【名前】手柱八紘(たばしら やひろ)
【性別】男
【所属】科学
【能力】起死回生(ブレイクスルー) レベル3
【能力説明】
「原石」の一人。以前は能力の稀少性からレベル4に認定されていたが、ある時を境に強度を低く見積もられている。
能力を掻い摘んで言えば、「苦境逆境窮地危地、あらゆる困難な状況を切り抜け、乗り越える」能力。
手柱が立たされている状況が苦しく困難であればある程、本来のポテンシャルを超えたパフォーマンスを発揮する事が出来る。
能力発動時は士気の上昇、身体機能の向上、瞬間的な閃き、肉体的・精神的疲労の緩和等、状況を有利に運ぶ要素を一通り備える(運までは掌握できない)。
またこの能力は周囲(大雑把に見て手柱を中心に半径10m)の友軍に対しても及んでおり、彼が「味方」だと認識している者も同様の効果が得られる。
発動条件の「苦しく困難な状況」というのがミソであり、手柱本人にすら正確な「苦境の目安」は解っていない。
より強い効果を発揮するためには自身を敢えて苦境に追い遣る必要があり、判断を誤ればそのまま苦境に押し流されてしまうリスクを伴う諸刃の剣である。
状況が優勢に転じて暫くすると本来のポテンシャルに戻ってしまうので、戦闘では攻勢に転じての一気呵成・短期決戦を信条にしている。
【概要】
明知中等教育学院の3年生で三部クラス。黄道十二星座の変動枠「オフュカス」に暫定的に配置されている。
また落第クラスと呼ばれる三部の学生により結成された一大派閥「
烈闘星」の中心人物であり、仲間からは「将星(リーダー)」と呼ばれ慕われている。
性格は温厚かつお調子者で、自身が傷付く事は大して厭わない。しかし身内に危害が及んだ(及びかけた)場合は明王の如く憤怒し、仇敵を容赦なく叩き潰す。
元は一部クラスの生徒であり、入学時点で稀少な「原石」という事もあってレベル4の認定を受け、将来(学院への貢献)を期待された存在だった。
しかし一年次も終わりに差し掛かった頃とある問題を引き起こし、学院でも前例のない「二段階降格」という極めて重い処分を受け、三部に転落してしまう。
この事から一部クラスの生徒には「墜ちた巨星」と揶揄されているが、腐っても鯛という諺が示すように飽くまで「巨星」としての彼は健在であり無視できない存在である。
三部に降格して暫くの間は、零落れたエリートをからかう者や、都合の良い恨み辛みの捌け口として絡んでくる者の相手をする日々を送っていたが、時には思いの丈をぶつけ合い、時には日が暮れるまで拳を交わし、時には虐げられる「同志」を身を挺して庇ったりと、その生き様の一つ一つが落ち零れ達の胸を打ち、固い絆で結ばれるのにはそれ程時間を要さなかった。(戦闘技術はこの時培った所謂ストリートファイト、だが無駄に強い)
その後、手柱は三部クラスで彼に協賛した者達と派閥を結成し、昨日の敵ですら今日の友として受け入れる懐の広さで、その勢力は日増しに増加傾向にある。
交友関係は三部を中心に幅広く、一部時代からの友人も少なくない。十二星座の三年生とは今でも軽口を叩く仲だが、
木島とは初めて会った時から反りが合わない。
派閥として掲げる最終目標とは別に、己のみに課した秘めたる「目的」があるのは派閥の古参幹部や旧知の友にすら伏せている。
【特徴】
中学生離れした大柄な体躯、少なくとも明知で一番背が高い学生。趣味の筋トレで鍛えただけとは思えない理想的な筋肉美を誇る。
体重も相応であり、規格サイズの机と椅子に押し込められて授業を受ける光景はシュールを通り越して神秘的ですらある。
真っ赤に染めた髪を短く刈り込み、所々に幾何学的なラインが走っている。左の耳に味気ないデザインのピアスを嵌めている。
夏はタンクトップ、冬はフード付きのパーカーをそれぞれ制服の下に身に付け、私服は全て目立つ所にでかでかと黒塗りの星がプリントされている。
補助装置は特に用意していない。手柱曰く「どうぞ壊して下さいと言わんばかりに、弱点を首からぶら下げてるようなもの」なんだそうな。
【台詞】
人称は「俺」「お前」「アイツ」等。軽妙な口振りで場の雰囲気を和ませるジョークを飛ばす一方で、決闘の指揮など大事な場面ではしっかり締める。
「待たせたな野郎共! こっから先は俺達『烈闘星』の独壇場だッ!! 余裕ブッこいて遊んでくれやがったエリート共の鼻っ柱を根こそぎへし折っちまえッッッ!!」
「三部落ちの事? 全然後悔とかしてねーよ、むしろここが俺の居場所なんだって実感できる。一部で持て囃されていた頃よりも、ずっとな」
「俺が変わった、か……そうでもねーんじゃねーの? 要は自分に正直に生きた方が人生万事順風満帆って事だろ。……で、今のお前はどうなんだ?
斗修」
「いいかお前ら、俺達の目的を履き違えるんじゃねーぞ。俺達はこの学院の組織構造をひっくり返す必要なんかねーんだ。ただ、仲間を増やしていけば良い。そんだけだ。
そんで学院の全校生徒が全員『烈闘星』になったらよ、俺達に階級のしがらみや垣根は無くなる。あの
学院長も認めるしかねーだろ。
俺達は誰一人として落ち零れなんかじゃねー、……『劣等生』なんかじゃねー、ってな」
【SS使用条件】
特に無し