264 :◆qaQu5EGERs [トリあってるよな?]:2007/05/18(金) 01:05:48.51 ID:Hi0u4Lc0
「健康データ……問題なしと。OK、今のところ安定してるわね」
俺が女になって一週間。例の薬の影響を調べるための検査を受けている
「先生……」
「何?」
「俺……やっぱりこのまま永遠に女のままなんでしょうか?」
俺が女になって一週間。例の薬の影響を調べるための検査を受けている
「先生……」
「何?」
「俺……やっぱりこのまま永遠に女のままなんでしょうか?」
「こんな姉ですけど、彼への思いは誰よりも深いですから。私には分かりますから」
この前の翠ちゃんの言葉が頭に浮かぶ
この言葉が本当なら、あおいは俺のことが好きなわけで……
もし戻れないのなら……それはあいつにとって残酷なことじゃないのだろうか?
そしておれ自身も、あいつに嘘をつき続けなければならないわけで
あいつの思いを知っていながら、嘘を……
この前の翠ちゃんの言葉が頭に浮かぶ
この言葉が本当なら、あおいは俺のことが好きなわけで……
もし戻れないのなら……それはあいつにとって残酷なことじゃないのだろうか?
そしておれ自身も、あいつに嘘をつき続けなければならないわけで
あいつの思いを知っていながら、嘘を……
265 : ◆qaQu5EGERs [トリあってるよな?]:2007/05/18(金) 01:09:50.77 ID:Hi0u4Lc0
「どうしたの?やっぱり後悔してるの?」
「はぁ……後悔、とはちょっと違いますけど」
「ふーん、好きな女の子と両想いだったことを知ったとか?」
「ちょ、そ、そんなんじゃないでつよ」
「……噛んだわね?」
俺のバカ!本当にかっこ悪いなぁ……
「その……嘘をつくのが、あいつに申し訳なくて……」
「ふーん……今更実感が湧いてきたってところかしら。自分であって自分でなくなったことに」
「そう……ですね。それでも母さんたちが信じてくれているのは救いですけど」
「けど、自分自身で選んだ道だからね」
「……はい」
そう言って俺は俯いた
「どうしたの?やっぱり後悔してるの?」
「はぁ……後悔、とはちょっと違いますけど」
「ふーん、好きな女の子と両想いだったことを知ったとか?」
「ちょ、そ、そんなんじゃないでつよ」
「……噛んだわね?」
俺のバカ!本当にかっこ悪いなぁ……
「その……嘘をつくのが、あいつに申し訳なくて……」
「ふーん……今更実感が湧いてきたってところかしら。自分であって自分でなくなったことに」
「そう……ですね。それでも母さんたちが信じてくれているのは救いですけど」
「けど、自分自身で選んだ道だからね」
「……はい」
そう言って俺は俯いた
そう、俺は母さんの命を助けて欲しくて、それで女になることを選んだんだ
だから、今のこの状況も自分のせいだ。先生はそう言いたいのだろう
そして、その通りだから……俺も言い返せない
だから、今のこの状況も自分のせいだ。先生はそう言いたいのだろう
そして、その通りだから……俺も言い返せない
266 : ◆qaQu5EGERs [よし、あってる]:2007/05/18(金) 01:16:22.22 ID:Hi0u4Lc0
「まぁ、あの状況で断れる人なんてそうはいないわよね。だから私もこの話を持ちかけたわけだし」
「……え?」
「この研究は。30年ほど前から行われていた。そしてあなたのような少年が実験台になったの。同じような条件で。それも何万という数で」
「な、何万!?」
「まぁ、あの状況で断れる人なんてそうはいないわよね。だから私もこの話を持ちかけたわけだし」
「……え?」
「この研究は。30年ほど前から行われていた。そしてあなたのような少年が実験台になったの。同じような条件で。それも何万という数で」
「な、何万!?」
なんだ、なんだそれ?まるで漫画の世界じゃないか
そんなことがこの現実の世界で?
そんなことがこの現実の世界で?
「けど……成功したのはわずか数例。残りの人は……亡くなったわ。全員」
亡くなった?数万人が?俺と同じような人たちが?20歳前後の人たちが?
「そんな……そんな馬鹿なことがあるか!」
「信じられないと思うけど、現実よ。そしてこの研究に携わる人々は、それを当たり前と思ってる。あなたもそうなる可能性があったのよ」
そう、俺もたまたま生きてるだけなのだ。この話を信じるなら……
「私たちを恨んでもいい。人でなしと罵ってもいい。けど……あなたのお母さんも助かった。そしてあなたも女としてだけど生きている。これもまた現実よ」
「けど……今の話を聞くと素直にそれも喜べませんよ……」
「……あなたはいろんなこと気にしすぎかもね。ま、人間らしいといえばそうなんでしょうけど」
亡くなった?数万人が?俺と同じような人たちが?20歳前後の人たちが?
「そんな……そんな馬鹿なことがあるか!」
「信じられないと思うけど、現実よ。そしてこの研究に携わる人々は、それを当たり前と思ってる。あなたもそうなる可能性があったのよ」
そう、俺もたまたま生きてるだけなのだ。この話を信じるなら……
「私たちを恨んでもいい。人でなしと罵ってもいい。けど……あなたのお母さんも助かった。そしてあなたも女としてだけど生きている。これもまた現実よ」
「けど……今の話を聞くと素直にそれも喜べませんよ……」
「……あなたはいろんなこと気にしすぎかもね。ま、人間らしいといえばそうなんでしょうけど」
267 :◆qaQu5EGERs [ラスト]:2007/05/18(金) 01:21:52.76 ID:Hi0u4Lc0
「人間らしい……ですか?」
「私はもう……あなたたちから見れば人間とは思えないことをしてるからね。ああ、男に戻れるかどうかの話だったわね。」
「え?ああ……」
そういえばもともとはそういう話だったんだよな
思わぬほうに話が進んでたから忘れちまってたよ
「あなた次第、ってところかしらね。あなたというサンプルが入ったことでようやく研究が進むわけだし」
「なるほど……しばらく、もしかしたらずっと戻れないかも知れないということですね」
俺は先生の言葉に隠された意味を即座に理解した
「まあ、ぞんなとこね。ただ、私は全力をかけて研究するわ。それが唯一の罪滅ぼしになると思うから」
罪滅ぼし……ね
「じゃあ、今日はここまでね。ご苦労様」
「はい」
「人間らしい……ですか?」
「私はもう……あなたたちから見れば人間とは思えないことをしてるからね。ああ、男に戻れるかどうかの話だったわね。」
「え?ああ……」
そういえばもともとはそういう話だったんだよな
思わぬほうに話が進んでたから忘れちまってたよ
「あなた次第、ってところかしらね。あなたというサンプルが入ったことでようやく研究が進むわけだし」
「なるほど……しばらく、もしかしたらずっと戻れないかも知れないということですね」
俺は先生の言葉に隠された意味を即座に理解した
「まあ、ぞんなとこね。ただ、私は全力をかけて研究するわ。それが唯一の罪滅ぼしになると思うから」
罪滅ぼし……ね
「じゃあ、今日はここまでね。ご苦労様」
「はい」
言いたかった言葉を引っ込めて、俺は診察室をあとにした
318 :きじょう ◆qaQu5EGERs :2007/05/30(水) 21:41:22.55 ID:pqlYS1o0
「いただきまーす!」
学食に響くあおいの声。正直うるさいのでやめて欲しい
そこの男、こっち見んな。恥ずかしいから
「うーん、やっぱりうちの学食のカレーは最高だよ」
「そうなんですか?」
ちなみに俺はいつも弁当だから食べたことはない。
「そうだよ。だから毎週金曜日をカレーの日にして一週間頑張ってるんだから」
どこの海軍の伝統ですかそれは?
つーか本当にうまそうに食べるなこいつ
「茜ちゃんは今日もお弁当なんだね。料理が上手でいいよね」
「料理なんて慣れですよ。いつも作っていればできるようになります」
「そう思って最近練習してるんだけど、やっぱり難しいよね。」
ふーん、練習はしてるんだな。感心感心
「翠に教えてもらってるんだけどさ。あの子ああ見えて料理もうまいから」
「……」
「いただきまーす!」
学食に響くあおいの声。正直うるさいのでやめて欲しい
そこの男、こっち見んな。恥ずかしいから
「うーん、やっぱりうちの学食のカレーは最高だよ」
「そうなんですか?」
ちなみに俺はいつも弁当だから食べたことはない。
「そうだよ。だから毎週金曜日をカレーの日にして一週間頑張ってるんだから」
どこの海軍の伝統ですかそれは?
つーか本当にうまそうに食べるなこいつ
「茜ちゃんは今日もお弁当なんだね。料理が上手でいいよね」
「料理なんて慣れですよ。いつも作っていればできるようになります」
「そう思って最近練習してるんだけど、やっぱり難しいよね。」
ふーん、練習はしてるんだな。感心感心
「翠に教えてもらってるんだけどさ。あの子ああ見えて料理もうまいから」
「……」
「こんな姉ですけど、彼への思いは誰よりも深いですから。私には分かりますから」
あおいの家に行ったあの日の翠ちゃんの言葉が不意に蘇ってくる
あおいの家に行ったあの日の翠ちゃんの言葉が不意に蘇ってくる
319 :きじょう ◆qaQu5EGERs [なんかブラウザの調子が…]:2007/05/30(水) 21:42:56.62 ID:pqlYS1o0
「はふはふ……ふむ…ふぉーしはの?」
「とりあえず口の中を空にしてからどうぞ」
「はふはふ……ふむ…ふぉーしはの?」
「とりあえず口の中を空にしてからどうぞ」
こいつが俺のことを……ねえ
まぁ……黙ってりゃ可愛いんだけどさ
まぁ……黙ってりゃ可愛いんだけどさ
「べ……ごべん…んぐ……げほっ…み、みずぅー!」
これだもんな……色気というもんがないんだよなこいつには
「はいどうぞ。」
「あ、ありがどー……あー、死ぬかと思った」
「で、何を言おうとしてたんですか?」
「あ、なんかちょっと暗い顔してたから、どうしたのかなと思って」
「暗い顔、してましたか?」
「うん、ちょっとそうみえたから」
「そうですか……」
「どうか……したの?」
これだもんな……色気というもんがないんだよなこいつには
「はいどうぞ。」
「あ、ありがどー……あー、死ぬかと思った」
「で、何を言おうとしてたんですか?」
「あ、なんかちょっと暗い顔してたから、どうしたのかなと思って」
「暗い顔、してましたか?」
「うん、ちょっとそうみえたから」
「そうですか……」
「どうか……したの?」
「翠ちゃんの言ってたこと……おにいちゃんのこと、好きなんですか?」
320 :きじょう ◆qaQu5EGERs [ちゃんとできてるかな?]:2007/05/30(水) 21:45:03.01 ID:pqlYS1o0
何を聞いてるんだ俺。第一それを聞いてどうする?
何を聞いてるんだ俺。第一それを聞いてどうする?
「えっと……うん、好きだよ。」
「……そうですか」
俺にとっては最高かもしれない、けれど最悪な答えが返ってくる。
「……そうですか」
俺にとっては最高かもしれない、けれど最悪な答えが返ってくる。
「なんていうんだろう……いつから好きかなんてことはもう分からないんだけどね……」
笑いながらあおいは続ける
「今、よーちゃんが遠いところに行っちゃって、それでとても寂しくて、とても心配で……帰ってこなかったらどうしようって思うとすごく不安で」
少しあおいの顔が曇る
俺は、ただその言葉を聞くだけ
「それで、やっぱりよーちゃんのことが気になって気になって仕方がない自分に気付いたんだ。うん、私はよーちゃんのこと、大好きだよ」
そう言ってあおいはまた笑った。
言った本人が予測してないこの「告白」は、伝えたい相手に確かに届いた。
けどその相手は、今は何もできなくて……
「そうですか」
「うん」
こうして何食わぬ顔で、話を聞くだけ
笑いながらあおいは続ける
「今、よーちゃんが遠いところに行っちゃって、それでとても寂しくて、とても心配で……帰ってこなかったらどうしようって思うとすごく不安で」
少しあおいの顔が曇る
俺は、ただその言葉を聞くだけ
「それで、やっぱりよーちゃんのことが気になって気になって仕方がない自分に気付いたんだ。うん、私はよーちゃんのこと、大好きだよ」
そう言ってあおいはまた笑った。
言った本人が予測してないこの「告白」は、伝えたい相手に確かに届いた。
けどその相手は、今は何もできなくて……
「そうですか」
「うん」
こうして何食わぬ顔で、話を聞くだけ
321 :きじょう ◆qaQu5EGERs [ちゃんとできてるかな?]:2007/05/30(水) 21:46:54.20 ID:pqlYS1o0
「で、どうしてそんなことを聞こうと思ったの?」
「え……えっと……」
うろたえる俺。ほんと、何で聞こうと思ったんだろうな……
どっちの答えであっても俺に得することはないのに
「え、えと…き、気になったから……ちょっとだけ」
「ふーん、そっか。気になったんだぁ」
そう。多分、気になっていることがあるからだな。
「ちょ…なにニヤニヤしてるんですか?」
勘違いすんなよ?頼むから。
たぶんお前と俺の認識には違いがあるからな
「暗い顔してたからさぁ。私もどうしてか気になっちゃう~」
俺が気になることは……
俺の……俺たちの今後に大きくかかわること
「教えなよ~何が気になったの?」
「で、どうしてそんなことを聞こうと思ったの?」
「え……えっと……」
うろたえる俺。ほんと、何で聞こうと思ったんだろうな……
どっちの答えであっても俺に得することはないのに
「え、えと…き、気になったから……ちょっとだけ」
「ふーん、そっか。気になったんだぁ」
そう。多分、気になっていることがあるからだな。
「ちょ…なにニヤニヤしてるんですか?」
勘違いすんなよ?頼むから。
たぶんお前と俺の認識には違いがあるからな
「暗い顔してたからさぁ。私もどうしてか気になっちゃう~」
俺が気になることは……
俺の……俺たちの今後に大きくかかわること
「教えなよ~何が気になったの?」
「もし、もしもですよ?」
「ん?」
「もしも、お兄ちゃんが二度と帰ってこなかったら、どうしますか?」
「えっ?」
「ん?」
「もしも、お兄ちゃんが二度と帰ってこなかったら、どうしますか?」
「えっ?」
332 :きじょう ◆qaQu5EGERs :2007/06/06(水) 00:56:16.33 ID:Dp6Cndk0
「もしも、お兄ちゃんが二度と帰ってこなかったらどうしますか?」
「え?」
俺の質問に、あおいは何を聞かれてるのか分からないという顔をする
「よーちゃんが、帰ってこなかったら?」
「はい」
俺はいま、こうして女になってしまっている
そして、再び男に戻れるかどうかは分からない状態だ。もしかしたらこのままということもある
だからこいつは、もう好きな人に二度と会えないかもしれないわけで
「それ……よーちゃんが死んじゃったらってこと?」
「あ…えと……」
「そんなことないよ!よーちゃんはきっと帰ってくるよ!!」
「もしも、お兄ちゃんが二度と帰ってこなかったらどうしますか?」
「え?」
俺の質問に、あおいは何を聞かれてるのか分からないという顔をする
「よーちゃんが、帰ってこなかったら?」
「はい」
俺はいま、こうして女になってしまっている
そして、再び男に戻れるかどうかは分からない状態だ。もしかしたらこのままということもある
だからこいつは、もう好きな人に二度と会えないかもしれないわけで
「それ……よーちゃんが死んじゃったらってこと?」
「あ…えと……」
「そんなことないよ!よーちゃんはきっと帰ってくるよ!!」
食堂に響くあおいの声。食堂が静まりかえる
「よーちゃんはきっと帰って……かえっ…てくる…からぁ……」
あおいの声がとぎれとぎれになる
「あ、えと……落ち着いて」
「かえって……くるもん…うぇ…ふぇええええ……」
とうとう泣き出してしまった。
「かえってくるよぉ!帰ってこないわけない!絶対そんなことない!!」
「わ…分かったからちょっと落ち着いて……」
泣き叫ぶあおいとなだめる俺。どちらも必死。
当然食堂の皆様の目は俺たちに釘付け。
いったい彼らはこの光景を見て何を思うのでしょうか……
あおいの声がとぎれとぎれになる
「あ、えと……落ち着いて」
「かえって……くるもん…うぇ…ふぇええええ……」
とうとう泣き出してしまった。
「かえってくるよぉ!帰ってこないわけない!絶対そんなことない!!」
「わ…分かったからちょっと落ち着いて……」
泣き叫ぶあおいとなだめる俺。どちらも必死。
当然食堂の皆様の目は俺たちに釘付け。
いったい彼らはこの光景を見て何を思うのでしょうか……
333 :きじょう ◆qaQu5EGERs :2007/06/06(水) 00:57:18.51 ID:Dp6Cndk0
「ごめんね。迷惑かけたね」
「いえ、こちらこそ」
「はー……よーちゃんが帰ってこなかったら、か。考えたことなかったなぁ」
やっと落ち着いたあおいが話し始める
「すごく心配だけど、でもどこかできっと帰ってくるって思っちゃってた」
「うん……」
「いや、考えないようにしてたのかな?だからさっき、なんだか急に怖くなっちゃったんだと思う」
「……」
「はぁー……なんかすごく会いたくなっちゃったよ……今頃どうしてるのかなぁ」
「たぶん、元気にしてますよ。」
「だといいんだけどね。」
心配だからだろうか、不安そうなあおい。
「きっと元気で、帰ってきます」
「うん……」
いつもの元気がないあおい。
こいつのこんな顔なんてみたくないけど、こうしてしまったのは俺なわけで
「きっと帰ってきます!だから、信じてて下さい!きっと元気で帰ってきます!!」
「あ、えと」
「だから笑ってて下さい!きっと、きっと帰ってくるから!!」
だから俺は必死になって、
「えと、落ち着いて、ね?」
「あ……」
ここは食堂なわけで……やっぱり周りの目は釘付けなわけで
「ち、ちょっとトイレ」
「ごめんね。迷惑かけたね」
「いえ、こちらこそ」
「はー……よーちゃんが帰ってこなかったら、か。考えたことなかったなぁ」
やっと落ち着いたあおいが話し始める
「すごく心配だけど、でもどこかできっと帰ってくるって思っちゃってた」
「うん……」
「いや、考えないようにしてたのかな?だからさっき、なんだか急に怖くなっちゃったんだと思う」
「……」
「はぁー……なんかすごく会いたくなっちゃったよ……今頃どうしてるのかなぁ」
「たぶん、元気にしてますよ。」
「だといいんだけどね。」
心配だからだろうか、不安そうなあおい。
「きっと元気で、帰ってきます」
「うん……」
いつもの元気がないあおい。
こいつのこんな顔なんてみたくないけど、こうしてしまったのは俺なわけで
「きっと帰ってきます!だから、信じてて下さい!きっと元気で帰ってきます!!」
「あ、えと」
「だから笑ってて下さい!きっと、きっと帰ってくるから!!」
だから俺は必死になって、
「えと、落ち着いて、ね?」
「あ……」
ここは食堂なわけで……やっぱり周りの目は釘付けなわけで
「ち、ちょっとトイレ」
334 :きじょう ◆qaQu5EGERs :2007/06/06(水) 00:59:33.56 ID:Dp6Cndk0
「ちくしょう!ちくしょう!!」
思わず駆け込んだトイレの中。
冷静になろうと思ったのだが、冷静になったせいで思い浮かぶこともあって
それで結局また熱くなってしまっていた
「帰ってくるだと!?本当に帰ってこれるのかよ!!嘘ばかりついてていいのかよ!!」
あいつを勝手に不安にさせて、元気付けようと嘘をついて
このままではいけないと思うけど
「けど……本当のことなんて……今更言えねぇだろ!」
そんなことを言ったら、あいつがどうなってしまうのか分からない。今日のことを考えると強くそう思ってしまう
「どうすればいいんだよ……誰か教えてくれよぉ……」
そんなことを言っても誰も教えてくれるわけがない。そんなことは分かっている
分かっているけど……分かっているのはそれだけで
「ちくしょう!ちくしょう!!」
思わず駆け込んだトイレの中。
冷静になろうと思ったのだが、冷静になったせいで思い浮かぶこともあって
それで結局また熱くなってしまっていた
「帰ってくるだと!?本当に帰ってこれるのかよ!!嘘ばかりついてていいのかよ!!」
あいつを勝手に不安にさせて、元気付けようと嘘をついて
このままではいけないと思うけど
「けど……本当のことなんて……今更言えねぇだろ!」
そんなことを言ったら、あいつがどうなってしまうのか分からない。今日のことを考えると強くそう思ってしまう
「どうすればいいんだよ……誰か教えてくれよぉ……」
そんなことを言っても誰も教えてくれるわけがない。そんなことは分かっている
分かっているけど……分かっているのはそれだけで
いや、違う。まだ分かってることがある。
正確には、さっき分かったことだけど
正確には、さっき分かったことだけど
335 :きじょう ◆qaQu5EGERs :2007/06/06(水) 01:00:17.93 ID:Dp6Cndk0
「きっと帰ってくるから!」
「きっと帰ってくるから!」
あれは、俺の本音。あいつのところに帰ってやりたいと思う俺の思い
叶えられる根拠なんて何もないけれど、叶えられない可能性が大きいけど
それでも叶えたい思いに対する決意
だから、俺は……
「俺はきっと戻れる。戻ってあいつに……」
そのための希望だけは捨てないでおこう。
あいつに笑ってて欲しいから
叶えられる根拠なんて何もないけれど、叶えられない可能性が大きいけど
それでも叶えたい思いに対する決意
だから、俺は……
「俺はきっと戻れる。戻ってあいつに……」
そのための希望だけは捨てないでおこう。
あいつに笑ってて欲しいから
「ごめんなさい、お待たせしました」
「いや……お待たせはいいんだけどね……」
「え?」
「いや、何で男子トイレから出てきたのかなって……」
「あれ?」
わーい。まわりの男の子がやけに見てくるなと思ったらそういうことか
今日はよく注目を浴びる日だなぁ……
「いや……お待たせはいいんだけどね……」
「え?」
「いや、何で男子トイレから出てきたのかなって……」
「あれ?」
わーい。まわりの男の子がやけに見てくるなと思ったらそういうことか
今日はよく注目を浴びる日だなぁ……