キメラ=アントの王。
能力:生物のオーラを食い、自分のものにできる能力。
女王がすべてを注ぎこんで誕生した子。
女王は『全てを照らす光』という意味を込めて「メルエム」という名前を付けた。
僅かな怒気で覚悟を決めたネテロを下がらせ、ネテロの渾身の一撃にも軽傷で済む程の怪物。
NGLで誕生した後、レアモノ(念能力者)を捕食することを目的に東ゴルトー共和国に進出。
自らが王であるという自覚と自負を持ち、非常に誇り高く、気高い気質の持ち主。
当初は暴君として振舞い、人間を家畜同然にしか考えてなかった。
全てをねじ伏せる暴力による圧倒的な恐怖を持って世界征服を進める恐るべき王として君臨していた。
「選別」が始まるまでの暇つぶしとして、囲碁や将棋の王者と対局。
ルールを覚えた数時間後に圧倒。
しかし東ゴルドー発祥の遊戯「軍儀」の王者である
コムギには何度やっても勝てなかった。
軍儀以外には無力で脆い
コムギに自らの価値観に変化が生じ始めていることに戸惑いを抱き始め、とうとう家畜同然である筈の人間の
コムギを「客人」として扱うようになる。
コムギの存在によって人間の中にも少数ながら生かす価値を認める存在がいると認識。
己の力を抑圧のためでなく弱者を庇護し理不尽な格差の無い世界を創設するために利用すると決意。
ネテロが討伐に現れたときもあくまでも不戦の立場を貫こうとした。
しかし、この思想はあくまでもキメラ=アントという種族としての理想。
決して人間とは相いれないという認識自体が存在していない。
最初は名前を持とうという概念自体を持っていなかったが、
コムギに名前を聞かれて初めて、自分の名が無いことに対して疑問を抱いていた。
そのため、ネテロから名前を教えることを条件に勝負を受けた。
勝負には勝ったものの、ネテロの自爆により黒焦げになり手足を失う。
シャウアプフと
モントゥトゥユピーのオーラを食うことで復活を遂げる。
復活後は
シャウアプフや
モントゥトゥユピーの「念能力者同士の闘いはオーラの多寡のみでは決まらない」という経験則すら覆す。
ナックルは「国家レベルの武力がいる」と表現するほどの絶対的オーラを湛える。
宮殿内から市街を逃げる
ナックルに瞬時に追い付く異常なスピードも手に入れる。
「円」は閃光の速さで数km先まで広がり光子を帯びる。
その光子が付着したものの形態や性質や感情などを読み取る事が出来る。
また
モントゥトゥユピーの能力を昇華した翼や砲撃なども使えその砲撃は一撃で谷を破壊する。
被爆前の記憶は失っており、
シャウアプフの隠し持っている秘密を賭けた残党狩りの際、ウェルフィンの発した「
コムギ」の一言により
コムギの記憶を取り戻す。
コムギとの対局中に自身の死期が迫っていることを伝える。
コムギに共に添い遂げる覚悟を伝えられ、自身の生まれた意味について悟るに至る。
その後、「薔薇の毒」により瀕死の状態になってもなお対局を続け、一度も勝利することなく
コムギの腕の中で眠るように息を引き取った。