303 : ◆wjOmYNm0Aw :2008/10/16(木) 22:08:17.41 ID:ovQ12Z20
第二話
第二話
「ドッペルと女体化はとりあえず考えないことにしよう。そうなると次の問題は今後の生活だ」
現実逃避にも思えるが、ただの高校生が調べたところで何になる。今は別の現実に目を向けよう
僕はアパートで一人暮らしをしている。15歳で一人暮らしかよ、と言われるかもしれないが、入学した高校があまりにも家から遠かったからである。というより一人暮らしのために今の高校へ入学した、のほうが正しいかもしれない
「うーん、でも特に困ることってないんじゃない?」
優にそう言われてから考える。物資的な意味ではもう大丈夫だが
「昨日も今日も、さらに明日も休みだからな。でも火曜日から学校だ。そこでまた問題が発生するかもしれない。例えば、万が一優の姿を見られたときとか・・・そんときの誤魔化し方とか・・・」
なんか一番の問題を後回しにしていたような気がする
「じゃあまず僕が勇人とどういう繋がりなのか聞かれたら?」
まあ一つ一つ解決していくしかないか
「従兄弟・・・はちょっと近いな。はとこあたりでいいんじゃないか?」
「うーん、まあそれでいっか。他は?」
「学校は当然だけど僕が行く、優は家に残って家事とかしててくれ。暇ならゲームでもやっていてくれればいいや」
「何か夫婦みたいだね」
それは言っちゃいけないお約束だったのに・・・
その時だった
304 : ◆wjOmYNm0Aw :2008/10/16(木) 22:08:44.08 ID:ovQ12Z20
ピンポーン
304 : ◆wjOmYNm0Aw :2008/10/16(木) 22:08:44.08 ID:ovQ12Z20
ピンポーン
ドアホンの鳴る音が部屋に響く
「「えっ!?」」
しまった、一人暮らしといえど誰か来客はある。その可能性を忘れていた
「優!何処か隠れろ!」
「えっ?あ、うん!」
優が隠れたのを見て僕はインターホンを取る
『よう勇人、遊びに来たぜ』
どうやらマキが来たようだ。タイミングが悪すぎるぜマキちゃん・・・いやそんなことより
「へ?遊ぶ約束してたっけ?」
約束したか覚えてない・・・聞きながら自分の記憶を掘り起こす
『おいおい、忘れたのか?金曜帰るときに、日曜遊びに行くからなって言ったじゃねーか』
「あ・・・」
- え、じゃあそのまま寝てればいいじゃんって?生活サイクル崩れると直すの面倒なんだ・・・まあ休日だからゲームしたいというのもある。そういえば日曜日にマキが遊びに来るって言ってたな----------
ああああああああ、しまったあああああああ!完全に忘れてたああああ!
「ご、ごめん。今日用事が出来ちゃって・・・」
306 : ◆wjOmYNm0Aw :2008/10/16(木) 22:09:17.46 ID:ovQ12Z20
『え?マジで?』
『え?マジで?』
しまった・・・優が来てから色々バタバタしてたからすっかり忘れていたようだ・・・
「うん・・・だから今日は無理。また今度にしてもらえる?」
『うーん・・・うん、分かった。今日のところは帰るよ』
「ホントごめん・・・」
ふぅ・・・危なかった。マキが人の事情にあまり口出ししない性格でよかった
インターホンを置いて優にもう出て大丈夫という合図をする
「誰だったの?」
「マキでしたあばばばばば」
頭の中はまだ混乱している
「ああ、マキちゃんか・・・。そういえば約束していたのすっかり忘れてた」
「お互い様かも分からんね、とりあえず今日は外出は無理だな」
「え、何で?」
いや何でじゃないだろ・・・
「マキを用事があるって追い返しておいて、それで何処か二人で買い物とかしてるとこ見られたらまずいだろ」
「あ、そっか」
307 : ◆wjOmYNm0Aw :2008/10/16(木) 22:09:49.77 ID:ovQ12Z20
結局その日は外出せずに家でまったりと過ごした
307 : ◆wjOmYNm0Aw :2008/10/16(木) 22:09:49.77 ID:ovQ12Z20
結局その日は外出せずに家でまったりと過ごした
その翌日の月曜のことだが、マキがいきなり家にやってきて
『よ、今日は大丈夫か?』
何て言い出しはじめた。もちろん断った、今日も用事があるって
口出ししないのは嬉しいが、連絡無しに人の家来るのはどうにかならないのか・・・と思ったが言わないでおいた
というわけで月曜も家で一日中過ごすはめになったのであった・・・二日連続で外出しないのは僕にとって普通だし慣れているが優がすごい不満そうにしていた。
自分の立場をちょっとは考えるべきだろ・・・これからずっと外出は出来ないし、日中一人で過ごすというのに
3連休はあっという間に過ぎてしまった。明日から学校が始まる
この時の僕は自分の趣味と自分の性格で自分の首を絞めることになる、とは全く予想出来ていなかったのであった、まる