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一人ぼっちの誕生日Ⅰ

by学費滞納中(樺太)

誕生日か。
あたしはカレンダーを見て憂鬱になる。
昔は、お父さんやお母さん、家族みんなでつかさとあたしの誕生日を祝ってくれたものだけど。
東京に出てからあたしは一人ぼっちだ。
あたしより少しレベルの低い大学に行ったつかさは、友達をたくさん作って楽しくやってるらしい。
あたしとは一緒に暮らしていないからわからない。
今日は彼氏と過ごしているか、それともサークルのみんなと盛り上がっているのだろうけど。そんなこと、知りたくもない。知ったら、どうしようもなく悲しくなるから。
「はあ……」
つかさだけじゃない。
みゆきも地方の国立に行ってしまい、もうあたしの近くにはいない。
テーブルの上に目を移す。どう考えても、一人用じゃない大きな大きなバースデーケーキに、馬鹿みたいに生真面目に18本立てたロウソク。
見てるだけで、目が霞んだ。
もう誰もあたしの事なんか見てくれないんだって思った。みんなバラバラになって、みんな個々の生活を作っていて、あたしの事なんて、忘れちゃうんだ。
胸が締めつけられた。
寂しさ、ってこういう物なんだ。
今まであたしは一人ぼっちなんて無かったから知らなかった。
いつだって近くには、みゆきやつかさ、そしてこなたがいたから。

ピンポーン

チャイムが響く。
一人ぼっちの部屋にはその音が、とても大きく感じられた。
「はーい、かがみん♪アポなしビックリした?って……かがみん泣いてる?」
「な、泣いてなんかいないわよっ!ゴミが目に入っただけよ」
そんなあたしの言葉にこなたは、見透かしたような笑みを浮かべる。
「まったく寂しん坊さんなんだから~かがみんは」
「だから……違うって……もう!」
駄目だ。泣いちゃう。
こなたは、卑怯だ。
いつもこうやって、あたしの心を捕まえてしまう。
だから、あたしはいつまでたっても、彼氏ができない。


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最終更新:2007年08月28日 22:00
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