【種別】
魔術結社


【初出】
名前のみ一巻

【解説】
14世紀の伝説的な魔術師、クリスチャン=ローゼンクロイツ(未編集)を開祖とする魔術結社。
〈秘密の首領〉の1人であるアンナ=シュプレンゲルなどが所属しているとされる。

目的は人と世界の「病」を治す事で、そのために無償の奉仕を惜しまないとされ、薬効の採取や合成に詳しい。
ここで言う世界の病とは、戦争、汚染、枯渇などを指し、結社の魔術師が「劇薬」となって、これらを引き起こす人間社会そのものを正しい知識でもって導き、間違った常識を正す事で世界を蝕む病巣を取り除くとされる。

  • 「決まった制服を着る必要はなく、病人を助ける以外の活動も明かさなくてよい」
  • 「メンバーはあくまでも市井に紛れて暮らし、所属する者はRC以外に自らを示すサインは残さない」
  • 「その実力や影響まで否定するつもりはないので無用な乱用を防ぐために自らの後継者は事前に取り決め、年に一度集会を開いてメンバー間の親交を深めること」
  • 「創設から100年、薔薇十字という組織は秘匿する」
といった規律があったとされる。

ローゼンクロイツが長い旅の中で手に入れた世界各地の叡智を整頓し、凡人にも理解可能な形に置き換えてから再配布するという格好で広まった。
薔薇十字由来の魔道書としては、「写本」という形で比較的閲覧の機会に恵まれた
  • 「薔薇十字団の名声(ファーマ・フラテルニタティス)」
  • 「薔薇十字団の告白(コンフェッシオ・フラテルニタティス)」
  • 「化学の結婚(ケミシュ・ホッホツァイト)」
の3冊と、ローゼンクロイツ自身が賢者達から授けられた高純度の「原典」と言われる「Mの書」が有名。

所属者、系列の術師は主にカバラ系の術式を用いる。
世界の完全なミニチュアを構築しており、過去、現在、未来に起きるあらゆる事象を箱庭の中で再現する事により、世界の全てを手に取るように理解できたという。

その名と歩みは近代西洋魔術にとって重要な意味を持ち、
黄金夜明・神智学協会など様々な後発の団体に引用・研究されており、近代西洋魔術の源流の源流といえる。
オティヌス曰く、そこらの魔術師を捕まえて有名人を挙げてみろと質問すれば、
10本指が埋まる頃にはメイザースサンジェルマンと並んで名前が挙がるとされる。
上条と邂逅した当初のインデックスも、自分を追って来ている組織の候補として挙げていた。
ウェストコットは薔薇十字のネームバリューを利用して黄金夜明を大きくしたが、メイザースは薔薇十字を秘密主義的すぎるとして嫌っていた。

しかし、アレイスターによればローゼンクロイツは存在せず、ヨハン=ヴァレンティン=アンドレーエ(未編集)のたわ言だったという。
事実結社の本部やCRCの実在は確認されていない。

だが、真偽はどうあれ薔薇十字という技術体系はきちんと回り、超常を制御するに至っており、自由に世界を渡り歩いている。

メンバー


最終更新:2025年06月16日 17:46