誤解:「自然放射線と人工放射線、人体に与える影響は違う」という誤解
「人工放射線だけが体に有害」という誤解について説明します。
関連 放射性物質ゼロの幻想:カリウムとセシウム http://www47.atwiki.jp/info_fukushima/pages/157.html
関連 放射性物質ゼロの幻想:カリウムとセシウム http://www47.atwiki.jp/info_fukushima/pages/157.html
人工放射線だから身体に悪いというようなことはない
自然由来と人工(原発事故や核実験)のものでは核種が同じならば、影響は同じです。放射線を出す物質(核種)によって、放射線の種類が変わります。その放射線の種類と強さによって、人体への影響が変わってくるというのが正しい理解です。つまり人工または自然という由来によって影響が違うことはありません。(by 管理人)
(財)日本分析センターより http://www.jcac.or.jp/method_2.html
放射線は、発生源によって自然放射線と人工放射線に分けられます。 ただし、放射線自体に変わりはありません。 自然放射線だから身体に良く、人工放射線だから身体に悪いというようなことはないのです。
人工放射線と自然放射線は違うものですか。日本保険物理学会
(引用)人工放射性物質から出る放射線も自然放射性物質から出る放射線もアルファ線、ベータ線、ガンマ線という種類は同じです。
人工のアルファ線と自然アルファ線は別物ってことはないのです。放射線に人工・自然の違いがあるってことは無いです。
(引用)問題は人類のDNAが自然放射能に適応しているとか、人工放射能には適応していないという話ではなく、DNA損傷の修復作用を持っているかどうかという話です。もちろん、人工放射能から発する放射線のエネルギーが自然放射能から発生するものと異なることにより、体内での放射線の挙動が異なります。しかし、それはDNAを何本切るか、という違いでしかありません。
放射線が人体に影響を与えるのはDNAを損傷させるからです。※しかし人体にはDNA損傷の修復システムがあります。
上記引用ではわかりにくい部分があると思います。人工由来による放射性物質が、自然由来のそれとの違うのは、核種が違うために、そこから出る放射線一回あたりのDNAを切る能力が違うということを意味しています。
上記引用ではわかりにくい部分があると思います。人工由来による放射性物質が、自然由来のそれとの違うのは、核種が違うために、そこから出る放射線一回あたりのDNAを切る能力が違うということを意味しています。
放射性セシウムと放射性カリウムは、それらが放つ放射線の種類で言えば同じだが、放射線が一回放つときのDNAを切る能力は違うということです。
+ | CINIC 原子力情報室の情報を中心として作成 |
市川定夫氏の動画がデマの元になっている
このデマの元になってるのは、この動画 http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=gjbwiKNlULc
埼玉大学名誉教授・市川定夫氏(放射線遺伝学)の講義。
原発由来の放射能と、自然由来の放射能を同列に並べ比較する原発推進派のウソが分かります。
たしかにこの動画での市川氏の発言は自然放射線と人工放射線は違うという印象付けるような話になっています。放射線の基礎がわかっていない人はそう思ってしまいがちです。
この市川定夫氏の主張を検証しているブログ
ざっと市川定夫、自然放射線」という語句で調べると、これについて科学的に考察してるブログがありました。
人工放射線と自然放射線の違い?(その1)
人工放射線と自然放射線の違い?(その1)
K40(放射性カリウム)は安全。と誤解してるブログ
http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-1020.html
ネタ元は中山幹夫という学者の電子書籍のようです。
ネタ元は中山幹夫という学者の電子書籍のようです。
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