兵器とは道具であり、その本分は敵対する者を殺傷・破壊することにある。
それは砲弾やミサイルの弾頭のような破壊体はもちろん、それを発射する銃や砲、それらを運搬する車両や航空機までもが該当する。
艦船がこの中に入ることは言うまでもないだろう。
兵器は全て戦争の中で己に与えられた存在価値を全うし、退役するその日まで戦い続ける。
もちろん、艦娘という存在も深海棲艦と戦うための兵器ではあるが、それと同時に人間らしい面も持ち合わせている。
艦艇が少女の姿を借りて生まれ変わった彼女らは艤装を操って敵――深海棲艦を殲滅する一方で、人間と変わらぬ感情と心を持ち、時には涙を流す。
しかし、道具でしかない兵器に感情を与えることなど、エルンスト・フォン・アドラーとしては愚の骨頂であった。

「いいか、アサシン。余計な感情を持ったせいで本分を捨てる兵器など――ただのガラクタに過ぎん」

アドラーは石畳でできた廊下の真ん中を歩きながら、自分の斜め後ろでか弱い小動物のようについてくるU-511に持論を語る。
『人造兵士計画(レーベンスボルン)』の成果であり自身のクローンでもあるエレクトロゾルダートのように、意思は持つものの自我が希薄で組織に忠実であればまだいい。
敵対者には躊躇なく電光機関による特攻をしかけ、情を抱かずに敵意のみを以て殲滅するのだから。
彼らを出来の悪い木偶と蔑んでいたアドラーだが、使い捨ての特攻兵器としてはなかなかに優秀だと思う。
稀に自我に目覚める危険性があり、実際に目覚めた例はあるにはあるが、木偶一体の謀反などたかが知れている。

だが、それに対してU-511のような明確な自我を持つ艦娘はどうであろうか?
合衆国の心理学者エクマンによれば、人間の感情は文化の違いに関係なく6種類の感情(喜び、驚き、恐れ、悲しみ、怒り、嫌悪)が生得的に備わっているという。
艦娘には人間らしい感情があり、これら6種類の感情も当然持っていると考えられる。

「兵器に意思を与えるにしても、そいつが抱く感情は怒り程度で十分だ」

だが、時にその感情は艦娘の兵器としての価値を大きく損なうことになるだろう。
敵に情が移り対象を破壊できない兵器、敵を恐れるあまり攻撃に移れなくなる兵器、不安定な精神のせいで本来の実力を発揮できなくなる兵器など何の価値があろうか。
それはアドラーから言わせてみればただのガラクタでしかなかった。

「貴様は俺の駒であり、貴様の前身は紛れもない兵器だ。それを決して忘れるな」
「……はい」

U-511はいつものように浴びせられる容赦のない言葉に耐え忍びつつ頷いた。
そんなやりとりをしながら歩いていると、用のある部屋の前にたどり着く。
アドラーはその部屋の扉を開け、U-511に一緒に入るよう目くばせしながらそこに踏み入る。
その部屋の中には赤い絨毯が敷かれているなど豪邸さながらの豪華さを漂わせているが、
家具は真ん中の大きな四角いテーブル、隅にあるクローゼット、窓辺にある観賞用植物以外になく質素な備え付けである。
どちらかといえば民家にあるような個室ではなく、軍の司令部にあるような作戦会議室といった方がしっくりくる部屋だ。

「ここで、何を…?」
「確かめておきたいことがあるのでな」

そう言ってアドラーは懐から丸められたサイズの大きな紙を取り出し、中央のテーブルに広げた。
テーブルに乗せられた紙には、端から端までK市の地形や施設の所在の情報がぎっしりと敷き詰められていた。
アドラーは紙が再び丸まらないようにテーブルへ両手をつきながら「見ろ」とU-511に促す。

「これって…」
「貴様も知っている通り、この街はK市だ」

この紙はアドラーが前もって図書館から拝借してきたK市の地図だった。
南西部を始めとして港が多くあり、南東部には海が広がっている。
この場所――C-6にある高級住宅街にはアドラー邸がある。
そこから少し西へ目を向けると地元の子供たちが通う小学校があり、さらに西へ行くと布教活動に勤しんでいるカルト教団・御目方教の総本山が存在する。

「この地図に、何かあるんですか…?」
「貴様、この地図に既視感は無いのか?」
「きしかん…?」
「ただ単に知っているだけではない。貴様があのU-511――いや、呂500だというのなら、生前に同じものを見ているはずだ。『呉市』といえば流石の貴様もわかるだろう」
「…!!」

U-511は「呉市」と言われてようやくアドラーの言わんとしていることを察することができた。
この地図に描かれているK市の地形は、日本の広島県に実在する「呉市」に酷似しているのだ。

「どんな場所か言ってみろ」
「鎮守府のあった場所…ユーがろーになった…」

アドラーは大戦時から生き永らえている、アーネンエルベの士官である。
部門は違えどドイツ軍の機密事項はもちろん同盟国の大日本帝国の事情までにも通じており、それを今になっても覚えている。
それゆえ、K市が日本海軍の最重要拠点である呉鎮守府があった呉市に似ていることにいち早く気付くことができた。

そしてU-511にとっても、呉鎮守府は縁の深い場所である。
U-511はドイツを発ってから長きに渡る航海の末に呉鎮守府にたどり着き、「さつき1号」という仮称を与えられた後に正式に「呂500」として第33潜水隊に編入された過去がある。
この経緯は宝具『独逸の類なき儀形』による二段階改造となって具現化されている。

「では、なぜ聖杯戦争の舞台がよりにもよって呉市に似せて作られていると思う?」
「聖杯戦争の主催者が呉鎮守府と関係があるから、かな?」
「確かに、それは間違いではないかもしれん。だが、そこからさらに飛躍して推し測れることがある」

確かに、U-511の言うように聖杯戦争の主催陣営にいる者に呉鎮守府の関係者がいることは推測としては的外れではない。
そもそものこと、この世界は誰が作り出したのかという疑問は未だに残っているし、今日の深夜3時にルーラーからアサシン陣営の一組の討伐令が発令されたことは記憶に新しい。
少なくともこの聖杯戦争の裏には糸を引く者がおり、誰かしら暗躍している者がいるのは確かだろう。

「ヒントとなったのは先ず、貴様が召喚されたことだ」
「ユーが…?」
「そうだ。呉鎮守府と縁の深い…括りを広げるならば軍と関わり深い者共が多くいることが考えられる。貴様のように軍艦が人の姿を借りているサーヴァントも少なからず現界しているであろうな」

ビスマルクとは違い、そこまで一般民の知名度が高いとはいえないU-511だが、呉と縁が深いという理由で召喚されたと考えれば辻褄が合う。
それに順じて、アドラーは聖杯戦争の参加者にはU-511のような軍の関係者が多くいると踏んだ。
特に呉鎮守府があった場所となれば、海軍に在籍していた者がそれなりに多くいることだろう。
無論、U-511の出した答えのように、主催者もその範疇に入っている可能性が高い。

(案外、主催陣営には参加者の一人に近しい者がいるのやもしれん――丁度アカツキ零號(ムラクモ)とアカツキ試製一號(アカツキ)のようにな)

「まあ、K市については呉市を元にしているとわかっただけでも良しとしておくとしよう。話しておきたいことはまだある。件の討伐令のことだ」

先にあるように、アドラーとU-511も既に討伐クエストについては把握している。
無関係な58名のNPCを殺害したことを理由に発令された、『ヘンゼルとグレーテル』&『アサシン』の討伐クエスト。
アドラーが睨んでいた通り、噂の殺人鬼は聖杯戦争に参加する主従であったようだ。

「アサシンのマイスター…ヘンゼルとグレーテルって…」
「言わなくともわかる。かの童話の登場人物の名前だな。なぜマスターの名前が『二人』なのかは気にならんこともないが」
「マイスターは、そのアサシンを狙う、ですか?」
「討伐令に乗るつもりはない。今のところは、だがな」
「…どうして、ですか?」
「確かに令呪一画と他の主従を捕捉しやすくなるのは魅力的だが、リスクが大きい上にこちらには主従を寄せ付ける餌がある」

報酬となる令呪一画はマスターにとっては魅力的な報酬だ。
討伐令が発令されたとなると、それなりの主従がアサシンを討伐するべく動き出すことだろう。
これは、他の主従と遭遇することにもつながる。
既知のことだが、U-511の基礎能力はかなり貧弱だ。彼女の価値を最大限にまで引き出すには、他のサーヴァントを利用して前衛を押しつけて盾にするのが最も効果的だ。
そのためにも、同盟を組む――駒にする主従を見つけることがアドラーの当面の課題だ。
できるだけ無茶なことはせず、聖杯戦争の参加者を探っていくべきだろう。

無論、討伐令に乗じて他の主従を駒にするという選択肢もあったが、それ以上にリスクも多い。
ヘンゼルとグレーテルを追いつめていく上で少なくない数の主従と出くわすことになるであろうが、彼らは同じ獲物を狙う敵同士であることを忘れてはいけない。
同じ獲物を狙うということはそれだけ戦闘になる可能性が高くなるということ。
試作型電光機関を巡る任務でも、同じ獲物を狙う下衆共に幾度となく行く手を遮られたものだ。
まだ有用な駒が見つかっていない今、アドラー自身も戦闘をこなせるとはいえそのリスクを犯すには些か危険が過ぎる。
ミスターフラッグ――なぜか頭に旗を刺した外見内面共に幼稚園児としか思えないガキ。総資産はアドラーの100倍以上の金額――を始めとした有力者とのコネクションを利用すれば更なる情報を掴めるであろうが、
これらで得た情報は他の主従との交渉のカード、要するに餌に使った方がいいだろう。

「餌…ですか?」
「ああ、餌だ。俺の持つ財産ももちろんだが、こちらが動かなくとも食いついてくるような極上の餌を既に放っている。アサシン、貴様にならわかるだろう?」
「…永久、機関」

資金、コネクション、情報、物資……それだけでも十分すぎるほどに充実した備えだが、アドラーはそれ以前に他の主従を寄せ付ける餌をK市に振り撒いていた。
それがXX電機に永久機関と称して売り渡した電光機関の技術、もといそれを報じたニュースだ。
莫大な資金と引き換えに提供したものだが、そのニュースを利用して他のマスターに嗅ぎつけさせるという狙いもある。
そもそもこの世界のNPCなどに永久機関を作り出す技術などなく、思考する脳さえあればそんな突飛な話などマスターが関わっていると考える方が自然だろう。
また、アドラーはそうした行動は身元が明かされやすくなることも考慮して、幾重にも対策を講じている。
技術者との連絡に使っていた電話番号とメールアドレスは複数作ったものの内の一つを使用したし、企業には『ヒムラー』という偽名を偽造した身分証明書付きで名乗っている。
外見も電光機関による消耗により老けて見えることを利用して、企業ではかなり年季の入った人物で通っている。
実際に外見を見られた人物は企業の内でも一部の技術者と重鎮しかいないが、仮に外見を聞かれても彼らは「年老いた技術者」としか答えられないだろう。

こうして技術を渡した張本人を特定しようと右往左往している主従を一方的に観察する、というのがアドラーの魂胆だ。
当たり前のことだが、駒にするのなら強力なサーヴァントを持つ主従を駒にした方が断然いい。
U-511以下の雑魚でしかないサーヴァントを駒にしても何のメリットもない、その場で始末するかマスターを『器』として利用するだけだ。
そのためにも、その主従が使えるか使えないかを見極める必要があった。

「それでもらったお金で、ユーのために資材を買ってくれた、ですよね?」
「買った、ではない。手配したのだ。貴様がそのままでは到底戦えんからやむを得ず、な」
「……」

技術の見返りに得た資金は貿易会社の重鎮に頼んで手配した大量の資材に費やされている。
それでも得た資金の半分も減っておらず、アドラーの所持する財産には11個の桁が並んでいるが、それでも民間人が一生遊んで暮らせるだけの額が支払われた。
仕入れた量もこの豪邸に入りきらないほどに大量だったので、現在はD-3地区に位置する△△港の貸倉庫を複数借りて収納している。
無論、「とある富豪が大量の資材を購入した」という情報が洩れていることもアドラーは考慮しており、この情報もまた餌になると見越した上で放置している。

「あの…」
「何だ?」

不意にU-511が様子を窺いながらアドラーに向かって切り出す。

「電光、機関、でしたよね…あの企業に渡したのは」
「そうだな。それがどうかしたのか?」
「使い続けると、本当に死ぬ、のですか?」
「フン、そんなことか」

電光機関。
円形の車輪のような形をしたそれは永久機関でもなんでもなく、寿命と引き換えに電力を生み出すアガルタの科学技術の賜物だ。

「そう時も経たぬ内に枯れ死ぬであろうな。NPCは所詮木偶に過ぎん。力には代償が伴うもの…木偶の脆弱な肉体ならばそう長くは持たん」

アドラーが電機企業に売り渡したのは紛れもなく電光機関であり、今も実験等で使用している技術者はいずれ全員が死亡するであろう。
しかしアドラーが教授したのはアドラー自身も体内に埋め込んでいる「埋め込み式」ではなく、アカツキの所持していた試作型電光機関の「着脱式」の技術だ。
忌々しいことにこの時代の大企業は倫理規定にはうるさいらしく、体内に埋め込む必要のある「埋め込み式」ではそういったものに抵触する上にコストがかかることを恐れて企業に拒絶される可能性があった。
そのため、着脱が可能でカモフラージュも容易な「着脱式」を開発させることにしたのだ。
試作型電光機関についてはアカツキから奪い取った際に解析済みだ。そこには再現不可能な機能などは存在せず、ただ着脱可能か否かの違いしかなかった。
電光機関の原理を自力で解明できたアドラーにはその試作型をその場で再現することなど造作もなかった。

企業の永久機関を使う上で必要な「特殊なスーツ」についても電光機関が無尽蔵に電気を生み出せることを示すカモフラージュの一つであり、その正体は電光被服だ。
電光被服とは電光機関と組み合わせ電力を供給することで、使用者に超人的な身体能力と電撃を操る力を与える装備。下に防電服を着込んだ上で着用するものだ。

電光機関はその性質上、常に電力源となる生物が必要となる。
つまり、動かすには人体に装着しておくことが必要になり必ず有人で作動させなければならない。
しかし、電光機関単体だと常に体に装着させる根拠が薄く、無人での運用が不可能となると学者間で『なぜ無人だと作動しないのか?』という問いに発展しかねない。
そこで、アドラーは電気を流す特殊なスーツ――電光被服を着用する必要があることにした嘘の情報を企業に流した。
特殊なスーツの着用を前提とすることで必然的に電光機関が有人で動かさざるを得なくなり、電光機関の危険性が早期に暴露される可能性を少しでも抑えようとしたのだ。
結果、それは功を奏し、今の今まで電光機関が寿命を変換して電気に変える兵器だとは明らかになっていない。
電光機関のリスクは企業の技術者が死亡するその時まで明るみに出ることはないだろう。

「まあ、その企業や木偶共がどうなろうともはや知ったことではないがな」
「……」
「電光機関に電光被服…軍事バランスを覆す超古代文明の偉大なる遺産だ」

そう言って、上機嫌な様子でアドラーは部屋の隅にあるクローゼットを開ける。
そこには、現在アドラーの着用しているものと同じデザインの赤い電光被服と着脱式の電光機関が少なくとも数十個は入っていた。
聖杯戦争が本格的に幕を開けるこの日まで、企業への技術提供と並行してアドラーが独自に開発していたものだ。

「既にかなりの数を揃えている。裏社会の下衆共の持つなまくら銃よりかは余程役に立つだろう」
「…マイスターは、電光機関を、体の中に持ってます、よね?どうしてそんなに…?」
「確かに俺個人が使う分には電光機関は一つで十分だ…が、これらの装備は別の用途で使う。駒と器を利用する上で重要な役割を果たすことに――」


アドラーが得意げに先を言おうとしたところで、アドラーの携帯電話からけたたましく着信音が鳴る。
言おうとしたことが遮られて余程腹に据えかねたのか、アドラーは露骨に嫌な顔をして舌打ちしつつ懐から携帯電話を取り出す。

「何だ!」

アドラーが忌々しげに怒気を込めて電話に出る。
電話の相手はアドラーと契約している貸倉庫の業者らしかった。
本来電光機関はそこから発生する電磁波により、無線やレーダーなど一切の電子兵器を無力化する能力を持つのだが、現在はアドラー自身が作動させていないため問題なく電話通信ができる。

『大変申し訳ございません。先ほどまで弊社の方でお客様の購入された資材の搬入作業を行っておりましたのですが――』
「金なら払う。空いている倉庫を使ってでも全て納めろ」
『いえ、こちらとしてもそうしましたのですが、あまりの量に△△港にございます倉庫群には入りきりませんでした…』
「それを早く言え!!お前達は別の港にも貸倉庫を所有していたはずだ。どこが空いているか教えろ」
『は、はい、▼▼港の倉庫でしたら相当数空きがあります。搬入できなかった資材も全て収納できるかと…』

業者に対してもアドラーは高圧的な態度を曲げない。しかも今のアドラーは機嫌を損ねているのでそれが顕著に出ている。
▼▼港といえばK市の最西端、C-1南部にある港だ。K市は呉市を再現しているからか港が多く、海外から輸入品を積んだ貨物船の多くがK市の港を訪れる。
▼▼港はアドラーの豪邸からはかなり距離があるが、D-3から直行する分にはそこまで離れてはいない。

(思えば、物資は分散させた方がいいかもしれん)

これから本格的に聖杯戦争が始まるのだ。万が一、物資を集中させている拠点を襲撃されてそこを制圧されれば損失は計り知れない。
C-6の豪邸、C-1の▼▼港、D-3の△△港。保有する物資はなるだけ分散させておいた方が今後を有利に進められるだろう。

「そこで構わん。そうと決まったらさっさとしろ!」

思わぬアイデアを生み出してくれたことに内心でほくそ笑みながら、アドラーは続けて応答する。

『本当に申し訳ございませんお客様、異なる地区にございます貸倉庫には別途手続きが必要になるのです。ですので、大変お手数ですが一度△△港にあります本社まできていただけないでしょうか?』
「フン、融通の効かん奴等だ。まあいいだろう、もう一度そこへ行ってやる。感謝しておけ」
『あ、ありがとうござい――』

『ます』と電話の向こう側の人物が言い終わる前にアドラーは電話を切った。
通話の様子を見ていたU-511がおろおろとしながらアドラーの指示を待っている。

「貸倉庫の業者へ顔を出しに行く。貴様も一緒に来い」
「……は、はい」








     あしひきの 山桜花 日並べて かく咲きたらば いたく恋ひめやも

     もしも山の桜が何日も咲いているのだったら、こんなに恋しいとは思わないでしょうに。

                                                     ――山部赤人,万葉集第八巻 より



日本語において、花の終わり方は花に応じて異なった言葉で表現される。


桜は「散る」。
梅は「こぼれる」。
椿は「落ちる」。
朝顔は「しぼむ」。
菊は「舞う」。
牡丹は「崩れる」。
萩は「こぼれる」。
李は「垂れる」。
雪柳は「吹雪く」。


咲いた花は無常にも散ってしまう。
敢然と輝くようにして美しく咲き誇った花は、その刹那的な栄光の後には必ず終わってしまう。
短い時にしかその美しさと共存できないことを先人は嘆き、だからこそ無常の時の流れの中でその瞬間を大切にしていた。
その花々は、散っていく様ですらも、美しくて。
終わってしまう彼らの短命な勇姿が尚恋しくなる。

華が散ると書いて『散華』。
散華とは花をまいて仏に供養することでもあるが、大戦時には戦死や特攻といった兵達の死を美化する際にも使用されていた。
前者は【神樹に選ばれた勇者達】に通ずる。
彼女らは限界を超えた力を手にする満開の代償に、一輪の花――身体機能の一部を、神樹への供物として失わなければならなかった。
後者は【電光戦記にて死闘を繰り広げた者達】に通ずる。
ひとたび接敵すればそこは情ケ無用の戦場。勃発した死闘の数々で、勝利した者の視線の先には必ず倒れ伏す敗北者がいた。
満開を終えて身体に咲く花を捧げられた勇者も、敵の決死の特別攻撃が直撃して玉碎していった戦士も。
「散って」いく姿は儚く美しく、その様は等しく『散華』であった。


「蛍ちゃん、起きて」
「ん……」

布団を被ってベッドに潜りこんでいた蛍は、その年齢にしてはかなり発達した体を揺すられる感覚を覚えた。
瞼を開けると、窓から漏れる朝日の眩しさに思わず目をしかめる。
窓から反対側の方を見ると、蛍の引き当てたブレイバーのサーヴァント、犬吠埼樹が霊体化を解いて立っていた。

「朝だよ」

蛍は寝ぼけ半分に「おはようございます…」と樹に返しながらベッドに腰掛ける。
脇には、聖杯戦争の中で少しでも自分を安心させるためであろうか、この世界に来てからも作っていたこまぐるみが抱かれていた。
まだ蛍は完全に目が覚めたとはいい難い状態だったが、目覚まし時計の時刻を見て覚醒する。

「えっ、もうこんな時間!?」

時計の針が指していた時間は小学校の登校時刻まであまり余裕が持てない時間だった。
蛍はすぐに立ち上がると、衣服の詰め込んでいるクローゼットを開いて寝間着から普段着へ着替え始める。

「ごめんね、そろそろ起きないと遅刻するかなって思って、起こしちゃった」
「あ、ありがとうございます!」

旭丘分校に通っていた時からは考えられない起床時間だった。
というのも、蛍の家は生徒の中では比較的小学校に近い方だ。
この世界での生活を1週間以上続けていると体内時計もそれにマッチした方向にシフトしてしまうわけで、
蛍の起きる時間は登校にかかる時間と小学校の登校時刻に合わせて再調整されていた。

(私もこうしてお姉ちゃんに起こされていたなあ)

せかせかと支度を進める蛍を見て、樹はまだ英霊に押し上げられる前の自分を懐かしむ。
樹にとっては大好きな姉であり、家族であった犬吠埼風はいつも樹より早く起きて朝食も作って、早起きが苦手な樹を起こしてくれたものだ。
ブレイバーのサーヴァントとして現界してからはまるで自分が姉の立場になれたようで、少し嬉しい気持ちになった。

「えっ」

着替えを終え、文房具などをランドセルに入れようと机に向かっていた蛍が動揺した調子で声を漏らす。
樹はすかさず蛍に近づいて「どうしたの?」と声をかけた。

「ブレイバーさん…これって」

蛍の手には一枚の紙が握られていた。
樹が見ると、その紙には「サーヴァント」や「マスター」といった文字が羅列されている。
間違いない、聖杯戦争の関係者からの通達だろう。

「これは…討伐令、だね」
「と、討伐…!?」

討伐。田舎での生活では決して縁のないであろう単語を聞いて、蛍の体はその場にへたり込み、震える。
何者かが蛍の眠りについている間に、何らかの手段で机の上にこっそりと通達の紙を配置したのだ。
睡眠の必要のなかった樹は、朝まで見張りのために霊体化して蛍の家の周囲を巡回していたためにそれに気づくことができなかった。
蛍は、電脳世界での日常にヒビが入ったような気がした。
聖杯戦争の火蓋が、ついに切って落とされたことを示すかのような出来事だった。
蛍を安心させるために、樹は床に座っている蛍の頭を撫でてやる。
しばらくすると蛍の呼吸は落ち着き、哀願する目で樹を見上げる蛍が樹の瞳に映った。
涙は浮かべておらず、内心では安堵していることがわかる。
ここで蛍が大泣きしなかったのは樹の輝ける背中による成長の結果なのかもしれない。

「これって…最近の殺人事件のことですよね?」
「多分そうだと思う。薄々思っていたけど…やっぱりサーヴァントの仕業だったんだね」

討伐理由の欄に書かれていた「無辜の市民五十八名の殺害」には蛍も樹も心当たりがあった。
新聞やニュースなどでもK市の連続殺人事件は報じられており、今も世を騒がせている。
樹はこの事実にやるせなさと憤りを隠しきれなかった。

――NPCとはいえ無関係な人を、殺すなんて。

その行為は、勇者として決して許せる行為ではない。
樹としては、被害が拡大する前にそのアサシンをどうにかしたいところだったが…。

「…ブレイバー、さん?」

神妙な表情をしていた樹に蛍は心配そうに声をかける。

「蛍ちゃん、私は――」

そして樹が口を開こうとしたところで、階下から「蛍ー?早く出発しないと遅刻するわよ?」と蛍の母の声がした。
仕方なくこの話は後回しにして、蛍はランドセルを背に下の階へ降りるのであった。








「…いってきまーす」
「いってらっしゃい。最近物騒だから、気を付けるのよ」
「はーい」

母へ簡単な挨拶を済ませて、蛍は登校するべく家を出る。
背中にはランドセルを、胸には『一条蛍』と書かれた名札をつけている。
蛍は通学でいつも使うことになっている道を歩いていく。
小学校へ近づくに連れて同じ道を行く生徒も多くなってくるが、そんな彼らに比べて蛍の背は頭一つ分以上抜けており、クラスごとに背の順で並んでも蛍が一番後ろだ。
蛍とすれ違い、日常的に彼女を見ていない者は九割の確率で蛍を二度見する。

「はあ…」

蛍は思わず溜め息をついてしまい、いつにも増してその表情は暗い。

「…ブレイバーさん。私、どうしたらいいかわからないです」
【…ブレイバーさん。私、どうしたらいいかわからないです】
【蛍ちゃん、声が洩れてるよ】
「あ…」
【あ…】

足を進めつつ、念話で樹をコンタクトを取ろうとした蛍だったが、まだ慣れていないのかその内容が口に出てしまっていたようだ。
無理もないだろう。蛍は魔術や契約といったこととは全くの無縁の、ただの小学生なのだ。
聖杯戦争のマスターには念話の能力が等しく与えられているとはいえ蛍はそれを満足に扱うことも叶わず、
今のように念話で話そうとしたことと声を出して話そうとしたことが混ざってしまい念話の内容が外に漏れてしまうことがたびたびあった。

【ご、ごめんなさい…】
【大丈夫だよ。声は小さかったから誰にも聞かれてないと思う】
【うう…】
【蛍ちゃんは聖杯戦争が始まって、討伐令も出されて、これからどうすればいいかわからないんだよね?】

蛍はうなだれながら肯定の返事を返す。
繰り返して言うが、蛍はただの小学生である。
そんな子供に、聖杯戦争だの討伐令だのをどう立ち回るかを考えることなど不可能であった。

【私は討伐令には関わらない方がいいと思う】

それは樹も承知しており、できるだけ蛍の意思を尊重しつつ前に立って導く。
かつて姉が弱かった自分にそうしてくれたように。

【今は蛍ちゃんの身の安全が一番だからね。それで、いい?】

勇者である樹のマスターは、最も勇者の助けを必要としている者だ。聖杯戦争に巻き込まれてしまった少女だ。
蛍は何としてでも無事に帰るべき場所へ帰してあげたい。
アサシンの討伐令に乗ってしまえば、それだけ蛍に大きな危険が降りかかる。
樹は蛍の無事を最優先し、アサシンのことは他の主従に任せることにしたのだ。

【ブレイバーさん…本当に、ありがとうございます】
【これからどうするかもちゃんと決めないとね】

蛍は笑顔を浮かべながら、霊体化した樹がいるであろう横の方向へ顔を向ける。
樹がここで霊体化を解いていたならば、頼りがいのあるお姉さんのようにこちらに向かってウィンクしていたことだろう。

【――って、蛍ちゃん、前!】
「へっ?」

樹に注意を促され、蛍が素っ頓狂な声を上げて立ち止まると、目の前にはまるでクジラのように長い黒塗りのリムジンが目の前を発進して走り去っていくところだった。
蛍は念話に集中しすぎていて気付かなかったが、いつの間にか大きな交差点に差し掛かっていた。
樹が声をかけていなければ、赤信号のまま蛍が長い横断歩道を渡ってしまい交通事故に発展しかねなかっただろう。

【あ、危ないところだったね】
【うう…本当に、すいません…】
【気にしないで。これから慣れていけばいいよ】

おそらくはここから東に行ったところにある高級住宅街の車なのであろう、黒く光る豪華なリムジンを見送ってから、蛍は青信号になったことを確認して横断歩道を渡った。
樹と念話を交わしてからしばらく経つ。視界にもしっかりと注意を払い、今回のようなことがないように肝に銘じながら蛍と樹は先ほどの話の続きを再開する。

【…まず大事なのは、生き延びること、だよ】
【生き延びる?】

樹の打ち出した方針は、第一に「生き延びる」ことだった。
犬吠埼樹はこの聖杯戦争においては召喚されたサーヴァントに過ぎず、どうすればこの世界から脱出するかは知らないし、どうすれば聖杯戦争を止められるかもわからない。
これは一見不確定要素の固まりのように見えるが、樹の生前所属していた勇者部には五つの掟があり、生き延びるという方針の元となっていた。

曰く、「なるべく諦めない」。
曰く、「なせば大抵なんとかなる」。

諦めずに生き延びていればいずれ生きて帰れる時が来る。
生き延びていれば、その過程でこの世界から生きて帰る方法が見つかるかもしれない。
もし見つかった場合は、それを成せばいい。

(だからこそ、サーヴァントの私がしっかりしなくちゃ)

そのためには、何としてでも元の世界へ帰る方法を掴むその時まで、蛍は生き延びさせなければならない。
現時点では一条蛍の味方であるのはブレイバーである樹一人なのだ。
勇者として、蛍だけは守って見せると樹は心を引き締めた。


【あと、これは他と同じになるけど、私達も他の主従を探していくことになると思う】
【私達も、ですか?】
【うん。確かにこの世界に呼ばれた人達は、ほとんどが聖杯を狙って来ている人達かもしれない。けどね、私はもしかしたら蛍ちゃんと同じような人もいると思うの】
【私と同じ…】

そう言いかけて、蛍は一つの可能性に行きつく。
確かに、蛍と同じような境遇で、元の世界に帰りたいと願っている人達もいるかもしれない。
蛍は何の願いもなく、訳が分からぬまま巻き込まれたマスターだって、少数だけどいるかもしれない。

【もしそんな人を見つけたら…蛍ちゃんはどうする?】
【一緒に協力して、生きて帰れたらいいなって…思います】

蛍にも樹にも、大切な友達や仲間がいた。
元の世界の掛け替えのない彼らがいたからこそ、成し遂げられたことがあり、好きになれたこともある。
もし志を同じにする人がこの世界に一人や二人でもいるのなら、一緒に頑張りたいというのは蛍も樹も同じであった。

(ブレイバーさん、まるで私のお姉ちゃんみたいだなあ…)

聖杯戦争は怖い。討伐令は恐ろしい。今までの蛍であれば泣いて家に籠っていただろう。
だが、今は違う。ブレイバーが蛍の味方として、実の姉のようについてくれている。
彼女の背中を見ていると、彼女と話していると、恐怖で氷のように固まった心が溶けていき、この聖杯戦争でどこまでも歩いていけるような気がした。
暖かい勇気が、心に溢れてくるようだった。

「…あの、私、頑張ります!聖杯戦争でも、私なりにブレイバーさんの力になれたら――」
【…あの、私、頑張ります!聖杯戦争でも、私なりにブレイバーさんの力になれたら――】
【蛍ちゃん、声、声!】

蛍がいつになくはきはきとした調子で思いの丈を打ち明けるが、感情が高ぶって念話が外に漏れてしまった。
一部の道行く人がこちらに視線を向けており、蛍の顔が一気に赤くなり、しおらしくなった。

【…一緒に、頑張ろうね】
【…はい】

恥ずかしさを紛らわすように、蛍は学校へ向かうスピードを上げてそそくさと去って行った。










そんな蛍の背中を、『死神』の使い魔が見つめていた。








人が一人入るにしてはとんでもなく広いリムジンの後部座席に、かつてエルンスト・フォン・アドラーが膝を組んで座していた。
まだ11月の中頃だというのに暑苦しそうな全身を覆うコートを着ており、その中には電光被服を着込んでいる。
貸倉庫業者の本社を訪ねるために自宅にあるリムジンを専属の運転手に運転させて△△港にある本社へと向かっている最中である。
近くには巨大なトランクボックスが置かれており、中には着脱式電光機関と電光被服が20セットほどが入っている。
これらは万が一のために貸倉庫へ貯蔵しておくために持ち出したものだ。
着脱式電光機関と電光被服は様々な役割を果たしてくれる最重要の物資だ。
仮に豪邸を破壊されてこれらが全て瓦礫の下に消えればかなりの痛手だ。
アドラーの保有する物資では最も分散させるべきものであろう。

「戻って来たか、アサシン」

アドラーが口を開いた直後、音も立てずにリムジン内に何かが顔を出した。
それは紛れもなくU-511であり、何らかの任務から帰還したことを意味していた。

「ユー、戻りました」
「どうだった、あのガキは?」
「間違い、ありません。あの子は、マスターです。しっかりと、『聖杯戦争』、って言っていました」
「ククク、そうかそうか」

それを聞いたアドラーはくつくつと笑う。
初っ端からマスターを特定できるとは実に幸先がいい。

「『一条蛍』…覚えたぞ」

切欠は単なる偶然であった。
大きな交差点に差し掛かった時、後部のミラーガラス越しに神からひいきされたとしか思えない美しさを持つ女性がアドラーの目に入った。
しかしその女性は日本の小学校の必需品であるランドセルを背負っており、胸の名札にはご丁寧に『一条蛍』と名前が書いてあった。
こんないい客のつきそうなプロポーションをした女が小学生であるものかとアドラーは半信半疑であったが、注目するべきはその女の仕草だ。
他のNPCに比べるとどこか不自然で、笑顔で横を向きながら歩いて今にも赤信号の横断歩道へ飛び出しそうではないか。
まるで『見えない――例えば霊体のサーヴァントのような――何かと話している』としか思えなかった。
怪しんだアドラーはすぐさまU-511に一条蛍の尾行を命じ、そして現在に至る。
U-511の持つ高ランクの気配遮断に加え、日本出身の者に対して有利になる対日本がうまく機能したことにより、その犬吠埼樹やその精霊までもがU-511の存在を感知できなかったのだ。
流石のアドラーもまさか小学生のマスターが紛れ込んでいることに関しては予想外であったが。

相手は小学生であり、まだガキの範疇を出ない。
ミュカレのような少女の姿を借りた魔女である可能性も疑ったが、交差点で見た時の仕草から精神は年相応であると考えられよう。
どんなサーヴァントを従えているかは知らないが、あのような子供は少し痛めつけてやればすぐに心が折れる。
令呪を消費させてそのサーヴァントを隷属させ、理想的な形で駒にすることも可能であろう。
場合によってはあの少女の肉体を『器』として利用することもできるだろう。

器は、言わば魂を受け取る肉体のことだ。
アドラーには潤沢な財産があるが、その他にも固有の能力として、『転生の法』がある。
たとえ肉体が消滅しても別の肉体が存在する限り、他人の身体に魂を移し変え、精神を乗っ取って復活することができる完全者の秘跡。
既に電光機関により寿命をそれなりに消耗しているアドラーだったが、何度も新しい器に魂を移し替えることで電光機関のリスクを克服していた。

しかし、忌まわしいことにこの電脳世界では、何故かサーヴァントと「サーヴァントと契約している」マスターの肉体は乗っ取れないという制限が課せられている。
サーヴァントが死亡したマスターならばそいつに転生することができようが、サーヴァントを失うと半日の消費期限がついてしまうという困った制限なのだ。
NPCに転生することも可能だが、前述したようにNPCの肉体は脆弱だ。
戦闘時のように強力な電気を継続して発生させようものならば、時を経ずして電光機関の消耗で枯れ死んでしまうだろう。
アドラーが死亡した場合、「器」に転生した後に電光機関を回収しきれない可能性は大いにある。
この日まで開発し続けた着脱式電光機関などは、駒にするマスターに渡すなど交渉のカードとしても用いられるが、
「器」に転生した際にすぐに電光機関と電光被服を身に着けるためのスペアとしての使い道もあった。
しかしそのスペアの数にも限りがあるため、できるだけ他のマスターの持つ消耗に耐えられる肉体を用意する必要があったのだ。

「奴の身辺情報についてはミスターフラッグに頼んで調査してもらうとして…さて、どう利用してくれようか」

アドラーは醜悪な笑みを浮かべながら、今後の策の思案に耽るのであった。


【C-5/通学路/一日目・午前】

【一条蛍@のんのんびより】
[状態] 健康、輝ける背中(影響度:小)
[令呪] 残り三画
[装備] 普段着
[道具] ランドセル(授業の用意一式)、名札
[所持金] 小学生のお小遣い程度+貯めておいたお年玉
[思考・状況]
基本行動方針:帰りたい
1:脱出の糸口が見つかるまで生き延びる
2:自分と同じ境遇のマスターがいたら協力したい
3:自分なりにブレイバーさんの力になりたい
[備考]
※U-511の存在に気付けませんでした。
※念話をうまく扱うことができず、集中していないとその内容が口に出てしまうようです。

【犬吠埼樹@結城友奈は勇者である】
[状態] 健康
[装備] ワイヤーを射出できる腕輪
[道具] 木霊(任意で樹の元に現界することができる)
[所持金] なし
[思考・状況]
基本行動方針:蛍を元の世界に帰す
1:蛍の無事を最優先
2:討伐対象の連続殺人は許すことができないけれど…
[備考]
※U-511の存在に気付けませんでした。


【C-5/リムジン内/一日目・午前】

【アドラー@エヌアイン完全世界】
[状態] 健康
[令呪] 残り三画
[装備] コート、電光被服(コートの下に着用)、埋め込み式電光機関
[道具] トランクボックス(着脱式電光機関と電光被服×20個)
[所持金] 富豪としての財産+企業から受け取った金(100億円以上)
[思考・状況]
基本行動方針:聖杯狙い
1:ズーパーアドラーに、俺はなる!
2:討伐令には、今のところは乗らない
3:D-3に向かい、貸倉庫業者との手続きを済ませる
4:貸倉庫を利用して物資を分散させる
5:一条蛍とそのサーヴァントをどう利用してくれようか…
6:一条蛍の身辺調査をミスターフラッグ(ハタ坊)に依頼する
[備考]
※聖杯戦争開始前に、永久機関と称して着脱式電光機関の技術を電機企業に提供しています
※企業に対しては、偽造の身分証明書と共に『ヒムラー』と名乗っています
※独自に数十個の着脱式電光機関と電光被服を開発しています
※ミスターフラッグ(ハタ坊)などの有力者とのコネクションがあります
※K市を呉市を元に再現していると認識しています
※一条蛍をマスターと確認しました。そのサーヴァント(ブレイバー)については把握していません。
※NPCの肉体は脆弱で、電光機関による消耗が早いようです。どれくらい消耗が早いかは、後続の書き手にお任せします
※親衛隊長はマスターを特定できてご満悦のようです

【U-511@艦隊これくしょん】
[状態] 健康
[装備] 『WG42』
[道具] なし
[所持金] なし
[思考・状況]
基本行動方針:マスターに従う
1:マスターに服従する

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2016年01月17日 22:43