【種別】
端末、科学技術

【初出】
とある魔術の禁書目録10周年ー食蜂操祈 フィギュア編ー

【解説】
数々の工科標本を作り上げた博士の『最後の作品』で、人形(フィギュア)というよりは風景模型(ジオラマ)に近い。
見た目はノート大のタブレット端末でボディの素材は透明になっており、
中の基板や電子部分がそのまま見える。

学園都市のあらゆるデータを網羅した、いわば「学園都市の工科標本」。

端末の中央演算装置には学園都市のありとあらゆるインフラ網を擬似的に再現するだけでなく、
半導体の中を走る電気信号で種々の流れも再現されており、
学園都市全体の鼓動と呼ぶべきものをコンピュータの中で完璧に模倣できるようになっている。
さらに内部にある総数512個の小型真空管によって、
情報Aと情報Bを因果の区別なく自由にランダムアクセスさせる事が可能。
0と1でしか思考できない往来のコンピュータにはない、
人の持つ発想力や連想性を再現する仕組みになっている。

この技術により集積都市は学園都市で生み出される『うねり』まで再現する。
学園都市で発生する風潮や流行、創造…更に学術論文や技術開発、商品生産など、
全く同じデータを端末上で延々と吐き出し続ける第二の学園都市へと変貌する。

さらに、電子基板を行き交う各種信号の速度を変更することで『街の速度』を数十倍に高める事もでき、
学園都市の何十年、何百年先の学術機関として君臨する事も可能。

世界を変える究極の模型とも言えるあまりにも危険な物である。

この端末を学園都市の外へ持ち出すことが博士の大きな目的だったが、
食蜂の『心理掌握』にかかり逃亡に失敗した。
集積都市は食蜂によって原型を留めなくなるまで焼損された。


最終更新:2020年08月22日 17:06