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 次に仮説実験授業の例である。

  • 問題1
 スチールウールのかたまりを天秤の両側にのせて、水平につりあわせます。
 つぎに、一方のスチールウールを綿菓子のようにほぐして、さらなどの上において燃やします。そして、すっかり燃えたら、また天秤にのせることにします。そのとき、天秤はどうなると思いますか。
  • 予想
ア もやしたほうが軽くなって上がるだろう。
イ もやしたほうが重くなって下がるだろう。
ウ 水平のままだろう。
  • 討論
 みんなの考えをだしあって、討論しましょう。
  • 実験
 スチールウールを燃やしたあと、こぼしたりしないように注意して、天秤にのせましょう。
  • 実験の結果

 以上のような内容が、系統的に配列されている。この「燃焼」という授業書では、9問配列されている。
 仮説実験授業では、以下のように授業は展開する。
1 生徒に上記のような問題が配付される。
 問題を説明して、まず、意見分布をとる。そして、討論をする。ここでは、正しい予想をしたものではなく、説得力のある議論を展開して、例え間違った答であっても、正しいと多くの生徒に思わせた生徒が、高く評価される。
2 討論の結果、再び、意見分布をとる。討論の結果、優勢な議論に、移って行く生徒が出てくるのが普通である。
3 実験をする。正解が明示される。
4 教師が解説をする。
 この授業書は、いろいろな授業経験を元にして作成されている。そして、科学の発展を踏まえて、選択肢が選ばれている。一見、単純に項目が設定されているように思われるが、科学の歴史の中で、長く考えられてはいたが、現在では間違っていると考えられている選択肢が、慎重に選ばれているのである。従って、間違った回答を選択する生徒が必ずいるし、また、もっともらしい論陣をはることができる。
 そうして、議論が煮詰まったときに、実験を行うので、実験の結果は、より鮮明に理解されるのである。
 また、仮説実験授業は、系統学習を重視しているので、小学校から高校までの内容を、分野別に配列しており、カリキュラム編制原理が異なっている。
 教科書通りに授業をやってくれない、というような不満があるところでは、この授業は難しい。しかし、熟練した教師が行うと、生徒たちは授業に集中していく。
最終更新:2008年08月06日 00:03