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聖なる右 - (2010/11/04 (木) 19:49:34) の編集履歴(バックアップ)


【種別】
魔術

【初出】
十六巻

【解説】
フィアンマの振るう術式、または右手に宿る力そのもの。
フィアンマの右肩から、不恰好な巨人の腕のような歪で禍々しい光の塊として発現し、
彼の意思のままに動く。その形状から、本文中では『第三の腕』とも称される。

フィアンマの『神の右席』としての性質である、
『右方の天使』神の如き者(ミカエル)の右方の力。
どんな邪法だろうが悪法だろうが、問答無用で叩き潰し、悪魔の王を地獄の底へ縛り付け、
1000年の安息を保障した奇跡の象徴たるミカエルの『右手』を元にした命名である。

この右腕にはフィアンマの定めた「倒すべき敵や試練や困難」のレベルに合わせて、
その状況を打破するのに最適な性能を表出するという性質がある。
そのため『幻想殺し』の相殺能力すら超える莫大な力を常に生み出し続ける出力を持ちながら、
その力をフィアンマが思った通りの結果を出すために適切に行使できる。

莫大な出力と様々な力を持つ腕自体が、最適な力を自動で発揮するので、
フィアンマには通常勝つために必要であるはずの、破壊力・速度・間合い・知能等が必要ない。
右腕で触れるだけで相手の術式を打ち破る出力が発揮されるので「触れれば終わる」し、
右腕を振るだけで相手の敏捷を上回る速度の攻撃が行われるので「振れば当たって」しまう。
戦闘において万能と呼べる能力。
上条は「RPGのコマンドに『倒す』がついてるようなデタラメさ」と評した。

また、十字教的な奇跡は大抵右手をもって行われるため、
専用の術式しか操れない神の右席でありながら、
フィアンマはこの術式により、多くの十字教的超常現象を自在に行使できる。

他にも、水平方向で射線が通っていれば、
どれだけ離れていようと、途中が空中だろうと、望む距離を瞬時に移動できる。
瞬時に距離をとって攻撃を回避したり、
キロ単位の超遠距離から一気に距離を詰めることも可能である。


しかし、あくまで『人間』であるフィアンマには、
そのままの状態では、『右腕』の力を完璧に引き出すことは出来ない。
実際、ローマ教皇に振るった際は一振りで空中分解しそうになり、
上条当麻と対峙した際にも、
数度の威力を発揮しただけで自然消滅してしまうほど不安定で不完全。
フィアンマはこの力を完全に発揮するために、
を求めた。
なお、禁書目録の『遠隔制御霊装』を得たことにより、
空中分解は避けられないものの、その状態で固定することが可能になった。
その後、召喚した神の力ベツレヘムの星を利用した儀式で四大の歪みを正すことでさらに強化される。
そしてベツレヘムの星における戦闘で上条の右腕を切断。
右腕の血肉を第三の腕に取り込むことで受肉し、遂に『聖なる右』は完成した。

しかし、絶大な力を相手を倒す最適な出力で行使できる反面、
表出できる力は「敵対者のレベルに応じて出力が上下する」ということでもあるので、
莫大な力を引き出そうとすれば、それに見合う「敵」が必要となる。
故にフィアンマは「第3次世界大戦」及び「それを引き起こす人の悪意」を「敵」として設定し、
第3次世界大戦を煽ることで『世界を救えるほどの力』を引き出そうとしたが、
人の善意が悪意に勝ったことで出力の低下した結果、
『幻想殺し』に一方的に弾かれるほど弱体化し、上条に敗れた。

なお、フィアンマ曰く、幻想殺しと聖なる右は『似たような力』であるらしい。
ただし、フィアンマも完全に幻想殺しを理解していたわけではないらしく、
アレイスターには、
「十字教程度で幻想殺しや右手を説明しようとしたのが失敗」と批判されている。