「バトルロワイヤル!いいねえ、実にいい!
まさに、俺にうってつけの舞台じゃないの!ひゃっはっはっはっはっは!!!」
そう吠える一人の男、服装はあちこちに赤いシミをつけた白いタキシード。
声は国民的アニメの某とーちゃん、もしくは家族命のノロケ中佐ともとれるだろう。
しかしその表情と言動を見れば、彼がその二人ではとうていあり得ないことが分かる。
ロワという空間に放り出されたにも関わらず、その顔は獰猛な狂犬のようであり喜色に満ちあふれている。
「さあ、どう動くかねえ、アニ2のこいつみたいに危険対主催として動くか?
いや、マルチみたいに皆殺しってのも悪くない!
どっちにしろ、俺はただこのロワを最大限楽しむだけだがなあ!」
ここまで言えば勘のいい人はお気づきになるだろう。
吠える男の姿、それはアニ2で馬鹿騒ぎの名の下に好き勝手の限りを尽くしたラッド・ルッソ。
彼の名は阿鼻叫喚・鮮血麻婆《スクリーム・ブラッディマーボー》。
200話辺りからアニ2に参戦したにも関わらず、外伝も含め投下数は14作。
アニ2の終盤を引っ張っていった一人だと言えるだろう。
「書き手ロワだってんだから自分の作風を生かしたスタンスでもいいのかねえ?
俺はさしずめ、超展開を狙う危険人物ってとこかあ」
そんな彼の作品の最大の特徴は、誰も予想ができない魔球的展開。
『マテリアル・パズル~神無~』では無差別マーダーだったスカーを螺旋力に覚醒させて対主催に転向させ、読者の度肝を抜いた。
かと思えば『The Incarnation of Devil』では、その時点での最強危険対主催、相羽シンヤをまさかの展開で脱落させる。
外伝ではロワの外でラスボス軍団と正義の味方、そして超重要人物、アンチスパイラルの登場というストナーサンシャインをかましてくれた。
誰もがあっというような、それでいて後に続くような面白い展開、それが彼の持ち味。
彼の作品に心躍らせた読者も、さぞ多くいたことだろう。
「いや、でもよ、書き手ロワは元々超展開だらけって聞いたことがあるぜ。
俺がわざわざそんなことしなくてもいいかあ。それにしても……書き手ロワ、書き手ロワか……」
独り言を喋りつつ、考え込みながらじょじょに頬を緩ませていくマーボー。
何がそんなに面白いのか、ついには身体をこぎざみにステップさせながら一本の電柱の許まで向かっていく。
「つまり……ここにいる奴らは俺も含めて全員がなにかしら、ロワを書いたことがあるって訳だ。
いやあ、皆、ロワを書くのがとっても、とーっても好きなんだろうなあ。ロワを愛してるんだろうねえ。
書きながら『自分がロワのキャラみたいに殺されるなんてこれーーーーぽっちも考えたことが無い』んだろうなあ!
そんなこと考えてたらパロロワ書き手なんてできないよなあ?俺だったら出来ないねえ。
もしもそんなことを考えながら書いてるヤツが居たらお目にかかりたいもんだ!
殺したい、俺は温ーい書き手どもをぶっ殺したい!
殺して殺して殺して殺して、あいつらに教えてやりたい!!
てめーらがいつも殺してるロワのキャラもこんな風に死んでるんだぞってとこを、生で直接教えてやりたい!!!」
そう言いながらマーボーはコンクリートで出来た電柱を……
「それじゃあ、まずは自分自身からだなあ!!!」
力の限りぶん殴った。
当然、マーボーのモデルであるラッドの身体は、鍛えてあるものの人間の範疇を超えていない。
しかし、電柱には亀裂が走り、ついには盛大な音を立てて倒れていく。
その力で人間を殴れば、殴られた方はただでは済まないだろう。
そして、そんなことをしたマーボーがただで済むはずもなく
「いってえええええええええええ!!!?マジいてえって!?
よく、ラッドはこんなことして平気でいられるよな!?
やばいって、こんなことしたらショック死するかもなあ、ひゃっははははは!!!」
痛みで思いっきり転がり回りながら笑いこげる、という変態極まりないことになっている。
しかしその腕は比喩でも何でもなく破裂しており、このままでは出血多量で遠からずあの世行きだろう。
しかし……
「ひゃはは、やっぱり不死者か俺!
こんなことして死亡なんてちっとも笑えねえぞ!
やっべえテンション上がってきた!破裂するよ俺の頭が破裂しちまうよ、どうしてくれんだよ!」
破裂したはずの彼の腕が、ビデオカメラを逆回しするように元に戻っていく。
彼、マーボーは斬っても刺しても撃っても死なない、いわゆる不死者。
「ラッドの身体だからもしかして……とは思ったが、まさか俺がホントに不死者とはなあ。
自分の身体を犠牲に確かめた価値があるってもんだ!
ちょっとひっかき傷でも付けるぐらいでも確かめれたんだけどなあ……それじゃあつまんねえだろ?
この痛みは俺が傷つけてきたキャラ達への謝罪の気持ちも込められてるって訳よ!
自分の身体も確かめられてキャラ達への贖罪も出来る、ひゃはは、もしかして俺、天才じゃねえの!?」
危ない独り言を叫びながら喜びの色を強くするマーボー。どうみても変態です本当に(ry
普通はそこまではしないと思うのだが……身体がラッドの影響もあるのだろうか、彼の精神もクレイジーさを増している。
恐ろしきかな書き手ロワ、彼はそんな自分のおかしさにも気付いていない。
ついでに付け加えておくと、彼のいう「もしかして」というのは、ロワにおいてのラッドの共通点である。
ラッド・ルッソは何故か、アニ2でもマルチでも己がもっとも嫌う不死者となる、という共通点がある。
そこでマーボーはその共通点に己の腕、ひいては己自身を賭け金として文字通り身を張った賭を行ったというわけだ。
「俺のスタンスも大決定だあ!
とりあえず、参加者どもを痛めつけて痛めつけて痛めつけて殺す!
トップ書き手なんかはそれじゃあ飽きたらねえ、最高の痛みを与えて念入りに、念入りに殺してやらなきゃなあ!!!
そのためにはロワ恒例の支給品確認だ!
簡単に殺しちゃつまんねえから拷問道具でも入ってねえかなあ」
恐ろしいほどのテンションの上がり具合である、少しは自重し(ry
言っていることはおっかないが、彼のスタンスはいわゆる無差別マーダー。
ラッドの身体を持つ書き手としては至極当たり前のスタンスだろう。
しかし彼は魔球に定評のある書き手、彼自身が望むと望むまいと、彼の周りでは魔球が飛び交うことになる。
現に、今回も……
「ああん?これは……クロスミラーj」
「「「ロリもふ最高ー!!!!!!!!!!」」」
◇ ◇ ◇
「ここどこだ、っていうかお前誰だ?」「それよりロリはいないのか」
「いや、もふもふは」「ぼいんちゃんは……いや、何でもない」
「おい、おっさん、ロリ以外には興味はねーがとりあえずはよろしくぅ」
「全くこいつらは……おじさん、俺たちは
kskロワ住人というもギュワ!?」
「だ ま れ」
うるさい板きれ、クロスミラージュを足の裏で踏みつけながら珍しく思案に暮れるマーボー。
マーボーの支給品はアニ2やニコやkskで活躍中のクロスミラージュ。
魔法少女リリカルなのはstsにてティアナ・ランスターが使用した銃型デバイスである。
しかし、ロワにおいてはロリに持ち歩かれたりお年頃の娘と一緒に生還したり。
最近では、人間へと進化し、とあるアニキと燃え尽きたこともある、参加者よりも目立つデバイスとして有名だったりする。
しかして、なんでもありの書き手ロワに登場したクロスミラージュは……
「良くわかんねえが……kskロワの関係者か?」
「いかにも、俺たちは!」「ロリコン、もふもふ好き、変態として有名な!」「kskロワ住人でございます!」
「オールロワにも出たことあるんだぜ!」「まさか書き手ロワにもでれるとはなあ」「人生とは分からんもんだグギャ!?」
「もう一回言うぜ? だ ま れ」
マーボーの足の裏に更に力がかかり、ksk住民達の悲鳴が響く。
自分で聞いておきながら酷い言い様だが、マーボーに後ろめたい感情など一欠片も存在しない。
まあ、関係ないことまで津々浦々にしゃべりまくるksk住人にも非があったりなかったり。
そんなことよりも……
「おいおい、いくらなんでもありの書き手ロワとは言え、書き手でもないヤツがでるのはまずくねーか?」
「何を言う!」「俺たちはロワに貢献しまくってるぜ!」「感想も大勢書くし!」
「参加者を元にした小ネタも!」 「書き手紹介だってしたぜ!……ネタだけど」
「煽り文も書いたぜ!」「wiki編集もしてるぜ!」「死者スレ書いたぜ!」
「俺は組曲歌ったぜ!」「いや、別にそれはいい」「どうでもいいな」「非道い!?」
あまり知られていないがkskロワは支援の多いロワである。
自重しない住人達の煽り文、書き手紹介(ネタ、非ネタ)、そして数々の小ネタ。
そしてその小ネタを素早く用語集に登録するwiki編集者。
それだけでは飽きたらず、wikiには用語集とは別にオマケというページも作られるほどだ。
書き手に変態が多いとは言われているが、読み手も大概、自重しない奴らばかりである。
しかし、そんな空気だからこそ居心地がよく、150話前後で本スレは既にパート23。
最近は少々停滞しているが、それさえも書き手諸氏のチャージ期間だ、と皆が投下を心待ちにしている雰囲気の良いロワなのである。
閑話休題
「ほお、確かに書き手2ではロワに貢献した絵師さんが出てたと聞いたことはあるが……」
踏んでいた足を持ち上げ、そのままその辺を歩きながらこのありえない展開をどう捌くか思案にふけるマーボー。
そうだろそうだろ、と叫ぶksk住人達を尻目に、マーボーはついに脳内である決断を下した。
彼の目が純真な子供のように輝く。
その口元はわずかに歪み、今にも笑い出しそうだ。
マーボーの下した決断、それは……
「よし、とりあえずお前ら、 死 ね 」
ラッドらしい、真っ直ぐで、それでいて歪んだものだった。
◇ ◇ ◇
マーボーの足が再度、待機モードのクロスミラジュに思いっきり吸い込まれる。
その足は寸分違わず自重しないデバイスを地面に叩きつけて、その場に固定した。
「ゲェーッ!いきなり死亡フラグ!?」 「ちょっ、少しはおちついイテッ!」
「おっさんに踏まれても嬉しくねえぞ!」「どうせ死ぬならロリに踏まれて死にたかった……」
「いや、もふもふに踏まれて……」「お前ら、冗談言ってる場合か!」
「てめえら、こう思っただろ?
『ロワにクロスミラージュとして出れた、だから読み手である自分たちも活躍できるはずだ。
まさか一話で破壊なんてあり得ない』ってなあ!!
甘い、甘いねえ。俺がそのくだらねえ幻想をてめえらごとぶっ壊してやるよひゃっはははは!!!」
「なんだそれ?」「そんなこと一ミリたりとも思ってないぞ!」
「いや、でもロリに会えるかも、とは思ってたかも……」
「そうだろそうだろ、まさか自分たちがこんな早く死ぬなんて思ってなかっただろ?
調 子 に 乗 る な よ !!!
書き手を差し置いて目立とうとするお前らをここで断罪するぅ!なんちゃってな、ひゃっはっはっは!!!」
マーボーがまず思ったのは「うぜえ」、次に思ったのは「こいつら、調子に乗ってるんじゃね?」
そして今の考えに至った、正にフロイト先生も爆笑な発想である。
しかし、危機にさらされた身としてはたまったものではない。
「分かった、調子に乗らないから!」「お願いだから壊すのだけは勘弁!」
「色々役に立つよ、クロスミラージュは!?」「俺、これに生き残ったらもふもふ飼うんだ……」
「おい、死亡フラグたてんな馬鹿!」「俺たちまで巻き添えにするんじゃねえ!」
「とりあえずアレだ、いっぱい居てうぜえ、誰か代表つれて来いよ」
「だ、代表といわれても……」「お前、代表しろよ」「俺!?あんなの相手に話なんて出来ねーよ……」
「ほお、代表も出せねえようじゃあやっぱり壊すしかねえなあ?」
マーボーの足にかかる力が更に強くなっていく。
不死者である彼は自身の身体をそこまで気にしなくても大丈夫なのだ。
その気になれば自分の足を犠牲にしてクロスミラージュを粉々に粉砕することも可能だろう。
「ギャー!?痛い、痛いって!?」「まだ力強くなるのかよ!?」「誰か、誰か代表できるヤツはいないのか!?」
マーボーの出した要求はロワ住人の魂そのものには無茶難題である。
そもそも、彼ら本人達も自分たちが正確に何人いるかは分かっていないのだ。
そのうえ彼らはトリップなどの自身を証明するすべを持っていない。
あくまでksk住人達はただの住人であってそれ以上でも以下でもないのだ。
トリップを持つ書き手達はロワに出ているだろうし、代表なんて出せるわけがない。
しかし、それを分かっていて敢えて要求、いや恐喝を行うマーボー。
彼自身に自覚はないが、彼はその名の通り言峰綺礼の性格も引き継いでおり、非常に悪趣味極まりなかった。
「もう駄目か……」「せめてkskの完結をこの目で見たかった……」
「諦めるなよ!」「いや、もうどうしようもないだろ……」
「死にたくない!安価神でもイデでもいいから誰か助けてくれ!」「神なんてこの世にいなかったということか……」
そして、じょじょに諦めの気持ちが芽生え始めるksk住人。
やはり書き手でもない自分たちがロワに出たことが間違いだったのだろうか……
『やれやれ、仕方ないね』
しかし、そんな空気を払拭するかのように、救いの『シ者』が舞い降りた。
「こ、この声は!?」「まさか、彼なのか!?」 「我がkskロワの守り神にして恐怖のイデを発生させるマスコット!」
その声を聞いたkskロワ住人の声に生気が戻り始める。
じょじょに声が増え、ザワ…ザワ…という擬音さえも聞こえるようだ。
「「彼のイデによって被害を受けた書き手は数知らず!」」「「主催者決め安価であの伝説を作り出した奇跡の男!」」
彼らの熱気は収まることがない、なぜなら『彼』は、元祖kskロワの象徴。
今彼らが求めている代表に最も相応しい男なのだから。
「「「「「カヲル君!!!!!」」」」」
『ええと、ちょっと最後らへんがイラっと来たからやっぱり帰っていいかな?』
「「「「「待ってください!!!?」」」」」
◇ ◇ ◇
「なんつーか……カオスだな、おい」
ごめんなさーいとカヲル君に平謝りするkskロワ住人とまあいいか、とあっさり許すカヲル君。
その文章だけ読めばいたって普通の光景だろう。
しかしマーボーが呟くのも訳はない。
・・・・・・・・・・
なんせ、カヲル君の声も同じクロスミラージュから発せられたのだから。
クロスミラージュの中にロワ住人とカヲル君の魂、これをカオスと言わずになんと呼ぼうか。
書き手ロワじゃあこんなことは日常茶飯事なのかねえとぼやきながらマーボーは再び
「で、代表者様よう、俺はそこの平和ぼけてる住人どもをぶっ殺したいわけだ。
俺の気持ちを抑えられるほどのメリットがこのクロスミラージュにあるってのかよ?」
一方的な話し合いを再開させる。
己が楽しみ、相手を絶望させる話し合いを。
『まず、アニ2書き手なら知ってると思うけどデバイスはただの戦力になるだけじゃあない。
エリアサーチして近くにいる参加者を見つけ出したり、話し相手にもなる。
三つ目は別にいらない……と思っちゃいけないよ。
今回の書き手ロワは、とにかく旅の扉まで行かなきゃ会場と一緒にズガン、という素敵な設定でね。
でも、いきなり旅の扉に入ったぞ!って展開はつまんないし、魅力も感じない。
少しでも目立って、かつ、旅の扉にたどり着くことが君たち書き手の最善手なんじゃないかい?
少しでも目立つためには話し相手がいることだって重要さ』
しかし、カヲル君は気負うことなく持論を展開し始める。
単純で、かつ最大限のメリットを誇張して相手に提示する、地味だが効果的な手だ。
今の自分たちはまな板の上の鯉なのだから、とにかく下手に出て相手の機嫌を伺わなければいけない。
それに対し、当のマーボーは……
「ほお、少しでも目立つ……か、その発想はなかった。
それに、よくよく考えて見りゃあデバイスの非殺傷設定ってのも俺の『参加者を痛め尽くして殺す』ってのに合ってるじゃねえか!
エリアサーチも他の参加者どもを探すのに魅力的だ!」
さっきまでとは打って変わってクロスミラージュを賞賛し始める。
彼の元となっているラッドもその場のノリで相手を殺したりするものの、
実は計算高く、メリットデメリットを見極めることができる人間だ……一部例外はあるが。
『さあ、納得してくれたかい?』
「良い、実に良い……惜しいねえ、あと一押しさえありゃあ、てめえらを殺さないんだがよお!
残念無念、また来週ってところかひゃっははははは!!!」
しかし、忘れてはいけない、彼はラッドとともに言峰の悪趣味さも多少受け継いでいる、ということを。
もともと、計算高い彼のことだ、今挙げられたメリットもとっくの昔に計算済み。
そして、そのメリットを知っていて尚、クロスミラージュ、正確にはkskロワ住人を殺そうと決断したのだ。
相手に一筋の希望を見せ、その後、永遠の闇へと堕とす、それが彼のスタイル。
メリットよりも自身の欲望を優先する辺り、実にラッドや言峰の気性を表している。
そして、ついに全力の力を込めた彼の足がクロスミラージュへと向かい
『もう一押しあればいいんだね?』
ぎりぎりで押しとどめられた。
「まだなにかメリットがあるってのかよ?」
マーボーの疑問ももっともである。
普通に考えればクロスミラージュのメリットはさっき挙げたものだけのはずである。
そう……『普通に考えれば』
『なんでクロスミラージュのAIを僕たちにしたんだと思う?
ただの一発ネタだとしたら主催者はよほどの馬鹿だよ。
ここは書き手ロワ、なんでもありだということを忘れたのかい?』
「じゃあ見せて貰おうじゃねえか、てめえらは何が出来るんだ?」
『まずはクロスミラージュの待機モードを解除してくれ。
君、ラッドの姿はしてるけど、魔力はあるんだろ?』
へいへい、と言いながらマーボーはクロスミラージュの待機モードを解除、そのグリップを握りしめる。
蛇足ではあるが、マーボーはしっかり言峰の魔力も受け継いでいたことをここに記しておく。
『さて、それじゃkskの皆、頼むよ』
「おうよ、自分の命が懸かってるときたら気合いが入るぜ!」 「皆の衆、kskの準備だ!」
「みせてやろう、kskの底力を!」「燃えろよ、俺たち!」
「「「「「ksk名物、ksk支援!!!!!」」」」」
◇ ◇ ◇
「ksk」「ksk」「ksk」「ksk」「ksk」「ksk」
「おい、代表者、これはいったい何の冗談だ?」
「ksk」「ksk」「ksk」「ksk」「ksk」「ksk」
『気付かないかい?まあ、確かに馬鹿らしく見えるかもしれないけど……』
マーボーが気付かない、そして馬鹿らしく思うのも無理は無いだろう。
今の状況を簡潔に言い表すと、クロスミラージュ内でkskロワ住人達がやかましく騒いでいるだけだ。
別にクロスミラージュから極太のビームが出るわけでも無く、隕石が落ちてくる、なんてこともない。
特に変わった様子など無かった、少なくとも彼の中では。
『とりあえず、身体を動かしてみたらどうだい?
そうすれば変化に気付くと思うけど』
「身体を動かす、だあ?
騙されたと思って?ちっ、仕方ねえな……おおう!?」
マーボーが驚くのも無理はないだろう。
彼は今、ちょっとした小走りで、大体百メートルの距離を5秒で駆け抜けたのだから。
「おいおい、こんなのはちょっとチートすぎるんじゃねえか!」
そういいながらそこら中を縦横無尽に駆け回るマーボー。
その速さは世界最速の男、ストレイトクーガーや最速マリオの化け物、TASさんとなんの遜色もない。
もしもクーガーやTASさんがこの力を使えばどうなるのだろうか……想像するだけで恐ろしい。
『kskロワ名物、ksk支援』
kskロワはその名の通り、kskという用語と密接な関わりを持っている。
用語集を見て貰えば分かるが、kskに対する皆の愛情は計り知れない。
ksk主人公、kskマーダー、kskロリータ、ksk師匠。
果てにはwkskやkskrなどの造語さえ作られる始末だ。
そんな彼らが、作品が投下されるときに行う支援、それが『ksk支援』である。
これが出来れば一人前のkskロワ住人、投下終了後に、ksk出来なかったと嘆く住人さえ存在する。
また、空気が悪くなったときはkskして場を盛り上げたり、意味もなくkskしてみたり。
この支援はkskロワ住人にとって大きな意味を持つのだ。
その名物をなんでもありの書き手ロワで使用したとしても誰が責められようか。
このロワではksk支援が実際にクロスミラージュの持ち主への支援となる。
その結果、支援の恩恵を受けた者は文字通り、kskする、それはもう、とんでもなく。
これがクロスミラージュにksk住人の魂を込める、という暴挙を主催者が行った理由。
しかも、ラッドの姿の書き手に渡るなら、ロワを大いに盛り上げてくれるだろうとふんでのことだった。
「良いねえ、気に入った!これならチートなやつらともやり合える!
今は殺さないでいてやるよ!!!ただし……あんまり調子に乗ったら殺すからな?」
『ああ、その点は心配いらないよ、僕がきちんと教育しておくから。
今後ともよろしく頼むよ、マスター』
狂狂と笑いながら疾走を続けるマーボー。
その手には自重しないデバイス、クロスミラージュが握られている。
温い書き手達を殺すため、白い悪魔が会場を駆け回る。
(おいおい、どうするよ)(ロリとかもふもふが殺されそうになったらやばいよなあ……)
(今はとりあえず従っとこうぜ)(それにしても、カヲル君……ノリノリだな)
(ふふふ、ついに正式にロワに参加することが出来たねえ。
支給品ってのは予想外だったけど……せいぜい、目立たせて貰うとしよう)
しかし白い悪魔は気付かない。
彼の一番身近に、殺したい温いヤツがいる、ということに。
【一日目・深夜/富山県】
【阿鼻叫喚・鮮血麻婆《スクリーム・ブラッディマーボー》@アニ2】
【状態】健康、不死者
【装備】クロスミラージュ@書き手3
【持物】 支給品一式、不明支給品0~2
【思考】
基本:温い書き手どもを痛みを与えまくってから殺す
1:待ってろよ、書き手ども!
2:トップ書き手は最大限の痛みを与えて殺さなきゃなあ
※外見は返り血のついたタキシードを来たラッド・ルッソ
※ ラッドの力の他に言峰綺礼の力をいくらか持っているようです
支給品解説
【クロスミラージュ@書き手3オリジナル】
何故かkskロワ住人と渚カヲルの魂が込められている
普通の機能に加え、『ksk支援』により使用者の速さを飛躍的に高めることが出来る
他にも何か機能があるかも……
※kskロワ住人達は死にたくないので自重して表にあまり出ません
※カヲル君はマーボーにばれない程度に目立とうと思っています
時系列順で読む
投下順で読む
最終更新:2009年04月13日 23:29