【種別】
人名
【CV】
大地 葉
【解説】
【人物】
魔術結社を纏めるに相応な実力に加えて明晰な頭脳と、12歳という年齢や容姿にそぐわない傲岸不遜な態度と貫禄を持つ。
その力は
リチャード=ブレイブと協力していた魔術師の集団を
適当な魔術で一方的に殲滅したり、
単独でポルトガルの魔術結社を一つ壊滅させたりするなど、凄まじいの一言。
容姿や声は妹に良く似て可愛らしいものであるが、その性格は嗜虐性に富んでいる。つまりは可愛い顔したドSちゃん。
余計な事を口にした
テオドシアに、
しれっとした顔で解析不能で証拠も出ないアンサツ系魔術攻撃を放ったりもするおちゃめさんでもある。
上条を股間蹴り一発で黙らせたこともある。
一方でパトリシアには魔術の存在を知らせないよう暗躍しつつ護衛をこっそり配置していたり、
命の危機とあらば部下を救出に向かわせるなど妹思いなお姉さんっぷりも垣間見える。
しかし妹からは懐かれているものの、
「心配性」 「わがままで部下を振り回す」 「ド派手にお金を使うことしか考えていない」
「ビルが爆破されても平気な顔して出てくるだろう」 「トンデモナイ事になってもなんとかする超人お姉さん」
などと(大方事実であるのだろうが)結構ひどい認識をされている。
なお、妹の新たな供述によると
「お姉さんの苦手なものですか?大きくウサギをプリントされたパンツか辛いもの全般だと思いますけど」
とあり、上条と
マークは彼女を黙らせるために妹の助言を有難く実行させてもらった。
更には、夜寝る時に電気がついていないと寝られなかったり、12歳になってもブラをしていなかったりと
最強に見えてやたら年相応らしい弱点が目白押しだったりもしている。
一方姉は
フレメアに対して、ウチの妹みたいなオーラが出ていると言っていたりする。
魔術結社である事から
イギリス清教から追われる身である上、その明晰な頭脳の本質は冷酷で残虐非道…に見えるが、
その裏で
特殊な右手を持つだけの
単なる高校生に対して、たとえ自身が裏切りと悪役の汚名を被ってでも
グレムリンとの戦いから遠ざけようと策を巡らせるなど意外な一面を見せている。
学園都市を始めとした科学サイドは好まないようだが、
フリントロック式の銃やKOTATSUはお気に召した様子。
『明け色の陽射し』の成り立ち故か、
科学雑誌を購読したり、
宇宙空間での儀式魔術の行使について思案したりと科学も否定してる訳ではないようだ。
(一応は魔術と科学の最低限のラインを守っているようだが、マークにはよく注意される。)
学園都市の攻略サイトからの情報を元に、マークを引き連れ早速攻略を開始するなど、携帯ゲーム機にはまっている模様。
【能力・スキル】
戦闘においては用途、属性に応じて様々な象徴に変形する専用の
象徴武器「剣と杯の杖」を使った
四大属性の魔術や、高速・連射可能な攻撃術式
召喚爆撃を多用する。
属性魔術と召喚爆撃は、一発一発が
幻想殺しでも打ち消し切れない程の「質」を持つ。
また、タロットを利用した魔術も扱い、大アルカナをフルセットで扱えば一時的な音速挙動も可能らしい。
「黄金」系魔術師らしく召喚魔術にも長けており、『
神の如き者』の力も一部召喚できる。
生まれついてその身に『神の力の一端』を宿す
聖人と互角以上の実力を有し、
並の
魔術師とは一線を画する彼女だが、
フロイラインの一件で実際に戦った
上条当麻の分析では、元々の実力は人並であるらしい。
その強大な力の正体は、「いつでも同じ動作で同じ術式を取り扱う」こと。
過去から延々と繰り返してきた、その積み重ねが、完全にピタリと合致した『動作そのもの』が魔術的記号となっており、
一年前の自分、一ヶ月前の自分、一週間前の、一日前の、一時間前の…という、
「過去の自分」が積み重ねたものが記号となって、彼女自身を強くしていた。
それは過去の自分の筆跡を今の自分が改めて真似て、しかも完璧に再現してしまうようなもので、
これを看破した上条当麻には「冷酷で世界を嘲るフリをして、実はアンタが一番熱くて一番苦労を惜しまない、最大の努力家」とまで評された。
新たな術式を生み出す事も可能だが、その場合は再び一から積み重ねるしかなく、高威力を発揮できずに今すぐ実戦には使用できない。
また、同じ術式しか扱えないという事は致命的な弱点でもあるため、バードウェイはトリックスター的な言動や仕草でこれを秘匿している。
【作中の行動】
とある魔術の禁書目録SSにおいては、ステイルとリチャードが交戦する中、
リチャードが招いた敵の追撃部隊を『
召喚爆撃』によって一方的に殲滅し、
買い物帰りに怪しげな黒服に追いかけられた上条に『運悪く居合わせたいたいけな少女』と勘違いされ、
人生初のお姫様抱っこをされた。その後、
ドナーティのホロスコープの制御法とそれの入手を依頼すべく上条宅を尋ねる。
部下のマーク=スペースと共に上条がドナーティのホロスコープまで辿り着くも、そこは既にもぬけの殻であった。
ボスであるバードウェイに疑念を抱くマークだったが、実は先行した組織の主力部隊が秘密裏に回収しており、
彼ら二人は無駄足を食わされただけである。
その後上条宅を出る際に、上条に対し、
「なかなか愉快な奴だったよ貴様。私の下僕(ツレ)にしてやっても良いくらいには、ね」
と告げその場を後にした。
本編では18巻で登場しており、
連合の意義(ユニオンジャック)の影響下にあるイギリス国民に呆れていたが、
大事な妹の参加が部下から告げられた直後に狼狽し、止めようとした。
また、22巻でも
フィアンマが発生させた
黄金の腕を破壊するシーンが描写されている。
新約から本格的に本編に合流。
新約2巻では上条当麻、浜面仕上、一方通行に
グレムリンが発生した経緯と魔術について説明を行った。
新約3巻では『グレムリン』が潜入したとされるハワイ諸島に上条一行を引き連れて訪れ、前哨戦と称して
サンドリヨンを容易く撃破。
その後、魔術師としての片鱗とボスとしての器量を発揮しつつ、『グレムリン』へ対抗してみせた。
しかし、物語終盤、上条たちを先導することでハワイ諸島における今回の戦闘に学園都市の人間が介入していたという事実を生み、
結果、学園都市とその協力機関27社の関係を決裂するという科学サイドにおける内戦を引き起こさせた。
これが後に
反学園都市サイエンスガーディアンの誕生、
ナチュラルセレクターの開催、そして東欧の
バゲージシティの惨状を生み出す事になる。
新約5巻~6巻における
フロイライン=クロイトゥーネ争奪戦の折に上条当麻と激突。
その圧倒的な実力で上条当麻を苦戦させたが、
右方のフィアンマ戦でも発揮した「消去と干渉」や上条にその実力の秘密を看破された上で、
トールや
御坂美琴の援護もあり、上条に撃破された。
戦闘中には度々右腕の切断を狙っており、右腕の損壊をトリガーにして現れる
正体不明の力に関しても、
出現したところで、暴走的かつ上条自身が制御できておらず、大きな隙ができることから、負ける事はないだろうとの事。
また、ハワイ諸島の一件をきっかけにした科学サイドの内戦を引き起こした理由については、
シルビアによって、
「激化する『グレムリン』との抗争から早々に安全に
誰かさんをリタイヤさせるため」
だったことが示唆されており、
その際には目にも止まらぬ速さでシルビアに向けて動かした細腕をブリュンヒルドに「控えろ」と制止されながらも、
バードウェイの逆鱗に触れたと思われるその挙動は、シルビアの口の端から血を流させる何らかのダメージを与えている。
上条当麻との激突が終わった後には同じくシルビアから「実は理想のお兄ちゃん属性」などとからかわれている。
新約10巻では、インデックスと共に姿を現し、
模倣神技による『
主神の槍(グングニル)』を携えて上条らに挑む。
「軽くのして後は引き継いでやろう」とも思っていたらしいのだが、上条が余計な一言を放ったため戦闘に。
駈け出した上条はインデックスの歌を止めようとするが、目測を誤って詠唱を行っているインデックスの胸をタッチ、
槍の存在を支える 『歌』が途切れたため、槍が爆発四散してギャグ的なオチとなった。
そしてバードウェイは、上条の決意と経緯をほんの断片ながら聞いた上で、インデックスを押さえる係に徹し、上条の背を眺めながら、
「…あの分じゃ世界の破滅でも眺めてきただろうに。それでも変わらんなあ、あいつは」
と漏らしていた。
新約14巻では
サンプル=ショゴスに身を蝕まれたパトリシアを救うために自らの命を犠牲にして
カニバリゼーションを完成。
しかし姉の命を犠牲にするその方法をパトリシアは拒絶。壮絶な死闘の果て上条と上里の邂逅の場面に突撃。パトリシアは上里に、自身は上条に保護される。
上条にカニバリゼーションの真相が知られ彼に追求された時は「敵の上里を信じるのか」と突っぱねようとしたが、上条がレイヴィニアの同じ目線の高さで瞳をじっと見つめたことで「絶対に部下や妹の前では見せない顔」をしながら唇を尖らせて白状した。
その後パトリシアの救助は破綻しかけるも、
ネフテュスの献身により姉妹共々救われた。
最終更新:2024年09月05日 12:12