ひょんなことから女の子
名無草 1-8
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hyon
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194 :名無草 :2007/03/02(金) 14:30:48.03 ID:wgy3zgh40
朝、昨日とは一変して遠く澄んだ空。
カーテンから漏れる陽の光は沈んだ意識を掬い上げる。
カーテンから漏れる陽の光は沈んだ意識を掬い上げる。
目が覚めると目の前には姉貴の顔があった。
俺「姉貴、俺の顔なんて眺めて面白いか?」
俺より早く起きていたのか優しげにこちらを見つめている姉貴。
姉「面白い、それになんだか幸せな気分になれるし」
聞いてなんだか恥ずかしくなった。
姉「ふふふ、ほら。赤くなった顔も可愛い」
俺「もう、くだらないこと言ってないで着替えよう」
そうして二人で着替えた。姉貴は制服に、俺は普段着に。
俺の服は姉貴が選んだ。
急に俺の箪笥に向かったかと思うと中身を物色し始めた姉貴は、
姉「ふんふん、じゃぁ今日はこれね」
そう言って上下の服を選んだ。
俺「ちょ、ミニスカートは勘弁してk
姉「だーめ、ほら早く」
男に戻れるまで俺はずっと姉貴の着せ替え人形なのかもしれない……。
俺「姉貴、俺の顔なんて眺めて面白いか?」
俺より早く起きていたのか優しげにこちらを見つめている姉貴。
姉「面白い、それになんだか幸せな気分になれるし」
聞いてなんだか恥ずかしくなった。
姉「ふふふ、ほら。赤くなった顔も可愛い」
俺「もう、くだらないこと言ってないで着替えよう」
そうして二人で着替えた。姉貴は制服に、俺は普段着に。
俺の服は姉貴が選んだ。
急に俺の箪笥に向かったかと思うと中身を物色し始めた姉貴は、
姉「ふんふん、じゃぁ今日はこれね」
そう言って上下の服を選んだ。
俺「ちょ、ミニスカートは勘弁してk
姉「だーめ、ほら早く」
男に戻れるまで俺はずっと姉貴の着せ替え人形なのかもしれない……。
195 :名無草 :2007/03/02(金) 14:48:41.65 ID:wgy3zgh40
珍しく今日は三人で食卓を囲んだ。
親父は単身赴任で今はドイツに居るらしい。
そう聞いて、そう言えば親父なんてのも居たな、なんて思い出す。
親父は単身赴任で今はドイツに居るらしい。
そう聞いて、そう言えば親父なんてのも居たな、なんて思い出す。
朝食を終えて、姉貴は学校に行った。
さて、今日はどうしよう。考えているとお袋が動き出した。
すごい、働いてるの初めて見た。
いや、多分俺と姉貴が学校に行ってる間に家事は済ませてるんだろうけどさ。
その姿を見ているとお袋が思い出したと言うふうに言った、
お袋「今から買い物に行くけど、“俺”も来てみる?」
することもなかった俺はその誘いに乗って、久々に家の外に出た。
さて、今日はどうしよう。考えているとお袋が動き出した。
すごい、働いてるの初めて見た。
いや、多分俺と姉貴が学校に行ってる間に家事は済ませてるんだろうけどさ。
その姿を見ているとお袋が思い出したと言うふうに言った、
お袋「今から買い物に行くけど、“俺”も来てみる?」
することもなかった俺はその誘いに乗って、久々に家の外に出た。
外はいつもと変わらない様子だった……と思う。
なのに女になるといろいろと新鮮で、なんだか子供の頃の遠足みたいにワクワクした。
なんでもない晴れ渡った眩しいくらいに青い空も、なんだか綺麗で、
ずっと眺めていたいくらいだった。
この前は女になったばかりだったしそれに気付く暇さえなかったんだろうか。
何にしても少し勿体無い事をしたと思う。
それでお袋と一緒に今晩のご飯の材料を買って、ついでにお菓子を買って貰った。
あの細長い棒の周りにチョコを絡めたお菓子だ。
ただの買い物で、テンションはバカみたいに高くなっていった。
それではしゃいで、お袋を引っ張って買い物をした。
買い物が終わって、車に戻る途中で見かけた露店でクレープを買って、
お袋と一緒に食べて、本当に、ただの買い物がこんなに楽しいとは思わなかった。
なのに女になるといろいろと新鮮で、なんだか子供の頃の遠足みたいにワクワクした。
なんでもない晴れ渡った眩しいくらいに青い空も、なんだか綺麗で、
ずっと眺めていたいくらいだった。
この前は女になったばかりだったしそれに気付く暇さえなかったんだろうか。
何にしても少し勿体無い事をしたと思う。
それでお袋と一緒に今晩のご飯の材料を買って、ついでにお菓子を買って貰った。
あの細長い棒の周りにチョコを絡めたお菓子だ。
ただの買い物で、テンションはバカみたいに高くなっていった。
それではしゃいで、お袋を引っ張って買い物をした。
買い物が終わって、車に戻る途中で見かけた露店でクレープを買って、
お袋と一緒に食べて、本当に、ただの買い物がこんなに楽しいとは思わなかった。
196 :名無草 :2007/03/02(金) 15:04:34.43 ID:wgy3zgh40
家に帰って、お袋と一緒に昼食を作って、一緒に食べた。
料理もやってみれば楽しいもので、また明日もやってみたいと思えた。
それでふと、なんでもない日常も、本当はこんなにも輝いていたんだ、
なんて柄にもないことを考えてしまった。
そこで思い返す、男の頃の俺の日常。
学校に行って、“男”や“友”と馬鹿なことして、なんでもないことで笑って。
そんなことも女になってやってみたらまた違ったふうに感じるのかもしれない。
思って少し気分は沈んだ。
もう行けないんだろうけど、俺は確かに学校での生活を楽しんでいたんだ……。
今更って感じもするけど、改めてそう思って。
そうして俺は、
料理もやってみれば楽しいもので、また明日もやってみたいと思えた。
それでふと、なんでもない日常も、本当はこんなにも輝いていたんだ、
なんて柄にもないことを考えてしまった。
そこで思い返す、男の頃の俺の日常。
学校に行って、“男”や“友”と馬鹿なことして、なんでもないことで笑って。
そんなことも女になってやってみたらまた違ったふうに感じるのかもしれない。
思って少し気分は沈んだ。
もう行けないんだろうけど、俺は確かに学校での生活を楽しんでいたんだ……。
今更って感じもするけど、改めてそう思って。
そうして俺は、
また学校に行きたいと、願ってしまった。
願って思う、叶う訳が、ない。それでもその望みは消えてくれない。
友は言った、『無理にとは言わない、行きたいなら行きたいって言って欲しい』
男は言った、『まだ、学校に行きたいとかは思わないの?』
姉貴は言った、『やりたいようにすれば良いよ』
その言葉が俺の望みを消させてくれない。
その後で、三人は続けた。
力を貸すと、応援していると、そして、力になりたい、と。
その優しさが俺を誘惑する。
もしかしたら、本当に学校に戻れるのかもしれない。
でも、三人の誰一人に対しても、こんなことは言えない。
……迷惑だろうし、なにより、
友は言った、『無理にとは言わない、行きたいなら行きたいって言って欲しい』
男は言った、『まだ、学校に行きたいとかは思わないの?』
姉貴は言った、『やりたいようにすれば良いよ』
その言葉が俺の望みを消させてくれない。
その後で、三人は続けた。
力を貸すと、応援していると、そして、力になりたい、と。
その優しさが俺を誘惑する。
もしかしたら、本当に学校に戻れるのかもしれない。
でも、三人の誰一人に対しても、こんなことは言えない。
……迷惑だろうし、なにより、
………絶対に、無理だろうから……。
217 :名無草 :2007/03/02(金) 20:01:36.20 ID:wgy3zgh40
気付けば涙が流れていた。
そうしている内にも気分は沈んでばかりで、布団の中に潜り込んで、泣いた。
そうしている内にも気分は沈んでばかりで、布団の中に潜り込んで、泣いた。
どれくらい泣いていたのか、気付けば眠っていたらしい。
時計を見ると3時前、あと一時間で“男”と“友”に会える。
泣いていたためか、顔は少し熱っぽくて、顔を洗いに行くことにした。
顔を洗って、なんだかスッキリした。
さっきまでの陰鬱な気分が嘘みたい。
洗面所から出て、冷蔵庫の中のアップルジュースをコップに注ぎ、飲む。
落ち着いたので部屋に戻る、そう言えばお袋はまた出かけてたな。
部屋に戻って、することもないので窓から空を眺める。
買い物の時にはなかった雲が一つ浮かんでいた。
その白は空の青さを強調するようで、ゆっくりと流れていく。
そうして空を眺めている間に呼び鈴が鳴った。
時刻は4時前、“男”と“友”だろうか。
そう思った途端になんだか嬉しくなっていた。
それでも平静を装って玄関まで行き、ドアを開く。
そこに立っていたのは、
時計を見ると3時前、あと一時間で“男”と“友”に会える。
泣いていたためか、顔は少し熱っぽくて、顔を洗いに行くことにした。
顔を洗って、なんだかスッキリした。
さっきまでの陰鬱な気分が嘘みたい。
洗面所から出て、冷蔵庫の中のアップルジュースをコップに注ぎ、飲む。
落ち着いたので部屋に戻る、そう言えばお袋はまた出かけてたな。
部屋に戻って、することもないので窓から空を眺める。
買い物の時にはなかった雲が一つ浮かんでいた。
その白は空の青さを強調するようで、ゆっくりと流れていく。
そうして空を眺めている間に呼び鈴が鳴った。
時刻は4時前、“男”と“友”だろうか。
そう思った途端になんだか嬉しくなっていた。
それでも平静を装って玄関まで行き、ドアを開く。
そこに立っていたのは、
クラスメートの“女”だった。
彼女は明るく活発で、容姿は端麗。
人気があり、人望もある、クラスのまとめ役、と言うのが簡潔な説明だろうか。
人気があり、人望もある、クラスのまとめ役、と言うのが簡潔な説明だろうか。
219 :名無草 :2007/03/02(金) 20:20:50.32 ID:wgy3zgh40
女「あの、“俺”君は居ませんか?」
“俺”は俺なんだけど……。
俺「まだ、帰ってきてないみたいです」
下手なことも言えない。
女「そう、ですか」
そう言って俯く女。
なんだかやけに痛い沈黙が続く。
俺「……なにか、伝えたいことがあったら伝言でもしましょうか?」
沈黙に耐え切れず、ついに言葉を漏らす。
女「連絡、出来るんですか?」
俺「いえ、帰ってきたら、伝えておきます」
そこで女は怪訝そうな顔をする。
しまった、今のはマズかったか。
女「失礼ですけど、あなたは“俺”君とはどういう関係なんですか?」
さて、どう答えようか……、一瞬迷って思いつく。
俺「恋人です」
女「えっ!?」
俺「冗談です、ただの親戚ですよ」
“女”の反応に思わず笑みがこぼれそうになったが、なんとか押しとどめて言う。
女「そ、そうですか……親戚……」
俺「はい。ほら、なんとなく似てると思いませんか?」
なんてやり取りを少しして、
女「それでは、“俺”君が帰ってきたらよろしくお伝えください」
俺「ええ、“女”ちゃんってクラスメートの女の子がそれは心配そうにしていたと、必ず」
そ、そうじゃなくて……なんて反応する“女”は可愛くて、ついつい笑みがこぼれる。
そうして“女”は帰って行った。
なるほど、“友”が言っていたこと、満更ただの噂じゃなかったらしい。
“俺”は俺なんだけど……。
俺「まだ、帰ってきてないみたいです」
下手なことも言えない。
女「そう、ですか」
そう言って俯く女。
なんだかやけに痛い沈黙が続く。
俺「……なにか、伝えたいことがあったら伝言でもしましょうか?」
沈黙に耐え切れず、ついに言葉を漏らす。
女「連絡、出来るんですか?」
俺「いえ、帰ってきたら、伝えておきます」
そこで女は怪訝そうな顔をする。
しまった、今のはマズかったか。
女「失礼ですけど、あなたは“俺”君とはどういう関係なんですか?」
さて、どう答えようか……、一瞬迷って思いつく。
俺「恋人です」
女「えっ!?」
俺「冗談です、ただの親戚ですよ」
“女”の反応に思わず笑みがこぼれそうになったが、なんとか押しとどめて言う。
女「そ、そうですか……親戚……」
俺「はい。ほら、なんとなく似てると思いませんか?」
なんてやり取りを少しして、
女「それでは、“俺”君が帰ってきたらよろしくお伝えください」
俺「ええ、“女”ちゃんってクラスメートの女の子がそれは心配そうにしていたと、必ず」
そ、そうじゃなくて……なんて反応する“女”は可愛くて、ついつい笑みがこぼれる。
そうして“女”は帰って行った。
なるほど、“友”が言っていたこと、満更ただの噂じゃなかったらしい。