71 :愛謝 ◆AwRoH5fkCI :2007/03/01(木) 00:30:27.79 ID:gVX0IU7FO
俺がタレント活動を始めて一ヶ月が経った。
俺の専属マネージャーになった、いくちゃん(中原さんの愛称)の指導のお陰で、女装に必要な化粧や肌の手入れは上手くなったと思う。
駆け出しということもあってか、スケジュールはそれほど忙しくなく、放課後のアルバイトみたいな感覚だ。
そうそう。いくちゃんの年齢には驚いたよ。俺と三つしか違わないんだって。19歳だよ!
海外の大学を17歳の時に卒業して、事務所に就職したらしい。
少し尊敬もしたし、人は見かけによらないとも思った。
「咲ちゃ~ん!スタジオに行くから先に車に乗ってて~!」
…っと、これから撮影だから急がなきゃな。いくちゃん、結構怖いし。
『咲』ってのは俺の芸名だ。いくちゃんがつけてくれた。
正樹→咲って安直な気もするけど気に入ってる。
…よし、今日も仕事頑張るぞ!
俺がタレント活動を始めて一ヶ月が経った。
俺の専属マネージャーになった、いくちゃん(中原さんの愛称)の指導のお陰で、女装に必要な化粧や肌の手入れは上手くなったと思う。
駆け出しということもあってか、スケジュールはそれほど忙しくなく、放課後のアルバイトみたいな感覚だ。
そうそう。いくちゃんの年齢には驚いたよ。俺と三つしか違わないんだって。19歳だよ!
海外の大学を17歳の時に卒業して、事務所に就職したらしい。
少し尊敬もしたし、人は見かけによらないとも思った。
「咲ちゃ~ん!スタジオに行くから先に車に乗ってて~!」
…っと、これから撮影だから急がなきゃな。いくちゃん、結構怖いし。
『咲』ってのは俺の芸名だ。いくちゃんがつけてくれた。
正樹→咲って安直な気もするけど気に入ってる。
…よし、今日も仕事頑張るぞ!
72 :愛謝 ◆AwRoH5fkCI :2007/03/01(木) 00:31:10.97 ID:gVX0IU7FO
「ねぇ、いくちゃん。今日って何の撮影なの?」
車を走らせる彼女に問いかける。
「ん?週刊の少年漫画のグラビアよ~。編集部一同で咲ちゃんのことえら~く気に入ったみたいで急遽決まったのよ♪」
…少年漫画、か。
父さん、今は月刊誌の担当だった筈だし出版社も違うだろうから会うことはないだろう。
「あとどのくらいで着くかな?」
「う~んと………30分位かしら?どうかしたの?」
心配そうにバックミラーで俺を見るいくちゃん。
「少し眠くてさ…」
「だったら寝てて良いよ。着いたら起こしたげるから♪」
「うん。おやす…」
み、と言い終わる前に意識が沈んだ。思っていたよりも疲れていたらしい。
「ねぇ、いくちゃん。今日って何の撮影なの?」
車を走らせる彼女に問いかける。
「ん?週刊の少年漫画のグラビアよ~。編集部一同で咲ちゃんのことえら~く気に入ったみたいで急遽決まったのよ♪」
…少年漫画、か。
父さん、今は月刊誌の担当だった筈だし出版社も違うだろうから会うことはないだろう。
「あとどのくらいで着くかな?」
「う~んと………30分位かしら?どうかしたの?」
心配そうにバックミラーで俺を見るいくちゃん。
「少し眠くてさ…」
「だったら寝てて良いよ。着いたら起こしたげるから♪」
「うん。おやす…」
み、と言い終わる前に意識が沈んだ。思っていたよりも疲れていたらしい。
166 :愛謝 ◆AwRoH5fkCI :2007/03/01(木) 23:51:03.57 ID:gVX0IU7FO
「で、スタジオに着いたのですが…」
あぁ、何で父さんがいるんだよ…。
「あれ?月刊誌から週刊誌に移ったって言わなかったっけ?でもまぁ………正樹がタレント活動してるってのも、この企画で知ったんだしお互い様じゃないか?」
…まぁ、そうかもしれないけど。女装やってるなんて言いだしにくいだろ普通。
「咲ちゃ~ん!こっちに来て編集長さんに挨拶しなさい!」
打ち合わせをしていたらしい、いくちゃんに呼ばれる。
「は~いっ!じゃあ、父さん?挨拶に行ってくるから。また後でね!」
「あぁ。頑張ってこいよ!」
その言葉が力強く俺の背中を押してくれたようで、胸が温かいもので満たされたような感じがした。
「で、スタジオに着いたのですが…」
あぁ、何で父さんがいるんだよ…。
「あれ?月刊誌から週刊誌に移ったって言わなかったっけ?でもまぁ………正樹がタレント活動してるってのも、この企画で知ったんだしお互い様じゃないか?」
…まぁ、そうかもしれないけど。女装やってるなんて言いだしにくいだろ普通。
「咲ちゃ~ん!こっちに来て編集長さんに挨拶しなさい!」
打ち合わせをしていたらしい、いくちゃんに呼ばれる。
「は~いっ!じゃあ、父さん?挨拶に行ってくるから。また後でね!」
「あぁ。頑張ってこいよ!」
その言葉が力強く俺の背中を押してくれたようで、胸が温かいもので満たされたような感じがした。
167 :愛謝 ◆AwRoH5fkCI :2007/03/01(木) 23:52:33.36 ID:gVX0IU7FO
「編集長さん、初めまして♪咲です。今日はよろしくお願いします!」
にぱっと営業スマイル全開で挨拶をする。最初は抵抗があったが、今ではすっかり慣れてしまった。
「おぉ!宜しくな咲ちゃん。しかし、君は本当に須賀君の息子かい?というか男の子?並の女の子よりも可愛らしい顔立ちをしているじゃないか」
「あはは。よく言われます。スカウトされた時にも、マネージャーがボクの事を女の子だと思ってたみたいですしね♪」
いくちゃんは「コホンッ」とわざとらしい咳をする。恐らくは照れ隠しだろう。
「編集長さん!そろそろ出版社に帰る時間じゃないですか?咲ちゃんも撮影始まるわよ!」
「あぁ!もうそんな時間か!咲ちゃん、頑張ってな♪」
は~い、と俺が笑顔で応えると編集長さんはにこにこしながら去っていった。
この日の撮影はスムーズに進み、カメラマンやいくちゃんに怒られることなく終わった。
怒られなかったのは今日が初めてで、タレントとして少しは成長したのかな?なんて思った。
この写真が載るのは一ヶ月後で高校の期末試験が始まる日だ。
父さんが今日の写真の一枚をラミネート加工して財布に入れていると母さんに教えてもらったのは、一週間後の事だった。
「編集長さん、初めまして♪咲です。今日はよろしくお願いします!」
にぱっと営業スマイル全開で挨拶をする。最初は抵抗があったが、今ではすっかり慣れてしまった。
「おぉ!宜しくな咲ちゃん。しかし、君は本当に須賀君の息子かい?というか男の子?並の女の子よりも可愛らしい顔立ちをしているじゃないか」
「あはは。よく言われます。スカウトされた時にも、マネージャーがボクの事を女の子だと思ってたみたいですしね♪」
いくちゃんは「コホンッ」とわざとらしい咳をする。恐らくは照れ隠しだろう。
「編集長さん!そろそろ出版社に帰る時間じゃないですか?咲ちゃんも撮影始まるわよ!」
「あぁ!もうそんな時間か!咲ちゃん、頑張ってな♪」
は~い、と俺が笑顔で応えると編集長さんはにこにこしながら去っていった。
この日の撮影はスムーズに進み、カメラマンやいくちゃんに怒られることなく終わった。
怒られなかったのは今日が初めてで、タレントとして少しは成長したのかな?なんて思った。
この写真が載るのは一ヶ月後で高校の期末試験が始まる日だ。
父さんが今日の写真の一枚をラミネート加工して財布に入れていると母さんに教えてもらったのは、一週間後の事だった。