るのは一人。
即ち、この場には居る者は全てが敵なのだ。
ガドルを含め、この場に居る全ての敵から勝ち残らなければならない。

ならばその敵から奪うしかないだろう。
失くした地図も、足りない武器も。
そしてガドルを殺した上で、殺し合いに優勝する。

「ったく、面倒なことに巻き込みやがって」

怒りを胸にルネは歩き続ける。
<獅子の女王(リオン・レーヌ)>の誇りを取り戻すために。

【1日目・深夜/C-4 山間部】

【ルネ・カーディフ・獅子王@勇者王ガオガイガーFINAL】
【状態】通常形態、ダメージ(中)、疲労(中)
【装備】インタークーラーコート
【道具】なし
【思考】
基本:このゲームの優勝者になる
1:ガドルは必ず殺す
2:他の参加者を捜し、支給品を奪う
【備考】
※FINAL.03「GGG追放命令」終了直後からの参戦です

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GAME START ルネ・カーディフ・獅子王 Next:交錯と衝突
GAME START ゴ・ガドル・バ Next:[[]]


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最終更新:2013年02月16日 01:22