ケンカの横槍は危険
最終更新:
Bot(ページ名リンク)
-
view
ケンカの横槍は危険
【Side A-Ⅲ】
まず結果から先に書かせてもらうとしよう。
智花を貫かんとバルバトスの突き出した槍は、第三者によって阻まれることになった。
智花を貫かんとバルバトスの突き出した槍は、第三者によって阻まれることになった。
「あなた、怪我はない?」
「ふぇ!?は、はいっ!」
「ふぇ!?は、はいっ!」
風に流され美しい輝きを放つ青く長い髪。
ひとたび姿を見る者が10人いれば、そのうちの全員が目線を奪われる美貌。
華奢な身体こそあれ、その身のこなしは一騎当千の武人なり。
タリス国王女、そして次期アリティア国王の許婚、シーダの登場がそれだった。
ひとたび姿を見る者が10人いれば、そのうちの全員が目線を奪われる美貌。
華奢な身体こそあれ、その身のこなしは一騎当千の武人なり。
タリス国王女、そして次期アリティア国王の許婚、シーダの登場がそれだった。
「そう、間に合ってよかったわ。ええと」
「みっ、湊智花です!」
「智花。ここは私がなんとかするから、出来るだけ遠くに逃げて」
「小娘。今日の俺は紳士的だ。運が良かったな。
お前が俺と戦ってくれると言うのならこの子供を殺すのは最後にしてやる」
「みっ、湊智花です!」
「智花。ここは私がなんとかするから、出来るだけ遠くに逃げて」
「小娘。今日の俺は紳士的だ。運が良かったな。
お前が俺と戦ってくれると言うのならこの子供を殺すのは最後にしてやる」
シーダは手に持ったスパークカッターをそれこそ器用に扱い、バルバトスをキリッと睨む。
対するバルバトスは喜びを浮かべた余裕の表情で、笑っていた。
むしろ、興奮に気分が高揚しているようにも見えた。
対するバルバトスは喜びを浮かべた余裕の表情で、笑っていた。
むしろ、興奮に気分が高揚しているようにも見えた。
「私はシーダ。アリティア軍の天馬騎士」
「我が名はバルバトス・ゲーティア…貴様らを殺す名よ…!ぶるああああああ!!」
「我が名はバルバトス・ゲーティア…貴様らを殺す名よ…!ぶるああああああ!!」
言い終わると同時に、クセのある若本ヴォイスから戦闘が始まった。
まずバルバトスが横薙ぎに槍を振るう。
鍛え上げられた豪腕から繰り出される斬撃は、すさまじい威力を誇る。
さすがにシーダもそれを早期の時点で読み取り、受け止めるのではなく回避に専念することで事なきを得た。
まずバルバトスが横薙ぎに槍を振るう。
鍛え上げられた豪腕から繰り出される斬撃は、すさまじい威力を誇る。
さすがにシーダもそれを早期の時点で読み取り、受け止めるのではなく回避に専念することで事なきを得た。
「早く逃げて!」
「…!はい!!」
「…!はい!!」
一般人を護りながら戦うのは無理だと判断したシーダは、彼女に似合わず少し声を荒げて叫んだ。
その言葉が届いたのだろう、智花は全力疾走で駆け出して行ったのを見て安堵する。
その言葉が届いたのだろう、智花は全力疾走で駆け出して行ったのを見て安堵する。
シーダは軍から一度退いてはいたが、戦闘訓練は欠かさなかった。
基本稽古はもちろんのこと、時には新人の相手をしたこともあった。
だから戦闘の腕はそこまで落ちてはいないだろうと、安易な心構えでそう思っていた。
基本稽古はもちろんのこと、時には新人の相手をしたこともあった。
だから戦闘の腕はそこまで落ちてはいないだろうと、安易な心構えでそう思っていた。
しかし、残念ながらその予想は外れることとなる。
「くっ……!」
シーダとバルバトスの間には、決定的といえる、大きな大きな差があった。
その差を簡単に埋められない、絶対の差が。
その差を簡単に埋められない、絶対の差が。
それは、力。
バルバトスの盛り上がった筋肉は、その外見通りに壮大なパワーを兼ね備えている。
武器がなくとも、拳や足だけでも十分な脅威となりうる程の絶対的な力がある。
だが、シーダは力不足で悩むほど非力だ。
武人に似つかわしくないモデル体系の細い身体で、筋骨隆々なバルバトスと互角で渡り合えるほど現実は甘くない。
バルバトスの盛り上がった筋肉は、その外見通りに壮大なパワーを兼ね備えている。
武器がなくとも、拳や足だけでも十分な脅威となりうる程の絶対的な力がある。
だが、シーダは力不足で悩むほど非力だ。
武人に似つかわしくないモデル体系の細い身体で、筋骨隆々なバルバトスと互角で渡り合えるほど現実は甘くない。
それに、いつまでも回避できるとは限らない。
足元は海岸の砂。ひとたびバランスを崩せば一気に不利な状況へと持っていかれる。
足元は海岸の砂。ひとたびバランスを崩せば一気に不利な状況へと持っていかれる。
一発食らえば致命傷。そんな連撃にシーダは受け止めざるを得ない状況に持っていかれている。
単純な力比べでは結果が分かりきっている。
圧倒的な怪力の前に、シーダは顔を顰める。
単純な力比べでは結果が分かりきっている。
圧倒的な怪力の前に、シーダは顔を顰める。
更に言えば、元より専門はペガサスナイト。
真っ向から斬りかかる剣術よりも、後方支援となる槍の扱いに長けている。
真っ向から斬りかかる剣術よりも、後方支援となる槍の扱いに長けている。
これら全ての要因が重なり、ベストな条件が揃っていなかったのだ。
「せいっ!」
「うあっ!?」
「うあっ!?」
剛力に任せたバルバトスの攻撃が、スパークカッターを弾き飛ばす。
飛ばされた剣は遠くの地面に落ちて刺さった。
それを見届けたバルバトスは依然として余裕の表情を見せ、シーダを見下ていた。
飛ばされた剣は遠くの地面に落ちて刺さった。
それを見届けたバルバトスは依然として余裕の表情を見せ、シーダを見下ていた。
「せっかく生かしておいたと言うのに、その程度か…。実につまらん…」
「まだ、よ…」
「まだ、よ…」
万事休す。
敗因はこれだけではないかもしれないが、結果的にシーダはバルバトスの実力を見誤った。
自分の愛用する武器に殺される等、この上なく嫌な結末だと思ったが、それを思うような余韻は残されていない。
しかしまだ、終われなかった。
敗因はこれだけではないかもしれないが、結果的にシーダはバルバトスの実力を見誤った。
自分の愛用する武器に殺される等、この上なく嫌な結末だと思ったが、それを思うような余韻は残されていない。
しかしまだ、終われなかった。
(剣は少し遠いけど、時間を稼げれば拾える位置…。
となればアレを使うしかないわね)
となればアレを使うしかないわね)
武器があって7:3程度でやっていけるレベルでは、武器なしではジリ貧だ。
どうあっても勝ち目はない。剣を拾う以外の選択肢は有り得ない。
どうあっても勝ち目はない。剣を拾う以外の選択肢は有り得ない。
シーダはポケットから取り出した球体を足元に投擲する。
「ぬおぉ!?」
突如として、海岸は白い煙に包まれる。
とはいっても毒性はない。ただの煙玉だ。
とはいっても毒性はない。ただの煙玉だ。
当然、不意を突かれたバルバトスは一瞬怯む。
好機を見逃すまいとシーダは、踏み込み後退する。
好機を見逃すまいとシーダは、踏み込み後退する。
シーダはすでにバルバトスの逆鱗に触れる行為をしていたとは気付く由もない。
「ア イ テ ム な ぞ 使 っ て ん じ ゃ ね え !」
何故居場所がわかるのか、そして詐欺臭い超反応でシーダの首元を掴む。
そしてそのまま地面に叩きつけて飛ばし、槍を振り上げる。
そしてそのまま地面に叩きつけて飛ばし、槍を振り上げる。
「があっ…!」
宙に打ち上げられ叩きつけられたシーダは、全身に火傷を負いながらも、まだ意識はあった。
もちろん、彼女の唯一の目的は達成できていない。
もちろん、彼女の唯一の目的は達成できていない。
(何がっ…起こった……?)
「この軟弱者が!いつまで寝てんだ!」
「うぐ…」
「うぐ…」
そうも思ってられない。バルバトスは倒れたシーダを執拗に踏みつける。
火傷で腫れた部分が抉れ、血飛沫を上げる。
火傷で腫れた部分が抉れ、血飛沫を上げる。
(智花は…?いないわね。よかった……)
最期に小さな少女を思い出す。
智花には自分の滅び行く姿を見せたくなかった。
どうやら無事逃げられているようだ。
智花には自分の滅び行く姿を見せたくなかった。
どうやら無事逃げられているようだ。
(これで私は…安心して………)
東からは
「おいバルバトス。そこまでにしたらどうだ?」
「おいバルバトス。そこまでにしたらどうだ?」
西からは
「かわいいねーちゃん虐めてんじゃねーぞコノヤロー」
「かわいいねーちゃん虐めてんじゃねーぞコノヤロー」
正面では
「フフハッハッハッハ!さぁ、来いよ!貴様ら全員微塵切りにしてやる!!俺の渇きを…いやせぇぇぇぇ!!!」
「フフハッハッハッハ!さぁ、来いよ!貴様ら全員微塵切りにしてやる!!俺の渇きを…いやせぇぇぇぇ!!!」
の男達が。
(…られなさそう)
どうやら、戦場に新たな火種が撒かれているようだ。
【Side A-Ⅳ】
各々が簡単に名乗ったあと、すぐに戦闘が始まった。
バルバトスの叫びと同時に振りかぶった槍は、銀時のいた場所で空を切る。
銀時はバルバトスを斬りかかろうとするが、倒れていたシーダを持ち上げ、盾にされることで阻まれる。
それはチェーンソーを構える歩にも同じことが言えた。
バルバトスの叫びと同時に振りかぶった槍は、銀時のいた場所で空を切る。
銀時はバルバトスを斬りかかろうとするが、倒れていたシーダを持ち上げ、盾にされることで阻まれる。
それはチェーンソーを構える歩にも同じことが言えた。
「ちっ」
「男に後退の二文字はねえ!」
「男に後退の二文字はねえ!」
後退をしなければ盾を作ればいい、簡単な理屈。
まだ彼女に息があるぶん、使い物として利用できるのだ。
仮に死んでいたとしても、二人は彼女もろとも刺す、等と野蛮な行為は行わないのだが。
まだ彼女に息があるぶん、使い物として利用できるのだ。
仮に死んでいたとしても、二人は彼女もろとも刺す、等と野蛮な行為は行わないのだが。
「歩だっけ?オマエあの女なんとかしてくれ。まだ死んじゃいねーようだし」
「わかった。出来る限りのことはやってみる」
「わかった。出来る限りのことはやってみる」
攻撃が通らず、向こうの攻撃をかわし続けるのでは駄目。
二人は、バルバトス単体でも厄介なものの、シーダの対処を優先すべきだと踏んだのだ。
二人は、バルバトス単体でも厄介なものの、シーダの対処を優先すべきだと踏んだのだ。
「はぁっ!!」
バルバトスは槍をグルグル振り回し、歩に突進を仕掛ける。
「いくぞ!」
対して歩は大きく跳躍、両手に持つチェーンソーを力いっぱい振り下ろす。
だがバルバトスはニヤリと笑い、シーダの体を持ち上げ、身を守ろうとする。
だがバルバトスはニヤリと笑い、シーダの体を持ち上げ、身を守ろうとする。
「うおおおおおおおっ!!」
「ぶわあああ!?」
「ぶわあああ!?」
それは予想済み。歩はチェーンソーを放り投げるとそのままバルバトスに圧し掛かる。
バルバトスにとっては予想外、二人分の圧力に身動きできないまま、ただもがく。
歩は起き上がると迅速にシーダを連れ退却、それを見届けた銀時が鉈をバルバトスの顔の真横に突き刺した。
バルバトスにとっては予想外、二人分の圧力に身動きできないまま、ただもがく。
歩は起き上がると迅速にシーダを連れ退却、それを見届けた銀時が鉈をバルバトスの顔の真横に突き刺した。
「てめーの負けだ。諦めろ」
「…」
「…」
「大丈夫か!?綺麗な人!!」
決着がついた傍らで、歩はシーダを診た。
一瞬だけ美しい人だとは思ったが、今はそれどころではないと割り切る。
全身に火傷、打撲痕。それに顔色が悪く、出血も多い。
一瞬だけ美しい人だとは思ったが、今はそれどころではないと割り切る。
全身に火傷、打撲痕。それに顔色が悪く、出血も多い。
「クソ…早く治療を…」
歩は焦る。
いくら自分がボロボロになろうと構わない。理由はゾンビであるから。
しかし、他人のこととなると話は違う。人間は非常に脆いことはよく知っている。
このままでは彼女は死んでしまう、なんとかしないと。
脳の回路をフル回転させて考えるが、いい策が浮かばない。
いくら自分がボロボロになろうと構わない。理由はゾンビであるから。
しかし、他人のこととなると話は違う。人間は非常に脆いことはよく知っている。
このままでは彼女は死んでしまう、なんとかしないと。
脳の回路をフル回転させて考えるが、いい策が浮かばない。
「クックック…!」
バルバトスが不気味な笑みを浮かべ、銀時は怪訝な顔をする。
「なんだ、まだやるっての…ぐあ!?」
バルバトスは寝たままの体勢から銀時の腹を蹴り上げると、エネルギーを溜め始めた。
やばい、大技が、でかいのが来る…!と思った頃にはもう間に合わない。
やばい、大技が、でかいのが来る…!と思った頃にはもう間に合わない。
ここで全滅は宜しくない。行動しなければ全員死ぬ。
誰かが犠牲になれば、少なくとも生き延びられる者はいる。
誰かが犠牲になれば、少なくとも生き延びられる者はいる。
さて、では誰が犠牲になるべきだろうか。
怪我を負った女。彼女を見殺しにするのなら、初めから守るようなことはしなかったし、それに動けない為不可能。
青年。あの距離からでは間に合わない。あの男が死ねば、女も無事では済まない。
怪我を負った女。彼女を見殺しにするのなら、初めから守るようなことはしなかったし、それに動けない為不可能。
青年。あの距離からでは間に合わない。あの男が死ねば、女も無事では済まない。
(じゃあ、俺だな)
「お前ら!離れてろ!」
それが護る人間である、坂田銀時の武士道だった。
「微塵に砕けろ!ジェノサイドブレイバー!!」
「坂田さん!?」
「あばよ」
「坂田さん!?」
「あばよ」
歩の叫びも虚しく、迫り来る巨大なビームを見た銀時は、敗北を悟るのであった。
【Side A-Ⅴ】
荒れに荒れたF-7エリアで、二人の男が寝転がっていた。
怒りに任せて力を解放し、さすがのバルバトスも疲れた様子で横たわっている。
怒りに任せて力を解放し、さすがのバルバトスも疲れた様子で横たわっている。
「ククク…貴様の死に場所はここだ…」
よほど疲れきっているのか、荒げる声にも張りがなかった。
しかし依然として、興奮に似た感情を持っていることに変わりはない。
しかし依然として、興奮に似た感情を持っていることに変わりはない。
「そうだな…」
その隣で銀時はひどい大火傷を負っていた。
否、火傷はまだマシな部類である。部位の中には欠損、消滅が見られた。
かろうじて生きているだけであり、死はすぐ近くにあるようなもの。
否、火傷はまだマシな部類である。部位の中には欠損、消滅が見られた。
かろうじて生きているだけであり、死はすぐ近くにあるようなもの。
既に闘争は終を迎えていたのだ。
「最後に言っておく…勝つのは俺らだ…。
てめー、の思い通りにはいかねぇ…よ……」
「なにぃ…この屑が!」
てめー、の思い通りにはいかねぇ…よ……」
「なにぃ…この屑が!」
最後の最期にまで挑発をしかけた銀時に激昂したバルバトスだったが、鉄槌を下すことはなかった。
なぜなら…銀時は既に、死亡していたのだから…。
なぜなら…銀時は既に、死亡していたのだから…。
「お前は…俺の最高の玩具だったぜぇ…」
【Side D-Ⅰ】
「はぁっ、はぁっ」
智花は走り続ける。
自分が足手纏いになって、戦いの邪魔をさせるわけにはいかない。
しかし、これは本心ではない。逃げることは嫌いだ。
もしも自分に力があれば…と思わずにはいられないが、これが現実。
自分に出来ることなんて、何もないのだから。
自分が足手纏いになって、戦いの邪魔をさせるわけにはいかない。
しかし、これは本心ではない。逃げることは嫌いだ。
もしも自分に力があれば…と思わずにはいられないが、これが現実。
自分に出来ることなんて、何もないのだから。
「ふ、ふぇ!?」
轟音と衝動に、思わず躓く。
振り返るつもりはなかったが、どうしても気になって後を見たとき、背筋が凍った。
振り返るつもりはなかったが、どうしても気になって後を見たとき、背筋が凍った。
「あれ、どうなってるの…?」
さっきまで自分がいた場所で伸びるビーム。
シーダやカービィの無事が不安になってくる。
シーダやカービィの無事が不安になってくる。
「…私は」
堪えきれず振り向いたままの方向へと駆け出していった。
【Side E-Ⅷ】
「いいい今のは一体何でゲソ!?」
「とにかくここにいてはいけないでゲソ!早くどこか遠いところに行かないと死んでしまうでゲソ…」
イカの本能で感じ取った危機感に、怯えるイカ娘は足早に駆け出す。
どこに行こうか等は決めていない。
ただここを離れるために全力疾走をしていた。
どこに行こうか等は決めていない。
ただここを離れるために全力疾走をしていた。
「ちょっと待ったぁー!今のピンクのはなんでゲソ!?」
海面にプカプカ浮かぶボール…ではないらしい。
半分の好奇心と半分の恐怖感を感じつつ、海に入ってそれを拾い上げてみる。
半分の好奇心と半分の恐怖感を感じつつ、海に入ってそれを拾い上げてみる。
「ううう、宇宙人じゃなイカ!!」
良くも悪くも、その反応は理にかなっていたのだった。
【Side A-Ⅵ】
歩は怒りと、悲しみを深く感じた。
仲間―とはいってもほんの少しの付き合いだったが―をひとり、失った。
何とも頼れる、志の強い男に命を救われた。
だが。
仲間―とはいってもほんの少しの付き合いだったが―をひとり、失った。
何とも頼れる、志の強い男に命を救われた。
だが。
「頼む!死なないでくれ!」
歩はバルバトスに襲われた女性を必死に呼びかける。
相変わらずの重傷だ。何としてでも救出しなければならないだろう。
坂田銀時が、己の命を棄ててまでつないだ、もうひとつの命だから。
奇跡的にもまだ意識のあったシーダは擦れた声で口を開ける。
相変わらずの重傷だ。何としてでも救出しなければならないだろう。
坂田銀時が、己の命を棄ててまでつないだ、もうひとつの命だから。
奇跡的にもまだ意識のあったシーダは擦れた声で口を開ける。
「ぁ…あな、たは…」
「お、俺は相川歩だ!とにかく治療を…!」
「お、俺は相川歩だ!とにかく治療を…!」
小さな灯火が消えようとしていた。
歩はそれを絶対消すまいと努めるが、これといったことは何も出来ない。
歩はそれを絶対消すまいと努めるが、これといったことは何も出来ない。
「ゎたしは、シーダ…。お願いが…あるの」
「な、なんだ!?言ってくれ!俺にできることなら…!」
「な、なんだ!?言ってくれ!俺にできることなら…!」
朦朧とする意識の中、シーダははっきりと悟った。
どのみちこの怪我では助かりようがない。
かつて幾多もの傷ついた兵士たちを見てきた彼女にとって、いつかこのときが来るのかもしれないという思いはあった。
心の底では、自分は死なない、と思っていたのかもしれない。
しかし、どうやら今その時が来たのだろう。
死にたくないという気はもちろんあるが、運命には抗えないので仕方ないことだ。
どのみちこの怪我では助かりようがない。
かつて幾多もの傷ついた兵士たちを見てきた彼女にとって、いつかこのときが来るのかもしれないという思いはあった。
心の底では、自分は死なない、と思っていたのかもしれない。
しかし、どうやら今その時が来たのだろう。
死にたくないという気はもちろんあるが、運命には抗えないので仕方ないことだ。
「智花…小さな子を…守ってあげて。まだ遠くにはいないと思うから…」
守るべき力なき民。
戦争に巻き込まれて気の毒なのはやはり無力なものたちの存在だ。
歩はシーダにとって知らない人、だけれど最期に自分の我儘を聞いて欲しかった。
戦争に巻き込まれて気の毒なのはやはり無力なものたちの存在だ。
歩はシーダにとって知らない人、だけれど最期に自分の我儘を聞いて欲しかった。
「約束する。でもシーダは死んじゃ駄目だ!その智花って子が悲しむから。俺からも頼む!」
「ふふ、ありがと……」
「ふふ、ありがと……」
全てを失おうとする直前、シーダは思い出す。
タリス国の凄腕傭兵オグマ。彼女に忠誠を誓う、歴戦の勇者。
自分が死んだら、オグマは悲しむだろう。それほど大切に思ってくれていた。
それから、最愛の人、マルス王子。
結局、式を挙げることが出来なかった。
愛する人とずっと一緒にいられなかった。
タリス国の凄腕傭兵オグマ。彼女に忠誠を誓う、歴戦の勇者。
自分が死んだら、オグマは悲しむだろう。それほど大切に思ってくれていた。
それから、最愛の人、マルス王子。
結局、式を挙げることが出来なかった。
愛する人とずっと一緒にいられなかった。
やはり、心残りがないというのは、嘘ということになってしまう。
(マルス様…)
シーダの閉じた瞳に、一筋の涙が零れ落ちた。
それと同時に、歩はシーダがどこか遠いところに行ってしまう様な感覚に襲われたのであった。
それと同時に、歩はシーダがどこか遠いところに行ってしまう様な感覚に襲われたのであった。
【坂田銀時@銀魂 死亡】
【シーダ@ファイアーエムブレム 死亡】
【残り48人】
【シーダ@ファイアーエムブレム 死亡】
【残り48人】
【F-7/1日目・早朝】
【バルバトス・ゲーティア@テイルズオブシリーズ】
[状態]:鳩尾打撲、全身に痣、疲労(極大)
[装備]:ウイングスピア@ファイアーエムブレム
[道具]:支給品、不明0~2
[思考・状況]0:強い相手を探し出し、殺す
1:まだだ…まだ終わらんぞ…
2:歩との再戦
3:シーダ、カービィとの再戦
【バルバトス・ゲーティア@テイルズオブシリーズ】
[状態]:鳩尾打撲、全身に痣、疲労(極大)
[装備]:ウイングスピア@ファイアーエムブレム
[道具]:支給品、不明0~2
[思考・状況]0:強い相手を探し出し、殺す
1:まだだ…まだ終わらんぞ…
2:歩との再戦
3:シーダ、カービィとの再戦
※F-7エリアに坂田銀時の死体があります。鉈@現実、他支給品は全て消滅しました。
※F-7エリアにスパークカッター@星のカービィ64があるかもしれません。
※F-7エリアにスパークカッター@星のカービィ64があるかもしれません。
【カービィ@星のカービィ】
[状態]:毒
[装備]:なし
[道具]:支給品、不明0~3
[思考・状況]0:元の世界に帰る
1:…
2:お腹が空いた
3:バルバトスを止める
※参戦時期は不明。コピー能力やエアライドマシンに関しては対応できる。
[状態]:毒
[装備]:なし
[道具]:支給品、不明0~3
[思考・状況]0:元の世界に帰る
1:…
2:お腹が空いた
3:バルバトスを止める
※参戦時期は不明。コピー能力やエアライドマシンに関しては対応できる。
【E-6/1日目・黎明】
【イカ娘@侵略!イカ娘】
[状態]:背中軽症、触手損傷、トラウマ
[装備]:なし
[道具]:支給品、不明1~3
[思考・状況]0:人類侵略の為優勝
1:恐ろしい片鱗を味わったでゲソ
2:宇宙人じゃなイカ!!
3:千鶴がいなくてよかった
※アニメ一期最終話より参戦
【イカ娘@侵略!イカ娘】
[状態]:背中軽症、触手損傷、トラウマ
[装備]:なし
[道具]:支給品、不明1~3
[思考・状況]0:人類侵略の為優勝
1:恐ろしい片鱗を味わったでゲソ
2:宇宙人じゃなイカ!!
3:千鶴がいなくてよかった
※アニメ一期最終話より参戦
【E-7/1日目・早朝】
【相川歩@これはゾンビですか?】
[状態]:再生中、悲しみ、怒り
[装備]:ミストルティン@これはゾンビですか?
[道具]:支給品*2、不明0~3
[思考・状況]0:誰も殺さずに元の世界に帰る
1:シーダ、死ぬな!
2:坂田さん…!
3:バルバトスを止める
4:智花という子を探す
【相川歩@これはゾンビですか?】
[状態]:再生中、悲しみ、怒り
[装備]:ミストルティン@これはゾンビですか?
[道具]:支給品*2、不明0~3
[思考・状況]0:誰も殺さずに元の世界に帰る
1:シーダ、死ぬな!
2:坂田さん…!
3:バルバトスを止める
4:智花という子を探す
【湊智花@ロウきゅーぶ!】
[状態]:健康、不安
[装備]:なし
[道具]:支給品、不明0~3
[思考・状況]0:元の世界に帰る
1:バルバトスから避難する
2:昴さんや部員のみんなに会いたい
3:カー君…
4:シーダさん…
※アニメ最終話より参戦
[状態]:健康、不安
[装備]:なし
[道具]:支給品、不明0~3
[思考・状況]0:元の世界に帰る
1:バルバトスから避難する
2:昴さんや部員のみんなに会いたい
3:カー君…
4:シーダさん…
※アニメ最終話より参戦
【F-6/1日目・早朝】
【ブロントさん@ネ実】
[状態]:気絶
[装備]:なし
[道具]:支給品、不明0~2
[思考・状況]0:ドラえもんをバラバラに引き裂いてリアルより充実したヴァナ生活を送る
1:…。
2:汚い侍を倒す
3:そっちはシーダに任せる
【ブロントさん@ネ実】
[状態]:気絶
[装備]:なし
[道具]:支給品、不明0~2
[思考・状況]0:ドラえもんをバラバラに引き裂いてリアルより充実したヴァナ生活を送る
1:…。
2:汚い侍を倒す
3:そっちはシーダに任せる
※F-6エリア教室にキルソード@ファイアーエムブレムがあります。
【けむりだま@ポケットモンスター】
持っていると野生ポケモンから必ず逃げられるという優れもの。
DPt時代ではお世話になった方も多いのでは?
持っていると野生ポケモンから必ず逃げられるという優れもの。
DPt時代ではお世話になった方も多いのでは?
| No.058:さすがにサムライは格が違った | 時系列順 | No.059:SILENT SURVIVOR |
| No.033:守る者、守られる者 | 湊智花 | |
| No.033:守る者、守られる者 | カービィ | |
| No.028:Tonight Knight | バルバトス・ゲーティア | |
| No.033:守る者、守られる者 | ブロントさん | No.065:時既に時間切れ |
| No.033:守る者、守られる者 | 坂田銀時 | GAME OVER |
| No.028:Tonight Knight | 相川歩 | |
| No.033:守る者、守られる者 | シーダ | GAME OVER |
| No.046:意思持ち支給品はとっても、イナフじゃなイカ? | イカ娘 |