第17話 アンニュイな男 ◆BCh5gXvzSs


紅い髪と上下白の奇妙に破けた服が特徴の男が、街灯の下で何か書いている。

『ハマー、屋根裏で餓死。』

これが、書かれたのは『DEATHNOTE』。
そのノートに名前を書かれた者は必ず死ぬと言う、恐るべきノートである。
この男は、それを知りながら躊躇わずに書いた。
だが、その本心は分からない。
本当に殺したいのか、ふざけているのか。
それに普段ならば、この奇行を止める者がいるのだが…今はいない。
そう、普段ならば――
『ちょっと、ジャガーさん何書いてるんだよ!?』
『いや、ハマーを殺そうと思って…』
『ここ、殺すって!?こんなノート信じられるわけないけど、本当に死んだらどうするの?』
『う~ん、ハマーもそこまでの男だったと言うわけだ。諦めろ』
『そんな~、ジャガーさんもハマーさんが死んだら悲しいでしょ?』
『えっ?全然』
――と、こんなやり取りが繰り広げられるのだが……。

ふと、その男がきょろきょろしながら口を開いた。
「ぴよ彦、そこにいるんだろ?ハマーが死ぬぞー!」
誰もいないので、当然反応は返ってくるはずがない。
男は、どこか寂しそうだった。

「フフ……。そうゆうことかよ。だったらそう言えよな…ちくしょー!!!」
なぜか、涙を零している。
しかし、その姿は雄々しくこちらも感動してしまいそうだ。

「さてと、迷子のぴよ彦でも探しにいくか」
何時の間にか、涙は消えケロリとしている。
そして、男は立ち上がり歩き始めた。
危機感はなく、欠伸をしている。
この男なら、何が来ても大丈夫だろう……多分。


※以下ノートのルール(表紙の裏に書いてある)


これは、人を殺すことができるノートです。
使い方

このノートは、名前を書くと人が死にます。ただし、殺すことができるのは書いた本人が顔を浮かべた人物だけです。
よって、同姓同名の人間がいても、効果が働くのは名前を書くときに思い浮かべた対象だけ。

名前以外何も書かない場合は約40秒後に心臓麻痺での死亡となる。しかし、名前を書いてから40秒以内に死因を書けばそのとおりになる。
一度ノートに名前を書かれた者は、死を逃れることはできない。(例外はない)
(以下追記)

死因を書いても、それが12時間以内に実行できない場合、心臓麻痺となる。
このゲームの主催者の名前を書いても、死なない。
一度使用すれば、以降6時間ノートの力は発動しない。
ノートで人を操っても、第三者を傷つけることはできない。

【B-04/街灯の下/1日目・午前2時00分ごろ】

【男子17番 ジャガージュン市@ピューと吹く!ジャガー】
状態:健康
装備:なし
道具:支給品一式/DEATHNOTE
思考:1.とりあえずぴよ彦を探す

※デスノートにハマーの名前が書かれましたが、あだ名の為死にません。
また、未遂とはいえノートを使用したので6時間後まで使用不可。




初登場 ジャガージュン市 ハガキは盗んだ

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最終更新:2008年02月13日 13:12