ナレーション
平和な国を。
豊かな国を。
満ち足りた生を。
誇りある死を。
いくつもの夢があり、
約束があった。
その果て、すべての決着をつける
最後の戦いが今、はじまる。
編成前
ガウス
「来たか……
つまり、残っているのは
俺だけということか」
「だが構わん。
さあ、決着をつけよう」
シナリオ開始時
シナリオ中
セルディック⇔ガウス(戦闘時)
ガウス「く、もはや国など関係ない。
俺は、俺の誇りをかけて、
貴様を倒そう!」
セルディック「ガウス……俺は、
お前がうらやましいよ」
ガウス「何だと?」
セルディック「俺には誇りなんてない。
誇れるものなんて何ひとつない」
「俺は、何者でもないんだから。
……だから、お前がうらやましい」
ガウス「では、貴様は何のために
ここまできた」
セルディック「約束、かな」
ガウス「約束?」
セルディック「ああ。
絶対に守らなくちゃいけない
約束があるんだ」
「だから、そのために、
俺はお前に勝つ!」
イグレイン⇔ガラハッド
ガラハッド
「メフレイユのやつめ、
とんでもないものを残して
いきましたな」
イグレイン
「セルディックは大丈夫かな……」
ガラハッド
「姫さまは
信じているのでしょう?
きっと大丈夫」
イグレイン
「うん……」
セルマ⇔アリオス
セルマ
「なんて、濃厚な闇の力……」
アリオス
「すごいな、
闇が実体を持ってるなんて」
セルマ
「感心している場合じゃないでしょう、
先生!」
アリオス
「感心している場合さ。
良いか、魔術師たるもの、
探求心を失ったら終わりだ」
セルマ
「それはそうですが……」
アリオス
「だから、私が戦いを放って研究に
夢中になってしまうのも
当然のこ……ぶべっ!」
セルマ
「先生、ぶちますよ!」
アリオス
「な、殴ってから
言うことないじゃないか……」
ナジ⇔アルベリヒ
ナジ
「ガウスのやつも、闇の力に
魅せられたか」
「剣一本で
国を作るとか言ってたやつ
がねえ」
アルベリヒ
「ガウスさまはメフレイユに
だまされただけだ」
ナジ
「あんたの忠誠心は立派だけど、
それはそれでガウスを
馬鹿にしてないか?」
アルベリヒ
「……そうだな。
なあ、ナジ殿」
ナジ
「なんだ?」
アルベリヒ
「きみは、ガウスさまを
知っているのか?」
ナジ
「んー……まあな。
昔の話だけど」
アルベリヒ
「いったい、どこで?」
ナジ
「おっと、過去の詮索はなしだ」
「俺は何ものにも捕らわれない
自由人だからね。
過去のことは語らないぜ?」
アルベリヒ
「……そうか。きみが何ものでも
かまわない。ガウスさまを
止めるのに協力してくれ」
ナジ
「無論。
言われずとも、そうするさ。」
シナリオ終了時
(ここからボイス有)
主人公
「ガウス、お前の負けだ。
帝国とともに滅べ」
ガウス
「そんなわけにはいかん!」
「俺は、ここで死ぬわけには
いかないのだ!」
「剣よ、もっと俺に力をよこせ!」
主人公
「なんだこれは!」
アリオス
「いけない!これは
教団のアジトで見たのと同じ……
いや、もっとまずいぞ!」
アイギール
「逃げるのじゃセルディック!」
主人公
「ダメだ、
これをこのままにするわけには
いかない……」
「聖剣が、そう俺に告げるんだ……」
アイギール
「セルディック、頼む!
戻ってきてくれ!」
主人公
「剣よ、俺に力を……」
イグレイン
「ダメだよ、セルディック」
主人公
「!?」
「何をする気だ、イグレイン!」
イグレイン
「セルディックは死んじゃダメ」
「セルディックが死んだら
ブルトワルダはどうなるの?」
主人公
「それは……」
イグレイン
「それに言ったでしょ、
セルディックを守るって」
主人公
「ダメだ……」
イグレイン
「約束だもの。守らないと」
主人公
「逝くな!イグレイン!」
イグレイン
「剣よ、私に力を」
主人公
「イグレイーン!!」
(ボイスここまで)
ヴェルン暦382年に始まった
大陸全土を巻き込んだ戦乱は、
グラン=メルー帝国の崩壊とともに
終わった。
しかし、この戦いは大陸に
大きな傷跡を残したのだった。
戦いの後、セルディックは各国の
有権者たちを集め、教皇アイギールの
見守る中、和平条約を調印した。
ブラヴォード中の有権者が
集まったといわれる会談後、
王や諸侯たちは民の前に姿を現し、
平和を宣言したと伝えられている。
これは、その一節である。
主人公
「民よ。
ようやく、ブラヴォードに
平穏が取り戻された」
「しかし、ここに到るまで、
多くの者が力を尽くし、
多くのものが失われた」
「かつて聖王の作った平和。
それを壊したのは誰か」
「それは誰でもない、
我々自身なのだ」
「ならば、私たちは失われた
多くのものを忘れてはいけない」
「彼らがつくりあげたもの、
彼らが残したもの、
彼らが願ったもの」
「それを継いで生きていかなければ
ならない」
「私たち一人ひとりが、そう望んで
進まなければならないのだ」
「できぬと
皆はそう思うだろうか?」
「だが、かつて大陸に
平和をもたらした聖王は
ただの諸侯のひとりだった」
「大陸を手に入れようとした皇帝は
それまでは誰も見向きもしない
小国の王だった」
「そして私も同じだ……」
「人は誰でも、
最初からなりたいものに
生まれてくるわけではない」
「王といえど、
王たれと望むからこそ王になる」
「そして誰も、願えば
聖王となることができるのだ」
「私はここに望み、願い、
約束しよう」
「ブルトワルダの神聖皇帝の
名において、ブラヴォードの
平和を守りつづけることを」
アイギール
「なかなか
様になっているではないか」
主人公
「当たり前だろう。
俺を誰だと思っているんだ」
アイギール
「さて、誰なのじゃろうな」
主人公
「俺は、俺だよ」
アイギール
「……そうだったな」
主人公
「それでだな、アイギール」
アイギール
「なんじゃ?」
主人公
「あの、えーと……」
アイギール
「なんなのじゃ、
男ならはっきりせい!」
主人公
「……」
アイギール
「ど、どういうことじゃ!?」
主人公
「なんだよ、アイギールが
言い出したことじゃないか」
アイギール
「う、うるさい!それで、
どういうことなのじゃ!?」
主人公
「アイギール……
俺と、結婚してくれ」
アイギール
「………」
主人公
「………」
アイギール
「答えは、出たのか?
自分は許せそうか?」
主人公
「いや、自分を許せる日は
絶対こないよ」
アイギール
「そうか……」
主人公
「きっと、俺の背負うものは重くなり
続けるばかりで、軽くなること
なんてないんだと思う」
「俺は欲張りだからさ、
何も捨てたくないんだよ」
「世界に平和を。
そんなことができるのか
なんて分からない」
「でも、今度は誰もこぼさない。
絶対に、あきらめたくないんだ」
アイギール
「まったく、少し見ぬ間に
ずぶん(随分だと推測)と大人になったのだな、
おぬしは」
主人公
「姉離れしたのかもな」
アイギール
「ぬ?」
主人公
「いや、何でもないよ……
それで、答えを聞かせてくれないか、
アイギール」
アイギール
「ふふ、妾の答えなど
分かりきっておろうに」
主人公
「それでもお前の口から
聞きたいんだよ」
アイギール
「……ああ、妾の
生涯の伴侶となってくれ」
主人公
「……喜んで」
アイギール
「さあ、行くぞ」
主人公
「どこへだ?」
アイギール
「人々が平和を祈るめでたい日に、
もうひとつめでたいことを
加えてやるのじゃ」
「ほらほら、一緒に来るんじゃ、
セルディック!」
主人公
「まったく、初めて会ったときから
強引だったな、お前は」
アイギール
「妾の押し切り一本勝ち
ということじゃな!」
主人公
「ははは……」
最終更新:2010年06月18日 22:44