29日目分岐A

896 :■■■■
ぐふぅ。ついに鉄砲町にも決着をつける時が来たのか
なかなか29日は長丁場になりそうだぜ…
――――――――――――――――――――――

 コト…

闇城「ん?」

闇城「宅配便かな」ガチャ

闇城「なにもないじゃんか」

闇城「あれ、でもドアの隙間に封筒が…なんだこれ。宛先も書かれてねえし」

 ビリビリ

闇城「…!」

 その中身は一枚の千円札だった。
 瞬時に俺はその送り主が誰かということに気づく。


闇城「鉄砲町…!」ガタッ

闇城「おい鉄砲町!!いるんだろ!!出てこいよ!!」

897 :■■■■
闇城「まだ近くにいるはずだ…!」

闇城「追いつけるよな!」ダッ

 追いかけて何がしたいのか。
 そんな疑問がふと湧いた。確かに具体的に自分が彼女にしてやれることは思い浮かばない。

 けれど、

闇城「どこだ!?また顔を見せてくれよ!」

 それがほっといていい理由にはならなかった。
 何をするかなんて見つけた後にでも考えれば良い。
 今は探さなくては。今動かなきゃ、二度と彼女に会えない気がした。

闇城「くそ…!あいつ足だけは早いんだよな」ダッダッダッ

闇城「駄目だ…見失っちまった」

 いつの間にか握りつぶしてしまっていた封筒。
 そこには小さな文字で「さよなら」とだけ書かれていた。

898 :■■■■
闇城「くそ、メールもどうせ返事は来ないだろうし…!」

闇城「ああ!もうあの野郎!」

闇城「おもしれえ…!お前が自分から地獄に落ちようとしてんなら」

闇城「俺は意地でも引きずりあげてやるよ!だりいけどな」

闇城「さて、いきこんだはいいものの…どうするか…」

闇城「今、俺にできることは…」

 >>899
1 道行く人に鉄砲町を見なかったか聞く(秒数一桁が7で見た。それ以外見てない)
2 ブライトステアホテル(あの日の場所)に行ってみる
3 闇に精通してそうな人に聞く
4 その他

899 :■■■■:2015/08/01(土) 20:33:46
とりあえず1(よろしければ初出キャラ)

既存キャラで闇に精通してそうな人は敵方か退場キャラばっかりだしなぁ・・・

900 :■■■■
闇城「おーい、そこのアンタ!!」

??「…はい?」

闇城「ここらへんで小さい女の子見かけなかったか?特徴は――」

闇城「…って感じなんだけど」

薬紗富美「…」フーム

薬紗「残念だけど知らないね」

901 :■■■■
薬紗「君は何?その子のストーカーさん?」

闇城「違うよ!詳しい事情は話せないけど断じてそんなことじゃないから!」

薬紗「ふ~ん。ま、私の様々な不幸を乗り越えてきた観察眼からすると、確かに君は悪いやつじゃなさそうだ」

闇城「だろ…?」

薬紗「けど、後先考えず首を突っ込む馬鹿。反省はするが後悔はしないタイプと見た」ズバリ

902 :■■■■
闇城「悔しいが、否定出来ない俺がいる」クソゥ

薬紗「人探しか、風紀委員として手伝ってもいいんだけど。詳しい事情が話せないんじゃな」

闇城「風紀委員なのか。アンタ」

薬紗「この腕章が目にはいらない?「台風の目」だとか「疫病神」とか言われてるけどこれでもれっきとした風紀委員なんだから」

闇城「それって頼りにしてもいいのか…?」ハハ

薬紗「正直しないほうがいいよ。私の近くにいるだけで怪我することになるから」キッパリ

闇城「はは…なら素直に従うとするよ。俺も無駄な怪我をしてる暇はねえからな」

903 :■■■■
闇城「…と、なるとやっぱ」ボソボソ

闇城「何かの手がかりがあるかもしんねえし、ブライトステアホテルに一度…」ボソボソ

薬紗「ん。ブライトステアホテルだって?」

闇城「わわっ!何でもねえよ」

薬紗「ははぁ~ん。もしや…」

薬紗「3週間くらい前の例の事件でも追ってるの?」ニヒッ

闇城「そ、それは…」

薬紗「あれはすごかったよね。ホテルの一室が一瞬にしてボカンだもの。実は私もあの時近くにいてさ…」

薬紗「風紀委員として避難誘導に参加したわけだけど…」

闇城「あ~ゴホンゴホン!」

904 :■■■■
薬紗「現場には犯人らしき人物も被害者もいなかったそうだよ」

薬紗「しかし隣接する部屋にいたヒトの証言だと何やら男女の話し声が聞こえ、銃声も聞こえてきたとのこと」

薬紗「映画でも流しているのかと思ったけど、現場には実際に大量の薬莢が残されていた」

薬紗「ね?不思議でしょ?まるで隠蔽でもされてるかのような事実と結果のちぐはぐ具合」

闇城「そ、そうだな…」サーッ

闇城「お、俺も実はさそれが気になってたんだよ。奇遇だな。あははははーー」

薬紗「じゃあ追ってる子がその事件に関与してるってこと?」

闇城「え…!」

闇城(やば…どじった!!)

闇城(どうしよどうしよ。たしかにその通りなんだけどその通りなんだけども!)

闇城(はいそうです!なんて言えねえよ!!)

905 :■■■■
闇城「さぁな。でも現場から立ち去る少女を見かけたって話だからもしかしたら…ってとこだ」

薬紗「へえ、そんな情報は初めてだよ。何気に君、情報通だね」

闇城「まぁ…現代のシャーロックとは俺のことだからな!!」ハハン

薬紗「でも、その件には深く関わらないほうが身のためだよ」

闇城「…?どうしてだ」

薬紗「裏の噂によると…それは暗部組織の仲違いによるものってことらしいから」

薬紗「命令に背いた罪で部屋まるごと爆殺。死体が出てこないのは裏で抹消されたからなんて言われてるくらいだし」

闇城「なんでアンタがそんなことを知ってるんだよ」

薬紗「いやでも耳に入ってきちゃうわよ。ひょんなトラブルから何百回も裏の事件に巻き込まれてるんだから…」ハァ

906 :■■■■
闇城「暗部組織か…」

闇城「そのことでもうちょっと何か知らないか」

薬紗「追求を止めろって言ってるのに、なんで聞かないのかな」

薬紗「私が受動的トラブルメーカーだとしたら、君は能動的トラブルメーカーだよ」ハァ

薬紗「クラウド…その組織はそう呼ばれてるらしいわよ」

闇城「クラウド…か。他には?そのクラウドについてもっと詳しく!」

薬紗「私は情報屋じゃないってのに…ちょっとまってて」パラパラパラ

闇城(日記か…。一日のページがぎっしり。しかも「殺されかけた」だの「半殺し」だの不吉なWordばっかりが目につくぜ…)

闇城(人様の事言えねえけど、こいつもどんだけ厄介事に巻き込まれてんだか)

薬莢「――――ん」

闇城「なにか見つかったか?」

薬莢「えっとね…」


 >>907の秒数一桁で決定
1、3   なにも見つからなかった
4、9、  クラウドのアジトの場所
2、8   メディアの情報
5     不知火の情報
6     盤石の情報
7、0   鉄砲町の情報

907 :■■■■:2015/08/01(土) 21:45:10
なにも見つからない方が幸せ

908 :■■■■

薬莢「読み上げたほうが早いな」

薬莢「8月17日。スキルアウトの集団に鉄砲町大筒という少女と間違われて確保される。命からがら逃げ出すことに成功したがあのままだったら暗部組織クラウドに引き渡されていたそうだ。もしそうなったとしたら私はどうなっていたのか
…あまり考えないようにする」

薬莢「――って感じ。要するにクラウドがスキルアウトを利用して鉄砲町という子を狙ってるってわけよ」

闇城「…! なるほど」

薬莢「やっぱ第10学区はいくもんじゃないわね。勘違いってこれで何度目ってくらいだし」

909 :■■■■
薬莢「私が知ってるのはこんなところ」パンッ

闇城「ありがとう。たすかったぜ」

薬莢「…」

薬莢「くれぐれもこの情報源が私とは言わないように。またスキルアウトや無能力者狩りや暗部やらに狙われるリスクは少しでも低くしておきたいんで」

闇城「わーってる。そんじゃアンタも色々大変そうだけど死ぬんじゃねえぞ」グッ

薬莢「その言葉、そっくりそのままお返ししますよ―」

 ◇

闇城「さて、目撃証言は得られなかったけど、結構重要な情報が手に入った」

闇城「鉄砲町は元いたクラウドに狙われてる。無理もねえ…あの時命令違反を犯してでも俺の命を救ったんだ」

闇城「今度は俺の番だ…鉄砲町」

闇城「それで10学区のスキルアウトが動いているということは鉄砲町は10学区にいるってことか?」

闇城「スキルアウトが素直に話すとは思えねえし、もう少し情報があってからでもいいよな…」

闇城「けど時間がねえ。こうしている間にも鉄砲町は狙われてんだ」

闇城「どうするか…」


 >>910
1 10学区へ
2 ブライトステアホテルへ
3 恵みの大地へ(秒数一桁が7で…?)
4 その他

910 :■■■■:2015/08/01(土) 22:24:26
3 何が起こる!?・・・秒数7だけだと難しそうだけど

911 :■■■■

テクテク…

闇城「…」


闇城「…」スタッ

  デーメーテール
 【恵みの大地】

闇城「そう言えばあいつと初めて出会った場所はここだったな」

石墨「あれ、闇城じゃん。寄ってく?」

闇城「ああ。ちょっとだけ」スッ

石墨「ほよ。今日は一人でなんだ?ふふ。ついに二股がバレてどっちからも見放されたんだな~」ザマァ

闇城「…」

石墨「…闇城?」

闇城(まさか、な。まさかとは思うけど――)

 期待していた。
 またあの時と同じ場所で鉄砲町がいることを。

 そして俺の顔を見ると、ちょっとだけ微笑んで、次にはせわしなくメールを打ち込んでいる。
 メールの内容はまた「お金ないからかして」なんてふざけたもんで、俺がそこでツッコミを入れるとよくわからない顔文字で「ケチンボ」って言ってくる。

 そんな光景が目に浮かぶようだった。

912 :■■■■
鉄砲町「…」カチカチ

闇城「――!!」

鉄砲町「…!」

鉄砲町「…」

闇城「鉄p――――ッ…」

鉄砲町「」ニコッ

鉄砲「」

鉄「」

 スゥッ…

闇城「…くっ」

913 :■■■■
石墨「何飲む?いつものでいい?」

闇城「悪い。今日はやっぱ帰るわ」

石墨「はっ?なによそれ。冷やかし?」ムッ

闇城「ほんとうに悪い。また来るから」ダッ

石墨「何なのよ、今日のあいつ」

   ◇

闇城「はは。何考えてるんだ俺。いるわけねえのにな…」

闇城「ええい。辛気臭いのは止めだ止め!」

闇城「10学区に何かしら手がかりがあるんだ。そこに行けば、きっと…」

914 :■■■■
闇城「きっと鉄砲町が…」

闇城「いる…よな」


  ◇ 10学区


闇城「ここに来るのは久々だな。相変わらず治安の悪そうなことで」

闇城「見たところ、鉄砲町どころか人影すら見えねえ」

闇城「これから何をすりゃいいかな」

 >>915
どうする?

915 :■■■■
腹ごしらえも兼ねて、とりあえずこの第十学区にある潘夢華の中華料理店に寄ってみる

917 :■■■■
闇城「」グゥ‐

闇城「そういえば、朝飛び出したっきりで何も口にしてなかったな」

闇城「腹が減っては戦はできぬ。思考を落ち着かせるためにもまずは飯にしよう」

闇城「ん~…この辺だとどこが安くて近いかな…」ポチポチ

闇城「おっ、一件ヒット。中華料理屋か…言って見る価値ありだね」

 ◇

闇城「すいませ~ん」ガラッ

潘夢華「ぉぉう!久々の一見さんなのら~!」

闇城「あれ、もしかして初見お断り的な…?」

潘夢華「ううん。そんなことはないのだじぇ。ウェルカムなのら!」

闇城「そうか…?ならよかった」

闇城(変なしゃべり方)

918 :■■■■
潘夢華「ささ、狭いけど座って座って!」

闇城「おう」

潘夢華「ご注文はなんなのら?すぐに作っちゃうのら」

闇城「ん、そうだな。中華の定番といえばやっぱ麻婆豆腐だし、それで」

潘夢華「はーい。かしこまり!少々お待ちを~」

919 :■■■■
闇城「」…クッゴクッ

闇城「…ふぅ。ようやく一息つけた気がする」

闇城「しかし他の屋台に比べて。空いてるんだな、ここ」

潘夢華「そうなの。他の店に客取られるもんだから常時閑古鳥が鳴いてるのら」

闇城「へえ、なんでまた?まずいのか」

潘夢華「そんなことないのら!美味中の美味!ただ常連で固まりすぎて新規が入りづらい空気になってるらしいのだじぇ」

920 :■■■■
闇城「は~。なるほど、俺が来た時はそんな感じしなかったけどな」キョロキョロ

潘夢華「お客さん10学区の人じゃないでしょ」

闇城「ん、まあそうだな。今日はたまたまここに来る用事があっただけだ」

潘夢華「10学区の人間はその常連を恐れているのら。ここらじゃ悪名高い奴もよく来るからにゃ」

潘夢華「だから基本的に新規は来ない。来るとしたら怖いもの見たさの馬鹿か、他学区のお客さんというわけなのら…」ハァ

闇城「なんだか大変そうだな」ハハ

??「…」スッ

潘夢華「あ。いらっしゃい!君かぁ、久し振りなのら~」

闇城(噂をすれば常連登場か…)

??「…」スタッ

闇城(隣りに座ったか。どれ…恐れられているっていうヤツがどんななのか、顔を拝ませてもらうとするか)チラッ

闇城「…!」

 >>921
誰?

921 :■■■■
ア イ テ ム
(全員でも誰か何人かだけでもどちらでも)

922 :■■■■
麦野「ったく、今日の相手はちょっぴりだるかったぜ」

フレンダ「でもでも結局!私達の勝利ってわけよ!」

闇城「」

闇城「女二人…てか片方は」

麦野「ん?」

麦野「おいそこにいるやつ」

フレンダ「おおぅ麦野が男子に声をかけるとは?もしかしてもしかして逆ナンってわけよ!」

 バキィ

麦野「お前は黙っとけ」

フレンダ「星が…回ってるってわけ…よ」クラクラ

麦野「よう、久々じゃねえか。相変わらず暑苦しい顔しやがって」ニヤ

闇城「…」

闇城(こいつ、前に鉄砲町の行方を教えてくれた奴だよな)

闇城(もしかしたら今回も・・・)

923 :■■■■
麦野「そう言えば、探してた相手には会えたのかよ」

闇城「あの時はな…」

闇城「けどまた探してる」

麦野「はぁ?なんだよそれ」

闇城「実は…」

 ◇

麦野「はははは!なるほどね。やっぱあの女も暗部の人間だったってわけか」

闇城「も、ってなんだよ。まさか」

麦野「ああ、私達もそうだけど?」

フレンダ「ちょっとちょっと麦野!こんな一般ピーポーにばらしちゃって言いわけ」

麦野「別に構いやしねえよ。どうせこいつ一人で何かできるわけでもねえ。しようとするなら消すだけだしな」

闇城「…」

闇城「そうだな。俺は今アンタらにかまってる暇はない」

闇城「俺が今やることは鉄砲町を地獄の底から引きずりあげることだけだ!」

924 :■■■■
麦野「くせえ」

闇城「なんだと」ムカッ

麦野「青臭えんだよクソガキ」

麦野「なにが救うだ? なにが地獄の底から引き釣りあげるだ!?」

麦野「ははははははは!!おかしくって腹がねじ切れちまうよ」ハハハ

闇城「テメエ…何が言いてえんだよ!」

麦野「なあ深海魚って知ってるか?」

フレンダ「はいはい!知ってる! 鯖のことってわけよ?」

 ばきぃ!

フレンダ「」チーン

麦野「普段は薄暗え奥底でひっそりと生きてる日陰者なんだが」

麦野「釣り上げられるとあら大変。気圧の変化でめんたまは膨らみ、酷い時にゃ体まるごと爆発するんだぜ?」

闇城「だから!どういうことだって――――」

925 :■■■■
麦野「それと同じだよ。人間も」

麦野「深海で生まれ育った魚がそこでしか生きられないように、人間も闇の住人は永遠に闇のままさ」

闇城「違う!人間は変われるんだよ!俺はそれを知ってる!」

麦野「ぎゃははは!笑わせんな。変われるのならみんな変わってるさ。それができねえから泥すすって生きてる奴がそこらで這いつくばってんだろうが」

麦野「お前がやろうとしてるのはまさに釣り師と同じことだよ。釣り上げる対象なんか知ったこっちゃない。ただ自己満足のためにやろうとしてるんだ。だからこそ、その後どうしようかなんて何も考えてないだろ?」

闇城「…それは…今考えることじゃ」

麦野「いや、今考えることだ」

闇城「!」

麦野「中途半端な気持ちで見通しも持たねえまま手を伸ばせば、逆に引きずり込まれるぞ?私達みたいな人間になぁ…」ニタァ

926 :■■■■
闇城「脅しのつもりか?」

麦野「いや、事実をいったまでさ」

フレンダ「その通りってわけよ。暗部なめんじゃねえぞ」

闇城「…」

闇城「…」

麦野「さては、お前。これが初めてじゃねえな?」ニヤ

闇城「…何がだ?」

麦野「闇の住人を無理やり表に引き釣りあげたことがだよ」

麦野「その時はまるで自分がヒーローだと思ったんだろ?正しい行いをしたと満足したんだろ?またその感覚を思い出したくて、同じ価値観を別のやつにも押し付けようとしてる」ニヤ

麦野「違うか?」

闇城「――――…!」

927 :■■■■
闇城「いい加減にしろ!!」ダンッ

闇城「さっきから聞いてりゃ想像でぺちゃくちゃものを語りやがって!」

闇城「俺はな!そんなヒーローだとか正しさなんかで行動してるわけじゃねえ!」

闇城「ただ、あいつは今苦しんでる!それに事実に俺はほっとけないと思った!だからこうしてるんだ!」

闇城「お前らからすれば俺の行動は偽善なのかもしれない、おせっかいなのかもしれない、気に食わないのかも知れない!」

闇城「けどな!これは俺の選択だ!何を言われようが何をされようが曲げる気はねえよ!」

フレンダ「うわ…うざキモ」

麦野「…」ククク

フレンダ「麦野?」

麦野「そうかい。じゃあ勝手にすりゃいいさ。端からそのつもりだろうしな」

麦野「ただ一つ忠告しておくぜ」

麦野「表と闇は共存できねえ。どうあがいてもな」

麦野「もしテメエがそいつと寄り添う覚悟なら…」

麦野「どちらかが犠牲を払って、どちらかの領域に入るしかねえ。その代償はデカイぞ」クク

928 :■■■■
闇城「そうかい。耳に入れておくよ」

潘夢華「はーい。麻婆豆腐お待ちなのら!」

闇城「いただきます!」ガツムシャ

闇城「ごちそうさま!」ペロリ

潘夢華「はやっ!? もっと味わって食べて欲しかったのら…」ショボン

闇城「それじゃお会計、ここにおいておくから」チャリン

潘夢華「はーい。またのお越しを~」

麦野「…」

フレンダ「何だったのあいつ?ああいう単細胞馬鹿はさっさと死んだほうがマシってわけよ」

フレンダ「ねえ麦野?」

麦野「クク、そうだな。だがああいうヤツに限ってしぶとく生き残りやがるんだ」

麦野(生き残っても…地獄しかねえけどな)

929 :■■■■
 ◇

闇城「くそ、嫌な気分になったぜ」

闇城「暗部の連中ってのはあんなにも荒んじまってんのか…」

闇城「鉄砲町…お前は」

闇城「お前は違うよな…」

闇城「ん。なにか視線が…」

闇城「誰だ?」

??「…」コソッ

 >>930
誰?
(鉄砲町を指定する場合は秒数一桁が2,7,0の場合で成功。それ以外だとスキルアウトに)

930 :■■■■
ボルテックス☆ユリリン

931 :■■■■
170支部(第十学区管轄)の誰かとおまかせ(170支部員1人だけでも)

932 :■■■■
破輩「あれ…やっぱり」

闇城「えっ?」

破輩「闇城だよな。お前。どうしてこんな所に」

闇城「先輩殿こそ、なんでまた?風輪騒動の後始末に追われてるんじゃなかとですか」

破輩「まあな。今も絶賛書類と格闘中だ。だがそれは今他の支部員に押し付けてきている」

破輩「今の私は別件で活動中だ」

闇城「別件…?まだなにかやることが?」

破輩「そういうことだ」

933 :■■■■
闇城「ほ~ん。そうなんですか」

破輩(追求はしてこないか…)

破輩(興味が無いのか?それともそれどころではないのか?)

破輩(まあ言うと、手伝うなんて言い出すかもしれないし。言う必要ないならこのままでも良いか)

破輩(風輪騒動以外にもこいつに頼るというのはいささか気が引けるしな)

破輩(そう、>>934での活動中なんて私一人でも…)

 >>934
破輩の別件とは?

1 170支部と、ある事件についての打ち合わせ
2 風輪生、不知火京がよくここで目撃されると聞いて調査中
3 お墓参り
4 その他

934 :■■■■
今の私は破輩妃里嶺ではなくボルテックス☆ユリリンだ!

935 :■■■■
不知火が風輪生ってことガチで忘れてたw

936 :■■■■
破輩(そう、ボルテックス☆ユリリンでの活動なんて私一人でも・・・)

破輩「」ハッ

破輩(というか、こんなこっ恥ずかしいもの一人じゃないとできないに決まってるだろぉ!?)

破輩「…///」

闇城「どうしたんだ先輩殿?顔赤いぞ」

破輩「いや、…そのキョーモアツイナー…なんて」

破輩(上から制服を着ているからバレてないよな…?でも急いで着替えたからもしや…)

937 :■■■■
闇城「??」

破輩(くっそー、ここなら知り合いにも会わないだろうと思っていたのが罠だった…)

破輩(第10学区の悪を取り締まる、旋風の隼・ボルテックス☆ユリリンのデビューがこんな形で潰されてしまうとは…)

破輩(いや、いっその事開き直るか?)

破輩(無理無理無理!できないできなできない!)

破輩(高3で魔法少女とか…いろいろギリギリすぎるだろ)

破輩(しかもこの恰好…露出度高すぎて正義の味方ってより悪の女幹部みたいだし。くそっ…オーダーミスだ)

闇城「そっかじゃ俺も色々やらなきゃいけないことがあるから」スッ

破輩「何か困り事か?」

闇城「まあね」

破輩「!」

闇城「?」

938 :■■■■
破輩(これはもしや…ボルテックス☆ユリリンの初仕事なんじゃないか?)

破輩(こいつには色々助けられた。その恩返しという意味でも今度はこっちが助けてやる番なのでは?)

破輩(いやいや、待て!それはわかるが、なにもユリリンの姿での必要性は…)

破輩(しかし…私はユリリンとして誰かの力になりたいから今こうしているんだよな。うーん)

破輩「よし…」

破輩「闇城、>>939」

 >>939
1 頑張ってくれ!応援してるぞ
2 私も手伝おう
3 私も手伝おう。ボルテックス☆ユリリンとしてな!
4 その他

939 :■■■■
1→4 ボルテックス☆ユリリンとして再登場。別人として振る舞う

940 :■■■■
破輩「闇城、頑張ってくれ!応援してるぞ」

闇城「はぁ…どうも」ペコ

闇城「それじゃあまたいつか」ペコ

破輩「おう。あんまり危ないことには首を突っ込むなよ!」

闇城「へーい」

 タッタッタ…

破輩「よし、ここで一度撤退し…」ヌギヌギ

ユリリン「ボルテックス☆ユリリンに変身だ」バーン

ユリリン「うむ、このままだと一瞬で顔バレだ。だがこんな時のために変装セットも用意してある」ムフフ

ユリリン「黄緑髪のポニテウィッグとキュートな花をあしらったメガネ。あとはルージュで」キュッキュ

ユリリン「できあがり!ふふ…自分の才能が怖いぞ。まるで別人のようだ」ニヤニヤ

941 :■■■■
ユリリン「よし、まだ遠くにはいってないな」

ユリリン「しかし闇城のやつ…こんなところで何やってるのか」

ユリリン「まあいい、付いて行けばわかることだ!」

 ◇

闇城「さて、宛がないけどどうすりゃいいのかな?」

闇城「今は3時を回ったところか…急がねえと日が暮れちまう」

??「ふふん。お困りのようだな」

闇城「だっ…誰?」ドキッ


ユリリン「天が呼ぶ、風が呼ぶ、人が呼ぶ。悪を挫けと私を呼ぶ!」

ユリリン「トウッ!」

闇城「わわっ!?空から人が!?」

 スタッ…

ユリリン「私は旋風の隼!ボルテックス☆ユリリン!」ドドーン

闇城「」

 >>942の秒数一桁で闇城の反応が決定

1、4、7、0      闇城「わわ!なんかすごい人来た!」
2、3、5、6、8、9  闇城「あの…何やってんスか。先輩殿」

942 :■■■■:2015/08/03(月) 23:35:20
若干バレやすい安価だwww

943 :■■■■:2015/08/03(月) 23:37:07
そしてバレないw
先輩の変装能力が高いのか闇城がアホの子なのか

944 :■■■■
さらに>>942も>>943もバレない安価w
ボルテック☆ユリリン…一体何者なんだ(棒読み)

945 :■■■■
闇城「わわっ、なんかすごい人来た」

ユリリン「見るからになにか困っているようだな。このボルテックス☆ユリリンが助力してやろう」

闇城「いや…たしかに困ってるのは事実だけど人に頼るようなことでもないし、そもそもアンタみたいな怪しい格好した人にはなおさら…」

ユリリン「変な格好とは何だ!これは風の谷の由緒正しき正装で」

闇城「一体どこの住民だよっ!?そんな裸族みたいな風の民はいやだッ!!」

ユリリン「ええい、私の服装はどうでもよいのだ!お前が困っているから力を貸してやると言っているのだ。素直にイエスと言え」

闇城「俺は今アンタに困ってるよ…」ハァ

946 :■■■■
闇城(くそ…ここに破輩先輩殿がいたら不審者っていうことでしょっぴいてもらったのに)ハァ

闇城(でもこのまんまじゃ埒あかねーぞ。俺がイエスと言うまでついてきそうだし)ハァ

闇城(しゃーない。重要な点は伏せて説明だけするか…)


  ◇ 説明中


闇城「ということで、鉄砲町って子を探してるんだ」

ユリリン「知り合いがここのスキルアウトに狙われてると。なるほど大変だなそれは」

闇城「どう発展しようと、スキルアウトとかの危険集団と関わるのは目に見えてる。やめといた方がいいぜ。俺に関わるのは」

ユリリン「何を馬鹿なことを言ってる。だったらなおさら付きあおうぞ」

ユリリン「こう見えて私はレベル4だ。戦力として期待してもらっていい」エヘン

闇城「…」

闇城(さらに面倒なことになった)

947 :■■■■
ユリリン「よし、では捜索だな。張り切って行くぞ」

闇城「んな、無闇矢鱈でいいのか? 10学区といえど二人で全部は」

ユリリン「気にするな。私は空から見て回る。闇城はスキルアウトの住処のような廃屋を見て回ってくれ」

闇城「しれっと危険な方を俺に任せやがって…」

闇城「――って、あれ?俺自己紹介したっけ?」

ユリリン「!?…」

ユリリン「馬鹿だなさっき自分で名乗ってたじゃないか。はは、ははははは」

闇城「そうだっけ?まあそんなことは今はどうでもいいけど…」

闇城「」ジーッ

闇城(なんか怪しい)

948 :■■■■
ユリリン「はっは、はは…」

ユリリン「よし、じゃあ捜索開始だ。行くぞっ」ビュン

闇城「…おし、俺も探すとするか」

 ◇

 それから数時間、ちょくちょく謎の人物と合流しながらも捜索が続いた。
 3時間が経過し、陽も落ちてきそうな頃合。未だ成果を得られずに焦りばかりがつのっていたそんな時。

 ――事態は急変を見せる。

ユリリン「闇城!!」

ユリリン「見つかったぞ!」

闇城「なんだと!?」

闇城「どこだ! 案内してくれ!」

ユリリン「ああ、分かった。急げ!今彼女は――――」

 >>949~950のIDの数字合計で鉄砲町の状態が決定

0~5   何者かに襲撃され、重症を負って病院に搬送されている!
6~9   謎の4人組(クラウド)に追われているぞ!
10~13 スキルアウトに追われている!
14~20 駅の前を独りで歩いてる
21~ >>951

949 :■■■■:2015/08/04(火) 00:20:35 ID:EgKBDcoo(なし)
そいやっ!!

950 :■■■■:2015/08/04(火) 00:36:09 ID:3HYxisKk
うん

952 :■■■■

 ◇

「いたぞ!野郎どもこっちだ」

「もう捕まえきれねえなら殺しちまってもいいそうだぜ!」

「だったら簡単だ!!これで」チャキ

「あのガキの体に風穴をぶち込めばいいだけだからな!」ダンッダンッ

鉄砲町「あ…!ぐぅ」ブシュウ

 サプレッサー装着済みなのか、銃声は聞こえなかった。
 けれど、私の右肩が火傷でもしたような熱さを帯びた瞬間、自分が撃たれたことに気付いた。

 何度も何度も人間に鉛球を打ち込んできた私だからわかる。これは重症だと。

 ここ数日、ずっと何も食べてこなかった。脚はふらつく、思考は鈍る、もはや追手を巻くことすらかなわないような状態だった。

鉄砲町「…」

 でも、何故か怖いという感情や後悔はなかった。
 それは、“今日でよかった”から。

 今日、なんとか手に入れた千円をあのヒトに返せてよかった。もし明日にしていたら、それは叶わなくなってしまっていたから。

953 :■■■■

 ダンッ!!

鉄砲町「ヒギッ…!!」 ジワァ

 脇腹が次に熱くなった。まるで体中の熱という熱がそこから抜け出していくかのよう。

 どうしてだろう?
 いまの現状に怖いとは思っていないし後悔もしていない。
 じゃあなぜ…それでも私は逃げ続けようとしてるのだろう?

鉄砲町「…ハァ…ハァ」

鉄砲町「…ッ!!」ドポンッ

 気がつけば川に飛び込んでいた。
 血の跡でどこに逃げても追跡されてしまうからだ。

 それからのことはよく覚えていない。ただ、遠くから聞こえるサイレンの音がけたたましく耳の中に反響してきたことだけはよく覚えている。

954 :■■■■

 ◇ 病院

闇城「――ッ!!おい、鉄砲町!!」

医者「なんだね君は!?」

闇城「今日搬送された少女…知ってるだろ!?知り合いなんだよ!教えてくれよ!」

医者「それは…いま」

闇城「ええい!貸せ!」バシッ

医者「まて!君!」

闇城「待ってられるかよ…」

闇城「こんな時に悠長に!!」ダッ

955 :■■■■
 ガラッ

闇城「鉄砲町!!」

鉄砲町「…」ピーピーピ

闇城「鉄砲町…なんて姿だよ」

 肩と脇腹の銃痕、痛々しく存在するそれがまず目に入った。

 しかしそれだけじゃない。
 度重なる擦り傷に打撲痕。おそらく今まで追っ手から逃げているときにつけられたものだろうと思う。
 栄養失調なんてレベルをゆうに超えるほど、まるでミイラのように彼女の体はやせ細っているのに、なぜか傷の密度はそれをはるかにしのいでいる。

鉄砲町「…ぁ、」

闇城「大丈夫…なわけねえよな。そんな姿で」ジワッ

 悔しくて涙がこぼれていた。

 俺は――遅かったんだ。

 それは今日だけの話じゃない。
 もっと早く、遊園地の前で再開したあの時すぐに行動できていれば鉄砲町はここまで追い詰められることもなかったのに。

鉄砲町「…さ」

闇城「もういい、今はしゃべるなよ!」

956 :■■■■

鉄砲町「さ…ぃ、ご…に」

闇城「やめろ…やめろよ」フルフル

鉄砲町「また…かぉ…見れて…」

鉄砲町「よかっ………た」ニコッ

闇城「最後なんて言うなよ!!」

闇城「お前はまだ死んじゃいねえ!!ここにいるだろうが!!」

闇城「鉄砲町…そうだ、そんなに危ないなら、今度から俺の寮に来いよ・・・!」

闇城「あそこならセキュリティもしっかりしてるし、なんたって俺がいる。俺が24時間お前を守ってやるよ・・・!!」

闇城「だから退院したら・・・」ジワッ

闇城「退院したら・・・」

957 :■■■■
闇城「おいっ!!!」

闇城「鉄砲町は助かるんだよな!?」

医者「・・・」

闇城「なんとか答えろよ!!?」

医者「…腹部に打ち込まれた弾丸が内蔵の重要な機関を破壊し尽くしている」

医者「そしてこの衰弱ぶりでは、おそらく手術にも耐え切れず途中で…」

闇城「っざけんな!!」

闇城「そうだ…病院…それなら」ハッ

958 :■■■■
 ガラッ

闇城「アルジュナ!!」

闇城「アルジュナ、助けて欲しい奴がいるんだ。今にも死にかけでよ」

闇城「お前のあの矢の力があれば…!」

闇城「ある…じゅな?」

 曲がって突き当りの病室。いつもならそこに気さくな魔術師がいた。
 瀕死の俺でさえも一瞬にして治せる力を持った魔術師、アルジュナが。

 だが、その部屋にはもう誰も居ない。
 空虚な空間に風の音だけが流れ込んでくる。

闇城「おい…どこいってんだ」

闇城「こんな時に…はは…遊んでる場合じゃないんだって、さ」

闇城「出てこいよ…おい!!なんとか言え!!」

 それから病院中を駆けまわった。売店に食堂に屋上。どれだけ探してもあの男は見つからなかった。
 探している途中ですでに答えは出ていたんだ。あいつはもういない。帰るべき場所に帰ってしまったのだと。

 だけど最後のわらに縋る気持ちで探し続けた。

959 :■■■■
 ガラッ

闇城「…アルジュナ!」

 気がつけば最初の病室に戻ってきていた。
 そう、鉄砲町が運び込まれたあの部屋に。

医者「…」

闇城「…え?」

 そして、そこにはすでに鉄砲町もいなくなっていた。

医者「ついさっき、息を引き取ったよ…霊安室に今はいる」

闇城「ああ…あああ…ああああああああ!!」

闇城「うそだろ…うそだろうそだろ」

闇城「こんな…こんなにあっさりと」

闇城「あいつが死ぬわけが…」


――表と闇は共存できねえ。どうあがいてもな。

――もしテメエがそいつと寄り添う覚悟なら…

――どちらかが犠牲を払って、どちらかの領域に入るしかねえ。

――その代償はデカイぞ

960 :■■■■

闇城「黙れ、黙れ黙れ黙れ黙れ!!」

闇城「こんなのが代償なもんか!!」

闇城「こんなクソッタレな…」

闇城「…うっ、うわあああああああああああ!!!!」


 俺はどこで間違えたんだろう。
 今日の朝頑張って追いついていれば?
 もっと早くに会いに行けば?
 あいつの裏を知って手を引いていれば?

 それとも…そもそもあいつと会うことが間違いだったのかもしれない。

 あいつを知らなきゃ、俺はここまで苦しまなかった。
 俺を知らなきゃ、あいつは闇という居場所を失わずにすんだ。

 けど、

医者「おい君、ここは霊安室だぞ…!」

闇城「…」フンッ

医者「…ぐええ」

 後悔は先には立たない。
 だったら今俺にできることだけを考えようと思う。今まで彼女にできなかったことを…今ならできるから。


闇城「鉄砲町…」

闇城「こんな暗くてジメジメしたとこにいたのかよ」ハハ

闇城「さ、こんなところにいないで俺の寮に来いよ。そこで一緒に暮らすんだ」

闇城「そこなら…もう怖いものもないから。誰もお前を傷つける奴はいないから」ニッ

闇城「よいしょっと…。え?おんぶなんかしてもらわなくても、一人で歩けるだって?」

闇城「無理すんなよ。お前はもう少し俺に甘えろ」

闇城「そう…これからは」クヒ

闇城「俺がずっとそばにいるんだから」アハハハハハハハハアハハハハ





29日目 ―闇城、鉄砲町大筒を地獄から救い出せず―完

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最終更新:2015年12月29日 22:32