かび(穎)

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 名詞 ① 植物の芽。
② (「かひ」とも) 植物の穂。穂先。特に、稲の穂をさす。かい ※書紀(720)天武八年八月「庚午、縵造忍勝(かつらのみやつこをしかつ)、嘉禾(よきいね)を献れり。畝(うね)異(こと)にして穎(カヒ)同(をな)じ」
※文鏡秘府論保延四年点(1138)南「穎竪(カビのごとくたつ)」
[語誌]①は「古事記‐上」に記されている神の名「宇摩志阿斯訶備比古遅神(うましあしかびひこぢのかみ)」の中に用いられている。「色葉字類抄」によれば、「穎」に上・上濁の声点があり、「和名抄」の音仮名をも参考にすれば、「カビ」とよむらしい。ただし「観智院本名義抄」には「カヒ(ヒに清声点)」とあり、また室町時代頃からは「カイ」と表記したもの(撮壌集)があるので、そのころから清音になっていたものと思われる。
広辞苑 名詞 穂のままの稲。穂。 祝詞、祈年祭「千―八百―に奉り置きて」
大言海 名詞 () ()。多ク、稻ノ穗ニ云フ。 古事記、上 葦牙 (アシカビ)」阿斯訶備比古遲神」
箋注倭名抄、九 二十 稻穀類「穎、加尾、穗也」
祈年祭祝詞「初穗ヲ、()(カビ) 八百 (ヤホ)(カビ)ニ奉リ置キテ」

又、「かひ(穎)」も参照。

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最終更新:2024年05月08日 20:11