形副詞2008/10/01 (水) 13:24:04のコピー


形副詞は形容詞と副詞の混成である。
両者とも語形が同じなので、こう呼ばれる。
形容詞は名詞の直後に付き、副詞は動詞の直後に付く。

形容詞も副詞も後置である。
miik kai(大きいリンゴ)
esk kit(雨が降り始める)

前置形副詞_na9命令_na9法副詞_na9も参照のこと。

seを伴う副詞


アルカでは――

主語 動詞 副詞 目的語

――の語順を取る。
しかし動詞は目的語と近づきたい性質があるため、副詞が後回しにされるのが自然だ。

だがアルカでは形容詞と副詞の形が同じなので――

主語 動詞 目的語 副詞

――の順序にすると、最後の副詞が形容詞に見える。

そこで、副詞だと明示するため、副詞は格詞seを取る。
an bad tu se vien(私はこれを強く叩く)

ほとんどの副詞はseを伴って目的語の後に後続する。
目的語の存在しない文でも律儀にseは現れる。
an mokat se vad(私は早く寝た)

毎回seを使うのは効率からいえば非合理的である。従って設計段階ではseを使わないでいい場合はseを使わないことにしていた。
ところが運用をするに当たって、seが必要なくてもseを言う方が喋りやすいという結果になった。
口は「早く」と同じように"se vad"をひとつの単位として覚えているので、動詞が目的語を持たないかどうかでいちいちseを取るかどうか考えるほうが面倒なようだ。

なお、seは母音で始まる単語の前ではs'になる。
an vast tas s'aluut(絶対試験に合格する)

seを伴わない副詞


法副詞_na9はseに回せない。
×an ke felka se lax(学校に行きたい)
○an ke lax felka

機能語に近い副詞ほど、seを伴わない傾向がある。

形容詞を修飾する副詞


――にはseを付けない。

gek kai(大きい球)
○gek kai tin(とても大きい球)
×gek kai se tin

こうなる理由は、seが格詞だからである。
seは副詞格なので、あくまで動詞との兼ね合いを示す。
gek kai tinのtinは動詞ではなく形容詞kaiを説明している。動詞が関わっていない。だから格になれない。

最終更新:2009年11月15日 19:17