ほ(穂)

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 名詞 (「ほ(秀(名詞))」と同語源)
① 長い花軸茎がぬき出て、その先端周辺部に花・果実などが密集して付いたもの。イネ科などの植物にみられる。
※古事記(712)序「柯を連ね穂(ほ)を并す瑞、史書すことを絶たず」
※万葉(8C後)二・八八「秋の田の穂(ほ)の上に霧らふ朝霞何時へのかたに我が恋やまむ」
② 槍・筆などとがっているものの先の部分。尖端。 ※武具要説(1577)「槍の穂も、願はくは長きが能候」
③ つぎ木、さし木に使う芽のついた小枝。さしほつぎほ
広辞苑 名詞 (「 ()」と同源)
①長い花軸の先端部に花や実が群がりついたもの。稲・麦・(すすき)などにある。
万葉集2「秋の田の―の上に霧らふ朝霞」。
「―が出る」
②槍の刃の先、筆の先など、すべて尖ったものの先。 「筆の―」
接木 (つぎき)の台につぐ芽。接ぎ穂。
大言海 名詞 ()ノ義、分明ニアラハルルヨリ云フ〕
(一){草木ノ()キ出デテ實ヲ結ビ、又ハ、花ヲ開ク莖ノ(サキ) (カビ)。特ニ稻穗。
箋注倭名抄、九 廿 稻穀類「穗、保、禾穀末也」
神代紀、下 十四 齋庭之穗 (ユニハノイナホ)
萬葉集、二「秋ノ田ノ、()()(キラ)フ、朝霞、イツベノ方ニ、我ガ戀止マム」
(二)槍ノ刃ノ尖。槍鋩 渡邊幸庵對話「鑓、云云、大方ハ穗ガ短キガヨシ」
(三){ (ニホヒ)。餘光。 萬葉集、七 廿九 「紅ノ、衣染メマク、欲シケドモ、着ナバ丹ノ穗ヤ( 着丹穗哉 (キテニホハバヤ)、古義ノ訓)、人ノ知ルベキ」
廣瀨大忌祭祝詞「皇御孫命ノ長御膳ノ遠御膳ト、赤丹ノ穗ニ聞食」(長、遠ハ祝ヒ云フ、赤土ノ(ニホヒ)ノ赤キヲ、健ニ御顏ノ赤キニ譬フ)
(四)思ヒノ外ニアラハルルコト。 古今集、序「花薄、ほニ出スベキ事ニモアラズナリニケリ」
玉葉集、十二、戀、四「秋風ノ、稻葉モソヨト、吹クナベニ、ほニ出デテ人ゾ、戀シカリケル」
新千載集、十二、戀、二「ワタノ原、浪路ニ遠ク、行ク舟ノ、ほニアラハレテ、戀ヤワタラン」

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最終更新:2023年08月17日 19:18