しる(知・領)

日本国語大辞典
辞書 品詞 解説 例文 漢字
広辞苑 他動詞 (ある範囲の隅々まで支配する意。原義は、物をすっかり自分のものにすることという)
①(国などを)治める。君臨する。統治する。
古事記下「汝が御子や遂に―・らむと雁は()()らし」。
万葉集6「あれまさむ御子のつぎつぎ天の下―・らしいませと」
領る・知る
②(土地などを)占める。領有する。 万葉集7「葛城の高間の 草野 (かやの)はや―・りて(しめ)ささましを今そ悔やしき」
③(ものなどを)専有して管理する。専有して扱う。 今昔物語集10「親の行きけむ方を知らず。子の逃げけむ道を失へり。いはむや家の財・物の具―・ることなくして」
④(妻・愛人などとして)世話する。 枕草子28「わが―・る人にてある人の、早う見し女のことほめ言ひ出でなどするも」
大言海 他動詞 ツカサドル ()(リヤウ)ス。(ラウ)ズ。ウシハク。治ム。 源、四十八、寄生 六十七 「今ハ、兵部卿ノ宮ノ北ノ方コソハ、しり給フベケレバ、彼ノ宮ノ御料トモ云ヒツベク」
同、十八、松風  ? 「自ラ(ラウ)ズル所ニ侍ラネド、又、しり傳ヘ給フ人モ無ケレバ」
知・領
動詞活用表
未然形 しら ず、ゆ、る、む、じ、す、しむ、まほし
連用形 しり たり、き、つ、ぬ、つつ、たし、ても
終止形 しる べし、らし、らむ、ましじ、まじ
連体形 しる も、かも、こと、とき
已然形 しれ ども
命令形 しれ

日国は同じ見出し語の扱い。「しる(知・識)」を参照。

検索用附箋:他動詞四段

附箋:他動詞 四段

最終更新:2024年10月27日 16:55