いい感じに恋愛をしている子を見ると、時々思い出す。
あたしにもそういう時期があったこと。そして、本気で好きになった男のこと。
あたしにもそういう時期があったこと。そして、本気で好きになった男のこと。
無愛想なマスター。
それがあいつの第一印象。
でも、見てすぐ分かった。ただ照れているだけだって。
それをネタに、よく彼をからかってみた。不機嫌そうにして、そっぽを向くあいつの顔を今でも覚えている。
『ほっといてくれ』
あいつがよく口にしていた言葉。
言われるとちょっとだけ傷つくけど、そのときの顔がからかってるときと同じ。
あぁ、やっぱり照れてるんだって、そう思うとおかしくなって。
だからまたからかってやる。あの顔が見たかったから。
それがあいつの第一印象。
でも、見てすぐ分かった。ただ照れているだけだって。
それをネタに、よく彼をからかってみた。不機嫌そうにして、そっぽを向くあいつの顔を今でも覚えている。
『ほっといてくれ』
あいつがよく口にしていた言葉。
言われるとちょっとだけ傷つくけど、そのときの顔がからかってるときと同じ。
あぁ、やっぱり照れてるんだって、そう思うとおかしくなって。
だからまたからかってやる。あの顔が見たかったから。
あいつと、本気で喧嘩したことがある。
今考えると些細なことなのに、あたしもつい意地になって言い返してしまった。
あとは自然と火が着いて、大喧嘩にまで発展して……。
それが最初で最後の喧嘩。物事を冷静に考えられなくなって、あたしはあいつの家を出た。
……馬鹿だな、あたし。
だって、契約を解消せずに家を出たんだから。
だから分かる。あいつがあたしのこと、待ってるって……。
お互い、未練ばっかりが残ってしまった。
『ほっといてくれ』
あのときの、あの言葉。
あんなの、もう二度と聞きたくない。
「爆ちゃん」
隣に現れた真ちゃんが、紅茶を手渡してくれる。
今考えると些細なことなのに、あたしもつい意地になって言い返してしまった。
あとは自然と火が着いて、大喧嘩にまで発展して……。
それが最初で最後の喧嘩。物事を冷静に考えられなくなって、あたしはあいつの家を出た。
……馬鹿だな、あたし。
だって、契約を解消せずに家を出たんだから。
だから分かる。あいつがあたしのこと、待ってるって……。
お互い、未練ばっかりが残ってしまった。
『ほっといてくれ』
あのときの、あの言葉。
あんなの、もう二度と聞きたくない。
「爆ちゃん」
隣に現れた真ちゃんが、紅茶を手渡してくれる。
「ありがと」
「いいのよ。それより、また?」
「当たり。またなのよぉ」
付き合いの長い真ちゃんには、隠し事なんて無理。
だから、あたしの悩みは全て話した。あいつとのことも。
「もう何年かしら」
「7年、ねぇ」
わずかな沈黙。
「……そろそろ帰ってあげたらどうかしら」
7年。
熱を冷ますには、少々長すぎた時間。
ごめんなさいの一言、それを言うだけの勇気は、すでに出来ている。
あとは、あいつと面と向かって謝る。ただそれだけ。
「やっぱこの喧嘩、あたしの負けになっちゃうのかしら?」
「いいえ、ドローね。お互い我慢の限界だと思うわ」
「あちゃー、やっぱ真ちゃんには敵わないわぁ」
ホント、何でもお見通しなんだから。
「それじゃあ、早速明日帰ってみたらどうかしら。いつでもこっちには戻ってきていいから」
喧嘩をした後、無理を言って居候させてもらった真ちゃんの家。
いつもきれいに整理されていて、いい香りに包まれた家。
……そろそろ、あの狭い部屋が恋しくなってきたかもしれない。
「そうねぇ……じゃあ、そうしようかしら」
そう、したいから。
「いいのよ。それより、また?」
「当たり。またなのよぉ」
付き合いの長い真ちゃんには、隠し事なんて無理。
だから、あたしの悩みは全て話した。あいつとのことも。
「もう何年かしら」
「7年、ねぇ」
わずかな沈黙。
「……そろそろ帰ってあげたらどうかしら」
7年。
熱を冷ますには、少々長すぎた時間。
ごめんなさいの一言、それを言うだけの勇気は、すでに出来ている。
あとは、あいつと面と向かって謝る。ただそれだけ。
「やっぱこの喧嘩、あたしの負けになっちゃうのかしら?」
「いいえ、ドローね。お互い我慢の限界だと思うわ」
「あちゃー、やっぱ真ちゃんには敵わないわぁ」
ホント、何でもお見通しなんだから。
「それじゃあ、早速明日帰ってみたらどうかしら。いつでもこっちには戻ってきていいから」
喧嘩をした後、無理を言って居候させてもらった真ちゃんの家。
いつもきれいに整理されていて、いい香りに包まれた家。
……そろそろ、あの狭い部屋が恋しくなってきたかもしれない。
「そうねぇ……じゃあ、そうしようかしら」
そう、したいから。
◆
いい感じに恋愛をしている子を見ると、時々思い出す。
あたしにもそういう時期があったこと。そして、本気で好きになった男のこと。
……いや、今のあたしはそういう時期だ。他の子と同じ。
「ただいまぁ。久しぶりねぇ」
せっかく笑顔で言ってあげたのに、あいつは相変わらず無愛想な顔。
そんな顔じゃなく、ちゃんと笑顔で抱きしめてほしいんだけどな。
あたしにもそういう時期があったこと。そして、本気で好きになった男のこと。
……いや、今のあたしはそういう時期だ。他の子と同じ。
「ただいまぁ。久しぶりねぇ」
せっかく笑顔で言ってあげたのに、あいつは相変わらず無愛想な顔。
そんな顔じゃなく、ちゃんと笑顔で抱きしめてほしいんだけどな。
添付ファイル