【種別】
魔術

【元ネタ】
①生物学用語
共食い、自身と同種の生物の肉を摂取する行為。
特に人間の世界でこれを行う嗜好を「カニバリズム」と呼ぶ。

②ビジネス用語
同一企業内で新しく導入した技術・手法・製品などが既存のそれらと競合し、
結果として利益を共食いして潰してしまう事。

【初出】
新約十四巻

【解説】
上条当麻上里翔流の戦闘の最中、『黒』と共に現れた『赤』。
レイヴィニア=バードウェイが『サンプル=ショゴス』に寄生されたパトリシアを救う為に用意した魔術。
明け色の陽射し』の持てる全ての技法を集めても『サンプル=ショゴス』への対策が見つからず、
別の地域における神秘に解法を求めた結果、アフリカの伝承を取り込んだハイブリット術式の作成に到った。
アフリカ版シンデレラとも言える『ニャニャブレムブ』の逸話を基礎として、
あちこちから足りない部分を穴埋めできる伝承をかき集めて形成されている。
インデックスの分析によれば、人形や捕食の理論など、かなりの多岐に渡り手を伸ばしている事が確認できる。

『ニャニャブレムブ』の持つ「周りの男達から姫を護る」機能を用いた戦闘能力を持ち、
発現するとレイヴィニアの全身を真っ赤な腐った絨毯のような毛皮が覆い、不定形の塊となる。
かろうじて人型は保っているものの、
鬱蒼と茂る毛足の奥から乱杭歯や舌のように見える何かがチロチロと覗く化け物じみた外見。
なお、本来の『ニャニャブレムブ』の伝承では纏ったのは緑の皮だが、
レイヴィニアの目的のため、あえて赤色に変更されている。

『ニャニャブレムブ』をメインに据えているのは、
その防衛、隠蔽、成長を一気に促す培養器としての機能を利用するためであり、
『サンプル=ショゴス』を除去する際に失われる体の脂肪分を補うために用意した『果実』を急速に成長させている。
毛皮の色を「赤」にしているのは『果実』を『林檎』に見立てているからである。
『果実』はレイヴィニアの体内・胸の中心で培養されており、その成分はトウモロコシで作られている。
『果実』として作られた内臓をパトリシアに食べさせる必要があるため、体内に入れても害がない成分で構成される。
しかし、必要とされる大きさまで『果実』を成育させると、
レイヴィニアの身体が耐えられず、ほぼ確実に内側から破裂してしまう。
レイヴィニアの技量を持ってしてもこの事実は回避できず、術式の仕様として組み込まざるを得なかった。
体内から圧迫される関係で体調不良も併発しており、
上条達に保護される頃にはこの術式に頼らなければ通常の戦闘ができない程に消耗していた。

『サンプル=ショゴス』に寄生されたパトリシアと互いの主張の食い違いから自覚もないままに戦闘を繰り返したが、
最終的に協力体制をとった上条と上里によって寄生体は撃破されたため、
レイヴィニア自身の手で身体から除去された。
その一連の騒動の後、
『サンプル=ショゴス』と共に上条家の鍋パーティの具材となった(食したかどうかは不明)。
見方によってはバードウェイ姉妹のエキスがたっぷり染み込んでいる希少食材である。

最終更新:2019年06月20日 00:04