たる(垂(自動詞ロ))

日本国語大辞典
辞書 品詞 解説 例文 漢字
広辞苑 自動詞 (古くは四段活用。→垂る)
①重みで下にだらりとさがる。先端がさがった状態になる。
狂言、仏師「さればこそ是に荒菰が―・れてある」。「―・れた目」 垂る
②液状のものが筋をひいて、また、しずくになって落ちる。 「蛇口から水が―・れる」
他動詞 ①だらりとさがるようにする。下の方へ向けおろす。たらす 万葉集19「袖―・れていざわが(その)に」。
日葡辞書「スダレヲタルル」。
「釣糸を―・れる」「深く頭を―・れる」
②流し落とす。こぼす。また、大小便や屁をする。 宇治拾遺物語7「涙を―・れて泣く」。
日葡辞書「ショウベンヲタルル」
③(「垂」の訓読として)目下の者や後世の者に、表し示す。 源氏物語明石「まことに跡を―・れ給ふ神ならば、助け給へ」。
「範を―・れる」
④よくないことを言う。 「悪口を―・れる」
⑤「剃る」の忌詞。 日葡「カミ(髪)ヲタルル」
⑥転じて、刃物がよく切れる。 好色一代男1「はさみをくれるはづぢやが―・るるか知らぬ」
大言海 自動詞 (一)前條ノ語意ニ同ジ。サガル。カカル。 「幕垂る」
(二)流レ落ツ。シタタル。 「水垂る」
(三)糞尿ヲ()ル。 醫心方、廿一 廿五 遺尿 (タレバリ)
柳樽、七編「コノ所、小便たれ口、柳原」
動詞活用表
未然形 たれ ず、らゆ、らる、む、じ、さす、しむ、まほし
連用形 たれ たり、き、つ、ぬ、つつ、たし、ても
終止形 たる べし、らし、らむ、ましじ、まじ
連体形 たるる も、かも、こと、とき
已然形 たるれ ども
命令形 たれよ

又、「たる(垂(他動詞))」も参照。

検索用附箋:自動詞下二段
検索用附箋:他動詞下二段

附箋:下二段 他動詞 自動詞

最終更新:2025年02月22日 19:02