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ある日の試金石

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だれでも歓迎! 編集
最近の私の日課は、気配と姿を消して珊瑚にまとわりつく事である。
人それをストーカーと呼ぶ。だが気にしない。楽しいし。
珊瑚は武術の達人のようだが、流石に私のこの魔法には敵わない。
…が、相手がペリドットとなると話は別。すぐに見つかってしまう。
まだまだ修行が足りないな。
さて、今日も今日とて珊瑚を監視、もとい観察している。
このままお持ち帰りしたい。そして独り占めしたい。
だがそこはグッとこらえる。
しばらくボーッとしていたが置石が呼び鈴も鳴らさずに
家に突入した。咄嗟に姿を現す。
「ぬ、お主、いつの間に。」
「ずっと前から。」
「ねぇねぇ、アメジストから面白い事があるって聞いてやってきたんだけどー?」
面白い事?そんなもの多分ないと思う。
…私としてはそこに珊瑚がいれば面白いのだが。かわいいし。
「面白い事?…そこで転がっている天河石とでも遊べばよかろう。」
「わかったー。」
昼寝の真っ最中な天河石に蹴りをいれる置石。
「…文字通り遊んでいるな。」
「…動かないものは生物だろうとオモチャなんだねぇ。」
しみじみ。
蹴られた事に腹を立てる天河石。でもその拳はむなしく
空を切り、ていと押されて再び転がる天河石。
…もしかして私達は肉食獣の前に松坂牛を出してしまったのだろうか。
「悔しかったら私に追いついてみなー。」
「まてぇー!」
…二人とも楽しそうだからいいか。
何時間かしただろうか、マスターのご帰宅だ。
ホクホク、といった表現が正しいだろうか。
「プリンだぞーっ。」
真っ先にとびつく天河石、置石。
「げえっ!置石に試金石っ!?」
…私達は関羽か。
天河石はご機嫌で我先にとプリンを奪う。
スプーンで優しく救い、食べようとしたその瞬間。
置石に奪われた。
可哀想に。余程ショックだったのだろう、愛くるしい天河石の表情が硬直している。
…修羅場の予感。
私が急いで退却する。…此処にいてはまずい。
走る。後ろのほうで断末魔が聞こえるけどそれはきっと気にしてはいけない。

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