さま(法)

日本国語大辞典
辞書 品詞 解説 例文 漢字
広辞苑 名詞 (物事の方向・形・あり方・しかた・趣に関し包括的にいう語)
①方法。方式。形式。
神代紀上「其の病を(おさ)むる(さま)を定む」。
源氏物語常夏「物いふ―も知らず」
様・状・方
ありさま。ふう。様子。 源氏物語桐壺「うちうちに思ひ給ふる―を奏し給へ」
すがたかたちなりふり 源氏物語桐壺「いみじきもののふ、仇敵なりとも見てはうちゑまれぬべき―のし給へれば」。
「―を変える」「―にならない」
おもむき。趣向。体裁。 源氏物語帚木「臨時のもてあそび物の…時につけつつ、―をかへて」
⑤その時。 古今和歌集別「帰る―には路も知られず」
代名詞 ①(二人称。近世、多く遊里語で、通例女から男をさす)あなた。 浄瑠璃、日本武尊吾妻鏡「―の心は浅ぎの伽羅に」
②(三人称)あのかた。 浄瑠璃、氷朔日「是れはととが手焼の鉄槌煎餅、―に進ぜて下さりませ」
接尾辞 ①(ザマとも)その方向。その方面。 更級日記「大きなる人魂のたちて、京―へなむ来ぬること」。
「横―」
②氏名・官名・居所などの下に添える敬称。 康富記宝徳2「禁裏―、今日同じく御受衣の事有り」
③「こと」という意で、相手に対する敬意を含めて用いる。 浄瑠璃、夕霧阿波鳴渡「久し振りで御無事なお顔、お嬉し―や」。
浄瑠璃、卯月潤色「いとほし―や」
④丁寧にいう語。 「お待遠―」「御苦労―」
大言海 名詞 〔前條ノ(サマ)ヨリ移ル、()(カタ)ナリ、文心雕龍「法者、 𧰼 (カタチ)也」(カタ)ノ如ク執リ行フ〕
(カタ)。仕方。法式。
神代紀、下 三十二 「進 潮滿瓊 (シホミツタマ) 潮涸瓊 (シホヒルタマ)、二種寳物、仍敎瓊之(サマヲ)
源、三十四、上、若菜、上 三十六 (チン) 折敷 (ヲシキ)四ツシテ、御若菜、さまバカリ奉レリ」湖月抄「祝儀ノ氣色バカリ也」

又、「さま(状・様態)」も参照。

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最終更新:2024年10月19日 18:36