第004話 ツッコミ役はつらいよ ◆gNcQxtXu5Y
皆さん、こんにちは。毎度ツッコミ役としてお馴染みの
酒留清彦です。
ジャガーさんと出会ったのがきっかけに、ミュージシャン志望の影はもう永遠の二番手のように薄くなってるのが悩みのタネ、でももう悩む必要もなくなってきてるのが怖いです。
それから結構色々ヘンな人と出会いました。ハマーさんとか、ビリーさんとか、高菜さんとか、ハマーさんとか、眠都ちゃんとか、ケミおさんとか、フナムシさんとか。
あとヘンな出来事もたっぷり起きたっけ。ポギーさんの羽化、ハマーさんが毒ヘビに噛まれて死んだ、そふとくりーむっていう悪の組織の襲撃、色々あるけど挙げ切れないや。
ほんでもって、そんな中でも今日の出来事は一際異彩を放ちまくりです。
ガリ寮で寝たはずの僕は、いつのまにか体育館にいたんです。僕の母校ではないと思うんですけど。
それから辺りが明るくなって三人のおじさんが出てきて殺し合いをしろ、言ってました。そういえば、あそこにはジャガーさんに高菜さんとハマーさんの姿もあったっけ。
それだけで硬直もんなんだけど、さらに高校生ぐらいの人の思い出すのもおぞましい死骸が出てきた時にはもう意識が消滅するかと、早い話が気を失いそうになりました。実際その後のガスで意識はまた消えたんだけど。
それから再び目を覚ましたら体の節々が痛いんです。それもそのはず、地面に寝てたんだから当たり前ですね。
最初はあの三人の言うことは信じられなかったんだけど、背後にあるトンネルを見るとなんだか信じずにはいられなくなってきました。少なくとも、ガリ寮の近所にトンネルはないんだし。どこかしらに連れてこられたと考えるのが妥当だと思いますね。
膝が笑って上手く立てません。殺し合いなんて、出来るわけないですよ。そりゃ、日ごろジャガーさんにとんでもないことにつき合わされてるけど……ここまでの悪ノリはジャガーさんだってしない。……まさかってことはないよね、ジャガーさん?
なんとか精神を落ち着かせ、荷物を確認します。食料とか地図とか、あの三人が言った通りのものが入っていました。支給された武器はバット。なんか釘がすごいついてます。紙があって、「これでキミもケツバットだ!」と書いてありました。
いやいや!こんなんでケツバットしたら確実にヤバいことになるから!できねーよんなこと!
……あ、すみません。思わずつっこんでしまいました。よりによって釘バット…。
さて、スプーンやフォークを支給されるよりはマシだけど、流石にこれを進んで使う気にはなりません。これがジャガーさんから支給されていれば、実はコンニャク製だったりするんだろうな。
それから、名簿を確認します。やはり、先ほど体育館でみた三人しか知り合いはいませんでした。
一先ずはこの三人を探すしかないな。このままここに居座るわけにも行かないし、まずは動かないと……
「う、動かないで!う、撃つわよ!」
首筋に冷たい感覚がします。あ、こうなるんだったら先に壁を背にでもするべきだったよチクショウ。近くにトンネルがあるのに何で思いつかなかったんだ僕。
若干声が震えてるから積極的に殺人を行うマーダーではないと思いますが。大体そんなマーダーだったら脅しなんてかけないで即銃殺だろうし。
あ、結構冷静な解説してますけどこれでも動揺してますよ? もう指の先すら動かせないし。相手が殺しの素人だろうが玄人だろうが関係もんですよねぇ。どっちにしろ命の危機なんだから。
相手は女の人みたいだ。話せば分かってくれるかな。っていうがそうじゃないと凄い困ります。
頼むから分かってくれる相手であって下さい、顔も知らない誰かさん。お願いだから。
【E-07/トンネル付近/1日目・午前1時ごろ】
【男子15番 酒留清彦@ピューと吹く!ジャガー】
状態:健康
装備:なし
道具:支給品一式 釘バット@Mr.FULLSWING
思考:1.銃を突きつけている女性との交渉
2.ジャガー、高菜、あといついでにハマーと合流
3.死にたくない
備考:釘バットはその辺に転がっており、勿論銃を突きつけられているので拾えません
最終更新:2008年02月11日 20:44