王都脱出会話


ナレーション

闇の力が聖王アルトリウスの手で
祓われて150年余り。
ブラフォード大陸に再び、戦乱が
訪れようとしていた

四方を列強に囲まれた中原の要所
ブレトワルダ王国。
賢王エリオットの突然の崩御から
幾日が経過した、ある日のこと。

その日、ブレトワルダ王国では、
王太子セルディックのもと、静か
に国葬が執り行われていた。
しかし、その沈黙はすぐに、乱入
者たちとの戦いによって、破られ
れることとなった。
東の列強グラン=メルー帝国が
ブレトワルダの王都エグバードへ
と侵攻してきたのである、
だが、その喧噪すら、長くは続
かなかった。
圧倒的な戦力差、そして完璧な奇
襲によって組織的な反撃を封じら
れた王国軍は、さしたる抵抗す
る間もなく、次々と討ち取られて
しまったのである。

ここに至って、聖王によって興さ
れたブレトワルダ王国の命運は風
前の灯火。
誰の目にも、命運尽きようとして
いるかのように見えた。

時にヴェルン歴382年。
木々の緑も深くなり始めた。初夏
のことである。

編成前

なし

シナリオ開始時

帝国軍先遣歩兵
 「いたぞ、こっちだ!」
帝「投降しろ!
  もはや逃げられはしないぞ!」
ケ「まずいな。
  残ったのは、私たちだけか?」
マ「そのようだな……
  ケイ、セルディックさまと共に、
  防御が手薄な南へ抜けろ」
 「街道まで出てしまえば、
  脱出できるはずだ」
 「この場は俺が引き受ける。
  さあ、行け」
ケ「マーガス、お前なあ」
マ「聞け、ケイ。ここでは、
  セルディックさまをお守りすること
  だけを考えるんだ」
ケ「言われなくとも! だがな……」
主「ケイ、突破口を開いてくれ。
  南門を抜けるぞ」
ケ「セルディックさま!」
主「マーガス、私と共に来い。
  足止めは不要だ」
マ「セルディックさま!?」
主「1人よりは2人、
  2人よりは3人だろう?」
 「いいか、必ず3人揃って
  エグバードから脱出するんだ」
ケ「はっ! お任せください!」
マ「……わかりました」
 「ブレトワルダ騎士の精強さを、
  帝国のやつらに見せつけて
  やりますよ」
帝「アルベリヒ閣下。
  ブレトワルダの騎士たちが
  いるようです!」
ア「投降するようすは?」
帝「ありません」
ア「そうか、ならしかたない。
  そのものたちを捕らえ、王都攻略の
  最後のしあげとしよう」

シナリオ中

ケイ⇔マーガス


ケ「そういえば、マーガス」
マ「どうした、ケイ?」
ケ「タイミングがよすぎる、
  と思わないか?」
マ「たしかにそうだな」
 「陛下が病死され、その国葬の
  タイミングでやつらが
  攻め込んでくるとは」
ケ「前々から準備をしていたとしか
  思えない。
  もしかしたら陛下は……」
マ「そうかもしれないな。
  だが、それを考えていても
  しかたない」
 「今はセルディックさまを
  お守りするだけだ」
ケ「そうでなければ、お前の大好きな
  女の子たちに嫌われてしまうしな」
マ「そのとおりだ!」

ケイ⇔主人公


ケ「エグバードはこの通りですが、
  セルディックさまが
  ご無事でよかった」
主「だが、多くの者が帝国に
  討たれてしまった」
ケ「しかしセルディックさまさえ
  生きていらっしゃれば、
  ブルトワルダは滅びません」
 「どうか、早まった真似だけは
  およしください」
主「……そうだな。
  倒れていったもののためにも」

主人公⇔マーガス


マ「敵がどこに潜んでいるか
  分かりません。お気をつけください
  セルディックさま」
セ「ああ、ありがとうマーガス」
マ「セルディックさまが無事で
  本当に良かったですよ」
 「セルディックさまが亡くなられでも
  したら、マリーさまが泣いて
  しまいますからね」
 「女性を泣かせるのは俺の主義に
  反するんですよ」
セ「マリー、か」
マ「ええ。マリーさまも、
  ご無事だとよいのですが」
セ「そうだな……」

ガウス増援時(南or南西の門方向に進んだ時)

マティアス
 「もはや王都陥落は目前のようだな」
クロト
 「あたしたちの出る幕も
  ないみたいだねえ」
帝国軍守護騎士
 「陛下、前方に敵の姿を
  確認しました!」
ガウス
 「敵、か」
マ「ガウス、せっかく若いふたりに任せたんだ。
  最後まで見守ったらどうだ」
ガ「……いいだろう。
  だが、我が騎士たちは暴れ足りない
  のではないか?」
マ「ふむ。まあ、それもそうだな」
ガ「よし。
  帝国の威光、
  知らしめてくるがよい!」
帝「はっ!」
主「くっ……」
  (南西の門に方向に進んだ場合)
 「帝国軍の増援か!」
 「今は王都を脱出することが先決だ!
  南西の門から脱出しよう!」
  (南の門に方向に進んだ場合&マーガス健在)
マーガス
 「あれは……
  グラン=メルー皇帝ガウス!」
 「あの大軍が相手では、
  さすがに分が悪いですね」
 「距離はありますが、南西から
  脱出した方がよさそうですな」
主「よし!
  南西の門から脱出しよう!」
  (南の門に方向に進んだ場合&マーガス撃破)
ケ「伏兵だと!?」
主「ケイ、引き返そう!
  あれは、帝国軍主力だ」
 「今は王都を脱出することが先決だ!
  南西の門から脱出しよう!」

アルベリヒ追撃時(開始から数ターン経過後)

ア「陛下の手を煩わせるまでもない。
  ……私も追撃する!」

エルネスト増援時

帝国軍重装騎士
 「エルネスト閣下!
  敵がやってきます!」
エ「よし、すみやかに敵を迎撃せよ」
  (アルベリヒ健在)
帝「しかし、アルベリヒ閣下の部隊が
  追撃をしていますが……」
エ「このままでは敵に逃げられてしまうぞ?」
 「いいか、アルベリヒの手伝いを
  してやるのだ」
 「それともアルベリヒには
  気をつかうくせに、俺の命令が
  聞けないというのか?」
帝「い、いえ」
エ「ならさっさと攻撃しろ」
帝「はっ!」

アルベリヒ撃破時

ア「まだこれほどの騎士が
  残っていたとは……」
 「これ以上戦っては兵の損害が
  増えるだけか」
 「ガウスさま、
  ここは退かせていただきます」

エルネスト撃破時

エ「何でこんな強いヤツが
  残ってるんだ!?」
 「くそ、アルベリヒめ、
  こんなやつらを追い込んで
  きやがって!」

クロト撃破時

ク「まさかあたしに土をつけるとはね」
 「ここは逃げさせてもらうとするよ」

マティアス撃破時

マ「ほう、いい腕前だな」
 「後は任せたぞ」

ガウスに最初に直接攻撃した時

ガ「よく来てくれた。見ているだけで
  退屈していたところだったのでな。
  礼を言うぞ!」

ガウス撃破時

ガ「窮鼠猫を噛む、か。
  だが遊びはここまでだ!」
主「く、脱出するしかないか……」

シナリオ終了時

ケイ「追っ手をふりきることが
   できたようですね」
セルディック「しかし、これからどうすれば
       いいのだろうか」
マーガス「まずは南、シャレム首長国連邦の
     ダルシンさまの元へ
     向かいましょう」
    「ダルシンさまなら、
     セルディックさまに協力して
     いただけるはずです」
セルディック「マーガスがそういうなら、
       そうしよう」

数刻前……

メフレイユ「セルディックさま、
      こちらにいらっしゃったのですか」
セルディック「メフレイユか」
メフレイユ「そろそろ陛下の葬儀が
      はじまりますので、
      大聖堂へお越しください」
セルディック「ああ、わかった」
メフレイユ「それと、マリーさまですが」
セルディック「マリーが、どうかしたのか?」
メフレイユ「到着が遅れているようなのですが、
      いかがいたしましょうか?」
セルディック「……仕方あるまい。
       予定どおり、進めてくれ」
メフレイユ「はっ」
セルディック「……聞いていたか?」
???「はい」
セルディック「こたびのこと、不振な点も多い。
       何事もなければよいが、
       念のためだ」
セルディック「葬儀のほうは、お前にまかせたぞ」
???「はい、おまかせください。
    それでは行ってまいります。
    セルディックさま」

数刻後……

王国聖騎士「帝国軍が襲ってきたぞー!!」
???「ううっ、なぜこんなことに……」
   「セルディックさま。
    ご無事でいてください……!」
帝国重装騎士「いたぞ、王太子だ!」
???「しまった!」
帝国守護騎士「ぐはっ!」
セルディック「はぁ、はぁ……」
      「くっ……
       思ったよりもきずが深い……」
セルディック「もはや、これまでなのか……」
???「あれは……セルディックさま!」
セルディック「……」
???「セルディックさま、これは!?」
セルディック「お前か……」
???「ひどいけがを……!
    しっかりしてください、
    セルディックさま!」
セルディック「かまうな……。
       それよりも敵は、帝国だけじゃ
       なかったようだ……」
セルディック「まさか、やつらが……」
???「やつら?
    いったい何があったんですか!?」
セルディック「これを……」
???「これは聖剣スプンタ!」
   「ブレトワルダの王の証では
    ありませんか!
    なぜこれを俺に?」
セルディック「これを持って……行ってくれ……」
      「私は、長くはもたん……
       お前が持ったほうが良い」
???「そんな!
    何をおっしゃいますか!」
セルディック「はは、わかるだろう?
       おれはもう、助からん……」
???「…………」
セルディック「なあ、大けがをおって倒れていた
       お前を拾ったとき、
       私は本当に驚いたよ」
      「まさか自分にうり二つの人間が
       この世に存在しているなんてね」
???「セルディックさまに
    拾われなかったら
    俺はどうなっていたか」
   「大けがをして、記憶もなくして
    何もできずのたれ死んでいたと
    思います」
   「セルディックさまは俺の恩人です」
セルディック「お前は私の影武者として、
       よくつかえてくれた……」
???「当然のことをしたまでです!」
セルディック「お前に、頼みがある。
       ……聞いて……くれるか?」
???「は……はい!」
セルディック「私として、
       ブレトワルダを頼む」
???「……そんな……」
セルディック「その聖剣は、戦いの中で
       いつの間にか
       呪われてしまっていた……」
      「聖剣なくして、ブレトワルダは
       成り立たん。その呪いを
       解く方法を、みつけてくれ」
???「……わかり……ました……」
セルディック「マリーに……
       妹に会ったら、よろしく頼むぞ」
???「は……い……」
セルディック「それから……
       ブレトワルダの騎士として、
       王族として、誇りある死を」
???「……!!」
セルディック「さあ、もう行ってくれ……」
      「はやくしないと
       ここから脱出することも
       できなくなるぞ」
???「……はい……」
セルディック「たのむぞ……」
???「セルディックさま……」
セルディック「さあ、行け!」

???立ち去る

セルディック「……」
      「ブレトワルダを、
       マリーを、たのんだぞ……」

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2007年09月07日 12:48
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。