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聖なる右 - (2010/10/28 (木) 19:20:39) の編集履歴(バックアップ)


【種別】
魔術

【初出】
十六巻

【解説】
フィアンマが振るう強大な術式、またはその力そのもの。
フィアンマの右肩から、
不恰好な巨人の腕のような歪で禍々しい光の塊として発現し、彼の意思のままに動く。
その形状から、本文中では『第三の腕』とも称される。
神の右席』としての性質が示すように、
『右方の天使』である神の如き者の力である、
どんな邪法だろうが悪法だろうが、問答無用で叩き潰し、悪魔の王を地獄の底へ縛り付け、
1000年の安息を保障した右方の力。
それら奇跡の象徴たるミカエルの『右手』を元にした命名である。

あくまで『人間』であるフィアンマには、
そのままの状態では、『右腕』の力を完璧に引き出すことは出来ない。
実際、ローマ教皇に振るった際は一振りで空中分解しそうになり、
上条当麻と対峙した際にも、
数度の威力を発揮しただけで自然消滅してしまうほど不安定で不完全。
フィアンマはこの力を完全に発揮するために、
を求めた。
なお、禁書目録の『遠隔制御霊装』を得たことにより、
空中分解は避けられないものの、その状態で固定することが可能になった。
その後、召喚した神の力ベツレヘムの星を利用した儀式で四大の歪みを正すことでさらに強化される。
そしてベツレヘムの星における戦闘で上条の右腕を切断。
右腕の血肉を第三の腕に取り込むことで、遂に『聖なる右』は完成した。

十字教的な奇跡は大抵右手をもって行われるため、
専用の術式しか操れない神の右席でありながら、
フィアンマはこの術式により、多くの十字教的超常現象を自在に行使できる。
加えて「必要に応じて、試練や困難のレベルに合わせて最適な出力を行う」という性質があり、
「敵対者がどんなに大きな力や能力を持っていようが、
 それに勝てるように最適な出力を行うので、手を出した時点で勝てる」
というとんでもない能力。
例えば破壊力が足りなくても「触れれば終わる」し、
速度や間合いが足りなくても「振れば当たって」しまう。
故にフィアンマは通常勝つために必要であるはずの、破壊力・速度・間合い・知能等が必要ない。
戦闘において万能と呼べる能力。
上条は「RPGのコマンドに『倒す』がついてるようなデタラメさ」と評した。
他にも、水平方向で射線が通っていれば、
どれだけ離れていようと、途中が空中だろうと、望む距離を瞬時に移動できる。
上条との戦闘時には、瞬時に距離をとって攻撃を回避したり、
キロ単位の超遠距離から一気に距離をつめて近接攻撃をしたりしている。

逆に言うと、「敵対者のレベルに応じて出力が上下する」ということでもあるので、
莫大な力を引き出そうとすれば、それに見合う「敵」が必要となる。
故にフィアンマは「第3次世界大戦」及び「それを引き起こす人の悪意」を「敵」として設定し、
第3次世界大戦を煽ることで『世界を救えるほどの力』を引き出そうとしたが、
人の善意が悪意に勝ったことで予定の出力に至らず、上条に敗れた。

なお、フィアンマ曰く、幻想殺しと聖なる右は『似たような力』であるらしい。
ただし、フィアンマも完全に幻想殺しを理解していたわけではないらしく、
アレイスターには、
「十字教程度で幻想殺しや右手を説明しようとしたのが失敗」と批判されている。