【名前】花月手毬(かづき てまり)
【性別】男
【所属】科学
【能力】独創投影(アールブリュット)
【能力説明】
頭に浮かんだ情景を文字や絵を用いて非常に高い精度で再現できる。
これは超能力ではなく技能。レベル0判定だった花月が自ら自分の特技に命名した。
【概要】
サイエンスアカデミー高等学校に通う30歳手前の男性。驚異的な映像記憶能力の持ち主で、中学時代までは学業はいつもトップクラスだった。
しかし、それを妬みに集団イジメに遭い引き篭もった事で花月の学歴は中卒止まり。パートを転々とし、どうにか生きて来た。
中卒ではやはり採用して貰える企業は少ない事に苛立ち、かといって昔のような嫌な思いをしたくない気持ちに板挟みになっていた。
そんな折に自宅学習が可能なサイエンスアカデミー高等学校のポスターが目に入る。
それでも決心できずに悶々としていた中で花月はとある研究者に捨てられ衰弱していたインコと出会う。
インコの仲間で「
ジャン=ハリス」と記された名札を首輪に装着していたヨウムの世話をしながら花月は再び学び舎へ通う事を決意し、サイエンスアカデミーへ入学した。
学業やパートの傍らで趣味であり生き甲斐でもある絵作りの為に学園都市をぶらりぶらり回っていたある日、『
スタンティーク』という小さなサーカス団と出会った。
団員も観客も皆楽しそうに過ごしている空間が目に焼き付き、すぐに絵描き作業に没頭していたところ花月が描いた絵が目に留まった団員達に囲まれる。
普通なら慣れない人間に威嚇するハリスが何故か
白銀の髪の少女に速攻で懐いてしまった光景に呆然とする花月は、この後『スタンティーク』の開催によく立ち会うようになった。
描く絵のレベルの高さから『スタンティーク』の広告係として勧誘されている花月だが、現在は返答を保留中である。
出会いの経緯から団員からロリコン疑惑を向けられている事もあって遠慮している面こそ否めないが、パートと学業で多忙なのが実質的な理由である。
それでも『スタンティーク』の開催に立ち会ってその度に絵を描いているのは、自分が放棄してしまった十代の青春を堪能している団員達の笑顔がとても眩しいから。
団員とは全て顔見知りで、特に裏方スタッフとよく会話を持つ。後々に提供した『スタンティーク』全員集合イラストが
何者かに処分されてしまった事には団員達と共に涙した。
だが、他にも色々処分されている事に気付いた花月は驚異的な映像記憶能力を持つ人間として、相棒のハリスが口にする謎ワードと合わせて強烈な違和感を抱き始めている。
【特徴】
ちょっとお腹が出ているメタボチックなふっくら体型だが力はある。画材道具を一式詰め込んだリュックを背負い、山男スタイルな服装で暇さえあれば絵を描いている。
183センチの高めな背のてっぺんに存在する麦藁帽子がトレードマーク。腕とか脚とかは毛むくじゃら。口の周りには濃い黒髭を生やしている。大抵ジャンを肩に乗せている。
【台詞】
「お前も俺と同じで捨てられたクチのくせにすげぇ学習意欲だよな。よくもそれだけ色んな言葉を使えるもんだ。……俺も負けてらんねぇな。一歩踏み出さなきゃ、俺の前に広がる灰色の景色はいつまで経っても消えねぇよな」
「うるせぇ!俺はロリコンじゃねぇ!!俺はロリコンじゃないロリコンじゃないロリコンじゃないロリコンじゃないロリコンじゃないロリコンじゃない……うしっ!」
「これか?
ワルナットって言って超が付くどマイナーなマスコットなんだが、俺は気に入っててな。こうやって絵にしたり。そうだ、何度かジャンと一緒にワルナットの着ぐるみを着た奴と鉢合わせして芸を見せてもらった事がある。結構面白かったぞ」
「30手前のいいトシしたおじさんが言えるのはな。今を思う存分楽しめって事くらいだ。俺は十代後半の青春を蹴っちまったからな。とても楽しそうに活動している君達が眩しいぜ」
【SS使用条件】
特になし